レクさんの映画レビュー・感想・評価

レク

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映画(1348)
ドラマ(9)

とっておきの料理(2014年製作の映画)

3.8

‪カナダの13分短編映画。‬
‪服役した腕利きの料理人がシャバに出てゴミ扱いされ、我慢の限界を超えて過激な行動に出る。‬

‪前科者の社会復帰の難しさ。‬
‪フルコースと男の半生を照らし合わせる起承転
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いいね!(2016年製作の映画)

3.4

‪スウェーデンの3分短編映画。‬
‪"最初にいいねした人が最初に死ぬ"というキャッチーなストーリー。‬
‪SNSを題材に、承認欲求を満たすための自撮りツイート及び無意識に"いいね"をするのは危険だとい
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月に向かって飛べ!(2014年製作の映画)

3.0

セルビアの20分短編映画。
アポロ11号の月面着陸に皆が注目する日、大人の駆け引きが行われる。

地球から38キロ離れた場所にいる宇宙飛行士が月へと近づくように、男女ふたりの距離が縮まっていく。
人類
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囚われた国家(2019年製作の映画)

3.3

地球外生命の侵略から9年後、アメリカ政府はエイリアンの管理下に置かれ完全支配された後の世界を描く。

‪統治者の支配による平和、団結、調和。‬
‪秩序と混乱、民主主義と反政府主義。‬
‪レジスタンス
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CURED キュアード(2017年製作の映画)

3.8

ウイルス蔓延から6年後、ゾンビ化した人々の治療法が発見され、感染者の75%の治癒に成功した世界を描く。

回復者を恐れる抗議デモ、回復者の人権、殺された遺族と回復者の苦悩。
従来のゾンビ映画の続編と言
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別離(2011年製作の映画)

4.6

‪夫婦の離婚騒動が生んだ悲劇。‬
‪嘘に嘘を重ねて事実を観客に委ね、その予想を裏切る。‬
‪見る視点や置かれた環境によって双方の善悪を濁し立場を反転させる巧みな脚本。‬
‪宗教観を絡めつつ、洗練された
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招かれざる隣人(2015年製作の映画)

3.3

妊娠中の女性が階下に引っ越してきた妊婦を夕食に誘い、事故によって死産させてしまったことから始まる戦慄の復讐劇。‬

‪子を産み幸せに暮らす母親と子を奪われた女性。‬
‪予定調和な展開も多少見られるが、
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オマールの壁(2013年製作の映画)

4.3

‪分離された壁の向こう側に住む恋人に会いに行く青年。‬
‪暴力と支配、抵抗と解放。‬
‪友情と裏切り、恋人と愛。‬
‪パレスチナ問題を背景に物理的に聳え立つ"壁"は人生の障害のメタファーとして描き出さ
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オンリーユー(2014年製作の映画)

3.2

‪フランスの3分短編映画。

‪人生とは何か?最高の時間とは?‬
‪5秒の断片を積み重ねた何気ない日常が、その答えを導き出すための幸せな想い出としてこの3分間に詰め込まれている。

‪おフランスら
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ママは何でも知っている(2016年製作の映画)

3.2

スウェーデンの13分短編映画。
息子に彼氏を紹介された母親が理解を示すが、あるきっかけで母子の確執が露見してしまう。

車内だけのワンシチュエーションで口論を切り取ったリアルさ。
わかってくれているよ
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ダンスホール(2014年製作の映画)

3.1

‪ベルギーの17分短編映画。‬
‪ダンスホールを舞台に美しく着飾った女性たちが男性たちを待ち続けるが一向に現れず、痺れを切らした彼女らはある行動に出る。‬

‪緊張からの解放。‬
‪台詞は一切なし、ダ
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一杯のお茶(2014年製作の映画)

3.5

フランスの21分短編映画。
イングランドで対面したイスラム教徒がデモ隊にお茶を出し一緒にサッカーをした事実を元に作られた。

アラブ系のスキンヘッドが営む食料品店に極右のスキンヘッドが訪れる。
緊張が
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行き止まり(2016年製作の映画)

