sonozyさんの映画レビュー・感想・評価 - 12ページ目

フリークスアウト(2021年製作の映画)

3.5

ナチスドイツ軍による侵攻とユダヤ人迫害の第二次世界大戦下のイタリア。
ユダヤ人の団長イスラエルが率いる4人のフリークス(奇人/超人)のサーカス団メンバー。
ある理由で父や兄のようなナチスドイツの兵士に
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苦い涙(2022年製作の映画)

3.0

R.W.ファスビンダー監督の1972年の作品『ペトラ・フォン・カントの苦い涙』を、フランソワ・オゾン監督がリメイク。
同じ同性愛(ゲイ)テーマですが、オゾン監督らしく?女性同士から男性同士に変わってま
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フリーランス(2015年製作の映画)

3.5

『ハッピー・オールド・イヤー』のタイのナワポン・タムロンラタナリット監督作。
タイ版アカデミー賞となるThailand National Film Association Awardsで8部門独占(作
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CLOSE/クロース(2022年製作の映画)

4.5

長編1作目『Girl』がカンヌ国際映画祭でカメラドール(新人監督賞)を受賞したルーカス・ドン監督(ベルギー)の長編2作目となる本作は、同カンヌでグランプリを受賞。

13歳の少年、レオとレミの物語。
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レッド・ロケット(2021年製作の映画)

3.0

『タンジェリン』『フロリダ・プロジェクト』のショーン・ベイカー監督作。

ポルノ俳優だったマイキー(サイモン・レックス)が17年ぶりに故郷テキサスシティに戻り、疎遠になっていた妻レクシー(ブリー・エル
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ブルース・オールマイティ(2003年製作の映画)

4.0

40歳間近の行き詰ってるTVレポーターのブルース(ジム・キャリー)は恋人のグレース(ジェニファー・アニストン)と、トイレを覚えない愛犬サムと幸せに暮らしていたが、ナイアガラの滝からの生中継にやらかしク>>続きを読む

ホワイティ(1970年製作の映画)

3.0

R.W.ファスビンダー監督が、本作の撮影時の混乱をセルフ・パロディ化したという『聖なるパン助に注意』の後に観ましたが、その混乱が垣間見える感じは特になかったものの、どうもしっくりこない読後感でした。>>続きを読む

聖なるパン助に注意(1970年製作の映画)

3.5

R.W.ファスビンダー監督の同年製作の『WHITY』の撮影時の混乱をセルフ・パロディとした作品とのこと。
スペインのホテルで、監督の到着・撮影開始を待つ十数人の俳優やスタッフのあれやこれや大混乱の群像
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悪の神々(1970年製作の映画)

4.0

引き続きR.W.ファスビンダー監督の初期作。
ムショから出たイケメン男が、無気力モードで漂うノワールテイストな作品。

ムショから出たフランツ(ハリー・ベアー)を捉えるトラッキングショット、マルガレー
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出稼ぎ野郎(1969年製作の映画)

4.0

R.W.ファスビンダー監督の長編2作目。
3組のカップル+フリーな女性の7人と、別の1組のカップルたちがつるんでる郊外の町に、ギリシャからの出稼ぎ労働者の男が登場することで、彼らの不安定なバランスが崩
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ソフト/クワイエット(2022年製作の映画)

1.0

観なきゃよかった不快度MAX作品。
エミリーという幼稚園の先生をしている女性が白人至上主義のグループを立ち上げ、教会の談話室に集まった5人の女性(キム、レスリー、マージョリー、レスリー、アリス)と盛り
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Nest(原題)(2022年製作の映画)

3.5

アイスランドのフリーヌル・パルマソン(Hlynur Pálmason)監督による短編

海に近い草地。画面の中央に使われなくなった電柱が立っている。
ほぼフィックスの定点カメラ的な構図で、1年をかけて
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シング・フォー・ミー、ライル(2022年製作の映画)

3.5

アメリカのバーナード・ウェーバーの名作絵本『(原題)Lyle, Lyle, Crocodile(ワニのライルがやってきた)』の実写映画化。

ダメなショーマンのヘクター(ハビエル・バルデム)が奇妙なペ
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The Son/息子(2022年製作の映画)

3.5

フローリアン・ゼレール監督の“spiritual trilogy”と呼ばれる、母、父、息子の戯曲3部作の『ファーザー』に次ぐ映画化2作目。  

弁護士として成功したピーター(ヒュー・ジャックマン)は
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マッチ工場の少女(1990年製作の映画)

4.5

アキ・カウリスマキ監督の“プロレタリアート三部作(労働者三部作)”といわれる『パラダイスの夕暮れ(1986)』『真夜中の虹(1988)』『マッチ工場の少女(1990)』の3作目。
※このジャケ写の下半
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真夜中の虹(1988年製作の映画)

3.5

アキ・カウリスマキ監督の“プロレタリアート三部作(労働者三部作)”といわれる『パラダイスの夕暮れ(1986)』『真夜中の虹(1988)』『マッチ工場の少女(1990)』の2作目。
※このジャケ写の下半
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パラダイスの夕暮れ(1986年製作の映画)

4.5

アキ・カウリスマキ監督の“プロレタリアート三部作(労働者三部作)”といわれる『パラダイスの夕暮れ(1986)』『真夜中の虹(1988)』『マッチ工場の少女(1990)』。未見だったので1作目から。>>続きを読む

ビオラ/ヴィオラ(2012年製作の映画)

3.5

アルゼンチンのマティアス・ピニェイロ監督作。

シェイクスピアの7作品を組み合わせたという作品を演じる女性劇団の俳優たちのクローズアップとセリフの応酬。
彼女たちの楽屋での恋愛観や男性関係に関する談義
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インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説(1984年製作の映画)

