Sios

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ホラーをはじめとしていろいろ見たい! どうやらシンプルなテーマが伝わってくる映画を好きな傾向があるようです。
以前に比べて映画に費やす時間が減ったため多くのレビューは書けませんが、最近見た映画を中心に、気の向くまま昔見た映画も見直して感じたことを記録していきます。

劇場版 嘆きの王冠~ホロウ・クラウン~/ヘンリー六世 PART1(2016年製作の映画)

4.0

謀略に次ぐ謀略で、ほとんど祭り状態の内乱。
ヒートアップする乱世の描き方が面白い。

二つの王家によるバラ戦争。
幼くして王位を継いだヘンリー六世は、無能というか無気力というか。
ヒュー・ボネヴィルが
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劇場版 嘆きの王冠~ホロウ・クラウン~/ヘンリー五世(2012年製作の映画)

3.6

敵国の使者との舌戦、軍の士気を高める熱弁、抑えられない愛の語り。時に力強くて、実に滑らか。
武人ゆえモテないと宣う、憎すぎるトム・ヒドルストン。

過去の友は忘れ、いざ対フランス戦へ。驚きの強さ。
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ハクソー・リッジ(2016年製作の映画)

3.8

彼が信念を貫くほど、
戦場の描写が激しく厳しいほど、
戦争の矛盾も浮き出る。

彼を守るためやはり銃が使われるわけだし、
彼が仲間を助ける瞬間に、仲間は敵を殺しまくる。
ちゃんと見せていると思う。
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劇場版 嘆きの王冠~ホロウ・クラウン~/ヘンリー四世 PART1(2012年製作の映画)

3.7

どうしようもなく可愛い悪友フォルスタッフ。大食いで、ウソつきで、言い訳ばかり。
酒場の盛り上がりは芸術的なほど。

ヘンリー四世の放蕩王子は、ある思いを胸に秘めている。
Part1では、反乱軍との泥ん
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残像(2016年製作の映画)

3.7

特定の政治思想だけで規定される芸術。
自由な精神は根絶やしに。

戦後、ソ連の影響下のポーランドにおける社会的リアリズムの方針。それに対して、自らの芸術のスタイルを主張し続ける片足の画家と、彼を尊敬す
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アイム・ノット・シリアルキラー(2016年製作の映画)

3.6

田舎町で起きる連続猟奇殺人。
雪景色、黒い液、切り裂かれた遺体から消える体の部位と、興味をそそる。

葬儀屋の息子ジョンは、猟奇犯罪者大好きで変人扱いされている高校生。なるほど近寄りがたい。
素晴らし
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劇場版 嘆きの王冠~ホロウ・クラウン~/リチャード二世(2015年製作の映画)

4.1

ベン・ウィショーが孤高の名演。
特に譲位のシーンは最高すぎ。ロンドン塔でも迫真。
声のトーンがなんとも言えない。

イングランドの王位をめぐる一大史劇の開幕章。壮大で、どこか滑稽さも含んで。
物凄いプ
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ラプチャー 破裂(2016年製作の映画)

3.5

怪しいトラウマ克服法“ラプチャー”。
かなり連呼してたけど、この単語が日常生活で使われる日は来そうにない。

いかにも古~い拉致からの、ノオミ・ラパスの逃走劇が熱い。人体実験の成果が徐々に明らかに。
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怪物はささやく(2016年製作の映画)

3.8

畏れや不気味さを感じる時もあれば、安心感に包まれる時もある。
その時々で印象を変える木は、空想をかき立てるのかもしれない。

複雑な感情の物語へ少年を連れ出す、木の姿の巨大な怪物。
母子の才能を繋ぐよ
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セールスマン(2016年製作の映画)

3.7

時間の経過とともに、妻と夫で感じかたや囚われているものが変化し、ずれていくのが辛い。
事態解決のための行動の空回りをみていて、フラフラに憔悴。

突然の予期せぬ転居から、小さなトラブル、事件へと繋がる
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HOUSE ハウス(1977年製作の映画)