3.8

アメリカの15分短編映画。‬
‪息子のクマのぬいぐるみの中から見つかったあるものが原因で郊外に住む幸せな家族が崩壊していく。‬
‪身の回りのすべての人間に対して疑心暗鬼となるサスペンス映画のワンシーン
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「夜の蝶」 ラウル・セルヴェ作品集(2000年製作の映画)

3.6

"ベルギー・アニメーションの父"ラウル・セルヴェの生み出す不思議な世界。
同じくベルギー出身ポール・デルヴォーへのオマージュを捧げた「夜の蝶」を含む劇場公開5作品と劇場未公開3作品を収録。


収録さ
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語るべきか、あるいは語らざるべきか(1972年製作の映画)

3.6

『「夜の蝶」ラウル・セルヴェ作品集』収録作品。

"TO SPEAK(言語)"は"CASH(お金)"に変わる。
芸術家の発言が政治や戦争に利用される皮肉、時に言語は誤った方向に用いられるといった社会的
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人魚(1968年製作の映画)

3.2

『「夜の蝶」ラウル・セルヴェ作品集』収録作品。
攻撃的な真っ赤な世界から一転、悲哀に満ちた真っ青な世界へと切り替わる。

自然を象徴する人魚と環境破壊をする人間の対比がディストピアを想起させるサイレン
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与えられた時間(2015年製作の映画)

3.8

7分のアメリカ短編アニメーション。
過去に自らが犯した過ちと向き合うため、老人は一歩ずつ事故現場へと歩みを進める。
止まったままだった時計の針が再び動き出すように、老人もまた前へと進むことができる。
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ラブレス(2017年製作の映画)

4.0

‪人間関係の対照性と類似性、対称的な構図と長回し。‬
‪"家族の失踪で愛情を再確認する"従来のそれとは真逆からのアプローチが"家族の失踪で再確認する無関心さ"を克明に映し出す。‬
‪どれだけ探しても見
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ヴァネル氏の動物園(2014年製作の映画)

3.0

‪フランスの19分短編映画。‬
‪ヴァネル園長含め3人しか職員のいない経営難の動物園で働くこととなった若くて美しい会計士が不可解な事実に気付き始める。‬

‪突飛なミュージカルへの導入で加速する葛藤と
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籠の中の乙女(2009年製作の映画)

4.0

ヨルゴス・ランティモス監督作品、4作目の鑑賞となる今作に『籠の中の乙女』。

『ロブスター』ではテイレシアースの予言とオイディプース王の悲劇について主に語りましたが、オウィディウスの"変身物語"につい
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生き残るための3つの取引(2010年製作の映画)

4.0

女児連続殺人事件の犯人でっち上げを巡って刑事と検察とヤクザ、各々の画策が入り乱れる。
嘘から出た実、因果応報、全てが繋がる負の連鎖。
権力と暴力、隠蔽と偽装。
正義の存在しない腐った社会に板挟みとなる
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きみはいい子(2014年製作の映画)

4.6

‪先生と生徒、母親と娘、独居の老人。‬
‪様々な悩みを抱える大人と子供を鋭く映し出す。‬
‪序盤は殆ど関わりのなかった3つのエピソードが終盤でひとつの物事に収束していく濃密さ。‬
‪悪しき連鎖を断ち切
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殺人の才能(2014年製作の映画)

3.0

保険会社をリストラされ、彼女にフラれた男が彼女を繋ぎ止めるために肉屋と運転代行を掛け持ち、彼女にも客にも肉臭いとディスられて犯罪に手を染めていく。

‪殺人欲求と性欲の混濁。‬
‪保険会社、肉屋、運転
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きみの鳥はうたえる(2018年製作の映画)

4.6

青春の終末と人生の幕開け。‬

書店でバイトする"僕"と同居する失業中の静雄、"僕"と同じ書店で働く佐知子。
夜通し酒を飲み、踊る。
そんな‪三人が織り成す美しく眩い"ひと時"の多幸感を転覆させる"一
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不思議の国 -スボティカ(2015年製作の映画)

