しゅんさんの映画レビュー・感想・評価

しゅん

しゅん

2016.1.1〜
一回観ただけで採点する度胸も能力もないので、点がついてるのは複数回観た映画です。(途中から新作もつけることにしました)
家で映画を観るのが苦手で劇場で観ることが多いです。名画座好きです。
もっともらしいことを言ったりします。昔は映画苦手でした。

映画(630)
ドラマ(0)

悪徳(1955年製作の映画)

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撮影されているのはほとんどずっと同じ部屋(例外はビーチ、車内、ダンスホール、撮影所くらいだけど、それら全部合わせて5分くらいしかないと思う)なのに、進行感と開放感があるのがすごく不思議。理屈では実は不>>続きを読む

ボクシング・ジム(2010年製作の映画)

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激渋。ワイズマンほんとかっこいい。
実際にはかなり操作しているはずなのにカット間の時間の経過をまったく感じさせない。相変わらず、カメラ一つとは思えない編集の超スムーズさ。
被写体の激しい運動に合わせて
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ラ・ポワント・クールト(1955年製作の映画)

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新文芸坐シネマテーク。

木目を映すカメラが移動して白いシーツの揺れる中を進む冒頭が最高にかっこいいが、その後も物質の存在感が半端ない。漁師の網、猫の死体、船の骨組み、ボラの大群。日常の中の異形。ポワ
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きみの鳥はうたえる(2018年製作の映画)

4.0

人の顔に寄ったカメラの外から音が聞こえる演出を繰り返すことで空間的な広がりを感じる。主役3人の内面に寄りながら少し遠目で見たときの関係性も同時に示していて素晴らしい。OMSBとHi'specが登場する>>続きを読む

寝ても覚めても(2018年製作の映画)

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まだまだ謎が多い。反復されるシーンの左右対称が気になる。右の爆竹、左のボール。印象的な二度のロングショット長回し(仙台と大阪)も右と左。それにしても、唐田えりかの存在はものすごく人を不安にさせる。
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大人のためのグリム童話 手を失くした少女(2016年製作の映画)

4.0

単色の集合(ひとつの物体、例えば木や人物がほとんど必ず一色で描かれる)をアニメートさせながら輪郭線を揺らし続ける、色彩と線が別のレイヤーに描かれているという手法はなかなか観たことがなく、その視覚印象に>>続きを読む

カメラを止めるな!(2017年製作の映画)

3.3

監督、女の子、出資者のおばちゃんの顔芸。伏線回収と顔の落差の掛け合わせが見事なのかな。家族の家の構造が不思議。

ペンギン・ハイウェイ(2018年製作の映画)

3.5

この世界にはバグがあり、バグは世界の害悪なのだが、そのバグにこそ私は惹きつけられる(同時にバグはバグ自体を消そうとする)ーー歓びと痛みの宙吊りをアニメーションの可塑性(何にでも変えられること)によって>>続きを読む

ディズニー映画の名曲を作った兄弟:シャーマン・ブラザーズ(2009年製作の映画)

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シャーマン兄弟について調べる事案があり鑑賞。
『メリーポピンズ』でアカデミー賞取っていて、「イッツアスモールワールド」の作家としても知られる二人ですが、性格が合わなくて仕事以外で会わない関係になってい
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刑事ラヴァルダン(1986年製作の映画)

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冒頭、公演中止のビラ→フェンシングする子供→ケツだし死体の流れで爆笑してしまった。非常に秀逸なコメディ。娘13歳は無理がありすぎる。車の運転に合わせたスタッフロールや窓を開けた瞬間天井に切り替わるカメ>>続きを読む

ハラキリ(1919年製作の映画)

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固定カメラしか技術的に使えなかったのかなと思ってみてたら一回だけ横移動した!恐る恐る試したんだろうか。

全編ジャポネズム趣味で錯誤感が笑えるのだが、小物は豪華に揃ってる。仏教に傷つけられ西洋にも裏切
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沈黙(1962年製作の映画)

