ハルさんの映画レビュー・感想・評価

ハル

ハル

2017年4月より開始。邦画から洋画まで、何でも見ます。よろしくお願いします。

映画(121)
ドラマ(0)

リリーのすべて(2015年製作の映画)

4.0

心と身体の性が一致しない問題は、別に今に始まったことではなく、大昔から存在したようである。

「私、身体は男だけど、心は女なんです」

と告白すれば、現代なら国や自治体や教育機関が何とか配慮してくれる
>>続きを読む

恋人たちの食卓(1994年製作の映画)

4.0

舞台は台湾。郊外の古い家に父と三姉妹が住んでいる。普段は忙しい彼らも、日曜の夕方には食事を共にする決まりになっている。食卓には父が作った食べきれないほどの料理が並ぶが、娘たちは渋々付き合っているフシが>>続きを読む

ブルーム・オブ・イエスタディ(2016年製作の映画)

2.8

ナチスの戦犯を祖父に持つ男性とホロコーストの被害者を祖母に持つ女性が、加害者側と被害者側の立場から惹かれ合っていく、ラブコメディである。

少なくとも、予告編を見た限りでは、そんな感じでうまくまとめて
>>続きを読む

心と体と(2017年製作の映画)

3.9

舞台はハンガリー。食肉処理場の代理職員としてやってきたマーリアは、コミュ障のため職場にうまくなじめない。同僚のエンドレが気を遣って話しかけようとするも、全然噛み合わない。

ある日、ある事件の調査でヒ
>>続きを読む

おじいちゃん、死んじゃったって。(2017年製作の映画)

3.8

祖父の死をきっかけにバラバラだった家族が一堂に集まる。そして、一人一人の問題が露わになる。どいつもこいつも曲者揃いで、人の死を悲しむ気なんか微塵もない。ただ主人公の女の子だけは、祖父が死んだまさにその>>続きを読む

30年後の同窓会(2017年製作の映画)

3.5

とりあえず、どこが同窓会やねんと心の中で突っ込んだ人は数知れないだろう。

…まぁ、配給会社のセンスの無さは今に始まったことではないから脇に置いとくとして、まず、あのメガネのおっさんが戦友たちに会おう
>>続きを読む

人生はシネマティック!(2016年製作の映画)

3.9

1940年のイギリスを舞台に、プロパガンダ映画を撮ろうと奮闘する人々を描いた、ロマンスコメディ作品である。

ものづくりに携わる人々や働く女性を讃えるとともに、すべての映画ファンを魅了する内容となって
>>続きを読む

ピアニスト(2001年製作の映画)

3.8

主人公のエリカは、厳格なピアニストの顔を持ちながら、密かに変態的な願望を持っている。過干渉な母親との関係性に因があるのだろう、彼女は本当の愛が何なのか知らないままに歳だけ重ねたようである。性行為につい>>続きを読む

静かなふたり(2017年製作の映画)

3.0

音楽のジャケ買い、漫画のジャケ買い、あと映画のジャケ借りとかは、当たる確率と当たらない確率とが半々。

今回は当たらなかった方。

古書店の店主とアルバイトの女性のラブストーリー。

パリのオシャレな
>>続きを読む

ノーバディーズ・フール(1994年製作の映画)

4.0

どちらかというと、地味な映画が好きである。人からほとんど忘れ去られたみたいな作品だと尚良い。

この作品はその最たるものだと思う。実際、知らない人の方がほとんどではないだろうか。フィルマのレビュー数の
>>続きを読む

評決(1982年製作の映画)

3.6

熱い法廷物というより、正義に目覚めた老弁護士の再起をかけた闘いの物語。後半でポール・ニューマンが陪審員に正義を説くシーンは、名シーンには違いないだろうけど、無理やり情緒に持っていった感じが否めなくて、>>続きを読む

万引き家族(2018年製作の映画)

