しゅんさんの映画レビュー・感想・評価

しゅん

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映画(1022)
ドラマ(2)

打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?(1993年製作の映画)

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脚本がうまいんだろうなー。なんとなくの話知ってるのに勢いで最後まで持ってかれた。恋の話という体裁を崩さないまま幽霊譚の磁場に引きずり込まれてる。奥菜恵がボヤけた水面に溶け込む、これしかない感。

山崎
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ブルータル・ジャスティス(2018年製作の映画)

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シネスコの横長画面を活かした画面構成(テーラーの暗い部屋での三つのライトの位置!)も素晴らしいし、唐突に入り込む射殺シーン(テレビに打ち込まれる三つの弾丸!)もクールだし、持続する緊張感と強調された動>>続きを読む

あの優しさへ(2017年製作の映画)

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『呼応』『FLASH』『鉱』の傑作群の中で小田さんがどのような惑いと苦しみを感じてきたかを素直にテープレコーダーに向けていて、それを聞いていてとても勇気が出た。本人も言うとおり単独の作品として成り立つ>>続きを読む

ノイズが言うには(2010年製作の映画)

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処女作で自分自身と家族への残酷さに踏み込んだことに対する畏れを作家と観客が共有しているようで、とても不思議な時間だった。一歩引いて観れば、こうした実存の問題を前面に晒した作品は世に溢れているし、本作も>>続きを読む

水の娘(1924年製作の映画)

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ジャン・ルノワール、初監督作から悪戯な笑いと快活さが溢れていて素敵。女の子の受難物語が全然苦しくならないあたり人柄なのかなー。合成や逆再生やスローモーションがふんだんに使われてる悪夢シーンは実物だし、>>続きを読む

チィファの手紙(2018年製作の映画)

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最後、「遺書!」ってみんな突っ込んだと思うのだけど、そこをシンクロニシティで全部納得させるのが岩井俊二。そして新海誠でもあります。咳込みが多発するノイズの在り方も巧い。ピアノと弦楽が響くとなんの批判も>>続きを読む

Love Letter(1995年製作の映画)

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酒井美紀が一人佇む喪中の家に陽射しを差し込ませるあたりが岩井俊二。手紙によって記憶が蘇ってくるというより、二人の中山美穂によって記憶が作られていく感じ。あんなに堂々とプルーストを使うのはちょっと真似で>>続きを読む

(1954年製作の映画)

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精神的にしんどいタイミングでみたからか、若桑みどり『象徴としての女性像』を読んでる途中だからか、女性への暴力を「不器用」で包み込むのはかなりしんどいなと思っちゃった。「ザンパノは私がいなきゃダメ」とか>>続きを読む

悪魔の人形(1936年製作の映画)

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ほんとニヤニヤしながら観ちゃった…大好き…邪悪で狂った人々の崩壊劇かと思いきや、なんで最後いい話になってるの…。脚本は後半かなり整合性を欠いてるのだが、そんなことはどうでもよくなる復讐のカタルシスと表>>続きを読む

見世物(1927年製作の映画)

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見世物小屋と関係ない爺さんが一番フリーキーな生き物になるが、彼に対する視線がかなり優しかった。主役二人の視線の交換や急に高低差がつくカメラあたりが気になる。

Night Cruise(2019年製作の映画)

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パンがふられると「ぐおおおおん」と残響のノイズが押し寄せる。『セノーテ』ラインと『鉱-ARAGANE-』ラインが小田香にはあるような感じで、こちらは確実にセノーテ。

風の教会(2018年製作の映画)

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ひび割れた線が画面を四分割する。十字架。不思議な虫の声がする。

FLASH(2014年製作の映画)

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二重にも三重にも驚きがある。てか衝撃。小田香ほんとすごいな。音にも映像にもビビる。まさかあんなことになっててあんなことになってたとは・・・レリゴー・・・

呼応(2013年製作の映画)

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途中で前観たことあるのに気付いた。『鉱-ARAGANE-』公開時に併映されてたっぽい。

それにしても、羊が車の邪魔をする→コーランの祈りのような歌が聞こえだす→遠くの墓場から人がぞろぞろ現れる→道を
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ひらいてつぼんで(2012年製作の映画)

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松明を投げる祭りと、女の子の声の不穏な重なり。『セノーテ』はこの作品の延長にあるように思う。

ようこそ映画音響の世界へ(2019年製作の映画)

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映画か音楽、あるいは両方好きな人全員愛せる映画ではないでしょうか。映画の捉え方だけじゃなくて音楽の聴き方にも影響でるはず。僕が映画館で映画観たい理由色々あるけど、映画館の音の気持ち良さ、奥深さはかなり>>続きを読む

指導物語(1941年製作の映画)

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原節子の義兄・熊谷久虎が監督した「お国のために」映画。原節子がいきなり「大日本國防婦人會」のたすきをかけて登場してビビる。熊谷はこの後国粋主義思想を元に、九州で独立国家建国を画策したりしている。原は熊>>続きを読む

バグダッドの盗賊(1924年製作の映画)

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主演のダグラス・フェアバンクス自身が脚本を務めた、ハリウッド初期の著名作。まぁサイレント期のオリエンタリズムだだ漏れの作品だろうし150分くらいあるし、どうせ今の自分がすぐに楽しめる類の映画ではないだ>>続きを読む

