セキさんの映画レビュー・感想・評価

セキ

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フリードキン・アンカット(2018年製作の映画)

4.0

フリードキン、やっぱりめちゃくちゃカッコいいクソジジイで最高だった。
映画にビジネスとして真正面から向き合う度胸に勇気をもらった。
誰よりも冷めてて誰よりもキレてる
共感できるようなタマの人間ではない
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L.A.大捜査線/狼たちの街(1985年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

どこでも観れなくなっていて、Amazonではプレミアすら付いていたのでTSUTAYAディスカスで取り寄せてやっと観れた。
良くも悪くも変な映画だった。めちゃくちゃに期待してしまっていたからこそ少し厳し
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ダンケルク(2017年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

映画館で観るのを諦めNetflixで観てしまった。
3つの時間軸において異なる速度で進む構成はありそうでなかった発明的な映画構造で、流石ノーランって感じ。
代わりに物語は変則的な動きをするので、わかり
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フォロウィング 25周年/HDレストア版(1998年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

途中ウトウトしてしまったが、面白かった。
毎回、作品の規模感を察るのが巧い人だなと改めて思う。
デビュー時から時系列の組み替えはやっていた訳だけど、その構造による気持ちよさみたいなのは流石にもう一つで
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.6

このレビューはネタバレを含みます

映画としてあまりにも強い。恐ろしい映画だった。
原子爆弾を扱っているっていうだけで公開が延期されてしまっていた訳だが、これは全くもって杞憂で、最近のどんな日本映画よりも反戦反核をやっているじゃねえか。
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鮫肌男と桃尻女(1998年製作の映画)

4.6

大傑作。こんな面白い日本映画があっていいはずがない。楽しすぎる。
鶴見辰吾といい岸辺一徳といい我修院達也といい寺島進といい脇役のキャラクターが最高。全員狂ってるんだけど妙なグルーヴ感があって、決して1
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PORNOSTAR ポルノスター(1998年製作の映画)

3.8

理性と衝動の殺し合いのハナシ。
暴力映画としては北野武の系譜も感じられるような冷たさもあって普通に面白かったけど、90年代末の渋谷の"坂"の部分をあそこまで執拗にフィルムに納めようとしているのが良かっ
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青い春(2001年製作の映画)

4.5

久しぶりに観た。最後が良すぎて観る度に感情を引き摺り回される。
衝動だけがそこにいて、少年たちは一体どこに向かって何をしたらいいのかすら分からず、自分の中に暴れ出す何かを必死に押さえつけながら日々を送
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HIDEO KOJIMA:CONNECTING WORLDS(2023年製作の映画)

3.8

良くも悪くも想像通りだった。
小島秀夫を知らない人からしたら説明不足だろうし、知ってる人からしたら大体知ってることが語られていくので、半端な作りだなと思った。
もっと深く知りたいからこそあと一時間やっ
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ラ・ジュテ(1962年製作の映画)

3.7

スライドショー形式で映像は進む。これは純粋なモンタージュを楽しませる手法としてなるほどなとは思った。
ただテンションが終始低くてどうもハマりきれない部分があった。
劇場で観るべき作品だったかもしれない
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ZOO(1985年製作の映画)

4.4

本当最高。たまらない画の連続。激しくアタマを刺激してくる音楽。
本当にベストに入るくらいなのですが、言葉にするのが非常に難しく、取り敢えず観てくれとしか言えないのが辛い。
思ったよりも丸みのある雰囲気
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天使のはらわた 名美(1979年製作の映画)

3.9

狂ってますよもうこれは。
病院のシークエンスが最高だった。ロマンポルノが駆動するエネルギーを求める余り、そこらへんのホラーを悠々と超えてしまったのは面白い。
地井武男の女房を犯すアイツもそうだが、強姦
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ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)

4.3

ここまで真っ当なエンタメで泣かせてくれる映画は他にはないでしょう。
冒頭でもう我慢ができなかった。
何回観てもやられてしまう。

フレンチ・コネクション(1971年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

ドキュメンタリー監督だったフリードキンならではの実録麻薬取り締まり殺し合い追跡映画。
『勝手にしやがれ』に影響されたと語ってる通り、基本手持ちでブレブレの映像が続く。話の筋としてどこに向かっているのか
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ストップ・メイキング・センス 4Kレストア(1984年製作の映画)

3.9

IMAXレーザーで鑑賞。
デヴィッドバーンはカッコ良すぎる。
字幕はなくて良かったかなと思ってしまったけど、クライマックスにかけてバカ楽しい。

赤ずきんちゃん(1934年製作の映画)

3.7

豚の家族写真についての皮肉が鋭角すぎてで笑った。時代は100年違うが、100年前のヴィーガンズハムのセンスと同じ人間が作ってる気がする。
面白かった。テクニカラーの発色が綺麗。

ミッキーのミニー救出大作戦(2013年製作の映画)

4.2

これは本当に面白いので観て欲しい。
新しいしアニメーションの巧さが異常。
2013年の作品。白黒時代のスクリーンから外側へキャラクター達が飛び出しながら、滅茶苦茶アクションをします。場所とスケール感は
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ミッキーのつむじ風(1941年製作の映画)

3.8

ミッキーがキャラクターとして定着し切った後の作品。
アニメーションとしての完成度は素晴らしいに決まってるからもうどういう基準で評価したらいいのか難しいが、竜巻のシーンはトゥーンとしてやりすぎじゃないか
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ミッキーの大時計(1937年製作の映画)