3.9

他人はもちろん、家族の絆が希薄になった現代だからこそ、この映画は刺さる。

絆って何ですかって問いかけは、現代社会にとって一番重いテーマであり、誰もが目を背けたい問題だからである。

昨今の虐待死事件
>>続きを読む

女神の見えざる手(2016年製作の映画)

4.0

アメリカが何故、銃社会かと言うと、自分の身は自分で守るという自由が憲法で保障されているからですね。だから、国内で銃乱射事件が起きて銃規制の議論がわき起こっても、この理屈を盾に潰されてしまう。その背景に>>続きを読む

ドリーム(2016年製作の映画)

3.5

1960年代のアメリカでは、白人と黒人を同じ人間として扱っていなかった。高等教育はもちろんのこと、トイレや飲水の利用においてさえも、公然と差別が行われていた。同じ人間ではないのだから区別するのは当たり>>続きを読む

耳をすませば(1995年製作の映画)

3.6

たまにはアニメーションもいいんじゃないかってことで、だらだらと書いてみます。

結論から言いますと、私はこの物語を、中学生の甘酸っぱい恋物語としてではなく、サイコスリラーとして捉えております。

何を
>>続きを読む

ラジオ・デイズ(1987年製作の映画)

3.9

古き良きアメリカのお話。ノスタルジックな雰囲気に包まれたお話。

そんな感想で終わらせるのがもったいないくらいの作品である。

1930年代〜40年代のアメリカがどんな時代だったか分からない。ラジオか
>>続きを読む

歩いても 歩いても(2007年製作の映画)

3.8

昭和チックな家庭における日常、そして、その中に垣間見える人間の心の機微。煩わしい家族だけれど、かと言って放っておくわけにもいかない。何かしてやろうと思った時には大抵遅くて、間に合わない。まとめるとそん>>続きを読む

レディ・プレイヤー1(2018年製作の映画)

3.8

3Dメガネを着用しての視聴だっただけに、映画を観ているというよりはアトラクションに興じている感覚でした。

また、80年代の映画、音楽、ゲーム、アニメなどのポップカルチャーの洪水には、自ずと興奮しまし
>>続きを読む

マディソン郡の橋(1995年製作の映画)

3.6

アイオワのド田舎で主婦として退屈な日常を送っている中年主婦が、旦那と子供が出かけている4日間の間に、ふらりと現れた写真家のおっさんと恋に落ち、女を取り戻す話…と言えば聞こえがよろしく、いささか文学的に>>続きを読む

マイ・インターン(2015年製作の映画)

4.0

これまでに色んなデ・ニーロを観てきた。マフィアのボス、ベトナム帰りのタクシードライバー、ボクサー、コメディアン。どんな種類の人間にもなれる、カメレオン役者…いや、映画の世界においてはほとんど神と言って>>続きを読む

ミラーズ・クロッシング(1990年製作の映画)

3.9

禁酒法時代のアメリカが舞台。

主人公のトムはアイリッシュマフィアのボス・レオの友人。ゴリゴリの武闘派マフィアではなく、頭の切れる参謀タイプといったところである。バクチ好きだったり、人の女を平気で寝取
>>続きを読む

アスファルト(2015年製作の映画)

3.9

100本目。

フランス郊外の団地を舞台にした三組の男女の群像劇である。

車椅子生活を送る羽目になった自称写真家の汚らしいおっさんと、夜勤にも人生に疲れた感じの女性看護師。

鍵っ子のイケメンジャリ
>>続きを読む

グリーンマイル(1999年製作の映画)

3.9

約20年前に観た映画。

ほとんど慟哭に近い感じで涙を流して観た記憶がある。

しかし、20年経過して、冷静になった頭でもう一度観てみると、この作品はとても残酷だと気づく。

何が残酷か? それは主人
>>続きを読む

ダークナイト(2008年製作の映画)

