志村蓉子さんの映画レビュー・感想・評価

志村蓉子

志村蓉子

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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.1

物理学者は探究心が旺盛で頭の中の理論を実験で試したくてウズウズしている…というのが私の勝手なイメージです。
それは常に政治家たちの思惑と近いところにあって、核兵器として具現化されて初めてその恐ろしさに
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変な家(2024年製作の映画)

3.0

事故物件ではなく、間取りのおかしさに気づいたことがきっかけで恐ろしいことに巻き込まれていく、というのは新しくて良かったです。なので、もっとリアルな怖さを扱っているのかとな思ったらけっこうなホラーで意外>>続きを読む

我が人生最悪の時(1994年製作の映画)

2.8

こういうのをノワールっていうんでしょうか、全編モノクロで怪しい雰囲気はバッチリ出てました。最初のうちはその世界観についていけず「なんだか、イマイチ…」と思って見ていましたが、終盤に向かうにつれジワジワ>>続きを読む

マッチング(2024年製作の映画)

3.9

思わず目を瞑ってしまうほどのシーンもありましたが、サスペンス・スリラーとして十分楽しめました。
マッチング・アプリに登録したばっかりに地獄に落とされる主人公を演じた土屋太鳳さんは本当に迫真の演技!とっ
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死刑にいたる病(2022年製作の映画)

3.4

雅也(水上恒司)の深い心の闇に、ズルズルと引きずり込まれるような感覚で映画を見た感じがします。
朝ドラ『ブギウギ』もですが、失礼ながら水上恒司くんの演技が思いのほか上手くて驚きました。
ラストはどう捉
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

4.1

最後はどうなるんだろう?と思いながら、上映時間の152分を裁判の傍聴人のようにずっと見守っていました。
真実に近づこうとするにしたがって人間のもつ闇の部分があらわになり、主人公に対する心情もどんどん疑
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トレマーズ(1990年製作の映画)

4.0

WOWOWでやると知り、なつかしくて見ましたがやっぱり面白い!
見終わったあと「あー面白かった!」と素直に言える作品です。
怪物目線でカメラが動いたり、遠くで砂煙を上げてそこに居るように見せたり…の手
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四月怪談(1988年製作の映画)

3.0

宗教の勧誘か何かで見せられそうな映像から始まった本作品、タイトルに“怪談”と付いているわりにはメルヘンというか幻想的というか、ほんわかした青春映画でした。
中嶋朋子さんがとにかく可愛く芝居も上手、柳葉
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⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

3.7

子ども心に本当に怖かったモノクロの『ゲゲゲの鬼太郎』その誕生秘話が見れて感無量です。
妖怪のアニメ映画ということを忘れてしまうほど、大人向けに作られている作品だと思いました。魑魅魍魎の闘いを描きながら
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身代わり忠臣蔵(2024年製作の映画)

3.3

吉良も大石も亡くなるという事実は変えられないので、そこへ着地するまでにどう面白く見せてくれるのか…ということに期待して見ました。

ムロツヨシさんの現代語口調の言い回しは軽快なテンポでスッと耳になじむ
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.8

傑作でした。
戦後のあの状況にゴジラが現れるなんて踏んだり蹴ったり!可哀相すぎる!見たくない!と敬遠していましたが『第96回米アカデミー賞』にノミネートされたと知って「見ておいたほうがいいのかな?」と
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64 ロクヨン 後編(2016年製作の映画)

3.7

前編に引き続き、ダレることなく一気に見ることができました。
面白かったですけど、前編・後編に分けなくてもできたんじゃないか…と思わないでもありません。
永瀬正敏さんや緒形直人さんの演技が素晴らしかった
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64 ロクヨン 前編(2016年製作の映画)

3.3

映画の導入部分から誘拐事件の緊迫感あふれるシーンが続き、たちまち引き込まれました。それから十数年後、感情をなくし脱け殻のように生きる雨宮芳男(永瀬正敏)の姿が、時の流れと事件の忘却を思わせてすごく切な>>続きを読む

ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)

4.0

原作未読です。土方歳三が実は生きていた…という設定につられて見ました
原作ファンのみなさんに好評のようなので、これは期待できるかも…と思っていたら間違いなかったです!

迫力満点の映像は初っぱなから全
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探偵マリコの生涯で一番悲惨な日(2023年製作の映画)

2.1

このレビューはネタバレを含みます

タイトルに「探偵」出演者に「伊藤沙莉」「北村有起哉」「竹野内豊」の名前が並んだキービジュアルを見たらもう期待せずにはいられない!…と思って見たのですが、残念ながら想像していた内容とはかなり違っていまし>>続きを読む

月の満ち欠け(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ラブストーリーは苦手ですが、輪廻転生が大好物の私は『生まれ変わっても会いたい人はいますか』という、映画のキャッチコピーにつられ見てしまいました。

想像以上にファンタジーで驚きましたが、俳優のみなさん
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シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

子どもの頃大好きだったウルトラマンが現代にどう甦っているのか…というのを確かめたくて見ました。
結論としては「面白かった!」というより「いま作るとこんな感じになるのねぇ…(ほっこり)」と言うような、感
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ある閉ざされた雪の山荘で(2024年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

