社会学者さんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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検察側の罪人(2018年製作の映画)

4.0

ちょうど今、故・小室直樹先生の憲法の本を読んでいたところ、この映画を観てあらためて国家権力は恐ろしいと思いました。
過去犯罪を犯したにも関わらず無罪になった松倉。この松倉を裁判で罰しようとありとあらゆ
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ゴッズ・オウン・カントリー(2017年製作の映画)

4.0

結論から言うと純愛映画だと思います。
イギリスの牧場を経営する主人公のジョニー。
家族の問題か自身の性の問題かよくわかりませんが、圧倒的な孤独感が映画を見て伝わります。
途中ルーマニア出身のゲオルゲが
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ネバーランド(2004年製作の映画)

5.0

いい映画でした。感動しました。この映画を見終わった後の素直な感想です。(しかし今までずっとスルーしてました。10年以上前の映画何ですね。)
名作ピーターパンが出来上がるまでの作家とある家族の物語。
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カンパニー・メン(2010年製作の映画)

4.5

いい映画だった!というのが鑑賞し終わった時の印象です。
特に主人公(ボビー)が失業したあと、中々就職がうまくいかない彼を懸命に手助けする奥さん(マギー)が好印象です。
対照的に同じく解雇されたフィルは
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ウィンターズ・ボーン(2010年製作の映画)

4.0

ヒルビリーといわれる所謂プア・ホワイトの映画です。
社会学者である首都大学東京の宮台真司教授がこの映画を解説する際に、是枝裕和監督の「誰も知らない」に似ていると仰有った時、なるほどと思いました。
どち
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ラストエンペラー/オリジナル全長版(1987年製作の映画)

4.0

名作と分かっていましたが、やっと鑑賞しました。
ラスト・エンペラーこと愛新覚羅溥儀は、あらゆる組織に利用された悲劇の皇帝という印象です。清朝の宦官(官僚)しかり、日本軍(関東軍)しかり、中国共産党しか
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ウインド・リバー(2017年製作の映画)

4.5

なんとも言えない悲しいドラマです。
ある少女が性被害後に殺害((注)厳密には殺害ではない)される。少女の父は主人公コリーの友人であり第一発見者でもある。コリーは犯人に対して復讐を少女の父に誓う。
ざっ
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二宮金次郎(2018年製作の映画)

5.0

無教会主義のキリスト教者 内村鑑三がその著「代表的日本人」の一人に選び、また天才社会科学者 小室直樹が日本近代資本主義の模範と呼んだ二宮金次郎。
映画は二宮金次郎が小田原藩をあとにし、桜町領(栃木県)
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ベンジャミン・バトン 数奇な人生(2008年製作の映画)

5.0

年に1回は観ている大好きな映画です。Y氏の隣人「こんにちわ 赤ちゃん!」を読んでるうちにまたみたくなり、鑑賞しました。
3時間近くある映画ですが、不思議と長く感じません。
この映画を見るといつも人間の
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グリーンブック(2018年製作の映画)

4.5

前から気になってましたが、この度アカデミー作品賞を授賞したということで、観てきました。
結論から言うと、大変面白かったです。
天才黒人ピアニスト シャーリーと巡業する前は、黒人が使用したコップを捨てて
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プライベート・ライアン(1998年製作の映画)

5.0

最初に鑑賞したのは高校1年生の時でした。皆さんレビューで書かれている通り、冒頭の戦闘シーンが非常に激しいです。戦争のエグさや不条理さが分かります(特に上陸も出来ず、海の中で溺死してしまう兵士シーンが印>>続きを読む

凶気の桜(2002年製作の映画)

4.5

この映画は2002年公開ですが、この年は日韓共催のサッカーワールドカップ、北朝鮮が拉致事件を初めて認めた年であり、当時浪人生だった自分は何となく日本中でナショナリズムが席巻した年だなぁと感じました(例>>続きを読む

イコライザー2(2018年製作の映画)

4.0

とにかく強すぎる!また世の中の悪を一掃していく姿がとても格好いい!
普段はタクシードライバーとして働くマッコール(デンゼル・ワシントン)。しかし、悪人を見つけると容赦なく痛めつけ、若しくは殺してしまう
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劇場版シティーハンター 新宿プライベート・アイズ(2018年製作の映画)

3.0

期待を高めて映画館に足を運んだので、ちょっと残念でした。
内容はシンプルで、香の幼馴染みだった男が死の商人となってなってしまい、彼を取り巻く輩とシティハンターこと冴羽暸が闘うというストーリーです。
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冷たい晩餐(2017年製作の映画)

2.0

衝撃な映画でした!オチがありません!
(正直このような映画を観るのは、初めてかもしれません。)
最初の40分中々進展せず「この映画は何を言いたいんだ?」という疑問がふつふつ沸き上がってきました。
結論
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ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)

5.0

素晴らしい!素晴らしいの一言です!
久しぶりに感動する映画を観た気がします。映画を観て感動する事は勿論ありましたが、音楽も人を感動させるという事にあらためて気付かされました。
特に最後のライブシーン、
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ビューティフル・マインド(2001年製作の映画)

4.5

この映画は定期的に観たくなる作品の内の1つです。
ノーベル経済学賞を受賞したジョン・ナッシュの自伝的映画ですが、ジョン・ナッシュ役にマッチョなイメージのラッセル・クロウが演じています。
この映画を観る
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モリーズ・ゲーム(2017年製作の映画)

3.0

期待して観賞しましたが、正直イマイチというのが感想です。
とにかく時間が長く、この内容ならもう少し省略するシーンが無かったのだろうかと思いました。
ただ、1つ印象に残ったシーンがあります。
モリーが主
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華氏 119(2018年製作の映画)