3.0

スイスの13分短編映画。

地球の裏側にある秘境スボティカ。
新婚旅行で訪れた2人にカメラが同行し、その魅力を伝えていく。

セルビア(旧ユーゴスラビア)に実在するハンガリーとの県境にある"自由な土地
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夫婦の絆(2016年製作の映画)

3.0

‪ポーランドの18分短編ドキュメンタリー。

‪8年の間、別の女性と一緒に暮らしていた夫と結婚45周年目を迎える妻の心情の変化。‬
‪心に希望の光を灯す"許し"、愛を胸に抱く。‬

‪夫婦の問題は他
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ステップ(2014年製作の映画)

2.8

カナダの15分短編映画。
徹頭徹尾、台詞なしのダンスのみで構成。
子供から大人まで"話すのが怖いから私は踊る"。

コミュニケーションをテーマにした作品で、そのテーマがなんとも汲み取りにくいのが非常に
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ホーム・スイム・ホーム(2016年製作の映画)

3.2

フランスの16分短編映画。
離婚して独り暮らしを始めた女性がプールのない部屋で水泳教室を開く。

泳ぎたくても泳げない老若男女の住人たちが集まり水もないのに水着に着替えて部屋を泳ぐ姿はシュールで微笑ま
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凍える牙(2012年製作の映画)

3.3

‪日本でも二度ドラマ化された乃南アサによる同名小説が原作。‬
‪獣の咬傷がある焼死体を皮切りに咬殺死体が勃発、中年刑事と新米女刑事のバディが事件解決に挑む。‬

‪少女買春と裏社会の闇、哀しき愛と復讐
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愛は痛みをともなうもの(2014年製作の映画)

3.3

‪オーストラリアの12分短編映画。‬
‪瓜ふたつの姉に好きな人を奪われた妹の結婚式当日の復讐劇。‬

‪短い時間の中、妬みや僻みに伴う感情と台詞の行間を読むことで見えてくるキャラクターの背景。‬
‪ガ
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きっと、いい日が待っている(2016年製作の映画)

4.2

‪幼い子どもたちが施設で虐待を受けていた実話に基づく物語。

‪教育や躾という言葉に塗り替えられる暴力、非情で過酷な環境の中で今を生きる兄の姿が、夢を抱く弟の姿が、そして兄弟愛が、子どもたちの心に希
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ピースオブケイク(2015年製作の映画)

3.4

出会いもあれば別れもある。
これは人生だけでなく恋愛に関しても言えることで。
愛が大きすぎると幸せな今よりも失うことを考え、時に不安に襲われることだってある。
好きになることは簡単で、離れることも簡単
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そこのみにて光輝く(2013年製作の映画)

4.7

過去のトラウマと今を縛り付けるもの、抜け出せない葛藤と因果性のジレンマ。
とことん追い込まれる人間の底、脆さや儚さ、弱みや痛み。

打ち付ける波の音と沈みゆく夕陽、そこはかとなく繰り返される日々の中に
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オレの獲物はビンラディン(2016年製作の映画)

3.5

‪アメリカを愛するが故に神の啓示によってビンラディン捕獲へと挑むキテレツオヤジを描いた仰天の実話。

‪もはや誰にも止められない、終始喋り続けるニコラス・ケイジ。‬
‪目的を定めたら突き進むだけ、た
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神々のたそがれ(2013年製作の映画)

4.3

15年の歳月を掛けて映画化、ロシアの巨匠アレクセイ・ゲルマンの遺作。
小説『神様はつらい』の映画化。

知識は悪だと虐殺され、弾圧と処刑を繰り返す惑星。
憧れと畏れの意を抱かれ、神のように崇められる傲
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さざなみ(2015年製作の映画)

4.1

一通の手紙による嫉妬心を介して45年連れ添った熟年夫婦が揺さぶられる。
美化された過去の記憶は決して色褪せることはない。
回想ではなく語りで見せる現在と過去の対比。
そこから生まれる不安や葛藤を表面化
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