Siosさんの映画レビュー・感想・評価

Sios

Sios

ホラーをはじめとしていろいろ見たい! どうやらシンプルなテーマが伝わってくる映画を好きな傾向があるようです。
以前に比べて映画に費やす時間が減ったため多くのレビューは書けませんが、最近見た映画を中心に、気の向くまま昔見た映画も見直して感じたことを記録していきます。

オン・ザ・ミルキー・ロード(2016年製作の映画)

3.5

いかにも騒がしい宴会と音楽がグツグツとして素晴らしい。多才なミレナに酔う。

常に降り注ぐ銃弾を掻い潜りながらの営みが愛おしい。ハヤブサ目線にミルクの運搬、美女の登場、聖書のイメージ、素知らぬ顔の動物
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エイリアン:コヴェナント(2017年製作の映画)

3.7

成体はやっぱりかっこいい。生まれたては気持ち悪すぎる。
屈折したアンドロイドは、らしからぬほど目に野心が煌めきすぎ。好き。

脱出アクションがイキイキと楽しかった。ヒロインは奮闘するも、ちょっと甘いと
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ダンケルク(2017年製作の映画)

3.6

ピンポン玉のように翻弄される兵士の、たまたま居合わせてしまった感。

列に並べばドイツ軍による攻撃の格好の的になり、方舟と思ったものは違っていたと判り、走ってもがいて、議論を戦わせても次の瞬間には意味
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新感染 ファイナル・エクスプレス(2016年製作の映画)

3.8

わんさか押し寄せてくる!
あれだけの物量と勢いなので、正直何度かはもう死んでたような。
諸々雑なんだけども、『300』並みに奮闘するおじさんがいいとこ全部持っていって爆笑。ちょっと感動。

余裕がなく
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パターソン(2016年製作の映画)

3.8

素晴らしき単調。
繰り返しの日常の中で、小さな出来事も大事件のようにどこかドラマチック。

揺れるバスからの眺めやら、不思議な奥さんとマーヴィンのじゃれあいやらに和む。
微かな刺激や感情の起伏が新鮮で
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ベイビー・ドライバー(2017年製作の映画)

3.5

やりすぎ、でもちょっとやってみたくなるような、頭空っぽになれるノリにウキウキ。
気持ち良さそなドリフト。

ベイビーとボス以外の柄悪さが、くっきり分かりやすくて良し。
リリー・ジェームズのウェイトレス
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エル ELLE(2016年製作の映画)

4.2

見てはいけないものを見ちゃった感覚。
決して手なずけられることはないミシェルの猛獣ぶりに、神々しさすら感じる。

降りかかる灰を、てきぱきと振り払い続ける人生。警察には任せない!
お顔の張らせかたも惜
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牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件 デジタル・リマスター版(1991年製作の映画)

3.9

アンバランスな時代の空気を、受け止めきれないほど溜め込んでいく小四。
瑞々しい青春とカオスな抗争も同居。不意に訪れる行く末に驚く。

思い通りにいかないとき、潜在的に相手側に感じていた意識が表に出てく
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光のノスタルジア(2010年製作の映画)

3.9

高地の砂漠に建つ真っ白な天文台は、古代の神殿のよう。
『コンタクト』の砂漠の場面を思い出したり。

澄んだ空気の地から観測された、彼方の銀河の神秘的なこと。
チリのアタカマ砂漠の天文台に届く光と、同じ
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静かなる情熱 エミリ・ディキンスン(2016年製作の映画)

3.7

生前は無名だった孤高の詩人。辛辣で本質を突く率直さと傷つきやすさが隣り合わせの生きざまは悲痛。

彼女にはさぞかし生きづらい時代だったろう。旧態依然のおば様方との対決は見物。
写真で時の経過を表すとこ
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吐きだめの悪魔(1986年製作の映画)

3.5

ドロドロが毎度ポップな色で、なぜだかスカッとする!
溶け方のバリエーションも豊富。
見終わる頃にはこちらの脳も蕩けてきました。

浮浪者だらけの廃車場を舞台に、安酒飲んだら地獄へまっしぐらなナンセンス
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ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺作戦(2016年製作の映画)

