事件の謎、平次のラブストーリー、キッドの動機を三つの軸としてテンポよく進む。
ご都合主義的な展開やありえへんやろ、という超人的な身体能力ももはやギャグとして楽しめる。
だってお祭りなので。
お祭りに相>>続きを読む
圧倒的映像美は健在。
ストーリーラインとしてはPart1よりもシンプル。
Part1の哲学的とも言える静けさが好みか、Part2のド派手さが好きか、によっても評価は分かれるかも。
シンプル故に真新しさ>>続きを読む
内気で周囲と馴染めない子が、一時的に預けられた親戚の家で新しい世界や価値観、愛を知り少しだけ成長する物語。
と書くと、プロット自体はありふれているしとてもシンプルなのだが、美しい景色や貧しい田舎の風景>>続きを読む
同監督の他の作品同様、独特の間の取り方が労働者たちのうらぶれた生活の中にシュールさをもたらしている。
他者とまともに交流を持つのが久々すぎてぎこちないコミュニケーションしか取れない不器用さは焦ったくも>>続きを読む
個人的に今年ベスト(そんなに観てないけど)
役所広司の表情や所作で魅せる演技が光る。
台詞はほとんどないのにここまで雄弁に語れるのか。
ヴィム・ヴェンダースの描く、淡々とした日常。その中で少しずつ>>続きを読む
お仕事アニメとしてとても綺麗な出来。
全12話のアニメならもう少し丁寧に描けたんだろうな、という劇場版の尺だからこそやや急に感じられる箇所もあるのは事実だが、それでも綺麗にまとまっていて後味が良い。>>続きを読む
とことんツイてない主人公だが、出会いにだけは恵まれている。
展開は割とドタバタで、描こうと思えば思いっきりドラマチックにも悲劇的にも、逆にコミカルにも描けるところを淡々と描写していくので独特なシュール>>続きを読む
中盤以降はご都合主義とでも言えるような展開だが、それがいい。
悲劇の連続による感情のジェットコースターではなく、こういう陽だまりのような作品を観たい瞬間というのはある。
初め訝しんでいた同士の心が解>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
たっぷり尺を使っての遭難シーン、無人島での壮絶な日々もチャックの視点に立てば相当に辛いのだが、それ以上に辛いのがウィルソンとの別れ、そして生還後に待ち受ける現実だった。
自分だったらあそこで命を絶って>>続きを読む
海辺のポーリーヌ
バカンス映画には名作が多い。
今作もストーリーとしてはとてもシンプルかつ下世話なのだけど、ポーリーヌの表情がいい。
未熟さと聡明さが入り混じったまっすぐな瞳。
大人たちは皆、一>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
部長として人前に立つことへの不安、作業量の多さに疲れる久美子。
黄前相談所っぷりは健在。
かつて晴香部長が自分に対して言い放った「優しいっていうのは他に褒めるところがない時に言う言葉」
という言葉を>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
火垂るの墓みたいな作品かと思ったら風立ちぬだった。
と思ったら千と千尋の神隠しで、ハウルの動く城で、ラピュタでナウシカだった。
それくらい、セルフオマージュと予想外の転回(展開ではなく)の連続だった>>続きを読む
『ちょっと思い出しただけ』
ナイト・オン・ザ・プラネットのオマージュというか、劇中でも擦りまくるくらい根幹にはそれがあり、自分の人生のプランがある、ときっぱりした態度を見せるウィノナ・ライダーとの対>>続きを読む
劇的な何かが起こるわけでも、抱えている問題が解決するわけでもないけれど、些細な出来事によって少しだけ景色の見え方が変わる。
そういう類いの作品は割と好きなものが多いけれど、この映画もその方向性。
34>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
大学入学のタイミングのあの何もかもが新しくて右も左も分からない不安な感じと、ぎこちないコミュニケーションしか取れず周囲の人間と周波数がちょっとズレてるような不器用な人間の表情や間が上手すぎる松たか子。>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
ピュアな善行をする灰原、
当たり前のようなイヤホンシェア、
「お守り、か」、
身に危険が迫ってる時ですら歩美に布団をかけてあげる灰原、
阿笠博士の漢気と運転テク、
コナンと博士の絶望顔、
直美・アルジ>>続きを読む
友だちのうちはどこ?
