Icchiさんの映画レビュー・感想・評価

Icchi

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ファーゴ(1996年製作の映画)

3.5

この映画を思い出すとしたら、誰しもが白色を思い浮かべるだろう映画。
展開的にはそこまで凝ったものはありませんが、実際にあった事件がモチーフであるという事と、舞台となった極寒のミネソタが、この映画のイン
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リアム・ギャラガー:アズ・イット・ワズ(2019年製作の映画)

3.3

まもなく50代になろうとしているおじさんが、若者にクールだと叫ばれるのはシンプルに凄い。オーラやカリスマが為すものなのか、それとも巧みなマーケティングなのか。

私はオアシス全盛期について知識が浅いで
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死刑台のエレベーター(1958年製作の映画)

3.7

マイルス・デイビスの映画を見た影響で、観てみたくなったので視聴。

ジャジーな雰囲気と曲調が合っていて、マイルス・デイビスいい仕事してるな、と上から目線で思いました。
ちなみに、マイルス・デイビスは映
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TENET テネット(2020年製作の映画)

4.0

自粛明け、ほとんどみんなが観ていたような気がする映画。

個人的にはヒットしたのはストーリーよりも、映画館に中々行けないご時勢が過ぎ、いざ行けるとなったところに、映画の総合的な魅力を申し分なく表現した
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新感染 ファイナル・エクスプレス(2016年製作の映画)

4.0

この映画は、ゾンビ映画、パニック映画の1つの正解・到達点だと思います。B級映画っぽい名前のせいで、お勧めしても面白そうと思われないところが悲しい。

まずはテンポと展開の良さ。テンポが遅かったり、常に
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マイルス・デイビス: クールの誕生(2019年製作の映画)

3.3

ジャズの帝王、マイルス・デイビスのドキュメンタリー映画。やっぱり曲に思い入れがあったり、コンサートなどに行ったことがあったり、そういったファンの方が最も楽しめる映画なのは間違いないと思います。

ただ
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行き止まりの世界に生まれて(2018年製作の映画)

3.9

評価が高くなるのもさもありなん、という映画です。90分の映画なのに、ストーリーは濃密だし、考えさせられる要素が多すぎる。

POVのスケボーの映像や、スケボーをやったり、集って遊んだりする若者らしい姿
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mid90s ミッドナインティーズ(2018年製作の映画)

3.5

年代を題に取っている映画なので、90年代半ばのアメリカとその時期を生きた人間の姿を描く映画だろうと想像するのは容易です。しかし、単純にその年代を生きた人間だけしか楽しめない映画ではなく、万人が楽しめる>>続きを読む

はちどり(2018年製作の映画)

3.5

学生が主人公のこの映画。
小学生に比べると幾分か大人びて、でもまだ子供で親から自立することはできず、感受性がとても豊かな中学生という年頃を描く映画としては、すごくよく描けている優れた映画だと思います。
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バッファロー’66(1998年製作の映画)

3.5

『ぼくがそうぞうするりそうのヒロイン』を可視化したかのような映画。

主人公のビリーを好きになる要素はほぼ0ですが、ヒロインのレイラを好きにならない要素もほぼ0の映画です。これでビリーが浮気とか他の女
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シャイニング(1980年製作の映画)

3.9

なんとなくホラー映画界の古豪のような印象を受けますが、見てみると古さはあまり感じませんでした。
個人的には、教科書通りの『映画の作り方』を極限まで洗練させたような印象を受けました。

舞台装置や設定を
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タクシードライバー(1976年製作の映画)

3.9

鑑賞直後は、主人公のトラヴィスがひどく狂気的な人間のように感じていて、特別面白いとは感じませんでした。ですが、今改めて考えると、なぜだか主人公には憧れのような感情を抱き、じわじわと『この映画、良かった>>続きを読む

IT/イット “それ”が見えたら、終わり。(2017年製作の映画)

3.5

怖いシーンが切り取られてYouTubeに載せられまくっているので、初めて見たのに初めてな感じがしない、というのが少し残念なIT。それだけヒットしたってことなのかもしれませんが。

まず、ホラー映画に最
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罪の声(2020年製作の映画)

3.3

この映画の予告編を見ていた時から、『声を録音されただけで、人生左右されるような大事になるの!?』みたいな疑問がありました。
タイトルも『罪の声』ですし、おそらく、そういう小さな事が大きく人生を左右する
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ゆれる(2006年製作の映画)

4.5

この映画の作品全体に及ぶ作りこみの緻密さは、今まで見てきた映画の中で(大して見てきてないけど)一番じゃないかな、と感じます。脚本もそうですし、演技や演出に関しても。

この映画は事件が起きるのは最初だ
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スクールズ・アウト(2018年製作の映画)

3.3

ホラーならもっとホラーに振ってもよかったかな、と思いました。
例えばストーリーの粗さが目立ったとして、『いや、これはホラーだから。何マジになってんの笑』みたいな解決方法が取れるのはホラーの凄い所だと思
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湯を沸かすほどの熱い愛(2016年製作の映画)

3.9

テーマは『家族愛』、そして『終活』でしょうか。
非常に重いテーマを重くさせ過ぎず、かといって真摯に表現したという点だけでも、この作品はすごく優れていると感じます。

余命わずかな主人公が残された時間を
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ハウス・ジャック・ビルト(2018年製作の映画)

