Siosさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

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グレムリン(1984年製作の映画)

3.7

グレムリンの悪ノリ迷惑行為にギャーギャー大騒ぎする楽しいクリスマス。

ちょっと悪い顔するギズモがかわいすぎる。
キッチンでの咄嗟の判断が冴えるママとか、必ずブチュッてなる発明品とか、他にも印象に残っ
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A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー(2017年製作の映画)

3.8

生身の人との関わりが絶たれる孤独。時間は流れゆく。
不思議な余韻が残る。

ルーニーマーラのか細い手が確かに感じていた肉体。
白い布にくるまり、どこの誰だかわからなくなっていく何かに、愛着が湧いてくる
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ヘレディタリー/継承(2018年製作の映画)

4.3

プリーズ!プリーズ!!
迫り来る懇願がこわい。顔こわい。私は治ってる、とか主張してるし。

祖母の死をきっかけに顕になる、家族の問題と不幸。母トニコレットも娘チャーリーも面構えがよろしい。首とか小動物
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ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ(2018年製作の映画)

3.4

今回の小娘は16歳。イサベル。
威勢の良さから一転、表情は凍りつき身動きも取れずに怯える、恒例の洗礼。

常人の神経を持たない兵ども、アメリカの短絡ぶり、結構直接的な話だったようにも思えるけど、無法の
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幕末太陽傳(1957年製作の映画)

4.3

出てくる人物たちが皆かわいらしくて、江戸末期の遊郭ところ狭しと生き生き動き回っていて気持ちがいい!

品川宿の遊郭相模屋の素晴らしい空間。人懐こい居残り客の才覚を中心に、遊女を巡る色恋あれこれ、博打好
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バッド・ジーニアス 危険な天才たち(2017年製作の映画)

3.7

勉強するシーンがほぼない。潔い!

天才の才能の垂れ流し。
大胆なカンニング作戦にドキドキ。国際入試の試験官がド迫力の強敵顔で最高。
お金持ちの子らは、ちゃらんぽらん度合いが激しい。親友のグレースの演
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チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛(2017年製作の映画)

3.0

恋愛に目覚めて、自ら溺れ踊ったアリシア・ヴィキャンデル。
華やかさ、若さに人は弱いもの。

有名なオランダのチューリップバブルだけれど、取引所以外でのバブリー感は控え目。教皇がボロ儲けしてそうなのも垣
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テルマ(2017年製作の映画)

3.9

特別な力に対する恐怖、力を持つことによる恐怖。
誰が誰の何を恐れているかを考えると面白い。

冬になると凍る湖の畔、過保護な両親のいる実家を離れ、都会の学校へ出てきたテルマ。人間関係に悩む中、原因不明
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モアナ~南海の歓喜~(1980年製作の映画)

4.1

穏やかなハーモニーと打楽器のリズムが心地よい。

タロイモ、見たことない葉っぱ、ヤシの木、ココナッツ。
南国ってまさにこれ、と思うイメージ。
危険動物の咆哮の刺激も。

小舟が傾くほど魚を採ったり、ペ
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大いなる緑の谷(1967年製作の映画)

4.1

燃える大地から、髭男、洗濯美女、クマ男と出てきたところで、完全に引き込まれる。

開発、罪、女卑。代々牛飼いを営む無口な男が陥る苦悶。
祈祷師の立ち位置とキャラクターが、物語に刺激と変化をもたらしてい
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テルアビブ・オン・ファイア(2018年製作の映画)

4.5

昼メロとパレスチナ問題という一見結びつかない比喩の意図が、見事に自然と理解できるようになっていて凄い。
新感覚の面白い作り!

