Diamanteさんの映画レビュー・感想・評価

Diamante

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ヴァチカンのエクソシスト(2023年製作の映画)

3.3

エクソシストや悪魔の描写は置いとくとして、斬新だったのは憑依の過程でした。
カトリックに限らないが、異端審問の歴史や実在事件を彷彿とさせる神父の不祥事等、よく撮影できたと思うと同時に、悪魔とは何を指し
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.0

原作未読での鑑賞です。
人間模様の面白さに尽きる映画でした。
共感できる人間臭さとリアルを感じさせない描写が、作中の戯曲のセリフとシンクロしながら写されていく仕様となっていて、何とも言えぬ違和感が面白
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BAD LANDS バッド・ランズ(2023年製作の映画)

3.0

俳優陣、構成力が素晴らしい上質なクライム映画でした。
サスペンスとしての展開よりも、キャラの背景設定がよく、ラストに集約され生きてくる作品でした。
途中分かりにくいセリフや前後編でのキャラの変わりよう
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オーディション(2000年製作の映画)

2.7

年代特有の不穏な恐怖演出が懐かしく感じ、主人公の罪悪感も入り混じった悪夢の先には面白い角度から痛みの演出を追求した拷問シーンがラストの見せ場となっていました。
派手なグロではなく、地味で嫌なシーンであ
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ベルファスト(2021年製作の映画)

3.5

また史実を調べるきっかけになった作品の一つですが、あくまで監督の幼少期を軸に子供視点での世界観なので、暴動や殺戮が日常的にあるにも関わらず、子供たる所以か物語の雰囲気はあまりに飄々としていて、それがよ>>続きを読む

プー あくまのくまさん(2023年製作の映画)

2.5

予算の寂しさやプーさんの行動の謎などは多々あるが、思ったよりもグロい殺害シーンや、他キャラはちゃんと次回に続きそうなので、版権を活かしてがんばって欲しいと思いました。
ただ、こんな見た目のクリーチャー
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Pearl パール(2022年製作の映画)

4.7

脚本は勿論、ミアゴスのサイコな演技が素晴らしい作品でした。
自分は凄い演出や演技を見ると、ジャンル問わず笑ってしまうのですが、この作品もにやけて観てしまうシーンが多かったです。
まずこの時代の流行病に
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バイオハザード:デスアイランド(2023年製作の映画)

2.8

ヴェンデッタと多少関連性はあるものの、特に過去の謎や伏線等もなく、登場人物やアクションのオマージュ含め、只々ファンの為の作品でした。
色々な過程も省かれていて、謎の部分も多かったが、予算を全て一つの方
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食人族4Kリマスター無修正完全版(1980年製作の映画)

3.0

当時子供の頃の初見では、いわゆるファウンドフッテージ物が斬新であり、ミスマッチに思えた綺麗な音楽や効果音、動物の殺害シーンにトラウマを植え付けられました。

改めて鑑賞すると、脈々とあるモンドの踏襲で
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クリード 過去の逆襲(2023年製作の映画)

3.0

シリーズを踏襲している以上、ロッキーがいないのは違和感がありました。
自身がテンションが上がるのも母親やヴィクターとのシーンで、どうしてもシリーズとして見てしまうのは否めませんでした。

ストーリーと
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M3GAN/ミーガン(2023年製作の映画)

3.0

AIの進化により、昔より子供の依存が深刻化している問題をホラーテイストに作り上げた作品であり、独特の気持ち悪さの描き方が秀逸でした。
ホラーとしてはだいぶカットを入れたとの情報もありましたが、一昔前の
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母の聖戦/市民(2021年製作の映画)

3.8

映画をきっかけに事件の記事を読みましたが、遜色ない内容に驚きました。
カルテルやマフィア系統の映画を見る時に、大体が犯罪組織の内部であったり、警察を主軸にした話が多い気がしますが、一市民が被害者であり
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バード・ボックス(2018年製作の映画)

3.0

この手のジャンルとして、要因が死に直結するのではなく、人間性により異なる設定は面白かったです。
ただその設定での人間模様がもう少し見たかったのがあり、例えばかなり明るかったり真面目なキャラクターが実は
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死霊のはらわた ライジング(2023年製作の映画)

3.3

ストーリーには切なさやカタルシスがあるのに、グロゴアコメディとしてちゃんとオリジナルを踏襲しているのが良かったです。密室設定の勿体無さや矛盾は多少あれど、顔芸とも言えるインパクトや大量のゲロ、最後は力>>続きを読む

孤狼の血 LEVEL2(2021年製作の映画)

3.5

前作と比べると、構成の緻密度は劣る気がするがその分娯楽映画としてかなりの力作でした。設定や、音響、ナレーションに至るまで相変わらずの仁義オマージュと、鈴木亮平さん演じる上林が千葉真一(大友)を連想させ>>続きを読む

スミス都へ行く(1939年製作の映画)

4.0

この映画が名作として楽しめるのは、この映画の本質として描かれる側面はいつの時代にも存在し、だからこそ基本的にはデモクラシー精神が受けやすく、さらに付け加え上映当時の激動的な時代背景ではより一層刺さりや>>続きを読む

ラーゲリより愛を込めて(2022年製作の映画)

4.0

鑑賞後文庫の方も読み込みましたが、遺体の対応や飢餓の壮絶さを抑えて表現されているとはいえ、映画としての構成力やセットのリアル感、実話とは思えない重要シーンなど含め感銘を受ける作品でした。

遺書を読み
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TAR/ター(2022年製作の映画)

