ネブュラーさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

スポンジ・ボブ スポンジ・オン・ザ・ラン(2020年製作の映画)

4.5

原作者ステファン・ヒーレンバーグに捧ぐ。
本作の最後の言葉で原作者がすでに亡くなっていることを知ったが、本作は彼の作り出したスポンジボブというキャラクターの魅力を、劇中の仲間たち、そして観客により改め
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誰も眠らない森(2020年製作の映画)

3.8

スプラッターものも十分すぎるほどこねくりまわされてるからなぁ。。でも、やっちゃうよ!!
という、監督の意思表示が明確な本作。
劇中、若者がポーランド社会の旧態依然な価値観をディスるシーンがあるが、レガ
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デッドコースター/ファイナル・デスティネーション2(2003年製作の映画)

3.8

いい具合のミステリー要素は影をひそめ、どれだけ観客の期待を上回ることができるかの殺戮ショウヘ。シリーズもののナンバリングの方向性として嫌いじゃない。
「人の死に方は無限大、何でもありです」と死神が囁く
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朝が来る(2020年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

ようやく朝が来る。
原作未読。養子に出すということ、そこには複雑な何かしらの事情がある。連綿と続いていく人生がこの世の現実だからこそ、キャラクターのその後が気になるわけだが、なかなかに生々しく重い。。
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悪魔の赤ちゃん(1973年製作の映画)

3.0

実の息子が、悪魔的な赤ちゃんでも愛せますか?という命題に対して、同情するが愛せないときっちり回答。

フリーソロ(2018年製作の映画)

5.0

なぜ命を懸けてまで挑戦するのか?
正直、何か言葉で説明を受けたところで、理解はできない。
この映画もアレックス・オノルドの心境や動機を明確に映し出すものでもないし、やった人間にしか理解ができないだろう
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カランコエの花(2016年製作の映画)

4.2

友達がLGBTQだったら。
テレビやネットでは知っている。ただ、身近ではないから先入観も生まれる。
そういった知ってはいるけど身近にはいないと思っている人たちが大半の中で、感情移入を可能にした設定。
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異端の鳥(2019年製作の映画)

-

エンドレスに続いていく、感情も枯れ果てた家路。「炎628」を彷彿とさせる残酷さをスローなテンポで延々と見せつけられる。戦争における対立する中での残虐性を掻き集めた映像の数々かと思いきや、ユダヤというレ>>続きを読む

ファイナル・デスティネーション(2000年製作の映画)

3.8

絶対殺したい死神と絶対死にたくない生存者たち。
ピタゴラスイッチ殺人と死に方のバリエーションが豊富であり、対策は無意味。予知を察知するか、最新の注意を払うかくらいだ。
適度な時間、グロ、アクション、ミ
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散歩する侵略者(2017年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

侵略前のゆるさ。
マーズアタックのような明らかな宇宙人の侵略ではない分、気づかぬうちに侵略されてしまう。概念を奪うことによる侵略劇のあっけらかんとした感じ、宇宙人と地球人のオフビートな会話、全体的に間
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少女邂逅(2017年製作の映画)

4.6

このレビューはネタバレを含みます

庇護下の閉塞感。行き場のない少女と、行き場がありそうに見える少女の邂逅。蚕が繭を作りあげるように、蛾になるまでの何者でもない時間と彼らの浮き足立った様が見事にリンクする。そして、つむぎというキャラクタ>>続きを読む

続・激突!/カージャック(1974年製作の映画)

4.0

「激突!」が画期的でありすぎたがゆえに、またスピルバーグが大巨匠である今の時代に鑑賞したがゆえに、邦題に関しては名前負け感があるのは仕方ないのか。
テキサスの大名行列と言っても過言ではないくらいのパト
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若おかみは小学生!(2018年製作の映画)

4.8

家にこの文庫があるのは知っていたけど、ガキっぽい表紙だなと思いながら読んだことはなく。
劇場版を鑑賞して結論、ボロ泣き。。
「死」「別れ」を経験しながら、成長していくおっこの姿がたくましくて、強くて。
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ザ・ベビーシッター ~キラークイーン~(2020年製作の映画)

4.3

大人びたジュダルイスの最高のOPまでもAGAIN!?って感じのノリが続いていく、これまた好きな作品になりました。
ベビーシッターにそんな背景が!?の部分は、まあ「あ、そうですか。。」というほどの後付け
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キンダガートン・コップ(1990年製作の映画)

3.8

殺しのプロが幼稚園児に浄化されていくの巻。通常通りの非情さを兼ね備えたプロが、人間らしさを取り戻していく話。
幼稚園児に囲まれる中で人間としての役割が芽生え、後世に最強の子孫を残すべく、軍隊式教育によ
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キラー・メイズ(2017年製作の映画)

3.7

ダンボール界の不思議の国のアリス。単純に、相当手間がかかったであろうダンボール空間の演出に感動しながら、深い深層心理の奥底を探究するようなクリエイティビティに溢れる様々な描写に驚く。製作陣の努力が目に>>続きを読む

鬼談百景(2015年製作の映画)

3.8

残穢で続投を果たす竹内結子のナレーションの無機質感がまたいいのよ。
オムニバスという点もいいんです。

MVP:続きをしよう
爆笑賞:追い越し
びっくり賞:赤い女

イット・カムズ・アット・ナイト(2017年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

核心めいたものが最後まで出てこない謎映画かと思いきや、核心めいたものが核心ではなかった映画でした。明らかにクワイエットプレイス的なモンスターの存在を匂わす演出を仕掛けてくるのだが、それは人間の恐怖が作>>続きを読む

TENET テネット(2020年製作の映画)