パレスチナの女スパイを描く昼ドラの現場に関わることになった男が、イスラエ
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ヒズ・マスターズ・ヴォイス(2018年製作の映画)

3.7

摩可不思議な映像の連続。途中で登場する老夫婦のビジュアル(ローラダーン似)が一番こわかった。
ガンマ線バーストを絡めた数学者のストーリーもキテレツ。

ハンガリーの兄弟は、アメリカの秘密実験に関わった
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響け!情熱のムリダンガム(2018年製作の映画)

3.9

最初の師匠のセッションから、ムリダンガムの音色に魅了される。
先生すげえ、という気持ちに共感。

カースト下層のムリダンガム職人の息子が、旧習を覆して楽器奏者を目指す。途中で旅に出た時に、インドの打楽
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アマンダと僕(2018年製作の映画)

3.8

姪っ子アマンダのほっぺが可愛いすぎる。

序盤は、パリの気楽な若者ダヴィッドと、お姉さん家族のほんわか幸せムード。
ある出来事の後、ダヴィッドとアマンダの距離感が変化していく様子が見事。

お姉さん役
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クワイエット・プレイス(2018年製作の映画)

3.0

息を殺して死んだふりが一番!

騒音社会への警鐘か。まず町が死んだ。
どれくらいの物音なら大丈夫なんだろう。ちっちゃい子はツライか。激しいいびきは?

押し黙って見ていると、ちょっとした音でもビビっち
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あなたのスールー(2017年製作の映画)

3.4

ほのぼの落ち着く下品な笑いと、平和なユーモア。

サリー姿の夢見がちな奥さまが可愛い。明るく優しいキャラクターとセクシーボイスで、DJに抜擢されたラジオ番組が評判に。
そして奥さまに嫉妬する旦那や、ブ
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ケトとコテ(1948年製作の映画)

3.5

コテの愛をケトに届ける男たちの調べが絶品。

貴族と商売人の利害絡みの婚姻騒動ミュージカルで、スターリン時代の娯楽作のようです。
静かに♪と軽やかに歌う件なんかも楽しいオペレッタ調。

ハヌマともう一
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リグレッション(2015年製作の映画)

3.2

違和感が漂い続ける中、イカツイ刑事がビビる様子が気恥ずかしい。同僚に当たり散らしたりするし。
それでもリグレッション(記憶の退行療法)の副作用に感づく気まぐれ。

少女暴行事件を追ううちに巻き込まれる
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少年スサ(2010年製作の映画)

3.4

父さえ帰ってくれば…
貧しい暮らしの中、耐えて待つスサの素直な目が印象的。

少年と廻るウォッカ密売のルーティン。
バスの美少女、
年上の友達、
工場長、
地下集会の参加者、
汚いトランプのおばさま、
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他人の家(2016年製作の映画)

3.9

人が消えた美しい山あいの集落の異常さ。
恐ろしさすら感じる好みの画の連続。

アブハジア紛争後、住み慣れた町の家を離れ、山村の家にたどり着いた一家。そこもまた戦争で棄てられた家だった。
登場するジョー
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僕の帰る場所(2017年製作の映画)

3.8

幼い兄弟それぞれ、とにかく自然で素晴らしい。
お兄ちゃんの抑えた仕草も、弟の泣きも凄い。

ミャンマー人夫婦と日本で育った子どもたちは、日本での生活が許されず、両国で離ればなれになって暮らすことに。
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MEG ザ・モンスター(2018年製作の映画)

2.5

メガロドン×ステイサムの互角のバトル!
常人の想像は軽く超えてきた。

深海であろうと、救助はもちろんワンマン。サービスショットもやっぱり無駄に放出。

ヒロインの父の仮説が超大胆。

ウインド・リバー(2017年製作の映画)

4.2

白銀の世界を進むスノーモービルのハンター。孤高の佇まいが堪らん!
狙撃の威力には呆然。

ネイティブアメリカンが追われた土地で起きた事件。極寒の空気がしっかり伝わってくる。
今回もSicarioしちゃ
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英国総督 最後の家(2017年製作の映画)

3.8

最後の最後まで、支配の影響が濃い。
罪深いイギリス。

主権を返す役を果たすためインドへ来た英国総督マウントバッテンだが、宗教指導者たちの対立やロンドンの思惑が絡んで任務は難航。
地図に国境線を引くの
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希望の樹(1976年製作の映画)

