しゅんさんの映画レビュー・感想・評価

しゅん

しゅん

2016.1.1〜
一回観ただけで採点する度胸も能力もないので、点がついてるのは複数回観た映画です。(途中から新作もつけることにしました)
家で映画を観るのが苦手で劇場で観ることが多いです。名画座好きです。
もっともらしいことを言ったりします。昔は映画苦手でした。

映画(655)
ドラマ(0)

ニューヨーク、ジャクソンハイツへようこそ(2015年製作の映画)

3.5

ワイズマンは100年後の人々のために映画を撮ってると思った。

多様性の街はその誇りを守るために四苦八苦で、この戦いの終わりなさはドナルド・トランプと表裏一体なんだろう。
顔の作家としてのワイズマンが
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狙われた男(1959年製作の映画)

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新文芸坐シネマテーク

階級と移民の話が混ざってくるところは脚本めっちゃうまいな。木の枝から下がってダブルデッカーバスが移ってやんちゃなジャズがなるっていう冒頭のリズムは『エヴァの匂い』にも共通してる
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13回の新月のある年に(1978年製作の映画)

4.5

フランキーの涙
フランキーは自分の頭に銃をあてた
フランキーは死んだ

フランキーは地獄に横たわっている

私たちはみなフランキーだ
私たちはみな地獄に横たわっている

Suicide/Frankie
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噂の女(1954年製作の映画)

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冒頭の路地に入る時に車が速い!あの斜めからのカットやたら印象に残る。
ミドルショットの時に机や小物が手前に目立つように配置されていたり、久我美子の住む部屋の外の庭がやたら存在感あったりと美術と撮影の関
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Changes(2018年製作の映画)

3.8

フェスティバル/トーキョー18唯一の映像作品。範宙遊泳主宰、山本卓卓の初映画。

元範宙の役者、田中美希恵がダイエットを試みるところを捉えるドキュメントなのだけど、ゆるそうな企画の中に隠された強烈な暴
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華氏 119(2018年製作の映画)

3.3

ミシガン州フリントの鉛汚水垂れ流しと州政府の隠蔽(の奥にある極端な資本主義)というシングルイシューを「トランプの映画」に紛れ込ませたのが今作のポイント。トランプを登場させたのは共和党と似たり寄ったりの>>続きを読む

グリード(1924年製作の映画)

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まさかこんなところに連れてかれるとは!トリナの変貌ぶりにとにかく驚くが、そこに掃除婦という題材の反復が絡んでくる。繰り返される雨と最後の乾ききった砂漠の対比。アップ中心でいざという時にロングショットに>>続きを読む

ニッポン国 vs 泉南石綿村(2017年製作の映画)

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国は人を守るためにはできていない。そもそもそういうものだと思う。では、国と戦わなけれればいけない時にどうするか。国を人に変えること。国に仕える者に「人」としての立場を取らせることが必要になる。後半はど>>続きを読む

競馬場(1985年製作の映画)

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プレザントコロニーがアメリカ三冠を逃す瞬間をワイズマン組が撮っていたのか!
ワイズマン作品の中でも牧場、厩舎、会議、競馬場、パーティ会場などなも撮る場所が多くて、競馬が一つのオーガナイゼーションとして
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search/サーチ(2018年製作の映画)

3.3

丸裸のCDジャケットで有名なカニエウエストのYeezusをレコードに焼いたクソ海賊盤があるんですが、PCの画面をスクリーンで観るのってそんな倒錯感がありますね。PC画面上で観た方がいいのかもしれないけ>>続きを読む

リトアニアへの旅の追憶(1972年製作の映画)

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1950のニューヨーク、1970のリトアニア、1971のウィーン。瞬きのように細かくカット割りされた映像の中で、難民の女の瞳も、メカス母のハンパーグみたいなポテトパンケーキも、スチュワーデスの足も蘇る>>続きを読む

暗殺のオペラ(1970年製作の映画)