3.8

少女たちがオカルトで大騒ぎ。
シュールな映像と、時代も感じる賑やかなお喋りにニヤニヤ。

始まりは、『キャリー』の序盤のようなほのぼのした女学生生活。
池上季実子が、大人びてるのに似合うセーラー服姿で
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愛の果てへの旅(2004年製作の映画)

3.6

幾何学的な構図、無機質な空間、規則的な行動。
その裏にひた隠しにしている秘密が妙に気になる。

ホテルのカフェの隅で、常に無愛想に押し黙っている初老の男。
何を考えているか分からなかったが、なかなかに
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トレインスポッティング(1996年製作の映画)

4.0

心底ウンザリする今に釘付け。
老いるか、堕ちるか。どうせずりずりと朽ちていく人生。

便器の向こうに幻。
修道院で瞑想。
印象的な映像美とテンポよい音楽がひっきりなし。

どうしようもなくてキュートな
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T2 トレインスポッティング(2017年製作の映画)

3.5

正統な経年劣化。
あの出来事から20年、順風は止んであっさり逆戻り。
見所は、レントンの笑顔の復活!

シャープさが消えて今風のお話になった部分はあるが、
この小汚いスタンドバイミー感。

ベグビー親
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20センチュリー・ウーマン(2016年製作の映画)

3.9

一風変わった先達たちに囲まれて。
これは面白いオトナに育ちそう。窓から現れる幼馴染みは、羨ましくも健やかな成長の妨げになるかもしれないけど。

人間味溢れる母親が息子の世話役に指名したのは、世代の異な
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パーソナル・ショッパー(2016年製作の映画)

3.7

現世と死後の世界、自己と他者ともののけ。
他者との交流や自己の存在の不確かさを感じる。

林の中の暗い屋敷、高級ブランドのシックな衣装などの感覚が好み。どこか独特な空気も漂う。
クリステン・スチュワー
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ジェーン・ドウの解剖(2016年製作の映画)

4.0

美女の中を覗き込む親父と息子。
一緒になって観客も息を呑む感覚。

田舎町で検視と遺体安置所を営む父子の元に、事件現場から遺体が運び込まれる。
一見外傷のない肢体が、透き通るように美しい。

順を追っ
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呪いの館 血を吸う眼(1971年製作の映画)

3.3

ヒロインの妹夏子が大活躍。事が起こる時の目がいいし、なっちゃん‼って連呼されてだんだん癖になる。
ヒロインの方は不思議系で、唐突に発する迷言が面白い。

湖畔で起きる奇妙な出来事。少女の頃に抱えた恐怖
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お嬢さん(2016年製作の映画)

4.2

お嬢さんの黒髪とともに、美しい背中が極上の仕上がり。
さらに艶のあるくちびる!

大量の蔵書を持つ御屋敷の、英才教育の方向がおかしい。教育過程をもっとつぶさに見たい。
章立ての巧さと演技で、気持ちよく
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メッセージ(2016年製作の映画)

4.5

目の前にやっと姿を現す物体の存在感に興奮!
待つ瞬間が堪らないし、ダークなボディに魅せられる。

対峙する各国は思惑が交錯するが、意外と紳士的かも。いつ口火を切るか緊張高まる。
オカルト教団の解釈も一
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人生フルーツ(2016年製作の映画)

4.0

信じられないほどイキイキしてる90歳。
せかせかしがちな自分とは別次元の豊かな暮らし。

設計を手掛けたニュータウンに自ら住んで、庭から森をつくる。
木に囲まれたお部屋が素敵です。

自家製の筍、ジャ
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フリー・ファイヤー(2016年製作の映画)

3.7

物騒なオモチャでじゃれ合うオトナたち。
よくもまあ飽きずにずっと寝転がって、はしゃぎ回って。

なんであんな下っ端たちを連れてきたの?
でも他の面子も大差なく、クレバーさはどこかに置いてきてしまったよ
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アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場(2015年製作の映画)

4.1

見ていられない、でも目が離せない。
どの立場もキツくて押し潰されそう。
ドローンを使っても、戦争は戦争。

重要テロリスト、英米人、民間人を配置した、機微なシミュレーションという印象。何度も反芻されて
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カフェ・ソサエティ(2016年製作の映画)