憎むべき人間を他人に殺させて復讐心を満たす(一部始終を隠れてモニターで見届ける)…という、そこだけ見ればなんとも犯人は悪趣味なヤツだな…横溝正史の小説かなんかみたい…と思わないでもないですが、恐怖感も>>続きを読む

シャイロックの子供たち(2023年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

自分が銀行に勤めていたこともあって、より面白く見れました。
現金に限らず、全員で、失くなった○○を捜せ~!と、何度か大捜索を経験しました。「こんなとこにあるわけないのにバカバカしい…」と思いながら。
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ある男(2022年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

【ネタバレあります】

ほとんど予備知識なしで見始めたので、途中から妻夫木聡さんが出てきたのにはびっくりしました。
妻夫木さんといえば、私の中では今や宝くじCMの人。少し影のあるシリアスな男性を演じら
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

じんわりと心にしみる映画でした。自分にとって本当に大切なものと一緒に静かに暮らしている主人公の平山さん(役所広司さん)。でも決して仙人のようではなく、時折ささやかな喜怒哀楽も見せる。缶コーヒーも買うし>>続きを読む

ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)

3.8

是枝監督の作品は重いテーマが多いですが、それによって観賞後、陰鬱な気持ちだけが残る…ということがあまり無いのがすごいです(人それぞれとは思いますが)
重いんだけど、どこが優しい気持ちになれるというか…
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女神の継承(2021年製作の映画)

3.4

エクソシスト風の、なかなか良いホラー作品でした。前半はドキュメンタリー風に、後半はホラー味が増してどんどん引き込まれていきました。
最終的にゾンビ映画みたいになったのは、ちょっと残念です(ゾンビ映画が
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最後まで行く(2014年製作の映画)

3.4

岡田准一くんの主演映画『最後まで行く』がリメイクだと知り、本家本元を見たくなりました。

長々とした前置きがなく、開始早々主人公にアクシデントが起きていっきに物語が進み、どんどん引き込まれていきました
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大怪獣のあとしまつ(2022年製作の映画)

1.8

公開当時、散々な評価だったこの映画。わざわざ劇場に足を運ぼうとは思わないけど、見たい!どんなに酷いのか見たい!
という思いがついにかない、WOWOWで見ることができました。
いやー、やっぱり劇場に行か
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地下室のヘンな穴(2022年製作の映画)

3.0

タイトルにひかれて見ました。
ある中年夫婦が、地下室に不思議な穴のある家に越してきました。その穴を通り抜けると、12時間進み3ヶ月若返るというもの。
これに奥さんの方がのめりこんでしまうのです。
穴の
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タコゲーム(2022年製作の映画)

1.5

『イカゲーム』のパロディ版ということで、デス・ゲーム風だけど実は笑っちゃう♪みたいな感じなのかな?と思ったらマジのやつだった。
本家を見てないから比較はできないけど、べつにわざわざ見る必要なかったかな
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護られなかった者たちへ(2021年製作の映画)

3.5

社会をずっと恨んで生きてきたような青年役の、佐藤健くんがとても良かったです。私の勉強不足で、“若いイケメン俳優”というイメージだったんですが、それが見事に覆りました。
ストーリーは、なんとなく犯人はこ
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12人の優しい日本人(1991年製作の映画)

4.8

かなり大昔に見て以来の視聴です
設定は覚えているけど、話の流れはあらかた忘れてしまったので、WOWOWさんで放送するならもう一度見てみようと思いました

もう、ただただ面白かった!
『十二人の怒れる男
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PLAN 75(2022年製作の映画)

3.8

センセーショナルなテーマなのに、物語は淡々とすすみます。主人公は命あるかぎり現実と向き合い生きようとしますが、社会がそれを許さない。
高齢者に仕事はない、住む家もあたえない。
主人公も他の登場人物たち
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

3.5

推しである柳楽優弥くんが観に行ったから…という安直な理由で私も観に行きました。
率直な感想は、「超天才物理学者の頭のなかを覗いたらきっとこんな感じ」。
話がとんとん進むので、どういう意味?とか考える暇
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セブン(1995年製作の映画)

4.4

公開当時、映画館で見て以来の視聴。
ブラッド・ピットが好きで、ストーリーも面白そうだからわざわざ出かけて行ったのだけど、その甲斐あって十分満足したのを覚えてる。
年月がたち、話の筋の細かい記憶は薄れて
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ノマドランド(2020年製作の映画)

3.8

広大な大地が広がるアメリカならではのロードムービー。やっぱりこれは、映画館で見るべきだったと後悔…もっともっと主人公たちに共感できたに違いないです。
主人公のファーンは車上生活で自由に生きてるように見
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さかなのこ(2022年製作の映画)

4.3

心がほっこりする良い映画でした。
子どもの頃からずっとおさかな大好き!ミー坊と、彼女をとりまく人々のハートウォーミングストーリー。ツッパリとのやりとりが最高に面白かった!のんさん、最高!好きなものをず
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ドント・ブリーズ(2016年製作の映画)

3.9

呼吸するのも忘れそうなほど、ハラハラドキドキする映画。真っ暗な地下室の攻防は超スリリング。ロッキーもアレックスも退役軍人も、ちょっと不死身感が強すぎるのがナンだけど、まあ映画だからこういうもんですよね>>続きを読む

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