岩嵜修平さんの映画レビュー・感想・評価 - 20ページ目

岩嵜修平

岩嵜修平

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ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ(2015年製作の映画)

4.1

その友情と愛情、互いへの尊敬と信頼、思いの強さ。『聲の形』でも『怒り』でも、『エイミー』でも『シング・ストリート』でも涙が出かけて出なかった僕が嗚咽を漏らさずには居られなかった。
映画については初監督
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ジェイソン・ボーン(2016年製作の映画)

3.7

ボーンシリーズ未見で、ハードル低めでしたが、ナーメテーター!超楽しめた!この作品の作り方として完璧な構成では。
やはり、続く作品には理由がある。ジェイソンボーンというキャラクターの圧倒的魅力。
マット
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少女(2016年製作の映画)

3.2

表層だけ湊かなえの「嫌ミス」な感じを表現したと一部で批判を受けた『告白』をもっと悪化したような作品。
「怒り」とは対照的なプロデュースの失敗、座組みのミスではなかろうか。三島有紀子監督は過去のフィルモ
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闇金ウシジマくん Part3(2016年製作の映画)

3.3

テレビドラマとしては面白いが、映画として1つの作品になると…。
Part 1,2と比較しても話が小さくなってるし、同時並行させるストーリーも少ないし、予算が上がったのかプロでない役者さんを使うテレビ局
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過激派オペラ(2016年製作の映画)

3.2

小劇場出身の監督が、小劇場を舞台にした映画をつくるということで、小劇場の未来につながる作品を期待したのだけれど、そんな希望は見えず、アングラ演劇は劇場の中でやるべきなのだなぁと残念な気持ちに。
作品の
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オーバー・フェンス(2016年製作の映画)

3.9

とにかくリアルで大きな事件は起きないながらも、静かに、言葉少なに、感動を沸き起こす傑作。
「普通の生き方」を見つめ直す作品。普通に生きていても、誰かを壊すかもしれない、誰かに傷つけられるかもしれない、
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ある天文学者の恋文(2016年製作の映画)

3.3

これが若い女性監督の作品なら美しいのかもしれないけど、還暦前後のおじ様の原作監督作品と考えちゃうと、まぁ、なかなかキモい作品ですよ。
前作のモリコーネとのコンビ作は、「おじいちゃんの勘違い」で終わるか
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グランド・イリュージョン 見破られたトリック(2016年製作の映画)

3.5

騙された!素晴らしい!
何も難しいこと考えずに、ただ目の前で繰り広げられてるものを見てれば楽しめた!第1作もそこそこ好きだけど、それより好きだ。
映画的な嘘の問題に言及してる人も多いと思うんだけど、物
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ハドソン川の奇跡(2016年製作の映画)

3.8

これは飛行機に乗る全ての人が胸に刻みこんでおくべき、映画化されるべき事実だ。ありがとう、クリント。
一人ひとりのプロが、日々、鍛錬を積み、それぞれの職を全うしたからこその奇跡の結晶。
僕たちの空の上の
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SCOOP!(2016年製作の映画)

3.6

上手くて好きなんだけど、カタルシスを感じられない惜しい作品。
稀代のスター福山雅治にああいう役をやらせただけでも、この作品の価値は十二分にあると思う。これからの更なる福山雅治の役の広がりに期待。
新人
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イエスタデイ(2014年製作の映画)

3.3

中高生のバンド結成モノという鉄板で面白いテーマの割には、今ひとつ。
ノルウェイ=北欧の映画だからか、アメリカやイギリスの映画とは異なるクセが、ところどころに。
ほとんど全員が何もしなくてもモテてるのが
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ジャニス リトル・ガール・ブルー(2015年製作の映画)

3.5

昨今の日本ではお目にかかることのない、自らを削って音楽にするミュージシャンの人生。
名前と、その独特の声は知っていたものの、動く姿すらも初めて観たが、確かに音楽史を変えた存在だと認識。
人生に、そして
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エル・クラン(2015年製作の映画)

