soさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

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ノッティングヒルの恋人(1999年製作の映画)

2.5

のっけからアナがウィリアムのどこを好きになったのかが全くわからず、その違和感が解消されぬままに気づけばエンドロール。
単なる男の都合の良い妄想劇場を2時間観させられていたのではないかと嘆きたくなるのを
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情婦(1957年製作の映画)

3.5

終始テンポがよく、気の利いたセリフの連発。
ミステリーなのに、主人公の弁護士がチャーミング。
そしてエンドロールで「結末を話さないでください」と注意が出る、
元祖(?)ドンデン返し映画。
観終わってみ
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イングランド・イズ・マイン モリッシー, はじまりの物語(2017年製作の映画)

3.0

モリッシー誕生物語であり、同時に、
自分の居場所がないと悲嘆する全ての若者への力強き讃歌。

世の中の退屈でしかない仕事やそれに従事する人々に背を向けたはいいものの、同じような境遇の若者が集まるライブ
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ぼくとアールと彼女のさよなら(2015年製作の映画)

3.5

手のこんだ映画オマージュの連発に、
「もしや監督はこのオマージュをやりたいだけなんじゃないか、、?」
と訝ったが、最後主人公が撮り終えた映画が映し出されるやいなや、その疑念は消え去り、代わって映画を作
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朝食、昼食、そして夕食(2010年製作の映画)

2.5

スペイン版コーヒー&シガレッツの様なものかと思いきや、夜に近づくにつれ会話がヘビーになっていく。。
ストリートミュージシャンを呼び出した女はあんまりだよ。

東南角部屋二階の女(2008年製作の映画)

3.5

公開当時劇場で観て、全編通して8mmフィルムで撮られた映像の美しさに驚き感動したのを覚えている。
この何の変哲もない東京の都心をはずれた景色と、木造の古ぼけたアパート、主演3人のどこにでもいそうな自然
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アバウト・タイム 愛おしい時間について(2013年製作の映画)

3.5

出会えたはずの女の子に再び出会うために時を行きつ戻りつ悪戦苦闘する序盤がもうボーイミーツガール100%で最高。

そして、自分が人生で愛した3人の男として息子・叔父と共にB.Bキングを挙げる父親、その
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ターナー、光に愛を求めて(2014年製作の映画)

2.5

野獣のようで優しさを秘めた、トム・ウェイツみたいなターナー。
彼が犬みたいに呻く度、「ああ、なんて世の中なんだ!」と言っているみたいで、切ない。
宿のおばあさんとの会話が良かったな。

君が君で君だ(2018年製作の映画)

3.0

こんなにも不器用に純粋に究極の愛に突き進んでいこうとする男を演じ切れるのは池松壮亮しかいない。

純粋な愛と、その愛の拒絶という痛々しいテーマを、なんともエキセントリックな設定で描く怪作。

WOOD JOB!(ウッジョブ)神去なあなあ日常(2014年製作の映画)

3.5

にやけ顏だけで喜怒哀楽出せちゃう染谷おそろしや。

超都会っ子の染谷、職人気質で野生児の伊藤英明がそれぞれハマってて、終始二人の掛け合いに笑わせられる。

冒頭、進路を林業に決める、その決め方に笑う。
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海がきこえる(1993年製作の映画)

3.0

真夏の薄暗い教室で、遠く聞こえてくる蝉の鳴き声と野球部の練習の音。
一人の親友との友情と、東京から転校してきた女の子との恋。
夕暮れ時、彼や彼女と海沿いを歩く帰り道。

コンクリートジャングルで灰色の
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コクリコ坂から(2011年製作の映画)

3.5

海が見下ろせる坂の上のコクリコ荘。
高校生の海が、家族や下宿人たちと皆でご飯を食べたり談笑する時間や、町の人々との気のおけない交流の一つ一つが、とても懐かしく感じられるのは何故だろう。
国全体が新しい
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ブライトスター いちばん美しい恋の詩(2009年製作の映画)

3.5

夭死が運命づけられているかのような儚げな詩人ジョン・キーツをベン・ウィショーが好演。
まるで彼の詩の純粋な響きを表しているような、彼が纏う青いジャケットと、ラベンダーの群生の紫の色が印象深い。

ジョ
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モダン・タイムス(1936年製作の映画)

4.0

ポーレット・ゴダード演じる裸足の浮浪児の、何と健気で可憐なこと!
彼女とチャップリン、住む家も何も持たない二人が、樹の下に座って二人の家を夢見るシーンの美しさといったらない。ここで初めて「スマイル」が
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ビーン(1997年製作の映画)

3.5

「イエスタデイ」も知らなかった子供の頃によく観ていた。
あの頃、ビーンが無茶苦茶に修正した絵の覆いをはずした瞬間、本当にショックだった。笑いよりも、恐ろしさの方が強かった。
20年経ち、同じシーンを今
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スウィング・キッズ(2018年製作の映画)

2.5

中盤「Modern Love」で踊るシーンが良かった。

ちょくちょく挟まれるギャグが自分の中で完全にすべっていて、それ故に、より重要なシリアスなパートが全然頭に入ってこなかった。

すべて都合よく展
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プライドと偏見(2005年製作の映画)

3.5

これぞ英国紳士。かっこいいぞダーシー。

働いてないのに親の財産を相続することもできなかったこの時代のイギリスの女性にとって、金持ちとの結婚がどれだけ重要だったかが、ベネット家の奔走っぷりからよく伝わ
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ザ・ガーデン(1990年製作の映画)