最後の人(1924年製作の映画)

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じいさん(エミール・ヤニングス)の天国と地獄!顔と髪の毛の表現、整いと乱れの落差がめちゃくちゃ強くて、「顔が表現主義だよ!!」と思わず声をあげて訴えたら映画館からトイレへ放り出されました(出されてない>>続きを読む

シチリアーノ 裏切りの美学(2019年製作の映画)

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めっちゃええ。

裁判中に神父(?)の一人が隠れてオレンジを剥いて食べてるシーンがこの映画の官能的な側面を最も表している。オレンジはたしかブシェッタのブラジルの家の電話の下にも置いてあった。車爆破シー
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真夏の夜のジャズ 4K(1959年製作の映画)

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全体的に水色の印象が残っているのはなんでだろ?と思ったけど水色のセーター着て笑顔で女の子が最高だったからだな。
モンクやアニタ・オディやジェリー・マリガンのクリアな映像はじめて見たのでそれだけで嬉しさ
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恋に踊る(1940年製作の映画)

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なんだかめちゃ良かった。

『人生の高度計』と合わせてみると、離婚、サブストーリーの恋愛劇、野心と恋愛といったテーマが通じていることがわかる。しかし、こちらはより力強い。展開の多い物語、複数の戦いの絡
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人生の高度計(1933年製作の映画)

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ただ女性監督が撮ったというだけでなく、1933年公開のメロドラマの中で、女性が仕事と恋愛を両立させることの困難さをストーリーに落とし込んでいて見応え。アメリア・イアハートをモデルにしたと思わしきキャサ>>続きを読む

ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー(2019年製作の映画)

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プレイリストムーヴィーこっちじゃん!ダンジオートメーター最高だと思います。LCDの「Oh Baby」いい曲だよね。
最後の切り方が良いので何もいうことないです。スピーチもさっと終わらせる速度。躁病の『
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恐怖への旅(1942年製作の映画)

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冒頭の、針飛びしたレコードをクイとズラすワンカットがかっこよすぎてただものではない感漂うが、それ以降も全ての登場人物が胡散臭く狂気じみていて、ひたすらパラノイアな気分が続く。オーソン・ウェルズの警部も>>続きを読む

我輩はカモである(1933年製作の映画)

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精神が不安定な状況で観たら余計不安定になりました!鏡のくだりは志村けんと沢田研二がパロディしてましたね。ハーポが特に笑いと怖さの境界にいる。戦争前のミュージカルタイム、四人が揃って、兵隊の頭を叩いて音>>続きを読む

わたしたちの男(2010年製作の映画)

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『うさぎ狩り』『タラファル』と併せて鑑賞したが、三本とも共通するシーンが多く、終わり方は全部一緒。おかげで聴き逃してた会話が頭に入ってきた。母子がカーボヴェルデについて会話してる部屋が後半には別の男二>>続きを読む

六つのバガテル(2001年製作の映画)

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そっか、あれはウェーベルンなのか。

作業場のドア付近をうろうろしながら文学青年的といっていい(カフカについて話してたな)憂いを示すジャン=マリーと、一言コメントをはさむだけであとは意に介さずに作業を
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オープニング・ナイト(1978年製作の映画)

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「こんな舞台裏はゼッタイ嫌だ!」圧倒的第1位。主演女優が錯乱&舞台当日行方不明のヒヤヒヤ止まらない144分。ある重要人物の顔が最初全く映らない演出とか、様々な淡い感情が重なる弦楽曲の激しさとか、女優の>>続きを読む

スキャンダル(2019年製作の映画)

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カット割りのテンポが良いからかかなり楽しく観れたし、後半の煮え切らなさは楽しくないんだけどむしろあれくらいモヤっとする方が好印象。見た目には多様性があると思えない保守系テレビ局のキャスターたちが微妙な>>続きを読む

コロッサル・ユース(2006年製作の映画)

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例の手紙(土産は10万本のタバコと/流行型のドレスが10着ほど/車も一台/お前が夢見る溶岩の家/心ばかりの花束/・・・)は劇中9回読まれる。ヴェントゥーラの娘or息子たちが語るそれぞれ物語の間を縫う手>>続きを読む

(1997年製作の映画)

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ペドロ・コスタ90年代の三作を一日で観ると、スタイルをどんどん変容させていることがあからさまになってドキドキする。

この映画はとにかく煙草の映画で、一体全部で何本吸っていたのかわからないくらい吸って
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溶岩の家(1994年製作の映画)

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イネス・デ・メディロスさん、どこかで観たことあるかと思ったら『彼女たちの舞台』出てたんですね。納得。

「山向きの靴をあげる」→靴のアップ→海、のつなぎはコントかよ。波がやたら激しいのも笑っちまう。
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(1989年製作の映画)

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「ペドロ・コスタの映画大好き宣言!」でした。僕も大好きです。

霧の湖に現れるボートのシーンの妖艷、溝口っぽさがありあまって日本映画かと思った。省略のスピード感と白黒コントラストにも既視感を覚えつつ刺
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生きるべきか死ぬべきか(1942年製作の映画)

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劇の反復も笑いのパターンも特段個性的というわけでもないのになんだか強靭なものを感じちゃう。テンポが良すぎる。俺もルビッチ・タッチで人生の苦難を快活にやり過ごしたい。

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