-

ピントが合わない大傑作、という表現が正しいのか。。?大筋のぼやけた輪郭は確認できるが、細部に至っては不親切さの極みのようなスピードでグイグイ前に押し進められる。それこそ、巻き戻しして逆行させてくれ。。>>続きを読む

チャーリーズ・エンジェル(2000年製作の映画)

3.6

チャーリーズエンジェルの健気さに、なんとなく痩せ我慢感を感じてしまいながら、Rには引っかかりそうもないセクシー要素とこれ見よがしなワイヤーアクション、マックG節全開のカットがいい塩梅にナチュラルなわち>>続きを読む

CUBE(1997年製作の映画)

3.1

このレビューはネタバレを含みます

経済政策としての公共事業と思われるピラミッド的謎の産物キューブ。どんな果しないブラックボックスなのかと思いきや、ある程度測り知ることができる規模感、そしてキューブ内の仕掛けがアイデアに乏しいのは、設計>>続きを読む

マシニスト(2004年製作の映画)

4.2

病的クリスチャンベイル。
浮かび上がる骨、工場のメタリックな質感、画面の薄暗さ、全体的な不健康な乾いた印象が、主人公であるトレバーの真の謎をカモフラージュし、ストーリーの白眉である最後の伏線回収に近づ
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異人たちとの夏(1988年製作の映画)

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世にも奇妙で、愛おしい瞬間に満ち溢れた夏。
夜の浅草で親父が缶ビールやタバコを買ってくる姿、浅草の街並みを家族で闊歩し焼き鳥を食べ歩きする何気ない風景。久しぶりの街並みを歩くと、ノスタルジーと共に匂い
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この空の花 長岡花火物語(2012年製作の映画)

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この映画を言葉で語るには、難しすぎる。
花火の円環構造のように、極に達するまでの盛大なラストに向けて、時をかけ、紙芝居、演劇、現実世界がクロスし、一見カオスな大林宣彦ワールド然とした世界を描くが、不思
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良いビジネス(2017年製作の映画)

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ムジャヒディンの歴史のメタファーでしょうか。銃を撃つ怪物がなんかかわいい。

海辺の映画館―キネマの玉手箱(2019年製作の映画)

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時をかける映画館。
大林監督の一貫とした映像実験の飽くなき探究心にまずぶちのめされるのだが、3時間で劇中観客と一緒に時をかけ、観客と映画の橋渡し役もこなし、たんまりとしたお土産というメッセージをあたえ
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花筐/HANAGATAMI(2017年製作の映画)

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死を意識せざるを得ない時代。
その中で芽生える狂気にみえる所作、頻繁に挿入される血の描写。時代が作り出す勝利、自由を求める高揚感と、若者たちの終わりを見据えた今だけの青春に見える力強さと脆さの融合。ま
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ケーブル・ガイ(1996年製作の映画)

4.1

どこまでも寂しく、どこまでも狂気の男。キングオブコメディに通ずるような、一心から引き起こされる悲劇という名の喜劇。
身近にいたら迷惑以外の何物でもないが、ジョーカーも然り、そう単純化できない社会の闇や
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センター・オブ・ジ・アース(2008年製作の映画)

3.3

「地底旅行」を読み返していたら、アクセルの日誌の日付、曜日が今年は重なる周期なのか!と大発見をしたかのような満足感に浸り、ついでに本作もみることに。舞台やチームの座組、出てくる植物、生物など原作ファン>>続きを読む

ブライトバーン/恐怖の拡散者(2019年製作の映画)

3.0

加減ということを知らない子供。 
子供特有の理性ではない側面の危うさをスーパーパワーが担うのだが、癇癪を起こしたわがままチルドレンのよう。そう、まるでホームランダー。ホームランダーは憎さ満点だからいい
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蝋人形の館(2005年製作の映画)

4.7

このレビューはネタバレを含みます

この町、どこかが変だ。
子供ながらに、この蝋人形の館のポスターに怯えながら、強く引き込まれたことを思い出す。
人体改造ものとしてのお楽しみも素晴らしいが、蝋人形にされた後の人体破壊描写、意識の表れに、
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ミンボーの女(1992年製作の映画)

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強引な異動劇。
誰もやらないことばかり押し付けた挙句、結果だけみやがって!!倍返しだ。。!とはいかないことの方が多い世の中。
そんなヤクザな扱いを受け、本物のヤクザと対立。
社会の暗部を切り取る伊丹十
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地獄のデビル・トラック(1986年製作の映画)

3.4

激突!地獄のカーズ、ならぬマングラー、ならぬクリスティーンならぬ、スティーブンキング製トラックたちの終末の予言。
「hells bells」ならぬ、地獄のクラクションが告げる。
お前ら全員地獄行きだ!
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銀河ヒッチハイク・ガイド(2005年製作の映画)

3.0

さようなら、今まで魚をありがとう!50ポンド札!ヴォゴン人が思った以上に醜い!マーヴィンが思った以上にでかい!サムロックウェル!。。。。
これ以上になにかを感じることが難しかったと言わざるを得ない。な
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WOOD JOB!(ウッジョブ)神去なあなあ日常(2014年製作の映画)

4.6

なんだか矢口コメディをみたくなり。「ハッピーフライト」同様、語らずに語る演出が光りまくる。
自然にあふれた舞台に、新鮮な空気がこちらまで届いてるかのような、豊かな感性に刺激を与えてくれ、「なあなあ」な
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エレファント・マン(1980年製作の映画)

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純真無垢の象徴であるジョンメリック。彼の生まれながらの顔形、所作や挙動により、喜びや罪悪感、さまざまな感情を巻き起こす。「イレイザーヘッド」の次に、この「エレファントマン」の監督に起用されたという事実>>続きを読む