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汗に濡れて始まり雨に濡れて終わる。かがんだ時の乳房が三回、三つのネックレスに三本の傷。馬車・馬車・戦車のリズム。腕時計に顔を傾ける子供。あっけなく幸せになりあっけなく不幸せになるのがベルイマンだなと思>>続きを読む

夏の遊び(1951年製作の映画)

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控え室の死神(の格好をした先生)との会話の時の鏡の使い方、踊りとキスという二つの象徴を重ねる時の足元。このあたりが超ヤバ。犬、鳥、孔雀と動物たちもいい味出してる。脚本が単純だからか途中まで退屈したけど>>続きを読む

魔術師(1958年製作の映画)

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顔にかかる陰、森の中の霧と光、割れた鏡。ゴシック調の雰囲気を真面目な顔のまま悲惨な喜劇に変える。娘をなくした女が夫に時計の針を止めさせる場面が、時計の音を常に意識させるベルイマン映画においては異例なの>>続きを読む

ファニーとアレクサンデル(1982年製作の映画)

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実のところ、今まで観たベルイマンで一番乗れなかった。短い時間で鋭い分裂を見せつけるところが好きなのかもしれない。雨のシーンがなぜか好きです。

赤、白、黒、ピンクの色彩感覚と、アレクサンデルのまつげの
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秋のソナタ(1978年製作の映画)

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去年のワースト映画は『たかが世界の終わり』なのですが、非常にこの『秋のソナタ』と似ている。おそらく影響関係があるだろう。アップを多用して、演劇的なセリフと演出を施して、家族の再会と分かり合えなさをテー>>続きを読む

夏の夜は三たび微笑む(1955年製作の映画)

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風車の前でハリエット・アンデルセンといちゃつく一番美味しい役のおっちゃん結局誰なの!いや、おばあちゃん夫人の付き人なのはわかるんだけど急にタイトルの由来とか言い出すからツッコミたくもなるわ。

神と欲
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熱い夜の疼き(1952年製作の映画)

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スコッチをこぼす、水を頭からかぶる、香水をこぼす。水が誰にかかると何かが始まる形式になっている。三角関係は何も解決してないし、三枚目役の叔父に未来がないし、常にどこか暗澹とした印象がつきまとうな。>>続きを読む

ミッション:インポッシブル/フォールアウト(2018年製作の映画)

3.3

凱旋門の前の回転道路逆走するやつヤバい。
シリーズはじめてです。個人的な好みに照らすと少し暑苦しいかな。

仮面/ペルソナ(1967年製作の映画)

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二人の顔の毛穴、もの言わぬ海岸の岩場、まつげの長さと飛び回る虫。物質性を徹底的に強調した映像から、静止画、フィルムの燃焼、シーンの繰り返しなど、あらゆる方法でリアリティが剥奪されるとき、そこに映るもの>>続きを読む

未来のミライ(2018年製作の映画)

2.5

わからないことが多すぎてなんとも言えない。子供の世界のリアリズムであるという印象を覚えたけど、それにしては大人の世界が投影されすぎている。くんちゃん説明しすぎだし。子供は不思議なものに出会った時に「不>>続きを読む

フルスタリョフ、車を!(1998年製作の映画)

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唾と煙と落下する動物たち。雪道の車から左→上→下→右と長回しで動く冒頭のカメラがすでに傑作を予感させて、スターリンの死というわかりやすい物語装置を用意しながら圧倒的な情報量で簡単に落とし所を作らない。>>続きを読む

真人間(1938年製作の映画)

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破綻しすぎてるせいで破綻なく観れるコメディなんだけど、冒頭のクルトヴァイルの歌に合わせてデパートの様子を映すシークエンスと、ジョーがクリスマスにバーにやってくる前のギャング達の顔とドアを叩く手のモンタ>>続きを読む

怪人マブゼ博士/マブゼ博士の遺言(1932年製作の映画)