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構図がキマッていたりロングショットの平行移動が映えていたりするのは大好きだし、ついでに言えばボルヘスも好きなんだけど、どこかハマらないものがある。イタリアの映画全般に対してなんらかの違和感を持っている>>続きを読む

アンダー・ザ・シルバーレイク(2018年製作の映画)

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期待値底値で観たら気持ちよかったです。ゲームだったな。「話しかける」を選択するとプログラムが作動する(腹を蹴られる、チューされる)。でもボタン押さなくても気持ちいいのは何故だろう。
カートコバーンのポ
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若おかみは小学生!(2018年製作の映画)

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うーん、後半泣きはしたし楽しまなかったわけでもないけど、個人的には何が評価されているのかわからなかった。話として上手く回収できているわけでもないし(幽霊達が成仏することの説明不足とか、最後の客の設定の>>続きを読む

のらくら兵(1928年製作の映画)

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国立映画アーカイブのサイレント上映。

映された絵画からカメラが引いていって再び近づいてく。いわゆるドリー撮影が繰り返される(そして電球の紐が気になる)冒頭がとても印象的。それ以上に印象深いのは後半の
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大いなる緑の谷(1967年製作の映画)

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岩波ホール、ジョージア映画祭にて。1967年の白黒映画。

煙立つ大地を見下ろすのロングショットの左から右へのパンで始まるこの映画は、簡単にいえば遊牧生活を送ってきた牛飼いの男が工業化と定住化の流れに
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霊長類(1974年製作の映画)

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いくつかの肖像写真(おそらく霊長類研究所の先達)から始まり、そのあとはどんな実験にも顔色ひとつ変えない人間とあんなことやこんなことをされしまう猿たちの連続。死んでからイメージとして扱われる人間と、物質>>続きを読む

野いちご(1957年製作の映画)

3.8

多分14年ぶりくらいに観た。こんなしょーもない話で感動させちゃうベルイマンを凄いというべきか胡散臭いというべきか。
夫婦の危機、妊娠、三角関係を二重に用意しているところがドラマ構成として上手いのだろう
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恋多き女(1956年製作の映画)

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まるで土曜夜のJR新宿駅東口駅前のような人混みとノイズの中で、イングリッド・バーグマンは「私は群衆が好き」と言う。群衆はパリでも農村で映され、彼らは騒ぎ歌いキスをする。勇壮な政治的野心は恋と新聞の中に>>続きを読む

エッセネ派(1972年製作の映画)

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うとうとしながら、涙が落ちそうで落ちない男の顔を見ていた。「同じ踊りを踊らせようとして彼女の足を折る」寓話に自分を重ねて跪く彼の頭をみんなで触る流れ。真理と多様性の相克。院長の顔と喋り方うさんくさいな>>続きを読む

鏡の中にある如く(1961年製作の映画)

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狂気と聖性のボーダー、愛に潜む権力、名声と利己心、親子の距離と、短い時間の中で複数テーマをきっちり絡ませる。この辺りの脚本の鋭さとクローズアップの鋭さがシンクロしてるところがベルイマンの真骨頂なのかも>>続きを読む

モアナ~南海の歓喜~(1980年製作の映画)

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アホ高いヤシの木に登るところめっちゃいいですね。あからさまな編集具合が笑える分、「登ってる」って感じがガッツリくる。刺青と踊りのシーンも明らかに同期してない感じがすごい。木の皮をめっちゃ伸ばしていって>>続きを読む

極北の怪異/極北のナヌーク(1922年製作の映画)

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フッと挿入される画面一面のナヌークの笑顔。捕まえたアザラシとの格闘シーンで、遠くからナヌークの家族が駆けつけてく遠近感。クローズアップとロングショットがかなり対比的に使われていた気がする。
イヌイット
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PASSION(2008年製作の映画)

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濱口映画では日常ではおよそありえないような本音のぶつかり合いが生じて、だからといってそれでお互いを理解できるようになるわけではないと指摘したのは『ユリイカ』濱口特集における清原惟だけど、この映画は正に>>続きを読む

