Siosさんの映画レビュー・感想・評価 - 10ページ目

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郵便配達は二度ベルを鳴らす(1942年製作の映画)

3.6

気儘な流れ者が、どんどん不自由になっていく。

食堂経営者の夫を持つ美女との火遊び・・・
では終わらなかった。
翻弄され、弱さ露呈する哀しい性。

主人公ジーノ役、かなりのいい男です。
肩毛はチャーム
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0円キッチン(2015年製作の映画)

3.7

虫団子について笑顔で語る子供たち。
虫食を始めよう!

捨てられる食材で料理を作りながら、欧州各地を廻り、食の問題と解決への取組に触れていく。
欧州議会の食堂に乗り込んだり、漁の中で棄てられる魚の多さ
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ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)

4.4

懐かしいテイストで始まって、エマストーンとゴズリングが火花を散らす夜景の場面で掴まれた。
焦らして、楽しませて、の繰り返しが絶妙にウマイ。

ジャズの夢×映画の夢って、最強の組み合わせかも。
そしてこ
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グリーンルーム(2015年製作の映画)

3.1

部屋の内側と外側に陣取った面々。
お互いになんとも雑な作戦(ほぼ無策?)を楽しむ。

パンクバンドの若者たちが、ネオナチ用のライブハウスへ。縦ノリがカワイイ。
そしてスキンヘッドの親玉が登場。

腕の
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ハドソン川の奇跡(2016年製作の映画)

4.1

救出劇の臨場感が素晴らしい。
ただならぬ事態に駆けつけるボート、懸命に乗客を機外へ脱出させるスタッフ。

機長のような仕事って、危機時に状況を捉えて決断できる力が必要。
155名。一人一人の命が懸かっ
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ノスタルジア(1983年製作の映画)

4.0

冒頭から好みの絶景の画にため息。
終始、水の音が聞こえていて、特に天井から水が垂れる様は強烈なインパクト。

解読困難なせりふと詩はとりあえず受け入れて、
身を任せて。

世界の終わりと温泉と救済。
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ソング・オブ・ザ・シー 海のうた(2014年製作の映画)

3.6

優しさが伝わる可愛らしい絵。
お気に入りは、愛犬クーの前髪や舌。

巨人マクリルも躍動感あってワクワク。
終盤の幻想的な光の表現は美しくて、独創性を感じる。

海と妖精の伝説、お兄ちゃんと妹の冒険のお
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淵に立つ(2016年製作の映画)

4.2

真っ暗な穴の奥を覗き込んで、魅入られてしまうような。
でも最初は感じられなかった熱を、次第に帯びていくような。

筒井真理子が、感情の変化や時間の経過をまさに体現していて素晴らしい。

浅野忠信も、礼
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沈黙ーサイレンスー(2015年製作の映画)

4.4

沈黙を続ける神の意図に悶絶。
選択を迫られ、辿り着くひとつの真理が沁みる。

じいさまやモキチをはじめとする信者の、虐げられ方や信心ぶりも凄絶。荒波。
画面に展開される光景から目が離せない。

外から
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特捜部Q Pからのメッセージ(2016年製作の映画)

3.3

気難しさが増す主人公カール。
精神のヤラレ具合が最高潮! 手震えるオヤジ。

何なんでしょう、この愛着は。
シリーズ3作目は、海辺に流れ着いたボトルに導かれて未知の事件に迫っていく。宗教も絡んで。
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怒り(2016年製作の映画)

3.8

ふとしたことで揺らいでしまう、相手を信じようとする気持ち。人間って弱い。

特に宮崎あおいの演技にやられた。
弱々しさと不思議な可愛らしさ。

沖縄では、他の話とおもむきが少し違った。辰哉の変な酒癖…

残菊物語(1939年製作の映画)

4.5

ひたすら陰で支えるお徳の画が、強烈な印象を残す。
終盤は鳥肌が立った。

歌舞伎の名家のどうしようもない若旦那。
身分の差を超えて彼を勇気づけ、芸を体得するまで身を捧げる健気さが切ない。

歌舞伎の舞
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アルジェの戦い(1966年製作の映画)