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「殺人司令」の邦題が妖しい短縮版。繋がりが曖昧な分、余計に黒沢清。特に後半の車の追跡は既視感バリバリです。しかし、ボスが死んだ後も命令が幽霊のように生き続けるって設定が最高すぎるな。

冒頭のインダス
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ヴァンダの部屋(2000年製作の映画)

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野外でタバコ吸いながら鼻くそほじってるバンダナのおばさんと右目の開かない鼻に横傷のついた老婆がインパクト。カットをつなぐ時に同じ音(人の声とか工事の音とか)が違う響きで聞こえるからやたら立体感がある。>>続きを読む

あなたの微笑みはどこに隠れたの?(2001年製作の映画)

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ユイレのツッコミが面白すぎてストローブの有難い言葉が全く有り難くない!

何も変えてはならない(2009年製作の映画)

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モノトーンの暗がりから現れるVOX(アンプ)の文字、カフェで漂う二人の老婆と「予約済」のプレート。フィックスされたカメラから漂う気怠さ。レコーディングって結構気怠い作業だよね。

緋色の街/スカーレット・ストリート(1945年製作の映画)

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ホテルの看板の光の点滅が入ってくる部屋ってめっちゃ嫌だとは思うのだけど、『めまい』にもそんな部屋ありましたね。
冒頭から葉巻の煙の包まれる部屋でたばこの吸えない主人公は居心地の悪い思いをしてる。ジョー
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飾窓の女(1944年製作の映画)

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ラング特集。

ドレスから覗くジョーン・ベネットの背中、光にあたる死体の顔。なんとも怪奇的でハラハラしてちょっと笑える。あまりにはちゃめちゃでは?と思ってたらあまりに映画的なメタ構造だった。

叫びとささやき(1972年製作の映画)

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カメラががくんと動いたり素早くクローズアップになる時の刺すような感覚が大事。死んだ娘の不在のベッド、ガラスと女性器(あの鮮血はつらかった…)、死ぬ間際の女の口のひきつり。強いインパクトが一瞬で画面から>>続きを読む

バトル・オブ・ザ・セクシーズ(2017年製作の映画)

3.3

はっきりいってね、ぼくはメガネ、ポロシャツのエマストーン大好きですよ。なんですかあのそばかす感。最高じゃないですか!

マンションへ上昇してくカメラ、昇るエレベーターとエスカレーター。上昇が不吉な隔た
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ワンダー 君は太陽(2017年製作の映画)

2.8

ニューヨークの街並みを空撮で映したり、貧富の差や人種の違いを強調するあたりから「街」の話であることは伝わってくるし、それ故の偶像劇だと思うのだけど、しかしながら群像劇としては重層性に欠ける。名前が書き>>続きを読む

ヴァン・ゴッホ~最期の70日~(1991年製作の映画)

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窓の外で腕立てふせしてる先生、踊り場で誰にも話しかけられずツンとした表情の女性(だれかよくわからないのにやたら画面に映ってる)、ゴッホの死んだ後に板に足踏まれてそれどころじゃなくなってる宿屋のおかみさ>>続きを読む

早春(1956年製作の映画)

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この前小津安二郎が夢に出てきたんですよ。まだ生きている人で、114歳なのにすごく元気で。内容は覚えてないけど一緒に話しました。楽しい夢だったので、夏を生き抜こうと思いましたよ。

それとは全く関係なく
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聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア(2017年製作の映画)

3.5

コリン・ファレルが銃を持ちながら回転する斜め上からのカットがとてつもなく情けない。あそこが本作のテーマの全てといってもいいだろう。つまり、人間の情けなさと暴力性が最高密度で共存した有様を、映像に刻むこ>>続きを読む

女と男の観覧車(2017年製作の映画)

3.3

シネコンのスクリーンで仕事帰りらしきおじさん(僕も仕事帰りですが)と二人で見ました。客二人は2回目くらいだぜ。

色調変化が妙味なわけですが、ジャス・ティンティン・バーレイクに別れ際で髪をかき上げさせ
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