3.9

せっかくDisney+に入っているので鑑賞。
権威になる前のミッキーが可愛かった。まだネズミが時計台を掃除しているという可笑しさもあった時代だとも思う。
100年近く前に既にトゥーンの物理法則が確立さ
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ロッキー(1976年製作の映画)

4.0

エイドリアンが女になるまでが早すぎるとは思ったものの、それ以外の世界の描き方は想像してたよりも冷静で良かった。
しかし全員が悪役にはなりきれずどこか調子の良い奴らなのは、スタローンが善人すぎるからなの
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ヴィーガンズ・ハム(2021年製作の映画)

4.0

これだけ絶妙に殺しても良さそうなキャラクターを作れるのがすごい。
殺すときのいたぶりがもっと欲しかった。
世界観の狭さも丁度良く、良質な低予算映画でした。

イディオッツ(1998年製作の映画)

4.1

人間への回帰。
悪との闘い。
理性からの脱逸。
愚と理性に境界なんてないんじゃないかと強く思う。

暗殺の森(1970年製作の映画)

4.3

こんなに一つ一つのショットが的確で美しい映画だと思っていなかった。
カメラマンが『地獄の黙示録』もやったヴィットリオ・ストラーロという人らしく、まず個人的にこの人の画のセンス、迫力の付け方が滅茶苦茶好
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ワンス・アポン・ア・スタジオ 100年の思い出(2023年製作の映画)

3.6

あんま知らないキャラも多かったけど、まああの量が一気に出てくると楽しいね

過去のない男(2002年製作の映画)

3.8

やっと鑑賞。
慎ましく細やかな生活を淡々と描く。
全員表情は固く、声の抑揚も極限に抑えられているからこそ、それらがとても可笑しく効いていて豊かな時間が流れる感じがあって良かった。
当時のフィンランドの
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

4.1

母親についての物語。主人公は母親に会うため、幾多の災難に見舞われることになる。
全ては子宮から始まるのであるとすれば、人間は死ぬ時再び子宮に帰るのか?帰らないといけないのか。
主人公は自らの強迫観念に
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カルメンという名の女(1983年製作の映画)

4.0

幾年ぶりかのゴダール。
シナリオの筋は本当にわからなかったけど、破壊的に美しい映画だった。
冒頭の冒頭から最後にかけてまでひたすら映像の面白さだけでみ続けられた。
画が洗練され尽くしていて見飽きること
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VOID(2023年製作の映画)

4.2

NN4444作品。
凄い面白かった。
でっかい虚についての映画。
息がずっと苦しい。
演劇的作劇を用いることなく、画と音のリズムだけであのレベルの閉塞感を演出できるのは本当にすごい。
食卓のシーンが個
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(2023年製作の映画)

3.7

NN4444作品。
人間だって吠える。
ホラーテイストの作品ではあるものの、むしろ根幹を担ってるのは少し抜けたシュールなコメディなのかなと思った。
主演の小川さんの芝居が良かった。
ただ最後の方は蛇足
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恐怖の報酬 オリジナル完全版(1977年製作の映画)

4.0

ニトログリセリンを積んだ爆発寸前のトラックを男たちが命懸けで運ぶだけの映画。
台詞を必要とすることなく、洗練されたショットの連続だけでこの単純な物語を劇的な映画にしてしまうフリードキンの圧倒的演出力が
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エクソシスト3(1990年製作の映画)

4.0

黒沢清が観ろと言っていたので『1』のついでに鑑賞。
これが中々面白かった。
打って変わってサイコスリラーなんだけど、ゆったりと進んでいた『1』に比べて物語の展開が早くて、殺人事件がボンボン起こるので全
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エクソシスト/ディレクターズ・カット版(2000年製作の映画)

4.0

なんだかんだで観れてなかった。

ホラー映画って普通は怖いものから逃げることで展開されてくけど、悪魔祓いは悪魔との対決だからそこで敗北する先に恐怖があるっていう構造になっていて、これは絶望を引き立たせ
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戦慄怪奇ファイル コワすぎ! FILE-02 震える幽霊(2012年製作の映画)

3.7

急に中盤でちょっとエロい方向にシフトするのが面白すぎた
前回に比べて映像的な怖さが少なかったのでホラーとしては物足りなかったけど、工藤の暴走が増していて最高だった。あのディレクターが一番怖い。
前回の
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戦慄怪奇ファイル コワすぎ! FILE-01 口裂け女捕獲作戦(2012年製作の映画)

3.7

やっと観れた
体調に合った最高の娯楽映画だった。
まず題名が良すぎる。捕獲て...
展開がもっと欲しくなってしまう。
続きを観なければ

スリ(掏摸)(1959年製作の映画)

3.3

個人的にはハマらなかった。
眠くなってしまった。
スリの描写はそんな訳ないだろというものから早すぎて何が起きてるのかわからないものまでバリエーション豊かでそこは楽しかった。
どうしてもショットの連鎖だ
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TAKESHIS’(2005年製作の映画)

3.8

『3-4x10月』のラストで、主人公がファーストシーンと同じ場所場面に戻ってきてしまって以来、北野武は繰り返しの世界、記憶の反復、予知といった呪縛から逃れることが出来なくなってしまった。

それ以来、
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