ShoIkomaさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

ムーンライト(2016年製作の映画)

3.2

観終わったあとにアカデミー賞作品賞受賞作だと知ったが、正直そこまで心を揺さぶられることはなかった。僕の不勉強のせいではあると思うが。

3部構成にし、主人公の成長を時系列順で観せたのは良かった。LGB
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ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(2019年製作の映画)

3.7

敢えて時系列や作中作との境界を曖昧にした作品構造が、切なさを想起させる。少女時代とその後。故郷と都会。愛と野望。得たと思ったら逃げていき、捨てたと思ったら立ち現れてくるそれらに立ち向かう姿に心が揺れる>>続きを読む

ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)

3.8

凡人で良かった。みんなが愛するこの作品を自分もこれだけ好きになれたのだから。

どれだけの人がこの作品の主人公たちのように、僕のように、人生に苦しんでいるのだろう。普段ならネガティブな意味で使いがちな
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ソウ(2004年製作の映画)

3.6

今さら観たのだけど、確かに凄い作品。伏線をミスリードさせる手法に驚かせられた。さらに言えばポスターヴィジュアルも伏線か。映像的な見せ方も面白い。

絶望的な状況を、もう少し鮮やかに切り抜ける展開がある
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シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

3.9

とても独創的で、且つクラシックだった。言語化できない、今まで経験したことのない感情にさせられた。

設定や展開の理由を全て詳らかにする作品ではない。でも、疑問さえ余韻として残る。そう、観賞後の余韻が素
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21ブリッジ(2019年製作の映画)

3.7

思ったよりも渋みのある作品だった。チャドウィック・ボーズマンがスタイリッシュに活躍するアクション映画だろうという先入観は部分的に当たってはいたものの、それ以上の“意図”がしっかりとあった。

冒頭の面
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セントラル・インテリジェンス(2016年製作の映画)

3.0

ドウェイン・ジョンソン映画もっと観てからにすれば良かった。異端作から観てしまったかも。

作品としては、もう少し振り切ってほしかった。途中までドウェインを信じて良いのか微妙というのも、ハラハラさせられ
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クラシック・ホラー・ストーリー(2021年製作の映画)

2.8

ちょっとグロ過ぎた。ホラー映画にそこまで詳しくないけど、これが「クラシックホラー」とは思えないし。「パクリ映画」というメタセリフがあったけど、実際表層的なパクリの集合でまとまりが欠ける部分があった気が>>続きを読む

サイコ(1960年製作の映画)

3.8

これが古典であり本物か。まさにヴィンテージ、シンプルにとても良い作品だ。
ハラハラさせられる仕掛けが散りばめられ、伏線が丁寧に張られる。カメラワークや台詞回しも必然性があり見事。同じ構造で物語を作って
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フィアー・ストリート Part 3: 1666(2021年製作の映画)

3.1

過去編のキャストがメインとほぼ共通なので劇中劇を観ている気分に。主人公たちが一生懸命役を演じているような。

時代が戻ってきてからは、記された道筋をまっすぐ進む。音楽をはじめとした演出がよく、ビビった
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9人の翻訳家 囚われたベストセラー(2019年製作の映画)

3.5

色んな仕掛けがあって面白かった。面会室で差し出した本のカットとか、撮り方で伏線を張ってたのかなと思えるカットがちらほら。調べてみたら『タイピスト!』と同じ監督の作品とのことで、少し納得した。

ドイツ
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デッド・ドント・ダイ(2019年製作の映画)

4.1

「これは映画なんだ」と分からせながら最初から最後まで楽しませてくれる。ほぼ全編メタな映画はほとんど観たことがなかったけど、この作品は最高だった。アダム・ドライバーにスター・ウォーズの話を振るなんて愉快>>続きを読む

フィアー・ストリート Part 1: 1994(2021年製作の映画)

3.4

“影響を受けたい”と思えるクリエイティブに仕上がっている。もし自分がもっとうまく映像を作れたら、違うジャンルの作品にこのトーンを持ち込んでみたい。

作品としては、魅力的なキャラを躊躇なく殺してしまう
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(2007年製作の映画)

3.3

短編映画はほぼ触れてこなかったけど、名残惜しさが癖になるかも。グザヴィエの美しさのせいかもしれないが。

ストレンジャー・ザン・パラダイス(1984年製作の映画)

3.6

冒頭の20分くらいは観るのがしんどかった。登場人物たちがチグハグで居心地が悪く感じたから。
それ以降、特に大きな展開があるわけではないのだけど、なぜだか引き込まれた。バラバラな3人が“奇妙に”繋がって
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フリー・ガイ(2021年製作の映画)

4.1

 ナメていた。想像をはるかに超えた名作だった。

 正直、「良い娯楽作品」くらいのものだろうと思っていた。実際は「素晴らしい娯楽作品」だった。

 映画の表現は際限無くレベルアップしている。一方で、枝
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ガンズ・アキンボ(2019年製作の映画)

3.4

「そうはならんやろ」という展開だけを詰め込んだ力技映画。そこに清々しさにも近い面白みがある。

 ラドクリフもウィーヴィングもハマり役なので、バックボーンにもう少し厚みが欲しかった。クドクド説明しない
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ミニミニ大作戦(2003年製作の映画)

3.6

 ハリウッドだなぁ、という要素が満載。何も考えずに観られる娯楽作。まるで馴染みの飲食店でいつものメニューを頼むような感覚だ。

 この世界観でもう少し別のお話も観てみたい気がした。キャラクターは良いの
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フライト・ゲーム(2014年製作の映画)

3.4

 リーアム見たさに再生したけど、これ実はカイル(副操縦士)が主役では?(笑)

 もうちょっと騙してくれるかと思ったけど、スッキリ終わったから楽しめはしたかな。前半の“仕込み”部分はどうしても淡々とす
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ターミネーター2(1991年製作の映画)

3.7

こういうのが金字塔と言うのだろう。前作からの流れ、キャラ造形、役者、演出全てが“らしさ”全開だ。

演出に関してはインパクトが強すぎて真似したくてもできない域だ。少年ジョンやターミネーターは映画史に残
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アーミー・オブ・ザ・デッド(2021年製作の映画)

3.3

一番印象的だったのは画作り。ぼかしを強調していたり、一枚画としての美しさを意識しているように見えたりした。一眼で撮っているみたいに思えた。

ゾンビもの、バンクジョブもの、クライムものなど様々な定番要
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フォーカス(2015年製作の映画)

3.6

・どのセリフ、心理描写が真なのか?煙に巻く演出は見事
・B.D.ウォンやエイドリアン・マルティネスなど脇役俳優が良かった
・続編が見たいと感じさせるラストシーンだった