そらりすさんの映画レビュー・感想・評価

そらりす

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ほえる犬は噛まない(2000年製作の映画)

4.0

団地周りの小さい世界のお話で、毒が少々きついのですが、無茶苦茶面白いです。

アキラ AKIRA(1988年製作の映画)

4.0

4KのIMAX上映は流石の迫力で、ゾクゾクするような興奮で作品の面白さを一段引き上げてくれます。

21世紀の資本(2017年製作の映画)

4.0

重厚な書籍とは趣が異なり実証的ではありませんが、確かな研究に支えられた上澄み部分の主張をダイナミックに見せてくれて面白いと思います。

書籍は、資本収益率(r)>経済成長率(g)という極めてシンプルな
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ヤクザと憲法(2015年製作の映画)

2.5

タイトルは目を引きますが、憲法はほとんど関係ありません。地場ヤクザの日常の一側面を切り取ります。相手の懐を開かせる監督の手腕は確かですが、とりあえずヤクザ界隈の言い分だけで成り立っており、それ自体には>>続きを読む

選挙に出たい(2016年製作の映画)

2.5

中国と日本のアイデンティティを持ち、胡散臭さと茶目っ気、思慮深さと思い切りの良さ、強さと弱さを併せ持つ、捉えどころがないけど率直な、とても魅力的な人物だと思います。

蜘蛛巣城(1957年製作の映画)

4.0

伝統的舞台演劇のようで、演技の大仰さも、台詞の聞き取りづらさも、そんなものかと思えたりします。幻想的な雰囲気や鬼気迫る演技が良いです。その予言は夢か現実か、運命的なのか自己成就的なのか。

象は静かに座っている(2018年製作の映画)

3.5

静かに座っている象を目指して、この才能溢れる若き監督と共に旅を続けたら、そこには何があったでしょうか。

サタンタンゴ(1994年製作の映画)

4.5

良く出来たプロットとか大きな仕掛けがあるわけではないので、念のため観てみることもお勧めしにくいのですが、時間をかけて異国へ旅するのと似て、普段味わえない時間と空間にトリップすることができると思います。>>続きを読む

ミッドサマー ディレクターズカット版(2019年製作の映画)

4.0

通常版よりこちらをお勧めします。

コミュニティの風習のエピソードが加わっていたり、二人の関係が丁寧に描かれ、主人公の心情の動きをフォローしやすくなっています。ボカシが外れてもどうってことないのですが
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羅生門(1950年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

夫の霊を降臨させて証言させるシーンはとても面白いですが、プロット的にも肝で、構造の複雑さの次元が上がり、作品の深みが増していると思います。撮影が凝っていて素晴らしいですね。

キートンの探偵学入門/忍術キートン(1924年製作の映画)

4.5

もっと素朴な作品かと思いきや、発想力豊かな色々な仕掛けが満載で展開やアクションが楽しすぎます。ナレーション付きにて。

ある女優の不在(2018年製作の映画)

3.5

このロードムービーのストーリーやテーマはシンプルで分かりやすく、映像も構図が良く手堅いと思います。各挿話も味わい深いです。ただ、画面に映されないものや語られないものが多く、深く共鳴するには、想像力や前>>続きを読む

レ・ミゼラブル(2019年製作の映画)

3.5

空撮の利用など高低や広狭をダイナミックに使う映像は躍動感があり、スタイリッシュで気持ち良いです。はみ出し者たちの小競り合いといってしまえばそうですが、場所は花の都パリ郊外、ヴィクトル・ユーゴーの同名作>>続きを読む

ミッドサマー(2019年製作の映画)

4.0

瞬間的な驚かせ、怖がらせではなく、明るい楽園的な雰囲気の中、散りばめられた暗示から嫌な圧力をじわじわとかけてくる、美しくも恐ろしい作品です。登場人物の言動や世界観の凝ったディテールについて、誰かとあれ>>続きを読む

娘は戦場で生まれた(2019年製作の映画)

4.5

包囲された都市で、工事のようにシステマティックな空爆が断続的に行われ、あらゆるものが破壊される中、銃を持たざる民間人女性がいかに闘ったのか生きたのかを記録しています。ニュースで外形的に報じられるその先>>続きを読む

母なる証明(2009年製作の映画)