3.3

商業的価値のある『アート』にはある程度の評価と一定数以上の共感は必要ですが、そういった価値を気にしなければ、『アート』って結局言ったもん勝ちだと感じます。
本人の中で芸術性のあるものならばそれは『アー
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グリーンブック(2018年製作の映画)

3.5

この映画の大テーマは、白人と黒人の間に存在する差別の問題。
『Black Lives Matter』の問題が表出した現在において、この映画がより多くの人の目に止まるきっかけにもなるでしょう。

実は人
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テッド・バンディ(2019年製作の映画)

3.9

何が凄いって、1番は主演の人の怪演ですよ。テーマになっているテッド・バンディといえば、ちょっと調べればいくらでも情報が出てくるレベルの、アメリカでも超有名なシリアルキラー(大量殺人犯)。
つまり、上映
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ウトヤ島、7月22日(2018年製作の映画)

3.5

POVに加えて、映画全体にわたる超長尺のワンカット撮影。とんでもない苦労を感じますし、苦労の分だけ没入感と緊迫感が伝わってきます。
何の武装もない子供達が急に銃の乱射を受ける、そのストレスを100%伝
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イエスタデイ(2019年製作の映画)

3.5

ビートルズがいない世界で、自分だけが知っていたらー
発想としては凄く面白いけど、色々な範囲に話を広げ過ぎて、どれも中途半端になってしまった作品、と個人的には感じました。

とにかく要素が多過ぎるんです
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ジョーカー(2019年製作の映画)

3.9

人を惹きつけるようなカリスマも、世間を動かすような持論もない。むしろ矮小で力を持たない搾取される側の人間。
そんな人間がなぜゴッサムの悪の象徴=ジョーカーになったのか?

その”堕ちていく”過程を描い
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オンリー・ザ・ブレイブ(2017年製作の映画)

4.5

まず言いたいのは、この映画の最後の部分だけ切り取って、この映画の役割を”それ”だけにするのは、余りにも寂しいよって事。
個人的には強いメッセージ性を持つ結末だけでなく、過程も愛せる、良い部分が詰まって
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ラブ・アクチュアリー(2003年製作の映画)

3.3

めちゃくちゃハートフルかと思ったら、意外とドロドロしていたけど、結局、それが”love actually”なのかもしれない。

個人的には恋愛映画目的というより、群像劇を楽しみに見ました。そういう意味
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ファイト・クラブ(1999年製作の映画)

4.0

展開やストーリーに目がいきがちですが、何よりも監督のセンスが光る映画だと思います。
センスが合えばめちゃくちゃ好きだろうし、合わなければつまんないかもしれません。

この映画のような展開、最近では割り
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パーフェクトブルー(1998年製作の映画)

4.5

まず端的に言えば、めちゃくちゃおすすめの作品です。
サイコホラー、性描写、残酷な描写、アニメ映画、古い映画など、観るのを敬遠するような要素は多めかもしれませんが、映画好きならそれら一切無視してでも見る
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

3.9

大雑破に見てみると、対照的に描かれた家族の設定や、因果応報的なストーリーなんかは結構シンプルだと感じます。
でも、細かい1人1人のキャラとか、展開とかが工夫されていて、単純には映らない。むしろ見終わっ
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3時10分、決断のとき(2007年製作の映画)

3.9

何でも手に入れてきたカッコいい男と、何もかも上手くいかないどこかダサい男。簡単に1000ドルやるって言える男と、200ドルのために死ぬ思いをする男。
この映画を観始めた時、どちらに憧れを持つか?そして
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15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)

3.9

恥ずかしながら、あまりクリントイーストウッドの作品を見たことがありませんでした。あまりというより、実はこれが一作品目かもしれませんが、勝手なイメージとしてあるのは『西部劇』、『自分が主演』、『いぶし銀>>続きを読む

スリープレス・ナイト(2017年製作の映画)

3.3

今回の主人公には謝らないといけないと思います。あまり詳しいことを言うとネタバレになるので言いませんが、あまりに第一印象で考えすぎました。本当のことを言ってたのに全然信じてなくてごめんなさい。そりゃあ、>>続きを読む

ザ・スクエア 思いやりの聖域(2017年製作の映画)

3.3

この映画を見た感想を挙げる中で、まず挙がるのは『難解』です。これは私が悪いのか、映画にも責任の一端があるのかはわかりませんが、先鋭的な芸術作品を見たときみたいな感じで、何が伝えたいのかがよくわかりませ>>続きを読む

デトロイト(2017年製作の映画)

3.9

中学校だったか高校だったか忘れましたが、昔、黒人をすぐ撃つ白人警官というような題材のドキュメンタリーか何かを見たことがあります。そのドキュメンタリーでは、例えば黒人が持っていた携帯が銃と間違えられて撃>>続きを読む

ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)

3.9

最後の場面が他のすべてを助走にしてしまったような気がした。

余談です。
この映画の大きなテーマの一つに、LGBTについてがあります。今の世の中で見てみると、全体的には認める方向に走っています(そうい
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オリエント急行殺人事件(2017年製作の映画)

3.7

精巧に作られすぎていたせいで、小さい変化(ポアロが乗っちゃう)がすべてを破綻させてしまいましたね。乗客の気持ちは現代で考えると、めちゃめちゃ計画ねってよしやるぞと思った瞬間に現場近くにコナン君いたみた>>続きを読む

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