3.8

さすがの軽やかな語り口。
皆いろんなことを天秤にかけて進んでいく。

アレン作品初登場だっけというくらい、饒舌なジェシー・アイゼンバーグはぴったり。
キャンディとのドタバタのやりとりから好き。

いつ
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ムーンライト(2016年製作の映画)

3.7

世界から見離された人間が浴びる優しい光。

ヤバイ街で特別な感情を通わせる相手は滅多にいない。いたとしても救いに至らない辛さ。
親がわりはできない…
知らないくせに…

金ピカマッチョが純度1
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吸血鬼ゴケミドロ(1968年製作の映画)

3.6

愉快!
蛍光灯みたいな光に吸い込まれたり、ゴレンジャーレベルの人形づかいや落石注意な舞台だったり。
ローテクながら、寄生シーンやサウンドも好み。

突然の飛行機不時着と、その原因との遭遇、そして癖の強
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ネオン・デーモン(2016年製作の映画)

3.6

美への憧れ。
手に入れるためには、善悪という物差しは意味を為さなくなっていく。

美とゲテモノは紙一重かもしれないが、ゲテモノ側でした。キライじゃない。
プロカメラマンの、素人とはものが違う迫力がよか
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LION ライオン 25年目のただいま(2015年製作の映画)

3.8

大きくなったなァ、このヤロー‼
子供時代のチビっこ感との対比がいい。

石炭貨物鉄道も雰囲気ある。
不安な迷子。勘も頼りになんとか危機を切り抜け、選択し、途中ちょい不器用だけど、一気の終盤。
なんとい
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娘よ(2014年製作の映画)

3.6

パキスタン山岳民族の誇りか、
大河のような母の願いか。

部族間の対立を静めるため、族長は幼い娘の同盟結婚を約束。
娘の未来を思い、母は掟を破って娘と逃亡。命まで狙われる。
現代とは思えない悪習に驚き
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鴛鴦歌合戦(1939年製作の映画)

4.3

さ~てさてさて♪
町娘の小鳥のような愛嬌ある歌声にうきうき。
殿様とミュージカルが出会う意外性。

小難しいことは抜き!
なんとも可愛らしい和製オペレッタが、頭をリセットしてくれます。

和傘を使った
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きらめく拍手の音(2014年製作の映画)

3.5

仲良く毒づき合う聾唖の夫婦がとっても表情豊か。
カラオケでの不思議な息の合い方が印象的。

耳が聴こえる監督が、ろう者の両親の生活を捉えている。
コーヒーを飲んで思わず、あぁ゛~、と声が出たり、キムチ
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キングコング:髑髏島の巨神(2017年製作の映画)

3.6

ジャングルに映えるブリーラーソン。
野性味溢れる美しさ!

太陽を、満月を背負うコング。
筋肉隆々の肉体美を見せつける迫力。

適度にかわゆくないゲテモノ巨大生物、というより敵ボスは醜悪なほど。
あま
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エゴン・シーレ 死と乙女(2016年製作の映画)

3.7

ヴァリとの愛のかたちが切ない。
シーレの絵の中に残った一人一人の女たちの生き方に、興味が湧く。
死=永遠、と考えられなくもない。

妹のヌード、少女のモデルといった話題を散りばめながら、時間を行き来す
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ゴースト・イン・ザ・シェル(2017年製作の映画)

3.6

少佐とバトーが並んで立つ姿にグッとくる。
スカヨハの少佐はフレッシュ。歩き方好き!
バトーのクールさは特筆もの。吹替も気合い乗りまくり。

サイバー感出ているが、設定や構成が変更され一般向けの印象。よ
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未来よ こんにちは(2016年製作の映画)

3.5

高校の哲学の教師としても、家庭の中でも自分が仕切っていて、居場所はあるはずだったのに。
周りがそれぞれの事情で彼女から離れていき、年を重ねてからの取り残され感。

忙しない足取り、ネコとの関係、本棚か
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やさしい女(1969年製作の映画)

4.1

本を抱える女性の立ち姿に見とれていると、気づけば見事にダメージ大。
胸に爪を立てて、ガリガリやられた。

卑屈な男と、無口な女。
無口な相手ゆえに気になって仕方なくなり、理解しようと試み、支配しようと
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