4.0

今更ですが、好きな映画の一つなので。

悪とは何か?と真剣に考えさせられる話である。それは言い換えれば、ジョーカーが見る者に強烈な印象を残したってことでもある。

ジョーカーは、これまで見たどんな悪と
>>続きを読む

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

4.0

1983年。北イタリアの避暑地を舞台に、17歳の少年と24歳の青年の一夏の恋を描く。

非の打ち所がないってのは、こういう作品のことを指すんだろう。

ロケーション、登場人物、映像、音楽、すべてにおい
>>続きを読む

幼な子われらに生まれ(2017年製作の映画)

3.7

バツイチ子持ちのおっちゃんが、新しい命の誕生を前に、前の家族や今の家族との関係性に悩み苦しむお話。

この手の話は、観ている人がどんな立場に置かれているかで、感情移入できる対象が変わってくるんじゃなか
>>続きを読む

ウィンストン・チャーチル /ヒトラーから世界を救った男(2017年製作の映画)

3.8

イギリスは戦勝国だから善だとされて、ドイツは敗戦国だから悪だとされる。ユダヤ資本に乗っ取られた映画の世界なら、尚のことである。

そもそもの話、戦時下において、善も悪もあるのか? ルーズベルトだろうが
>>続きを読む

セントラル・ステーション(1998年製作の映画)

3.9

北野武監督の「菊次郎の夏」は、もしかすると、この映画が元ネタになっているのでは? そして、この映画は、ジョン・カサヴェテス監督の「グロリア」の影響を受けているのでは?

思わずそう勘繰ってみたほどに既
>>続きを読む

恋のためらい/フランキーとジョニー(1991年製作の映画)

3.9

ものすごく昔の映画だが、擦り切れるほど観ている作品である。「プリティ・ウーマン」の監督が撮っている。

「スカーフェイス」でヤクザと情婦の関係だったアル・パチーノとミシェル・ファイファーが今作にて再共
>>続きを読む

20センチュリー・ウーマン(2016年製作の映画)

3.0

「この映画を作った人は女のことがよく分かっている」なんて言えば、如何にも女のことが分かっているように思われそうだから最初に断っておくが、自分は女性のことが未だによく分かっていない。なので、自分にはいま>>続きを読む

ぼくとアールと彼女のさよなら(2015年製作の映画)

4.0

病気の女の子が出てくるからと言って、うっとうしい闘病モノになってない。主人公のグレッグと女の子の距離感も良くて決して恋愛関係には発展しない。最初は受け身だったグレッグが、女の子を喜ばせようとして次第に>>続きを読む

サンセットドライブ(2014年製作の映画)

3.9

レンタルビデオ屋でレンタルされているが、よく探さないと分からない。

キャストは脇役に至るまで見事なまでに棒演技である。それも、ドキュメンタリーチックに自然にしゃべってるのではなくて、素人がわざと芝居
>>続きを読む

シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

3.7

幻想的なオープニングだったので、おとぎ話でも始まるのかと思ったら、色んな意味で想像を裏切られた。

60年代のレトロな雰囲気に暗めの色調が滲み、そこにエロ・グロ・冷戦時代の緊張した空気なども合わさって
>>続きを読む

言の葉の庭(2013年製作の映画)

3.6

「君の名は」という作品が世間で流行っていた頃、昔やってたNHKの連ドラのことだと思って、「ああ〜、倉田てつをと鈴木京香の出てたドラマ?」と言ったら、若人たちがキョトンとしていた。恥ずかしながら、新海誠>>続きを読む

愛されるために、ここにいる(2005年製作の映画)

3.8

ジャン・クロードは50歳の冴えない中年オヤジである。執行官と言って、家賃滞納者に裁判所の命令を通達する仕事をやっている。とてもじゃないが、やりがいのある仕事とは言えず、本人も嫌々ながらやっているフシが>>続きを読む

蜘蛛巣城(1957年製作の映画)

3.9

「黒澤の野郎! あいつの家にバズーカぶっ放してやるからな!」

さすがの三船敏郎も、黒澤監督の無茶苦茶な演出には烈火の如く怒った。

恐怖の表情を引き出すためとは言え、あれだけの矢を放たれては、生きて
>>続きを読む

>|