4.0

エブエブ旋風が巻き起こったオスカーでのキー・ホイ・クァンとハリソンフォードのハグシーンに感動して久々の再見。
やっぱり面白いですね。

TDLのアトラクションも思い出したりしましたが、テーマパークの行
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幻滅(2021年製作の映画)

3.5

オノレ・ド・バルザックが1843年に書き上げた「人間喜劇」の一編『幻滅(Illusions perdues / Lost Illusions)』を原作とする、詩人としての成功を夢見る青年リュシアンがパ>>続きを読む

真冬のトラム運転手(2020年製作の映画)

3.0

アカデミー 短編実写映画賞ノミネート作。
クリスマスの寒い夜。凍えながらトラムを待つエバ。
やっと到着したトラムだが運転手は30分後出発と言い残し、扉を閉めてトイレへ行ってしまう。
寒さしのぎにこっそ
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イヴァル(2023年製作の映画)

3.5

アカデミー 短編実写映画賞ノミネート。
グリーンランドで、父と姉イヴァルと暮らしていた妹ピパルク。
ある日、姿を消してしまったイヴァルを探すピパルクの語りと回想などで進行する物語。

様々な表情を見せ
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The Red Suitcase(原題)(2022年製作の映画)

4.0

アカデミー 短編実写映画賞ノミネート。
人けも少なくなった夜のルクセンブルク空港。最後の一つの小型赤いスーツケースがターンテーブルを回る近くで、ヒジャブを被った少女が一人。
父からの電話に、遅延があっ
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それでも私は生きていく(2022年製作の映画)

3.5

『未来よ こんにちは』『ベルイマン島にて』の女性監督ミア・ハンセン=ラヴ監督によるレア・セドゥ主役の新作。

5年前に夫を亡くしたサンドラ(レア・セドゥ)は通訳/翻訳をしながら、パリの小さなアパートで
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An Ostrich Told Me the World Is Fake and I Think I Believe It(原題)(2022年製作の映画)

3.5

『An Ostrich Told Me the World Is Fake and I Think I Believe It(≒ダチョウはこの世界は偽物だと言い、私はそれを信じている)』という長いタイ>>続きを読む

The Flying Sailor(原題)(2022年製作の映画)

3.5

アカデミー 短編アニメーション賞ノミネート
爆発性の危険物を積んだ船が港に入ってくると、別の船と衝突!
埠頭から様子を見ていた、濃紺のセーラーマン制服でキメたおっさん。
タバコに火をつけ、捨てたマッチ
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氷を売る親子(2022年製作の映画)

4.0

アカデミー 短編アニメーション賞ノミネート
冬の時期、高い山の崖にワイヤーで固定した家で暮らす父と息子。
終日零下の気温で、箱に張った水を凍らせ細かく割ったものを遥か下に見下ろす村に売りに行くという毎
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My Year of Dicks(原題)(2022年製作の映画)

3.0

アカデミー 短編アニメーション賞ノミネート
脚本家パメラ・リボンの実体験がベースという、好奇心と妄想力溢れる15歳のパムが、ロストバージンのチャンスを狙うDickたち(笑;)との5章からなる物語。
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テッド(2012年製作の映画)

4.0

『フラッシュ・ゴードン』からの久々の再見。
フラッシュ・ゴードン(サム・J・ジョーンズ)ご本人も登場してたとは!笑

クリスマスの夜、8歳の孤独な少年ジョンの祈りによって命を宿したテディベアのぬいぐる
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フラッシュ・ゴードン(1980年製作の映画)

4.0

なぜ4K化されたのか知りたくなり(笑)。
未見でしたが、素晴らしいB級スペースオペラじゃないですか!笑

Queenのサントラ!
フラッシュ・ゴードン(サム・J・ジョーンズ)のビミョーさとロゴTシャツ
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あの夏のアダム(2019年製作の映画)

3.5

シャイで恋愛上手くいかない高校男子のアダム(ニコラス・アレクサンダー)は、夏休みにクィアのコミュニティで活動する、レズビアンの姉ケイシー(マーガレット・クアリー)のNYのアパートで過ごすことになる。>>続きを読む

ウーマン・トーキング 私たちの選択(2022年製作の映画)

4.0

カナダの女優/監督サラ・ポーリーが脚本&監督。
アカデミー賞: 作品賞&脚色賞ノミネート。
2005年から2009年にかけて南米ボリビアのコロニーで実際にあった出来事をもとに執筆された、2018年のミ
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ノック 終末の訪問者(2023年製作の映画)

3.0

M・ナイト・シャラマン監督の新作。
Paul G. Tremblayの2018年の小説『The Cabin at the End of the World』をベースに、人里離れた山小屋で過ごす3人の家
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生きる(1952年製作の映画)

3.5

『生きる LIVING』を観てからの、実は初見の本作を。
どうもビル・ナイが良すぎたので、比較してしまうとという前提ですが、志村喬さんの繰り返される目ぢから&哀しみ演技や、後半の市役所の部署間のやり取
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生きる LIVING(2022年製作の映画)

4.0

黒澤明監督の名作『生きる(1952)』を、ノーベル賞作家カズオ・イシグロが脚色/脚本、主演ビル・ナイでリメイク。

大枠のストーリーは『生きる』をなぞらえていますが、第二次世界大戦後の1952年イギリ
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FALL/フォール(2022年製作の映画)

3.5

夫ダン、親友ハンター(女性)と3人でのフリークライミング中に愛するダンを落下事故で亡くし、1年を経ても立ち直れず父が心配しているベッキー。
久々に現れたハンターは、ベッキーを元気づけようと、2,000
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