Sさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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オオカミの家(2018年製作の映画)

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併映の「骨」も相当であったが、今回、満席のシアターが、訳の分からぬ物を受け止め、理解しようとする人々で溢れている空気に包まれ、非常に稀有でいいなと思えた。わかりにくいものを、わかろうとする、その行為こ>>続きを読む

ソウルに帰る(2022年製作の映画)

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とても良かった。自由奔放な彼女を支えるのは怒りや寄る方のない哀しみなのだと静かに伝わってきて、ああ、私は彼女と同じだなと思った。出自を巡る旅は己のアイデンティティを左右するから、人は「私」を確立したく>>続きを読む

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

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ジブリのいいところは、
ちゃんと怖さのあるところ。
どうにもならないものへの畏怖、
生き方への問い、そして選択の末路。

怖いって、わからなくて、面白い。
生きることは怖いこと、だから面白い。

本能
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遠いところ(2022年製作の映画)

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監督の執念がフィルムに焼き付いていた。息苦しくとも奇跡のようなショットがいくつもあって、素晴らしいなと何度も思った。邦画でも現代を描いてこんなに胸を打つ、世界と闘える作品が作れるのだと勇気を貰う。俳優>>続きを読む

スカベンジャー(2022年製作の映画)

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すごく良かった。ラストめちゃ泣いた。
おじいちゃんとても良かった

希望のかけ橋(2022年製作の映画)

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すばらしい
テーマも表現もクオリティも素晴らしい
子供たちの表情のあどけなさよ
無言のストップモーション劇なのに泣いてしまった
ジョージ・ルーカス賞も納得です

リトル・マーメイド(2023年製作の映画)

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リアルなものは見たくない日もある。今日はそんな日だった。アンデルセンの人魚姫は、幼い私にとって特別な絵本だった。ディズニーのアニメ版は観ていないので脚本や演出が実写版でどれくらい改変されてるのか知らな>>続きを読む

ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい(2023年製作の映画)

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すごかった。この切り口で現代を描くとは。私はぬいとしゃべることを己を癒す行為なのかと思って見始めたけれど、そうか、そういうことか。そして「それでも私たちはしゃべり合う必要があると思うよ」という到着地に>>続きを読む

EO イーオー(2022年製作の映画)

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ロバの瞳は非常に哀しげで可愛らしい。
赤と黒のバキバキの不穏な画が印象的。

スープとイデオロギー(2021年製作の映画)

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ずっとタイミングあわずヤン・ヨンヒ特集がポレポレでやってるとツイートが流れてきて飛び込みました。観て良かった。「かぞくのくに」は自身のお兄さんがモデルだったんですね…。祖国に家族を奪われたにも等しいオ>>続きを読む

わたしの見ている世界が全て(2022年製作の映画)

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非常に良かった、見逃していたので何とかスクリーンに滑り込んで正解だった。脚本がとにかくとても良い。不仲4人兄妹の些末な諍いのリアルさ、だからこその面白さ。キャスティングバランスも効いていて、演者の空気>>続きを読む

怪物(2023年製作の映画)

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この嵐の日で良かった。物事の表層、片面だけを見ることの危うさ愚かさ、それによって断罪しがちな現代社会の一端。坂元裕二さんの脚本×坂本龍一さんの音楽の妙。サスペンス調に始まり、爽やかな切なさと言い知れぬ>>続きを読む

aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

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全てを描かないところに、A24の観客への信頼を感じて私はとても好きだった。親もまた只の不完全な人間である、というテーマは母親においてよく描かれている気もするが、こういう、父親のひっそりとした葛藤の描き>>続きを読む

TAR/ター(2022年製作の映画)

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男性だった脚本を女性にしたことによって、ジェンダー関係なく権威を手にした者の末路や、周囲の変異など、非常に現代真っ只中の作品だった。ケイト・ブランシェットがとにかく格好よく、音楽読解や指揮の哲学を心身>>続きを読む

凪の憂鬱(2022年製作の映画)

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小さなワールドで描かれる日本映画って、つまらないことも多いけれど、磯部さんの作品は緩やかな中に少しのおかしみと青春の懐かしさがあり、ずっと見てられる不思議さがある。深夜ドラマやって欲しい。

雑魚どもよ、大志を抱け!(2023年製作の映画)

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悪ガキの幼稚性と加虐性が現代の私には危うく感じられてハラハラした。映画好きの友達との電車のシーンが好きだったな。脚本は面白いので、演出は好みだけどコミカルさよりもリアルさに振ってもよかった気もする。こ>>続きを読む

ザ・ホエール(2022年製作の映画)

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私は過食症に片足つっこんだことがあるので、その狂った愚行が凄まじい喪失感からくる孤独によるものだと痛いほど分かって怖くて悲しかった。己のせいで彼を亡くし、家族を顧みなかったという自責が自傷行為に走らせ>>続きを読む

おーい!どんちゃん(2021年製作の映画)

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ここ最近のあれこれが洗い流されていくような、純度の高い幸せな時間だった。映画を使って娘の成長譚を記録したものだと思う。どんちゃんは、ずーーっとただそこにいるだけで、だからこそそれがとてもとても観客をス>>続きを読む