4.5

何から何まで素晴らしく良くできた、面白すぎる作品です。サスペンス、コメディ、ヒューマンなどの要素が混然一体となり、形容しがたい感動を与えてくれます。

37セカンズ(2019年製作の映画)

4.0

皆さん、是非観てください。凝り固まったものを吹き飛ばすようなアッパーすぎる挿入歌との組み合わせが不意打ちしてくる、素晴らしく心を開いてくれる作品です。ハンディキャップを取り扱いますが、そこに留まらない>>続きを読む

友だちのうちはどこ?(1987年製作の映画)

3.5

同じ物理空間で子どもの世界と大人の世界は重なり合っていますが、子どもの視座から見える切実なストーリーがとても温かいです。自分の子どもの頃の切実さがリアルに重なります。

家族を想うとき(2019年製作の映画)

3.5

この話は、もはや知ってしまっている話ではないでしょうか。見過ごし、疲弊し、諦め続けているだけで。

1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)

4.0

全編をシームレスに繋ぐ実験的作品で、未体験ゾーンの映像を体感させてくれます。大画面大音響のスクリーンが必須ではないかと思います。

主人公の兵士の意識と途切れることなく同期することができるのが当然かつ
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火口のふたり(2019年製作の映画)

3.0

性愛の一つの形を提示します。唯一無二の相手と境界線が分からなくなる程のめり込むことを好む人にとっては理想形かもしれません。

性衝動は社会規範や論理性とは遠いものだと思われますが、本作では対話により、
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i-新聞記者ドキュメント-(2019年製作の映画)

3.5

とにかく、本作の唯一の被写体である女性記者の異常なまでの推進力を目の当たりにすると、余計なことをせずに追いかけるだけで作品になるという目論見は当たっていたかもしれません。スリムな全身を全力で動かせ続け>>続きを読む

翔んで埼玉(2018年製作の映画)

2.0

小ネタは笑ってしまうのですが、出落ちというか30分以内の短編でいいかなと思います。肝は、かつてのフジテレビ系深夜番組カノッサの屈辱のような、現実世界の歴史的物語への投影ないし変形の面白さにあると思いま>>続きを読む

さよならテレビ(2019年製作の映画)

3.0

いまテレビ局を題材としてドキュメンタリーを撮るなら、これが一つの模範解答となるのだろうと思われる監督のセンスが伺える作品です。

ただ、すっきりしないのは、作り手のある意味での開き直りであり、テクニカ
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9人の翻訳家 囚われたベストセラー(2019年製作の映画)

3.0

ナイブズ・アウトと立て続けに観ることになりましたが、これもアガサクリスティートリビュートの側面があり、ここにきて古典回帰の流れが一部あるのかもしれませんね。ネタ的には、基本設定は荒唐無稽ではなく実際に>>続きを読む

ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密(2019年製作の映画)

3.5

現代版アガサクリスティーというより、アガサクリスティーそのものです。パズル的ミステリーにおける、各登場人物のあくの強さ、とぼけた可笑しさ、詰め込みすぎないトリックだったり、観客に対する公正さ、英国の雰>>続きを読む

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.5

ジャンルレスですが、難解さはなく、万人が楽しめるエキサイティングな作品です。ただし、単純というわけでもなく、観た後に余韻がしばらく消えず、二回目観ても違う面白さがきっとあるであろう味わい深い作品です。>>続きを読む

フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)

3.5

とりわけレースシーンの臨場感が素晴らしく、体感的興奮を与えてくれるアトラクション的作品です。

IMAXレーザー2Dにて鑑賞。全体としてよくできていてお勧めできますが、少しモヤモヤするところもあります
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映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ(2019年製作の映画)

2.5

この世界が別の世界と繋がって行き来できることに、子どもはワクワクするでしょう。

マニカルニカ ジャーンシーの女王(2019年製作の映画)

3.0

見どころは存分にあり熱量がありますが、パドマーワト同様にバーフバリには遠く及ばないかなと。でもインド以外では作られようがない本作も生まれ、映画の世界は広く幸せだなと思います。

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

4.5

第二次世界大戦下のドイツを舞台にしたコメディ作品です。自分の想像を超えてきた素晴らしい傑作で、子どもから大人まで誰にでも是非おススメします。

フィクションによるストーリーはシンプルで分かり易いのです
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