主人公アハマッドの、不安げな顔が真に迫っている。
それにしても周りの大人たちのどうしようもなさ。
家父長制の社会であることもそうだけど、子どもをどう扱うか、というのは文化や社会>>続きを読む
街の上で
登場人物にとにかく面倒くさいやつしかいない。
でもその面倒くささがやけにリアルで、ああ、こういう若者ってたくさん、それこそ下北沢には掃いて捨てるほどいるんだろうな、と思わせる不思議な説得力>>続きを読む
虐げる者と虐げられる者。
という単純な二項対立では済まない関係。
何故か人間的に惹かれたり、嫌いだったり。
そういうことは僕らの日常でもよくあることで。
自らを正しいと信じることでしか自らの行為を正当>>続きを読む
物語らしい展開は(ほとんど)なく、世界観についての説明もない。
台詞は非常に少なく、長すぎとも思えるほどに1カットに時間を割く。
初めから何かを説明することを、理解されることを目的としていない映像作品>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
バゲリの言った「行っても友達、行かなくても友達」という言葉は、桑の実のエピソードと同じくらいに救いの言葉だった。
自分の頼みを聞いてくれる人を探していた形だが、心の底ではバゲリのような言葉を求めてい>>続きを読む
ラブストーリーかと思ったらミステリだった。と思ったらやっぱりラブストーリーなのか?
と思いながら見ていたら思わぬ形で幕。
登場人物が全員癖が強く、そして日本人的な感覚からするとなかなかにクズ。
これを>>続きを読む
青い。
未熟。
幼い。
そう一言で片付けてしまうのは容易いけど、自分自身に根付く思想とかスタイル、カルチャーというのは環境に因るところがかなり大きいということを改めて見せつけてくれる映画。
何歳で>>続きを読む
極北の冷気と、列車の振動を感じられるような映画。
ミニシアターという空間と非常に相性が良い。
明らかに相性の最悪な二人が、関わらざるを得ない狭い空間で少しだけ互いを理解していく。
だけど少しだけ分か>>続きを読む
とにかく音が素晴らしかった。
馬場智章のサックスの「熱く」「激しい」音色。
上原ひろみのピアノのお洒落で知的で抑制された演奏と解放、
石若駿のドラムの、素人全開なところからの成長の過程の表現。
三者と>>続きを読む
何と言っても色使いの美しさ。
住人たちの騒々しさと、二人だけの空間の静寂との対比。
先に相手に不倫されてから始まった不倫であっても、仮に身体の関係がなかったとしても、不倫は不倫なのだ。
だから常に怯>>続きを読む
お約束のドタバタコミカルさはそのままに、実写との融合でディズニーのピクサー等とはまた違った面白い映像になっていた。
トムとジェリーというよりは人間たちの物語が主で二匹は引っ掻き回す役回りだが、人間たち>>続きを読む
キャストの殆どが本物のロマだと鑑賞後に知った。
部外者の目線で一つの排他的な生の文化を垣間見れるという意味でも単純に興味深かったが、生活と感情に密接に根付いた音楽が生々しく響いていてよかった。
その分>>続きを読む
会話におけるディティールの細かさはさすが。
音楽、小説、映画などのサブカルチャーの散りばめ方が、思わず頷いてしまうほど絶妙に"分かる"のだけど、それだけにいやらしくも感じる。
どうせこういうの好きでし>>続きを読む
序盤、性描写が続くので全体を通してそういうトーンかと警戒したが、中盤以降の静かに展開する物語の低体温具合はとても好みだった。
感情を込めず台詞を読む描写にも通ずるように、言葉を発する際の熱量ではなく、>>続きを読む
SF(少し不思議)なハートフル成長物語かと思いきや大味なホラー、パニック、スプラッタ。そしてミステリ展開、青春、とごった煮だったがそれも含めて最後まで楽しめた。
ラストの急展開と終わり方のギャップに風>>続きを読む
Adoの歌唱力ありきな映画。
それだけ歌にフォーカスした作品。
様々な共闘の胸熱展開と持ち前の爽快感でラップしてるけど、エピソードの中身を取り出すとなかなかの絶望展開も。
これがONE PIECEでな>>続きを読む
ひょんなことから行動を共にすることになった三人の男たちの、ヴァカンス先での顛末を描く群像劇。
物語に登場する男も女も、みんなどこか不完全で、それ故にとても人間くさい。
三者三様の不器用さは見てて痛々し>>続きを読む
大人になって、環境が変わり、離れ離れになったからこそ分かる、気の置けない友人たちと過ごす時間の大切さ。
仲間たちとやりたいことに向き合う時間の有意義さ。
大人になったからといって、何でもできるわけじ>>続きを読む