4.3

まず噂通りケイトブランシェットの怪演が素晴らしい映画でした。
権力の乱用を通して長回しによるワンカットや子供に容赦ない悪態の数々など、一見天才的なリベラルに見える主人公も内面はそうではなく、彼女が引用
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デビルシャーク/エクソシスト・シャーク(2015年製作の映画)

1.0

この作品規模にしては登場人物が多く、そこが気になった理由はただ殺されていくだけのモブではなく、皆それぞれ理解不明な行動をしているので鮮明に残るのと、シーン割の矛盾や動機等、全てにおいて徹底した不親切を>>続きを読む

バビロン(2021年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

当時の様子として、怒号飛び交う盛大な同時撮影や酒池肉林のパーティー等、正にバビロニア繁栄をなぞらえた様をグロテスクに映しており、トーキー移行の現場での苦労の様子も単純に知識として共有するだけで楽しかっ>>続きを読む

ジャッキー・ブラウン(1997年製作の映画)

3.4

当時の監督作品として、群像劇とも言える散らばりをラストに向けて上手く纏めていく様な手法からは逸脱し、派手な血飛沫や長いワンカットの会話も無いので監督色が薄い印象ではありました。

最近になって改めて鑑
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エスター ファースト・キル(2022年製作の映画)

3.3

前作で最大の要素になっていた真相が分かった上での続編だったので、そこは期待していなかったが、また驚くサプライズを仕組んで来たのが凄かったです。
そこからの攻防合戦や、ファーストキルに思えない手練れ感が
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エスター(2009年製作の映画)

3.0

ホラーテイストへ寄せる為の演出に強引さとご都合主義を感じてしまいました。
エスターの計画の荒さは精神患者の行動としてまだ落とし込めるが、夫が無能過ぎなのが違和感として残り、サスペンス要素よりもエスター
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パーム・スプリングス(2020年製作の映画)

3.6

コロナ真っ只中のある種変化のないタイムループの様な状況下での作品でもあり、相乗効果も相成り楽しめました。
出し尽くされた感があるジャンルにも思え、難しい設定の中でループ条件がまた新鮮で爽快感があったり
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ノマドランド(2020年製作の映画)

4.0

映画館で見るべきだと後悔するほど、圧倒的な映像美があり、またその景色が映画の印象に大きく関わる作品だと面白いました。
作中のボブウェルズが語るアメリカ大陸の祖先の歴史と本当の意味での生き方を通して、ラ
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リバー・ランズ・スルー・イット(1992年製作の映画)

3.5

フィルムもセリフも美しく雄大で、後期の監督出演作品にも通ずる哀愁感もあり、癒されると同時に感銘を受ける作品でした。

黒生との相性が良いイメージでしたが、よく言われていたボイラーメイカーのシーンも良か
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バレリーナ(2023年製作の映画)

3.0

ジョンウィックやイコライザー等を筆頭に様々なキルアクションがある中、また新たに面白いカメラワークが見れる映画に出会えました。
意図的な演出として、ホテルやお店、銃販売や血飛沫まで色鮮やかに映していて、
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RUN/ラン(2020年製作の映画)

3.3

実話の事件とは違い、映画では歪んだ愛情からなる毒親テイストに移行されているように見えました。
その中で題名通り隔離され限られた状態でどう駆使し脱出できるかが描かれており、クライムサスペンスとして緊張感
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X エックス(2022年製作の映画)

3.5

悪魔のいけにえオマージュ満載で、16ミリ手法やメイクも凝っていて、始まりからワクワク感がある映画でした。
内容は続編のパールありきなのだが、ベタな演出が続いていくなかで、グロシーンにもユーモアがあって
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デスプルーフ in グラインドハウス(2007年製作の映画)

4.0

相変わらずのストーリーと関係ない変態カメラアングル&会話。

久々に見るCGを使わない緊張感のあるカーチェイスかと思いきや最後はとんでもないオチ。

タランティーノの好きな70sソウルミュージックやス
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べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)

3.5

設定のギャップに繋がる生活感を含めたゆるい演出が面白く、低予算ながらあの状況下でのノンカットアクション演出と、伊澤さんのとんでもない速さが素晴らしかったです。

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

4.0

もう少しカットしても良いのではと思う程精細かつくどく感じてしまうシーンが多いように思えたが、ここ数年のマルチバース系統作品の中では一番面白かったです。
最後はあの世界で生きていく意味についての理由もよ
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RRR(2022年製作の映画)

4.7

歴史の改変レベルはタランティーノを超え
無茶苦茶ミュージカルレベルはディズニーを越えた作品でした。
とにかく何でもありで、歴史の偉人も何も関係なくインド独立しちゃったけど、最高映画でした。
バーフバリ
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エルヴィス(2022年製作の映画)

3.0

基本構成がマネージャー視点なので、エルビスから見た人種に対する深掘りや他歌手に対する考え、ニクソン政権に対する思想などが気薄に見え、革命と時代の理不尽に焦点が当たっている様に思えましたが、演出が華やか>>続きを読む

ワイルド・スピード/ファイヤーブースト(2023年製作の映画)

3.5

日本車改造ブームの初期作の色を残しながら安定したばかばかしさは変わらず、前作以上にジョンシナの活躍が見れて楽しかったです。
吹き替えで観るとよりふざけてるので楽しめます。

さかなのこ(2022年製作の映画)

3.3

原作との変更点が多いと聞いてましたが、映画自体は面白く、原作も読んでないので読みたくなりました。
本人の意思とは別に、周りでは割と切ない事が度々起きているが表現があっさりしている所が面白かったです。
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