事故により一線を退いたスタントマンが、元彼女の監督作品にカムバックするが、どうにも怪しい事情があって。いまいち入り込めなかったのは、これはもうキャスティングがマッチしていないように見えたから。ライアン>>続きを読む
イーサン・コーエン単独作品。女の子二人組みがヤバい車を借りて旅に出る。好きな設定の映画なのだが、ちょっと外出先で観るには憚られるレベルの大下ネタなので要注意。緩いテンポも嫌いではないが、尖ったセンスを>>続きを読む
優しそうな役の多かったデヴ・パテルが監督主演作品で覚醒。母を殺した人々への復讐劇。きちんと血を流し切るタイプのど迫力体術がとても気持ちいい。デヴ・パテルは足も腕もスラリと長くて打撃が映えることこの上な>>続きを読む
身代金目的で誘拐した少女が吸血鬼で返り討ちに遭ってしまう。シリアスになり過ぎず適度にコメディをやる陽気な塩梅が絶妙。複数回のツイストで展開がとても楽しい。やり過ぎな血飛沫も笑いながら楽しめる。何より『>>続きを読む
拾った漫画『亡霊学級』の内容が現実になる。台詞回しが気になったり、自宅の書き込みが足りなかったり、演出の足りない面が目立つが、雰囲気は最高。夏休みの補習でガランとした校舎にポツポツと人がいる感じがよい>>続きを読む
『愛と復讐の挽歌 野望篇』が1で、本作が2なのでお間違いないよう。前作で裏切った義兄がマフィアとして躍進し、チョウ・ユンファを蹴落としにかかる。アンディ・ラウは田舎でのんびりやっているのに酷い目に遭っ>>続きを読む
『愛と復讐の挽歌』が2で、こちらが1というおそらくサスペリアと同じく紛らわしい現象が起きているので注意。幼馴染がやくざになるが片方はボスに気に入られ、もう片方は嫌われる。語りには精彩を欠き、決めたショ>>続きを読む
豚を盗まれた男の復讐劇とのことで老体に鞭打つニコケイが観られると期待してきた私の膝は見事にカックン。いつまでたっても殆ど暴力をしない。こんなの『ジョン・ウィック』の逆張りだよ。あるはずの暴力のところに>>続きを読む
突然人々の夢に現れた大学教授の受難。元々有害な男性性の性質を持ち合わせてほんのりと嫌われていた人物が、その性質を理不尽に増幅させられめちゃくちゃに嫌われる。有害さを一手に率いてボコボコになるニコラス・>>続きを読む
教皇が死に、次の教皇を決める選挙コンクラーベが開催。レイフ・ファインズ率いる枢機卿が取り仕切ることになるが、そう簡単に決まるはずもなかった。
超絶面白い。映画館で観たからだろうか、まずは画としての強度>>続きを読む
とてもよくできた低予算インディーズ映画。人気となっている理由もよくわかる。江戸からタイムスリップした侍が、時代劇の撮影に紛れ込み、戸惑いの中で受容されていく。映画内映画が見事に結実するあのクライマック>>続きを読む
宣伝にもお金を使っている印象があったが監督はデヴィッド・エアーだったのか。ジェイソン・ステイサム主演だし、製作にもお金がかかっていそう。主人公が殆ど傷つかない『ジョン・ウィック』といった感じで、あらゆ>>続きを読む
横浜フランス映画祭2025にてオゾン新作を鑑賞。あまり信頼できていなかったので立ち上がりの温さに映画の心配ばかりしてしまったが、なんのこれしきとってもエキサイティング。孫と一緒になるためには手段を選ば>>続きを読む
ある少年が逮捕されたひと夏の思い出。オゾンの少し品のないところが漂白されて、まるで思い出の中にあるような、それこそロメール『海辺のポーリーヌ』を思わせるの書くといいすぎかもしれないけど、そんな海沿いの>>続きを読む
フランソワ・オゾン初長編。一匹の鼠を父が連れてきたことにより、家族がみんな崩壊していく。相当下品だが『テオレマ』らしさや、ブニュエルぽいブルジョア批判らしさでなんとか誤魔化している。半身不随となった娘>>続きを読む
ファスビンダーのオリジナル版が素晴らしいのはさておき、オゾンによるリメイクも成功した部類に入るのではないだろうか。主人公を女性から男性に置き換えたことで、ファスビンダー≒オゾンへの自己言及的な意味合い>>続きを読む
チョウ・ユンファのための映画ではあるので前半の陽気なオフは必要っちゃ必要だが、後半のノワールな愉しみに焦点が当たってしまうとどうしたって少し散漫な映画に見えてしまう。明らかに強盗団の一人と心が触れ合う>>続きを読む
山奥で底なし沼に嵌った離婚寸前の夫婦が酷い目に遭う。よっぽどの演出がないとノレないだろうなと思いつつも定期的に観てしまうソリッドシチュエーションもので、今回も殆どノレなかった。画面が結構退屈してしまう>>続きを読む
