中年女性の胸に秘めたる激情と葛藤が、ヘレンの仕草や表情によって良く表されていた。
抑圧されたさまざまな感情が原動力となり、創作へと繋がっていったのだろう。
北欧絵画を思わせる美しい風景や、ファッション>>続きを読む
現代の巨匠の複雑な過去が、時間軸を追って表現されていた。
不遇だった叔母の魂は、亡き後もクルトを励まし続け、彼の中に息づいていたのだと感じた。
三島由紀夫の誠実さが、伝わってきた。
時代と真剣に向き合ってきた人だったのだなぁと、作品のみならず、その人物像に改めて興味が湧いた。
女性として、人間としての真の自立を渇望して、覚悟して生きる姿、ジョーのような女性のお陰で、その地位が、少しずつ進歩してきたのだなと、改めて思いを巡らせた。
それぞれの個性的な四姉妹の、飾らない日常や、>>続きを読む
中学生の時に好きだった、コレットの小説。
本に掲載されていた美しい作者の写真を、どんな女性だったのだろうと、憧れを持って眺めていた事を思いだした。
コレットが信念を持った先駆的な女性だった事を知ること>>続きを読む
主人公のブレない姿勢に、心動かされた。映像が美しく、衣装もブックショップもおしゃれで、洗練されていたのが、とても印象的だった。
深い傷を内に秘めた者同士が、出会うべくして出会い、餡作りを介し、ゆっくりと時間をかけて傷を癒して行く。河瀬監督の風や光、温度や湿度、そして魂の気配までも感じさせてくれる映像は、登場人物たちの心の動きに>>続きを読む
どんな事が起こっても、受け入れて芸術に昇華していく、潔くて強い生き方に惹かれた。
フジコさんしか奏でることの出来ない、繊細で美しいピアノの音色と、各国にある自宅のこだわりのインテリアが、映画の魅力をさ>>続きを読む
ランプリングの迫真の演技がすごい。ほぼ表情だけで、物語の筋を想像させてくれる。
音楽もなく重たいムードで進んでいくが、中盤からは主人公の感情の動きとともに映像の中に引き込まれていく。
自然がもたらす実りをベースに、美しくて、理想的なスローライフが、描かれていた。豊かな晩年の過ごし方のお手本のような、ご夫婦。ユーモアのセンスも素敵。
修一さんとの突然の別れの後も、淡々と日常を大切に生>>続きを読む
クィーンを聴いて、青春を送った頃の興奮が蘇った。アーティストとして、そしてマイノリティの孤独と切なさと、葛藤が伝わってきた。