親密さ(2012年製作の映画)

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電車ではじまり電車で終わる。夜明けの中、橋をゆっくりと渡る二人を一つのカットでゆっくり(体感時間は十五分)映す。二時間十分の劇中劇を観客の顔も含めて全てフィルムに収める。一つの継続的な時間を全て包み込>>続きを読む

悪徳(1955年製作の映画)

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撮影されているのはほとんどずっと同じ部屋(例外はビーチ、車内、ダンスホール、撮影所くらいだけど、それら全部合わせて5分くらいしかないと思う)なのに、進行感と開放感があるのがすごく不思議。理屈では実は不>>続きを読む

ボクシング・ジム(2010年製作の映画)

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激渋。ワイズマンほんとかっこいい。
実際にはかなり操作しているはずなのにカット間の時間の経過をまったく感じさせない。相変わらず、カメラ一つとは思えない編集の超スムーズさ。
被写体の激しい運動に合わせて
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ラ・ポワント・クールト(1955年製作の映画)

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新文芸坐シネマテーク。

木目を映すカメラが移動して白いシーツの揺れる中を進む冒頭が最高にかっこいいが、その後も物質の存在感が半端ない。漁師の網、猫の死体、船の骨組み、ボラの大群。日常の中の異形。ポワ
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きみの鳥はうたえる(2018年製作の映画)

4.0

人の顔に寄ったカメラの外から音が聞こえる演出を繰り返すことで空間的な広がりを感じる。主役3人の内面に寄りながら少し遠目で見たときの関係性も同時に示していて素晴らしい。OMSBとHi'specが登場する>>続きを読む

寝ても覚めても(2018年製作の映画)

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まだまだ謎が多い。反復されるシーンの左右対称が気になる。右の爆竹、左のボール。印象的な二度のロングショット長回し(仙台と大阪)も右と左。それにしても、唐田えりかの存在はものすごく人を不安にさせる。
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大人のためのグリム童話 手を失くした少女(2016年製作の映画)

4.0

単色の集合(ひとつの物体、例えば木や人物がほとんど必ず一色で描かれる)をアニメートさせながら輪郭線を揺らし続ける、色彩と線が別のレイヤーに描かれているという手法はなかなか観たことがなく、その視覚印象に>>続きを読む

カメラを止めるな!(2017年製作の映画)

3.3

監督、女の子、出資者のおばちゃんの顔芸。伏線回収と顔の落差の掛け合わせが見事なのかな。家族の家の構造が不思議。

ペンギン・ハイウェイ(2018年製作の映画)

3.5

この世界にはバグがあり、バグは世界の害悪なのだが、そのバグにこそ私は惹きつけられる(同時にバグはバグ自体を消そうとする)ーー歓びと痛みの宙吊りをアニメーションの可塑性(何にでも変えられること)によって>>続きを読む

ディズニー映画の名曲を作った兄弟:シャーマン・ブラザーズ(2009年製作の映画)

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シャーマン兄弟について調べる事案があり鑑賞。
『メリーポピンズ』でアカデミー賞取っていて、「イッツアスモールワールド」の作家としても知られる二人ですが、性格が合わなくて仕事以外で会わない関係になってい
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刑事ラヴァルダン(1986年製作の映画)

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冒頭、公演中止のビラ→フェンシングする子供→ケツだし死体の流れで爆笑してしまった。非常に秀逸なコメディ。娘13歳は無理がありすぎる。車の運転に合わせたスタッフロールや窓を開けた瞬間天井に切り替わるカメ>>続きを読む

ハラキリ(1919年製作の映画)

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固定カメラしか技術的に使えなかったのかなと思ってみてたら一回だけ横移動した!恐る恐る試したんだろうか。

全編ジャポネズム趣味で錯誤感が笑えるのだが、小物は豪華に揃ってる。仏教に傷つけられ西洋にも裏切
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