4.5

繰り返される晒し者の儀式が強烈。

ジョージアののどかな村でも革命前夜、新旧勢力はせめぎ合う。少し風変わりな村人とのびのび暮らす動物たち。汽車と牛の不思議な違和感。
人間が作る決まりはいつも不完全。個
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女と男の観覧車(2017年製作の映画)

3.6

ままならないのが人生。
自分を演じ、いつの間にか本当の自分も気味の悪いものに変わってしまう悲しさ。

気楽に始まったロマンスは、気がつけばヘビーな美女2人の物語に組み込まれていた。
理屈か、感情か、ど
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ゴースト・ストーリーズ 英国幽霊奇談(2017年製作の映画)

3.7

オカルト否定するとか言って、実は大好きなんじゃないのー、って思えてくる教授。

憧れの先達に導かれて調査する、3人の恐怖体験談。ロケーションも三様だし、3人とも雰囲気ある。

雑な話もあるけど、小噺み
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第七の封印(1956年製作の映画)

3.9

死に勝ち負けなし。

死神との旅。十字軍やら魔女狩りやら濃い背景。
旅を盛り上げる音楽も素晴らしいし、死に向かって卑怯だと罵ったりしてて面白い趣。

奥さまの目力が男前で美しい。

アルカディア(2017年製作の映画)

3.0

違和感だらけ。
集団行動のビデオメッセージ、村民たちの笑顔と名物自慢、繰り返し現れるおじさん…

カルト集団の村から連れ出してくれた兄に対して、弟はなぜか不満を垂れながらも10年一緒。
村からのビデオ
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カメラを止めるな!(2017年製作の映画)

3.9

映画への愛と執念、妥協と偶然。

むしろ古典的とも感じる面白さ、わかりやすさ。過去の名作映画がいくつか頭に浮かびました。
今の時代で受けてるところが、なんか嬉しい。

各種おばちゃんのパワー、オヤジの
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ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー(2018年製作の映画)

3.7

チューイの登場シーン最高!

ウーキー語がたくさん聞けて嬉しかった。相変わらず武装姿もクールすぎる。

ファルコン号の冒険にはもちろんワクワクしつつ、ヒロインに一途なハンソロがなんとも微笑ましい。

スターリンの葬送狂騒曲(2017年製作の映画)

4.7

権力とは滑稽なもの。傑作!

独裁者スターリンが不在となった裏で、政治家たちがマジメに繰り広げる小競り合いや言葉遊びについ可笑しみを感じてしまう。
ブシェミやサイモン・ラッセル・ビールはじめ、役者陣の
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ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷(2018年製作の映画)

3.6

夜中に家を造り続けてるのが気味悪い。
現存するという屋敷。

ウィンチェスター銃によって殺められた多くの人の霊。銃ビジネスを続けながら、霊対策を続ける皮肉。

味が出てたジェイソン・クラークに加えて、
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オンリー・ザ・ブレイブ(2017年製作の映画)

4.3

風の向きや強さで、火の回り方が急変。
アメリカの山火事の勢いは怖すぎる。

ヘリの吸水はかっこよいし、ジョシュブローリンはボスゴリラ然として頼れるし、馬に跨がるジェニファーコネリーは美しい。消防チーム
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万引き家族(2018年製作の映画)

4.0

どうせわかってもらえない。

善悪や貧富や法では判断できない世界を見せつけられた感じ。それぞれの事情。
身を寄せあうその瞬間が家族。

安藤サクラ、樹木希林、体の張りかたと演技の凄みに鳥肌。

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

3.9

単刀直入でない言葉の交わしかたに参った。

美しい北イタリアの夏、果樹、良い家族に囲まれながら、短期間でいろいろあるエリオ。
甘酸っぱすぎる山歩き。

小道をゆく自転車2台の姿がステキ。