チョウ・ユンファから引き継いだアンディ・ラウが超能力者の弟分と共闘する。特に前半、舞台がほとんど固定された中でのギャグ・コメディの応酬が鑑賞し難い。香港ギャグ・コメディは明らかに体質に合ってない。
パウパト大好きな2歳の息子と一緒に。途中飽きたので2度に分けました。ようやくキャラクターの名前が言えるようになってきて、本作のメインたるスカイを応援できたのはよかった。シーズン1から順に見ており、エベ>>続きを読む
爆イケな天才博打師チョウ・ユンファが記憶喪失により幼児退行。ただ博打の才能は残されていて…という、変則名探偵コナン。とても期待していた映画だったが、想像よりもコメディが多く、爆イケな最初と最後のほうが>>続きを読む
5人の男たちが銃口を向け合う異様な緊張感で始まったかと思えば、糸が切れたかのように緩和する。スタイリッシュとやり過ぎのギリギリのラインを突いた抜群の演出で、中国返還直前の刹那に生きた男たちが描かれる。>>続きを読む
前作の勢いをそのままにソリッドなノワールに仕上がっている。全てを得ようと欲を見せた前作の主人公が足元を掬われる。車で子どもを追いかけるシーンが絶望感たっぷり。いいシーンには枚挙に暇がないが、前作のよう>>続きを読む
やっと観たかった黒沢清だ。今思えばセルフリメイク版『蛇の道』は黒沢清らしさを探していたのかもしれない。そう感じさせるほどに豊潤にその良さ、つまりあの哀川翔が愛おしくなるあの時代の映画そのものだった。ま>>続きを読む
近所で繰り返される放火事件と飼い猫の失踪など『バーニング劇場版』への目配せ?家の中を突き抜ける穴は『逆噴射家族』との奇妙な一致を見せる。この映画では家族であることの闇雲で盲目な固執と、解放とが描かれる>>続きを読む
舞台から真っ先に思い浮かぶのは東映の実録モノであるが、比較すると随分磨き上げられソリッドな仕上がりになっている。正統進化と言ってもいいのではないだろうか。会長の座を奪い合う話を、木の棒たる会長の証を奪>>続きを読む
アニエス・ヴァルダのデビュー作。夫の故郷の漁村に妻が訪れて2人は延々と散歩をする。一方それとは全く関係なく漁村の日々は過ぎていく。2つの映像を切り替えることで得られる効果を狙っているはずで、その効果が>>続きを読む
魂を売り渡す金に反応する行員たちが銀行の階層構造に描かれる。先が気になる展開がいい。決済のシーンに緊張をあてる映画的な演出も良いと思うが、前のシーンの説明になるシーンが多く、少しダブついて冗長に感じた>>続きを読む
強盗団が立て籠もったアパートメントで暗殺者たちと共闘し、警察には孤軍奮闘する捜査班とマスコミを利用しようとする警視がいる。四つ巴の複雑なプロットがアクションでパパっと語られる。あまりに流暢。こなれ感と>>続きを読む
元アクション映画監督の女性が昏睡状態となり自身で書いた未完の脚本世界へ。現実と脚本とを行き来してさらに現実たる映画世界をも侵食していく。複雑な構成ながらも、かなりデタラメでいい加減なところも好感が持て>>続きを読む
アメリカの生放送番組中に悪魔を呼んだフェイクドキュメンタリー。後半で完全にドキュメンタリーを手放してホラーをやってしまうところは白石晃士ぽいのか。ドキュメンタリーぽさを堅持しなかった判断は良かった気が>>続きを読む
家を探しに来ただけでもうその謎の家一帯から抜け出せなくなり、挙げ句変な子を育てなければならなくなる不条理劇。特異なシチュエーションの先に、やっぱり男は家を出て、そして女が子を育て、結局そうなってしまう>>続きを読む
40分なので1.11歳の子どももギリギリ飽きず最後まで観られました。劇場版とのことでかなり期待たが、いつものパウパトにアクションが少し多めという感じで多少リッチになる程度。ストーリーは『カーズ3』みた>>続きを読む
ソダーバーグの良さはイマイチわかっておらず、なぜ豪華キャストを集めてリッチな映画が撮れるのかとすら思っていたが、本作は比較的よろしい。冴えない兄弟が冴えない兄弟と共に一世一代の強盗で大勝負に出る。娘が>>続きを読む
ウガンダ発のアクション映画。特筆すべきは全編アフレコのナレーションが盛り上げてくれるところ。このナレーションがとにかく楽しそう。「さあ今から最高のアクションが始まるぞ!」「次回作も観てな!」などメタな>>続きを読む
自身の短編3作をラッピングして長編にした映画。『テリファー』のプロトタイプバンとも言える3作目以外の見どころは無く、ラッピングもあまりうまくいっていない。3作目、やはり地面から出てくる不条理がたまらな>>続きを読む