2.0

ゲイ・聖書・映画撮影という、おそらくデレク・ジャーマンの核といえる3つの要素による映像の断片が何の説明もなくひたすら続く。
その混沌っぷりに眠くなってきたところで突如首をつったユダによるクレジットカー
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シェイクスピアの庭(2018年製作の映画)

4.0

シェイクスピアの詩の素晴らしさに尽きる。

劇中シェイクスピアに対し「あなたの詩は1000年後もよまれる」という言葉が語られるが、家族や村の人々との生活やイギリスの素朴な自然の風景のなかで彼の詩が詠ま
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ひかりのまち(1999年製作の映画)

3.0

何もかも起こっているのは悲しいことばかりなのに、なぜか背景で流れるのはマイケル・ナイマンによる優しい旋律の静かなピアノ。
ラストシーンを観終わってみると、そのピアノの音こそ、常に彼女達の内奥で静かに鳴
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フィリップ、きみを愛してる!(2009年製作の映画)

2.5

テープを流してもらって監獄の中二人で踊るシーンが良かった。

実話を基にしているからなのか?シリアスとコメディの微妙なミックス感。

ツリー・オブ・ライフ(2011年製作の映画)

3.5

テレンス・マリック監督の新作「名もなき生涯」が素晴らしかったので、こちらも鑑賞。

人間はいつか必ず、親から受けた愛情へ立ち帰ること。
あるいはさらに遡って、神から授かった恩寵へと立ち帰ること。
そん
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ファニーゲーム(1997年製作の映画)

3.0

だいぶ前にUSAバージョンを観たのだが、そのキングオブ胸糞っぷりがいつまでも頭から離れることはなく、満を持してオリジナルバージョンを鑑賞。

最初の卵のくだりでそこまでイライラさせられなかった時点で、
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山の焚火(1985年製作の映画)

3.0

「ミツバチのささやき」のような温かみのある映像。
しかし、映画が進むにつれてすべてが冷たくなっていく。
無駄なものが一切映らないからこそ、家族の表情が生々しくて、観ていて苦しくなってくる。

秘密の扉
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わが谷は緑なりき(1941年製作の映画)

4.0

初老となったヒュー・モーガンの、生まれ育った谷での日々の追憶。
それはヒュー少年の成長物語であり、谷でつつましく幸福に暮らしていた人々への讃歌でもある。

家族はもとより、ヒュー少年と谷に赴任してきた
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ドストエフスキーと愛に生きる(2009年製作の映画)

4.5

原題「Die Frau mit den 5 Elefanten」
一人の女性と5頭の象。
ドストエフスキーのドイツ語翻訳をするウクライナ出身の女性スヴェトラーナ・ガイヤーさんがドストエフスキーの本1冊
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ベイビー・ドライバー(2017年製作の映画)

2.5

運転の腕よりも何よりも、時間調整のためにiPod巻き戻すところが痺れる。

サングラス外して出てきた顔が本当にベイビーフェイスで笑う。

マリッジ・ストーリー(2019年製作の映画)

3.0

とにかく二人の言い合いシーンがすごい。たぶん見ながら息止まってた。

自分が男だからなのか、完全に夫側に同情した。
アダム・ドライバー歌うまいな。

第七の封印(1956年製作の映画)

3.5

騎士が死神とチェスを始めるブルージーな冒頭からもうノックアウト。

ペストで混乱状態の町、鞭で打ち合う人々、火あぶりにされる魔女。
もう何もかもが世紀末的で、死の臭いが漂う。
こんな恐ろしい映像の連続
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ロダン カミーユと永遠のアトリエ(2017年製作の映画)

2.5

ロダンが妻と川べりの道を散歩するシーンが良かった。

内なる情熱が感じられる、静謐な映像。

バルザック、観に行きたい。

いまを生きる(1989年製作の映画)

5.0

教室の真ん中でキーリング先生が暗誦する詩に耳をすます生徒達の顔!
得体の知れない何かすごいものに初めて触れてしまったというような、驚きと嬉しさが入り混じったその表情。
若かった頃、自分にも心当たりのあ
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名もなき生涯(2019年製作の映画)

4.5

ドイツへ行った時に驚いたのが、電車の駅に改札がないこと。
きっぷは買うが、それを見せる必要がない。
お互いの信頼関係で成り立っているこのシステムにカルチャーショックを受けた。
神を欺かない。
おおげさ
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めぐりあう時間たち(2002年製作の映画)

4.0

「その生命は過ぎ去る我々の生命のそばにあって、永続するものなのです。」
ある詩人は芸術作品についてこのように語った。
遥か昔この世を去ったある人の創作したものが、時も空間も遠く隔たれた人の運命を強く揺
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冬の光(1962年製作の映画)

3.5

「生きねば」
「何のために?」
信仰と、神の沈黙の間で揺れ動く時、人は必ずこの問いに行き着く。
特に景色が全て白く染まってしまう冬のスウェーデンの村では、皆が自分自身との対話を余儀なくされているような
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サン・オブ・ゴッド(2014年製作の映画)

3.0

プロテスタント系の学校に通っていたので、聖書の授業としてイエス・キリストの生涯を描いた映画やアニメをよく観させられた。言わずもがなほぼ全員が寝てたけど、この映画であればイエス・キリストがイケメンなので>>続きを読む

ファンタスティック Mr.FOX(2009年製作の映画)

3.0

ウエスアンダーソンの映画は画がおしゃれすぎて少し苦手なのだけど、本作は楽しめた。
フクロネズミがいっぱいいっぱいになると目がぐるぐるになっちゃうとこがとにかく可愛い。