3.4

何も事前情報を入れずに観ると、エンドロールに3回ほど驚愕する。
自分の正義を疑わない爺様ほど恐ろしいものは無いかもしれない。
爺様が戦時に置かれた任務を踏まえると、このようなキャラに変わってしまったこ
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HiGH&LOW THE MOVIE(2016年製作の映画)

3.4

応援上映、最高!まさかEXILEの映画にここまで心を持ってかれると思わなかった!ので同じくな方、是非、応援上映へ!専用の色が変わるサイリウム持ってたら、もっと楽しめるかと!
応援上映抜きでもアクション
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ザ・ビートルズ EIGHT DAYS A WEEK‐The Touring Years(2016年製作の映画)

3.8

誰もが知る世界一のミュージシャンの、知らなかった栄光と挫折
過去最高に贅沢なエンドロール後の30分間。これを観るだけでも1800円払う価値あり。歓声だけでも鳥肌が止まらない。
2時間に凝縮されたビート
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後妻業の女(2016年製作の映画)

3.4

大竹しのぶがやると、どんな悪女もリアルで少し魅力的に見えてしまう怖さ。
こんなダサいトヨエツ観たことない。
騙され方が信じられないが、それだけ孤独な老人が多いことを思うと何とも。
尾野真千子vs大竹し
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ペット(2016年製作の映画)

3.2

良い意味でも悪い意味でも何も残らない映画。
ストーリーに意外性はなく、ただひたすらに非現実的。
未だにロングランしてるのが謎だったけど、渋谷では若い女の子でほぼ満席になってるのを観て、なるほど、この層
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怒り(2016年製作の映画)

4.2

傑作揃いの2016年邦画において、少なくとも国内においては演技、演出の賞は総なめ間違いなしのケタ違いの人間ドラマ。
現実に戻ることが許されるのか躊躇わられる鑑賞後の感情。
何も知らずに観るのが一番。朝
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映画 聲の形(2016年製作の映画)

3.9

養老天命反転地が出ますよ!それだけでもアニメに拒否反応示すタイプの人が、行きたくなりそうだから最初に。
萌え画が苦手な人も存分に感情移入できる、漫画の忠実なアニメ化。
流石はプロの声優を揃えただけあっ
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四月は君の嘘(2016年製作の映画)

3.0

たまには、こういう悪しき商業目的邦画も観ておいた方が良いかも。
原作が大好きなだけに、キャスティングの時点で、原作とは別物として楽しもうと決めたものの途中で寝てしまった。
新城監督は良くも悪くも変わら
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レッドタートル ある島の物語(2016年製作の映画)

3.9

『君の名は。』の対極にある観客を信頼するアニメ映画。
観る人を限定するアート作品とジブリ流の全世代向けエンタテイメントの両立。
観る側への配慮を抜きにした時、高畑勲が目指した作品はここにあるのではない
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ぼくのおじさん(2016年製作の映画)

3.8

シン・ゴジラに続く、昭和の日本映画の見事なリブート!
まさか松田龍平が寅さんになるとは思わなかったし、こんなに笑わされるとは思わなかった!
久々にとことん気持ち良い日本コメディ。
安易な寅さんの模倣に
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グッバイ、サマー(2015年製作の映画)

3.8

ミシェル・ゴンドリーの新作が1年遅れでこんな小規模公開ってマジかよ。
傑作『シング・ストリート』とも重なる甘酸っぱさ。共に公開したシネマカリテは最高です。
狂おしいほどに青春。狂おしいほどに中2。
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スーサイド・スクワッド(2016年製作の映画)

3.2

ギミックは面白い!でも、肝心の物語が今ひとつ。
デヴィッド・エアーにユーモアセンスを求めるのが違ったのでは。
アクションの開発力と切れ味は流石!
ハーレクインのキャラは発明だが、ところどころキャラの統
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ジャングル・ブック(2015年製作の映画)