3.0

自分はトランプ大統領を支持するものではありませんが、露骨なまでの反トランププロパガンダで、途中で気持ち悪くなってきました。
独裁者の巧な演説や政治手法により、民衆自身の民主主義や自由の放棄に警告を鳴ら
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プロミスト・ランド(2012年製作の映画)

3.0

途中9割まで理解できましたが、最後の結末がよくわかりませんでした。
内容はシンプルです。産業が空洞化した地方の街。ところが、この街にシェールガスが埋蔵している事が分かります。これを採掘して巨額なお金を
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孤狼の血(2018年製作の映画)

4.5

ヤクザ映画は北野武監督の作品を主に観てきましたが、本作品も非常に面白かったです。
「日本で一番悪い奴ら」のレビューにも書きましたが、安寧秩序を守るために警察(特に公安警察)は時には法を破らなければなり
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ALONE アローン(2016年製作の映画)

4.5

非常に面白かったです。
映画は2時間近くあるので、地雷を践んでからどのような展開になるか疑問でしたが、期待通りの面白さでした。
しかし足を離せば死ぬ、よくても両足が無くなる。このような状況で70時間近
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女は二度決断する(2017年製作の映画)

3.5

一言で言うと復讐劇です。
夫と子供を爆弾で殺される。
夫はトルコからの移民であり、薬物取引の前科があることからドイツのネオナチに狙われてしまった。
殺された夫と子供の復讐のために、最後自ら爆弾を巻き付
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13デイズ(2000年製作の映画)

5.0

映画「ウィンストン・チャーチル」を観賞後、なぜか本映画が見たくなり、DVDを借りて観賞しました。
内容は世界史の教科書に必ず出てくる「キューバ危機」のお話です。
第二次世界大戦後、それまで蜜月だったア
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ウィンストン・チャーチル /ヒトラーから世界を救った男(2017年製作の映画)

4.5

非常に面白かったです!(映画館で見ようと思ってましたが、DVDになってしまいました😞)
ウィンストン・チャーチル首相の決断力、破竹の勢いのナチス・ドイツ率いるヒトラーとの講話は断り、徹底抗戦を決断した
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ワールド・ウォーZ(2013年製作の映画)

4.0

ブラッド・ピット初のゾンビ映画ということで、もうかれこれ5年前ですが公開初日に見ました。
結論から書くと面白かったのですが、何か物足りない感じは否めません。
自分のゾンビのイメージは小学校の時トラウマ
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ソナチネ(1993年製作の映画)

5.0

北野作品で5本の指に入る大好きな映画です。
最後敵対する組そしてその敵対する組と手を握り自分を裏切った組に復讐するため、独りマシンガンを手にホテルに入って行くシーンは何度見ても鳥肌が立ちます。(この鳥
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判決、ふたつの希望(2017年製作の映画)

4.0

最初のささいな口論からトンでもない政治問題へと発展していく様子を見て、「これが日本人なら最初の水をかけてしまうところで、「いや~申し訳ない!」で終了だろうなぁ。」と思いました。
ささいな事から、パレス
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カメラを止めるな!(2017年製作の映画)

4.5

面白く、そして(抽象的ですが)いい映画だと思いました。
最初ゾンビのシーンからどういう展開になるのか予想が全くつきませんでしたが、期待を超えた(再度抽象的な表現ですが)いい映画でした。
最初のゾンビシ
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マイ・インターン(2015年製作の映画)

4.0

フィルマークスで評判が良かったので鑑賞しましたが、中々楽しかったです。
特に、定年後新たに働くサラリーマン役としてのロバート・デニーロが新鮮でした。
初めて彼を見たのが小学生の時で、映画は「アンタッチ
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ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書(2017年製作の映画)

5.0

最近のスピルバーグ監督の作品で一番良かったと思います。
特にメリル・ストリープが演じるワシントン・ポスト紙社長のキャサリン・グラハムの決断力‼
最近経営学の先生がこう仰ってました。
「企業の社長が何故
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15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)

4.0

後から知りましたが、主人公達は当事者本人なんですね。皆さんのレビューにある通り上手い演技ですね。
しかしいざ列車であのような人間に出くわしたら、主人公のような行動がとれるか疑問です。(そういえばつい先
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永遠の0(2013年製作の映画)

5.0

映画館で見たときラストのシーンで涙がとまらなかった。思わず号泣してしまいました。
部下に命の大切さをとき、無事に生還するよう命じた主人公宮部だが、最後自身が戦艦に特攻を行う。
体当たりする直前の微笑は
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HANA-BI(1997年製作の映画)

5.0

北野武監督の名前が世界に渡った金字塔(ヴェネチア国際映画祭金獅子賞受賞作)。
上映時自分は中学生だったせいか、映画の良さがあまりわかりませんでしたが、大人になってみるとパーフェクトといってよい位いい映
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嘘を愛する女(2018年製作の映画)

4.0

この映画はある新聞記事を基につくられたそうです。その新聞記事の内容は5年間連れ添った旦那が亡くなったので、妻が役所に死亡届けを出しに行ったところ、名前も戸籍も全く不明な人だったそうです。(誰だったんで>>続きを読む

スリー・ビルボード(2017年製作の映画)

5.0

恐らく2018年の観た映画のベスト1になるでしょう!素晴らしい映画でした!
この映画のキーワードは「不条理」ではないでしょうか?
不条理にも娘を殺された母親、不条理にも突然夫(警察署長)に自殺された妻
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