4.0

明らかな逆境でも立ち向かい、任務を遂行する軍人の勇気が胸に迫ってくる。
ドイツ制圧下のチェコで、暗殺のターゲットはナチス最高幹部の1人。報復による犠牲を覚悟しなければならない。

危険を掻い潜って作戦
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ウィッチ(2015年製作の映画)

3.9

魔女が怖れを生むのか、怖れが魔女を生むのか。
当時の罪や魔に対する恐怖心を呼び起こしたような世界づくり。17世紀米・ニューイングランド臭を満喫。

キリスト教徒の村から追われた一家。
ある不幸をきっか
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スパイダーマン ホームカミング(2017年製作の映画)

3.8

スパイダーマンらしい若々しい軽業が目に楽しい!
レジェンドがひしめく時代に、メイ伯母さんと暮らす自宅の部屋でのあれこれも微笑ましい。

スターク印のスーツはマニアックな機能満載。チャンスも教えてくれる
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他人の顔(1966年製作の映画)

4.0

仮面が馴染むほど、歪な本性が顔を出す気味悪さ。
仮面と化粧の対比も興味深い。

工場の事故で顔に大火傷を負い、包帯で覆われた会社常務役の仲代達矢。全ての対人関係を悲観して、卑屈さ極まる。
精神科医に他
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ローサは密告された(2016年製作の映画)

3.7

麻薬が社会の隅々にまで染み付いている様子。
どうしてこうなっちゃったの?

雑然としたフィリピンのスラムで、KISSのTシャツ着てローサおばちゃんと慕われている女性。雑貨屋を営みながら家族と暮らす日常
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ライフ(2017年製作の映画)

3.6

人類で初めて地球外生命体の餌食になる、おぞましい栄誉。
生命体確認の喜びから描いているところが面白い。

楽しいアトラクション風の始まり。そして、かわいいモルモットと一緒の危険な観察日記へ。
その後は
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スウィート17モンスター(2016年製作の映画)

4.0

ネガティブな言葉しか発さないヤレヤレなネイディーンから、不思議と勇気をもらえる。

軽快な音楽に乗せて、身勝手で、カラフルで、不幸をポンポン呼び寄せる言動が気持ちいい。
正の方向でなくても凄いエネルギ
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バイバイマン(2016年製作の映画)

3.2

記者のイカれ加減が鬼気迫ってる。
ある名前を口にしたが最後、取り憑かれ、幻覚に襲われる悪夢系。

使命感あるほど殺人に目覚めちゃうのがなかなか新しい!
なぜかキャリー=アン・モス出てきたと思ったら、フ
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ラビング 愛という名前のふたり(2016年製作の映画)

4.1

愛する権利の邪魔をする、無粋にもほどがある法律。

法をくぐり抜けて結婚した白人の夫と黒人の妻が、困難に直面。当たり前の権利と生活を静かに主張し、取り戻していく過程に鳥肌。
土地を買ってからの時間を思
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ありがとう、トニ・エルドマン(2016年製作の映画)

4.0

父と娘の価値観が火花を散らす。
どちらにも感情移入しちゃう。

エルドマンの珍妙さと空回りに、ついつい笑ってしまい、涙も誘われる。
地元でも、ブカレストでも、周囲が反応に困る画が堪らない。

そんな彼
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劇場版 嘆きの王冠~ホロウ・クラウン~/リチャード三世(2016年製作の映画)

3.6

王になりたいだけの者が、王になれてしまった歴史の不条理。
王になるため王座を守るためには手段を選ばない小悪党像が強烈。

殺戮を繰り返し、血に塗れた暴君カンバーバッチ。兄エドワード四世と違って、母ジュ
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劇場版 嘆きの王冠~ホロウ・クラウン~/ヘンリー六世 PART1(2016年製作の映画)

4.0

謀略に次ぐ謀略で、ほとんど祭り状態の内乱。
ヒートアップする乱世の描き方が面白い。

二つの王家によるバラ戦争。
幼くして王位を継いだヘンリー六世は、無能というか無気力というか。
ヒュー・ボネヴィルが
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劇場版 嘆きの王冠~ホロウ・クラウン~/ヘンリー五世(2012年製作の映画)