4.2

爆破工作や急襲作戦の臨場感は驚き。
その先の民衆から生まれる鼓動に胸打たれた。

フランス植民地からのアルジェリア独立戦争を再現。
抵抗勢力FLNの組織づくりと、それを突き崩そうとする仏軍マチュー中佐
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皆さま、ごきげんよう(2015年製作の映画)

3.6

淡々とした導入に興味ひかれる。
ヤ・ラ・レ・タって感じの戦闘とか。

老人二人とその周りのあれやこれや。
老人どうしのベンチでの日常や、小競り合いがあったかい。心の奥に持っていたものと、今大事なもの。
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ドラゴン×マッハ!(2015年製作の映画)

4.4

興奮でおかしな笑みが込み上げてくる。
カンフー×ムエタイファイト。敵の使い手感がサイコー‼

無駄なモーツァルトに始まり、香港とタイにまたがる臓器売買、刑務所の乱闘、渋めの刑事や難病の少女も絡んで…
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風の谷のナウシカ(1984年製作の映画)

5.0

スケールの大きな世界観に唸ってしまう。
蟲たちに巨神兵に飛行メカの造形と、宮崎監督らしさはすでに全開。

姫さまに恋するじい様たち。ユパさまやクシャナ殿下はじめ名キャラ、名セリフの数々。焼き払え‼
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ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ(2015年製作の映画)

3.5

溢れだす黒と、削ぎ落とす赤の筆。
ひとつの作品を高めるために、別方向の情熱がぶつかり合う。

人の文章に手を入れるのには、センスがとっても大事だと実感!
作者を生かすことも、消すこともできてしまう。
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MERU/メルー(2014年製作の映画)

4.3

極限。絶壁にキャンプを張ったり、その中で嵐が過ぎるのを待ったり。
無謀としか思えないような状況で、危険かどうかの境界を見極めていると言う。その感覚に感動。

一流のクライマーが何度も登頂に失敗したヒマ
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トロピカル・マラディ(2004年製作の映画)

3.7

ユルめのこちょこちょラブが進んでいって、突如、霊感の森へ。
凄い振れ幅。それでいて共鳴してるような。

ケモノが虎が姿を現す。
画面の暗い森に吸い込まれそうになりながら、脳も刺激される。

電飾の仏様
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ザ・ビートルズ EIGHT DAYS A WEEK‐The Touring Years(2016年製作の映画)

3.8

当時の女の子たちの熱の上げ方は、発狂したかのよう。
絶叫がもはやホラー。

でもリアルタイムでビートルズの音楽に接したら、物凄いインパクトというのは改めてよくわかる。
ウーピー・ゴールドバーグの語り部
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晩春(1949年製作の映画)

4.6

お互いを気遣う父と娘の何気ない笑顔。
紀子の内の感情が揺れ、愛の質が変化していく過程は見事としか言いようがないです。

能の場面や京都での夜など、空気で心情が伝わってくる感じ。
お茶目なおばさんの空気
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TOMORROW パーマネントライフを探して(2015年製作の映画)

4.0

モラルに訴えるより、畳みかけてくる情報量で勝負。
新しいライフスタイルをいろいろ紹介していて、考えるきっかけになるかも。

食料、エネルギー、経済、政治…
人類滅亡回避のため多面的にアプローチ。
もち
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幸せなひとりぼっち(2015年製作の映画)

4.1

若い頃の恋の思い出が素敵すぎ。オーヴェじいさんもイケメンやし。
ソーニャは天使のようで、見とれてしまう。

生きる理由を失った、笑えるほどキマジメなおじいさん。
隣に越してきた押しの強い女性との相性が
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世界中がアイ・ラヴ・ユー(1996年製作の映画)