3.3

ディズニーが次のステップに行くのに必要なリアル志向CGの一つの到達点。
狼の子供がちゃんと可愛くて、狼に起こる悲劇シーンにはいちいち心を揺さぶられる。
アニメ作品との差にびっくり。
喋る動物に形式だけ
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君の名は。(2016年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

何を書いてもネタバレになる気が。マドマギって書いたら、もうアレだ。
なんで「前前前世」なんて曲のタイトルつけたんだ。CM時点のネタバレ感。
途中で設定に気付いても5回ほど鳥肌を立たせる力技。
田中将賀
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シン・ゴジラ(2016年製作の映画)

4.3

これからの邦画界の基準になって欲しい日本が出すべき、日本でしか作れない傑作。
何度見ても、どれだけシーンやセリフとBGMを覚えていても、あの咆哮シーンは鳥肌が立つ。
演技、演出、撮影、音楽など一流クリ
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トランボ ハリウッドに最も嫌われた男(2015年製作の映画)

3.5

ハリウッドの闇は、まだ晴れてはいないだろう
自由の国アメリカの不自由な映画史
家族の愛が挑戦の原動力。
色んなペンネームで人気作家が書くって今でもあることかも。
GODZILLAのお父さんと同一人物と
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ヤング・アダルト・ニューヨーク(2014年製作の映画)

3.4

大人がオトナになれないのは日本だけじゃない。
様々な世代間ギャップを凝縮。
次世代のウディ・アレンと言われるのも納得のウィット感。
カイロ・レンがサブカルクソ野郎に。
ドキュメンタリーは真実を映すもの
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AMY エイミー(2015年製作の映画)

3.6

知らなかった彼女が好きになり、最後は、ただ悲しくなる。
歌を好きに歌うだけで生きてはいけないのか。
確かにアデルを超える存在感と音楽センス。
才能はクソ男を違うフィルタで見せてしまうのか。
強烈な魂は
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ファインディング・ドリー(2016年製作の映画)

3.6

どこまで行くのだピクサーよ。
続編でここまで面白いのは異常。
リトルドリーが可愛すぎる。
字幕にも関わらず、感じられる室井滋感。
そう、大人だって惑うのだ。
水族館暮らしも悪くない。
あのタコの能力高
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バンクシー・ダズ・ニューヨーク(2014年製作の映画)

3.8

ドキュメンタリー史上、最高にワクワクしたかもしれない。
これ2013年のことだよ!そろそろ東京で起こしても良いでしょ!アーティストの皆さま!
ニューヨークというエリアの豊かさと懐の深さと人の業の強さに
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いしぶみ(2016年製作の映画)

3.5

戦争を知らない私達が知るべき当事者の声
数字ではなく、一人一人の中学生、一人一人の命と向き合う映画
残された、残ってしまった(と自ら思わざるをえない)人たちの思いを知る。
ただ事実が叩きつけてくる感情
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シング・ストリート 未来へのうた(2016年製作の映画)

4.1

監督の、そして登場キャラクターの音楽愛に満ちた傑作。
細かいツッコミどころ満載も、その設定からして心を持っていかれた。
音楽が生まれる話が好き過ぎる。
既存曲もオリジナルも音楽が最高!
親離れ、恋、友
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帰ってきたヒトラー(2015年製作の映画)

3.6

よくぞ、このタイミングに作った!
どれが現実でどれが虚構か、全てが現実か。
ドキュメンタリーとしてこそ楽しめる

ヒトラーは誰の中にもいる、公園からではなく人から生まれる
日本でやるなら東条英機とか
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ふきげんな過去(2016年製作の映画)

3.4

これが、前田司郎ワールドか。
さすがの二階堂ふみ力で2時間もたせる。
北品川とはいえ、下町を切り取るだけで映像化する意義はある。
ファンタジー版現代口語劇と言えるのかしら。
何かが欠けた人しか出てこな
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