Jさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

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戦場のメリークリスマス 4K 修復版(1983年製作の映画)

3.5

4K(2K上映)での鑑賞。

内容は決して派手ではないが、人と人が接点を持つ際の摩擦をうまく描いていると思う。

そして、当時世界との交流を加速させていた日本に対する大島渚監督からのメッセージが込めら
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レザボア・ドッグス(1992年製作の映画)

4.0

なんでこんなにダラダラ会話してるだけなのに面白いんだろうな。

しかも、字幕で見てる日本人がそう感じるんだから英語を全て理解して聞いたら尚面白いのだろう。

そしてタランティーノは人を描くのが上手い。
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ファーゴ(1996年製作の映画)

3.5

一度罪を犯すと、それを誤魔化すためにまた新たな罪を上塗りするしかない。

次から次へと罪から罪へ。

犯罪の自転車操業。

動機の分からない気持ち悪さの演出は流石コーエン兄弟といったところ。

一見な
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未知への飛行(1964年製作の映画)

4.5

いったい人は戦争を通じて何と戦っているのか。

冷戦真っ只中のアメリカとソ連。

機械の誤作動によって水爆を積んだアメリカの爆撃機がモスクワに向かってしまう。
通信手段も妨害され、このままでは世界を巻
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グッバイ、レーニン!(2003年製作の映画)

3.5

東西に分断されたドイツの東側のお話。

熱烈な社会主義支持者の母親は心臓発作で意識不明に。
その間に冷戦は終わりベルリンの壁も崩される。

8ヶ月の時が経ち意識の戻った母親だったが、ほんの少しでもショ
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ホムンクルス(2021年製作の映画)

3.0

ホラー出身監督だけあってトーンや雰囲気は好き。

一見オカルト的な要素が強いが、意外にも人生観を問う正統派なメッセージがある。

あんまりハマらなかったのは原作を読んでないからかも。

原作への興味に
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ノマドランド(2020年製作の映画)

4.0

自由とは何かを問う。

この映画の原作(本)タイトルが「ノマド:漂流する高齢者労働者たち」とあることから、おそらくメッセージの受け手としては20代である自分は対象外かもしれない。

しかし、日本でもノ
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JUNK HEAD(2017年製作の映画)

4.0

映画というモノづくりの本質を見た。

約7年の月日を費やしたストップモーション。
特撮とはまた一味違った創作感と細やかさ。

ややカクついた、コマ送りのような動きが特徴的ではあるが、意外にも違和感は無
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アンカット・ダイヤモンド(2019年製作の映画)

4.5

クズ男と賢者の石

主人公ハワードはお金に対する倫理観がだいぶズレている。

借金を返さないといけない→逃げる→人から時計を借りる→人から借りた時計を質屋にいれる→そのお金でギャンブルをする

これが
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地獄の警備員(1992年製作の映画)

3.5

リマスター版を鑑賞。

密閉された空間での殺人_鬼ごっこ。

日常と非日常のコントラストが素晴らしい。
黒沢監督のヌルっとした恐怖が既に確立されている。

女性蔑視の描き方も強烈。
今のご時世では描け
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REDLINE(2010年製作の映画)

3.0

キムタクは何してもキムタク。

レッドラインと呼ばれる最高峰のレースに挑むレーサーたちを描いた作品。

SFスペースカーアクションとでも名付けるかな。

感想としては、映像がとても素晴らしい。
映像を
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アメリカン・ヒストリーX(1998年製作の映画)

4.0

黒人殺しで捕まったデレク。

もともと白人至上主義団体のリーダーを務めていたが、3年の刑期を経て出所すると一転して組織を脱退したいと言い出す。

彼を尊敬する弟や仲間たちからは批判されるが、それでもデ
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エルカミーノ: ブレイキング・バッド THE MOVIE(2019年製作の映画)

3.5

ブレイキングバッドを一気見した後に鑑賞。

本作を観るとドラマ版がいかに壮絶なストーリーだったのかを思い知る。

ドラマ版のような激しさは無いが、物語の締めくくりとして上手く位置付けられていると思う。
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人狼 JIN-ROH(1999年製作の映画)

3.5

テーマ、ストーリー、人物描写、どれをとってもアニメの枠に収まらないクオリティ。

人狼という名の如く、誰を信じれば良いのか分からなくなるほどに複雑な相関関係と繊細な人物描写。

時代背景が荒廃した社会
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ルクス・エテルナ 永遠の光(2019年製作の映画)

3.5

あゝギャスパーノエ。
これぞギャスパーノエ。


上映前に注意喚起が流される。

鑑賞前に目にしたレビューで、目がやばい!観る麻薬だ!などのコメントもあったので自然と肩に力が入る。

だが、いざ始まる
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佐々木、イン、マイマイン(2020年製作の映画)

3.5

無性に、卒業以来会っていない地元の友人に会いたいと思った

無性に、愛する人を全力で愛したいと思った

無性に、自分のやりたいことをやってみたいと思った

同時に、出会えば必ず別れが訪れる寂しさを感じ
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ヤクザと家族 The Family(2021年製作の映画)

4.0

ヤクザ映画なのに共感を求めてくる。


正直、観ている最中の作品に対する評価はあまり良く無かった。

もちろん俳優陣の演技力は申し分ない。

しかし、キャラクターが悪いのか、もしくは演出が悪いのか、作
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ランボー/怒りの脱出(1985年製作の映画)