5.0

ハッピーがぎゅっと詰まっていて、大好きな1本!
NYからパリ、春から冬、宝石店から病院、葬式、ハロウィーンにカーチェイス…まだまだお気に入りのシーンが続いて100分。
こんなに夢のあるワイヤーアクショ
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世紀の光(2006年製作の映画)

3.3

フシギな輪廻のメッセージが独特。
微妙な違和感と心地よさが混じるデジャヴ感。

森の木々はもちろん、強烈なオバチャン医師に、仏像やら謎の銅像のアップ…
印象的なビジュアルがたくさん。

鶏肉ディス
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ドント・ブリーズ(2016年製作の映画)

4.2

助かる必要を感じない登場人物たち。純粋にバトルを楽しめる、うまい設定だなぁ。
ここから先は殺されても文句言えない=舞台整いました発言、に笑ってしまった。
飛んで火に入るナントカ虫…

途中までどちらか
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ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー(2016年製作の映画)

3.8

帝国の脅威が、しっかり迫ってきた!
印象に残ったのは、デススターの凄味。恐るべし。

なんといってもベイダー卿が健在というのは、やっぱり盛り上がる。
AT-ACT投入の地上戦も迫力感じました。

反乱
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この世界の片隅に(2016年製作の映画)

4.7

こまい命が、そこにはあった。
戦前も戦時中も、普通の悩み事を抱えて暮らしていた人々。

すずの照れたような、困ったような、溜め息?がいじらしい。
みんながすずのようだったら、争い事はなくなるかもと思っ
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裁かるゝジャンヌ(1928年製作の映画)

4.1

ジャンヌのアップの表情が目に焼き付く。
衝撃的で凄絶な終盤も圧巻。

ジャンヌ・ダルクの異端審問裁判が描かれる。
長年失われていたオリジナル版。宗教による迫害を記録するものとして保存されていて、精神病
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ザ・ギフト(2015年製作の映画)

3.8

矢継ぎ早に展開する出来事が気色悪くて、目が離せない。

増幅するロビンの不安が、手に取るように伝わってくる。

そんな中で、夫婦の性格のズレはどんどん大きくなっていく、というところも面白い。
旦那も性
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蛇の道(1998年製作の映画)

4.3

全編通して、薄暗くて無機質で不穏な空気。
音楽もまた不気味。

復讐に狂う香川照之と、黙々と制裁の執行に邁進する哀川翔。
たまらん噛み合わせです。

やってみたかったんだよ、こういうこと。
…ゾクッ

灼熱/灼熱の太陽(2015年製作の映画)

4.0

紛争の深い傷痕が。
第1章からグサリと。

3つの時代の別人を同じキャストで。
クロアチア側とセルビア側に属する二人。
家族を奪われた側と奪った側に属する二人。
相手側の出だからと、親に引き裂かれた二
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湯を沸かすほどの熱い愛(2016年製作の映画)

4.0

宮沢りえと杉咲花の母娘の姿は、とっても自然体な美しさがあって、釘付けになる。

母の娘への思い入れが伝わってくるエピソードと、その思い入れの理由にぐっときました。
途中から、娘のおかあちゃん愛が加速す
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PK(2014年製作の映画)

3.8

外からみた社会の不思議。
お金や宗教にまつわる素朴な見方に、なるほどなるほど~。

軽快な音楽はもちろん楽しい。ラジカセも。
ベルギーのブルージュでの歌が素敵だったのと、兄貴の仲間たちの賑やかなダンス
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スター・トレック BEYOND(2016年製作の映画)

3.6

テーマ曲が流れ始めて、ググッと興奮が起動。
ウキウキするラストもいい。

いきなりのエンタープライズ号の危機に、
いにしえの武器に、
執念深い敵。

バイクもシャウトもなんとなくローテク感!?が。
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彷徨える河(2015年製作の映画)

4.1

ジャングルの悠久に抱かれる。
アマゾンの奥地に入ると何でもありの様相で、恐ろしくも血が沸くような。

コロンビアの映画。
アマゾン川流域で、先住民族と欧米の学者が冒険を共にする。
文明人と接触した部落
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