ブルームーン男爵さんの映画レビュー・感想・評価

ブルームーン男爵

ブルームーン男爵

プラハの春 不屈のラジオ報道(2024年製作の映画)

3.8

チェコではドゥプチェクによる「人間の顔をした社会主義」のスローガンのもと自由化が行われていた。しかし、ソ連はそれを許さず、ワルシャワ条約機構軍を率いてソ連が軍事侵攻。いわゆる1968年に起きた「プラハ>>続きを読む

落下の王国 4Kデジタルリマスター(2006年製作の映画)

3.9

長らく配信されることなくほとんど幻とされ続けてきた伝説的な作品。構想26年、撮影期間4年という月日をかけて撮影された映像は圧巻。監督脚本はインド出身のターセム・シンで、自主製作。今回の再上映は話題を集>>続きを読む

満江紅/マンジャンホン(2023年製作の映画)

3.9

チャン・イーモウ監督最新作。中国では大ヒットし、イーモウ監督の歴代No.1ヒット作となった。日本では上映館も限定的。テイストが好き嫌い分かれると思うが、個人的にはかなり面白かった。当時の歴史的な背景を>>続きを読む

ネタニヤフ調書 汚職と戦争(2024年製作の映画)

3.8

ネタニヤフの政治腐敗に迫ったドキュメンタリー。イスラエル首相ベンヤミン・ネタニヤフとその側近たちが、警察に事情聴取される映像がリークされたことで本作がつくられた。

前半はネタニヤフ家族がいかに汚職等
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モンテ・クリスト伯(2024年製作の映画)

4.5

「モンテ・クリスト伯」は、アレクサンドル・デュマ・ペール作(大デュマ、「椿姫」を書いたのは息子の小デュマのほう)の古典小説の傑作である。冤罪で投獄された男の復讐劇。何度もドラマ・舞台・映画化されている>>続きを読む

エニシング・ゴーズ(2021年製作の映画)

4.8

ブロードウェイミュージカルを劇場で上映する松竹ブロードウェイシネマの1作品。大西洋を横断する豪華客船に乗り合わせ客船の恋模様などを描いたコメディミュージカル。作曲はコール・ポーターだが、彼の最大のヒッ>>続きを読む

フランケンシュタイン(2025年製作の映画)

4.3

映画「シェイプ・オブ・ウォーター」で、アカデミー作品賞・監督賞を受賞したギレルモ・デル・トロ監督による「フランケンシュタイン」である。なお、”フランケンシュタイン”とは、怪物の名前と思っている人が多い>>続きを読む

フジコ・ヘミング 永遠の音色(2025年製作の映画)

3.8

小松莊一良監督によるフジコヘミングドキュメンタリーシリーズ三部作の三作目。本作ではあまり語られることがなかった父親との関係や、弟(大月ウルフ)夫婦と異母姉妹(エヴァ・ゲオルギー・ヘミング)からの支援の>>続きを読む

ワン・バトル・アフター・アナザー(2025年製作の映画)

4.2

アクションスリラーの社会派映画であるが、絶妙にブラックユーモアが織り込まれ、笑える人にはかなり笑える。米国では保守層は、左翼の暴力革命を正当化していると批判しているが、正直、過激派の左翼活動家も風刺し>>続きを読む

ピアノフォルテ(2023年製作の映画)

3.8

5年に1度開催されるショパンコンクールの2021年大会(コロナの影響で1年後ろ倒しになった)のコンテスタントたちを追ったドキュメンタリー映画。前回は第2位に反田恭平さん、第4位に小林愛実さんが入賞し、>>続きを読む

ジョン・ウィック:コンセクエンス(2023年製作の映画)

3.7

ようやくシリーズを完走!日本が出てきて面白かったけど、海外からみた日本ってこんなですよね笑。169分と長いが、なかなか見ごたえがある。アクションシーンもかっこよくて良い。スピンオフの映画バレリーナのほ>>続きを読む

ブラックドッグ(2024年製作の映画)

3.9

第 77 回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門最優秀作品賞及びパルム・ドッグ審査員賞受賞作(念のためにいうと最高賞のパルムドール賞ではない)。