3.5

一作目で描かれた戦争への怒りとは裏腹に、あっけなく戦場へと舞い戻るランボー。
一作目の想いはどこへ行ったんだ、、と思いつつもこの時代の米兵は自分の未来を選択する余地が無かったのかもしれない。

メイン
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デスプルーフ in グラインドハウス(2007年製作の映画)

4.5

耐死仕様(デス・プルーフ)のシボレー・ノヴァ(後半はダッジ・チャージャー)に乗り悪態を繰り返す"スタントマンマイク"と、不幸にも彼の標的となってしまった女性たちのやりとりを描く。

「グラインドハウス
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フィッシャー・キング(1991年製作の映画)

4.0

人生の大切な3箇条

生命を尊ぶこと
毎日の快適な便通と紺ブレ
ボールから目を離さないこと

現実と向き合うことの困難さと必要性を描いた作品。

自分に何らかの悲劇が降りかかったとき、現実から目を背け
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氷の微笑(1992年製作の映画)

3.5

犯人と刑事というシンプルな構図かと思っていたが、終盤に向かうにつれて人物の相関関係が複雑に入り混じっていて見応えがあった。

ただニックのだらし無さにどうしても気が滅入る。もちろんシャロンストーン演じ
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ランボー(1982年製作の映画)

4.0

最後のセリフに全てが詰まっていた。

終わらない戦争に取り残されるランボー。
しかし世界は変わり続ける。
彼が命をかけて守ったものはなんだったのだろう。

戦争を描かずとも、戦争の悲惨さが伝わってくる
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ヒート(1995年製作の映画)

4.5

かの有名な銃撃シーンが印象的な本作。
ロサンゼルスの道路が封鎖され、一瞬にして戦場へと変わる姿は圧巻だ。

何故だろう、今まで大通りで銃撃戦なんて勿論やったことないんだけど、ものすごく「分かるわぁ」っ
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ブラッド・ダイヤモンド(2006年製作の映画)

3.5

紛争ダイヤモンドとは、内戦地域で産出されるもののうち、紛争の資金源となっているダイヤモンドのこと。
そして、そのダイヤモンドを遠い国の富裕層たちが購入し、彼らは知らず知らずのうちに戦争の加担者となって
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ミッドナイト・ファミリー(2019年製作の映画)

4.0

メキシコシティ

人口900万人に対して公営の救急車がわずか45台。
他は私営の救急車、いわゆる闇営業が人命を救っている。
本作では私営救急車を走らせる家族に密着し、メキシコシティの医療と公共の荒廃、
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ROOM237(2012年製作の映画)

3.5

映画コメンテーター…いや、キューブリックファンによるシャイニング考察作品。

キューブリックがアポロ月面着陸映像捏造に加担している証拠だったり、インディアンやホロコーストといった過去の大量殺戮を示唆し
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ヒッチャー ニューマスター版(1986年製作の映画)

4.5

かまってちゃん殺人鬼vs行動力全振りおバカ青年

早朝4時。青年はハイウェイで車を走らせていた。
猛烈な眠気に襲われた青年は、眠気覚ましのついでに、とヒッチハイクをしていた男を乗せたのだが、、、
なん
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東京ゴッドファーザーズ(2003年製作の映画)

4.0


妻娘を捨てたオッサンホームレスと
大切な義理ママを捨てたオカマホームレスと
父を恨み父を捨てた少女ホームレス

そんな3人のホームレスが聖なる夜に拾ったのは捨てられた赤ん坊だった。

どこの誰の子か
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マイ・プライベート・アイダホ(1991年製作の映画)

3.5

ファッションとか色使いは好みだった。

大切な人が離れていく姿を
憐れむか、共感するか。

トータル・リコール 4Kデジタルリマスター(1990年製作の映画)

4.5

夢か現実か

sf映画の金字塔とも言える作品

30年前の作品なだけあって未来描写のアナログ感は否めないが、幾つか形になっているモノもあって面白かった。

指紋認証に、テスラ社のような乗り物、リアルな
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太陽を盗んだ男(1979年製作の映画)

4.5

1人の中学教師が原子爆弾を作った。
日本の未来は彼の手の中にある。

沢田研二の柔らかさと菅原文太の硬さが見事にぶつかっている。

構成、人物、音楽、映像、全てが破壊的。
40年前の作品だけど全然古く
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マルホランド・ドライブ(2001年製作の映画)

4.0

※若干ネタバレがあります。


記憶の旅、もしくは幻想、来るべき未来。

女優を目指してアメリカへ来たベティの宿先に、交通事故によって記憶を無くしたリタが逃げ込んできた。

ベティはリタの記憶を取り戻
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シカゴ7裁判(2020年製作の映画)

4.5

シカゴでの反戦デモ中に起こった暴動事件。
その首謀者として起訴された8名の裁判が幕を開ける。
膨大な権力の力が働く中、果たして彼らは無罪を勝ち取り、平和と自由を世界に証明することができるのだろうか。
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イレイザーヘッド(1976年製作の映画)

4.5

悪夢、生命の重み。そして心の叫び。

主人公のヘンリーは恋人メアリーから赤ん坊ができたから結婚してほしいと迫られる。

いわゆる"デキ婚"だったが、生まれてきた赤ん坊は異様な容姿をしていた。

これは
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