3.6

敵国の使者との舌戦、軍の士気を高める熱弁、抑えられない愛の語り。時に力強くて、実に滑らか。
武人ゆえモテないと宣う、憎すぎるトム・ヒドルストン。

過去の友は忘れ、いざ対フランス戦へ。驚きの強さ。
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ハクソー・リッジ(2016年製作の映画)

3.8

彼が信念を貫くほど、
戦場の描写が激しく厳しいほど、
戦争の矛盾も浮き出る。

彼を守るためやはり銃が使われるわけだし、
彼が仲間を助ける瞬間に、仲間は敵を殺しまくる。
ちゃんと見せていると思う。
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劇場版 嘆きの王冠~ホロウ・クラウン~/ヘンリー四世 PART1(2012年製作の映画)

3.7

どうしようもなく可愛い悪友フォルスタッフ。大食いで、ウソつきで、言い訳ばかり。
酒場の盛り上がりは芸術的なほど。

ヘンリー四世の放蕩王子は、ある思いを胸に秘めている。
Part1では、反乱軍との泥ん
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残像(2016年製作の映画)

3.7

特定の政治思想だけで規定される芸術。
自由な精神は根絶やしに。

戦後、ソ連の影響下のポーランドにおける社会的リアリズムの方針。それに対して、自らの芸術のスタイルを主張し続ける片足の画家と、彼を尊敬す
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アイム・ノット・シリアルキラー(2016年製作の映画)

3.6

田舎町で起きる連続猟奇殺人。
雪景色、黒い液、切り裂かれた遺体から消える体の部位と、興味をそそる。

葬儀屋の息子ジョンは、猟奇犯罪者大好きで変人扱いされている高校生。なるほど近寄りがたい。
素晴らし
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劇場版 嘆きの王冠~ホロウ・クラウン~/リチャード二世(2015年製作の映画)

4.1

ベン・ウィショーが孤高の名演。
特に王位継承のシーンは最高すぎ。ロンドン塔でも迫真。
声のトーンがなんとも言えない。

イングランドの王位をめぐる一大史劇の開幕章。壮大で、どこか滑稽さも含んで。
物凄
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ラプチャー 破裂(2016年製作の映画)

3.5

怪しいトラウマ克服法“ラプチャー”。
かなり連呼してたけど、この単語が日常生活で使われる日は来そうにない。

いかにも古~い拉致からの、ノオミ・ラパスの逃走劇が熱い。人体実験の成果が徐々に明らかに。
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怪物はささやく(2016年製作の映画)

3.8

畏れや不気味さを感じる時もあれば、安心感に包まれる時もある。
その時々で印象を変える木は、空想をかき立てるのかもしれない。

複雑な感情の物語へ少年を連れ出す、木の姿の巨大な怪物。
母子の才能を繋ぐよ
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セールスマン(2016年製作の映画)

3.7

時間の経過とともに、妻と夫で感じかたや囚われているものが変化し、ずれていくのが辛い。
事態解決のための行動の空回りをみていて、フラフラに憔悴。

突然の予期せぬ転居から、小さなトラブル、事件へと繋がる
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HOUSE ハウス(1977年製作の映画)

3.8

少女たちがオカルトで大騒ぎ。
シュールな映像と、時代も感じる賑やかなお喋りにニヤニヤ。

始まりは、『キャリー』の序盤のようなほのぼのした女学生生活。
池上季実子が、大人びてるのに似合うセーラー服姿で
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愛の果てへの旅(2004年製作の映画)

3.6

幾何学的な構図、無機質な空間、規則的な行動。
その裏にひた隠しにしている秘密が妙に気になる。

ホテルのカフェの隅で、常に無愛想に押し黙っている初老の男。
何を考えているか分からなかったが、なかなかに
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トレインスポッティング(1996年製作の映画)

4.0

心底ウンザリする今に釘付け。
老いるか、堕ちるか。どうせずりずりと朽ちていく人生。

便器の向こうに幻。
修道院で瞑想。
印象的な映像美とテンポよい音楽がひっきりなし。

どうしようもなくてキュートな
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T2 トレインスポッティング(2017年製作の映画)

3.5

正統な経年劣化。
あの出来事から20年、順風は止んであっさり逆戻り。
見所は、レントンの笑顔の復活!

シャープさが消えて今風のお話になった部分はあるが、
この小汚いスタンドバイミー感。

ベグビー親
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