2008 年、北京オリンピック開催間際の中国の田舎、ゴビ
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ジョン・ウィック:パラベラム(2019年製作の映画)

3.7

殺し屋ジョン・ウィックが追われる役になる。銃撃戦だけではなく、馬や犬などを利用したアクションが凄い。裏社会が結構国際的なネットワークになっていてクール。パラベラムはラテン語の「平和を望むなら戦いに備え>>続きを読む

ジョン・ウィック:チャプター2(2016年製作の映画)

3.7

伝説の殺し屋ジョンウィックシリーズ2作目。今回はイタリアが舞台ということもあり、異国情緒があって良い感じ。ニューヨークでのシーンもスタイリッシュな美術館での戦闘など、全体的にクールでカッコいい。このま>>続きを読む

SEXテープ(2014年製作の映画)

3.4

王道をいくアメリカンおバカコメディー。タイトルからしておバカで潔い。なぜか主演がキャメロン・ディアスで豪華キャストだが、他に出る作品あるだろ笑。

ライアー ライアー(1997年製作の映画)

3.9

主人公は、やり手の弁護士。離婚した妻のもとにいる息子との約束を頻繁に破ったことで、息子が誕生日に「パパが1日嘘をつけないように」と願ったことで、大きく歯車が狂ってしまった主人公。嘘をつけなくなった主人>>続きを読む

ジョン・ウィック(2014年製作の映画)

3.7

映画「バレリーナ」が好評だが、こちらは「ジョン・ウイック」のスピンオフ作品。そういえば、「ジョン・ウイック」シリーズを観ていないことに気が付いて、今さらながらジョンウィックを視聴。スピンオフ除く本流の>>続きを読む

遠い山なみの光(2025年製作の映画)

3.9

ノーベル文学賞・ブッカー賞を受賞した日系イギリス人のサー・カズオ・イシグロの長編デビュー作。本小説でイシグロは、王立文学協会賞を受賞している。本作では長崎とイギリスが舞台であるが、カズオイシグロの生ま>>続きを読む

アウトレイジ(2010年製作の映画)

3.8

北野武監督のアウトレイジシリーズ一作目。日本のヤクザの抗争が、北野テイストで描かれているが、やっぱ面白い。泥臭過ぎず、スタイリッシュ過ぎず、血生臭過ぎない、良い塩梅のヤクザ映画。ただ出演俳優が、加瀬亮>>続きを読む

大統領暗殺裁判 16日間の真実(2024年製作の映画)

3.4

韓国のパク・チョンヒ大統領が、KCIAの部長キム・ジェギュに暗殺された事件をめぐる裁判を、被告の軍人であるパク・フンジュ大佐と、彼を懸命に弁護する弁護士を軸に描き出す。史実とフィクションを交えて描くサ>>続きを読む

ジュラシック・ワールド/復活の大地(2025年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

賛否両論の本作だけれども、これはこれであり。キャストも心機一転しているのも悪くない。恐竜のシーンも見ごたえはあり、満足度は高め。ただ突っ込みどころがあまりうにも多すぎて、観ていてスッと入ってこない。ま>>続きを読む

KNEECAP/ニーキャップ(2024年製作の映画)

4.5

これは傑作!!母国語のアイルランド語が公用語として認められない北アイルランドを舞台に、一世を風靡したラップグループを描いた映画。主人公3人は、本人がそれぞれの役を演じている。ただアイルランド問題が分か>>続きを読む

ウィザード・オブ・ライズ/嘘の天才 〜史上最大の金融詐欺〜(2017年製作の映画)

3.8

実在のバーナード・L・マドフの巨額詐欺事件をテーマにマドフ家の没落を映画いた作品。主演は名優ロバート・デ・ニーロ、名女優ミシェル・ファイファー。なかなかシリアスで見入ってしまった。

「マドフ事件」は
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アシュラ(2016年製作の映画)

3.8

韓国の地方都市を舞台に利権に手を染める市長とその取り巻き、それを追う検察などの抗争を描いたクライムサスペンス。強固な上下関係、怨恨、怨嗟、救われないラストなど、韓国ノワールの要素がぎっしりつまっている>>続きを読む

ただ悪より救いたまえ(2019年製作の映画)

3.8

韓国のクライム・バイオレンスアクション。娘を誘拐された暗殺者、主人公の娘を誘拐したマフィア、主人公に兄を殺された殺し屋の報復と復讐の連鎖。主にバンコクを舞台にしており、異国情緒があって良い。韓国映画ら>>続きを読む

アイム・スティル・ヒア(2024年製作の映画)

4.2

第97回アカデミー賞で国際長編映画賞を受賞し、ブラジル製作映画として初のアカデミー賞受賞作品となった。圧政にも負けずに力強く生きた家族の物語。実話である。

全体的にノスタルジックな色調の映像が淡く美
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私たちが光と想うすべて(2024年製作の映画)

3.8

インド映画として初めてカンヌ国際映画祭グランプリ受賞した作品。裕福とはいえない日々の暮らしや、仕事、社会格差、宗教の違い、言語の違い、恋愛、結婚生活など、様々なフラストレーションは感じつつもそれを受け>>続きを読む

ハント(2022年製作の映画)

4.2

韓国の政治テーマの作品にハズレ無し。北朝鮮のスパイを軸に、国家の陰謀渦巻く、無骨な映画。とにかくアクションシーンなど見栄えもするし、テンポも良く、泥臭いがとにかくカッコいい男のドラマ。

もちろん、本
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入国審査(2023年製作の映画)

3.8

77分と短いながら満足度の高い作品だった。

米国への移住のために、バルセロナから NY へと降り立った二人;ディエゴとエレナ。エレナがグリーンカードの抽選で移民ビザに当選し、事実婚のパートナーである
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メイデン(2022年製作の映画)

3.8

カナダのカルガリー郊外を舞台にしたの青春映画。グラハム・フォイ監督が長編初監督・脚本を手がけた一作。2022年のベネチア国際映画祭のベニス・デイズ部門にて「未来の映画賞」を受賞している。

孤立、孤独
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ペントハウス(2011年製作の映画)

3.4

全米一の最高級マンションを舞台にしたコメディタッチのクライム映画。巨額詐欺にあったマンションの従業員が、詐欺師から盗み返す義賊な物語。2011年の映画だが、大物詐欺師はバーナード・マドフがモデルだろう>>続きを読む

劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来(2025年製作の映画)

3.8

無限城の作画がすごい。戦闘シーンも相変わらず見ごたえがある。映画にしたことによって、物語に集中することができるが、ただ、見せ場が多いため、常にクライマックスで、バトル・回想・説明が繰り返される感じ。「>>続きを読む

METライブビューイング2024-25 ロッシーニ「セヴィリャの理髪師」(2025年製作の映画)

4.5

ジョアッキーノ・ロッシーニの傑作オペラ。18世紀のスペイン・セヴィリャを舞台にしたコミカルな恋物語。

ちなみに、ボーマルシェ作のフィガロ三部作の一作目で、本作で活躍したフィガロは、その後、アルマヴィ
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ハルビン(2024年製作の映画)

3.2

日本の内閣総理大臣 伊藤博文 公爵を暗殺した、安重根を主人公とした歴史映画(といっても大幅に脚色されている)。タイトルのハルビンは、伊藤が暗殺された駅の名前である。安重根は韓国では英雄であり、本作は韓>>続きを読む

国宝(2025年製作の映画)

4.8

話題作ということで観に行ってきた。公開から1か月近くが経過しているが、東京都心の映画館の場合、平日でも席がかなり埋まっており、土日ではほぼ席が取れない。観た感想だが素晴らしいの一言。まだ半年残っている>>続きを読む

METライブビューイング2024-25 R・シュトラウス「サロメ」(2025年製作の映画)

4.2

実際に新約聖書の福音書等に記述があるサロメの逸話を、オスカー・ワイルドが戯曲化し、リヒャルト・シュトラウスが一幕のオペラとしたのが本作である。

聖者ヨカナーン(洗礼者ヨハネ)に恋してしまった少女サロ
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