ソンガンガンホーさんの映画レビュー・感想・評価

ソンガンガンホー

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西部戦線異状なし(2022年製作の映画)

4.0

有名な戦争映画のリメイク。素晴らしいクオリティで蘇らせている。

国際政治や戦争を普通の人よりは少しだけ多く学んできた。仕組みや理論など色んな抽象的なこと、具体的なことを複合的に学んだ。けれども見落と
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カモン カモン(2021年製作の映画)

4.3

色んなテーマが内包されている素晴らしい映画だったな。

真剣に向き合うこと、わからない・理解できないことにも向き合うこと。

色や彩度がありふれているこの時代にモノクロで写し出す意味。私たちが色を持っ
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ベルファスト(2021年製作の映画)

4.1

ケネスブラナーの自伝的映画。
ほぼ全編モノクロ。カトリック対プロテスタントの宗派対立がもとの北アイルランド紛争の対立を描いたものとはいっても9歳の子供の視点で見るので、9歳が感じる日常と非日常がそこに
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フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊(2021年製作の映画)

4.1

本当に雑誌を読む、いや、眺めている感じで見れた映画。
画がいちいち綺麗で、演者も製作陣も楽しくこの映画を作っているのが想像できた。「世界観」て言葉、擦られすぎて陳腐になっている感あるけど、こうやってな
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ミュンヘン:戦火燃ゆる前に(2021年製作の映画)

3.9

ジョージ・マッケイがまた走ってるww
『1917』で走った距離と合わせたらかなりの距離を走ってるのでは?笑

内容としては戦争がすぐそこに迫っている感をじわじわと感じさせられたので良い作品だと思う。奇
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夜の浜辺でひとり(2016年製作の映画)

3.8

画面上では何も起きない退屈な映画なのに、いつのまにか観る人の中では何かが燃えたぎって最後まで見てしまうホンサンス作品。普通に見ててなんかイライラしてくるのは、たぶん人間の醜さと欲望をかき起こしているか>>続きを読む

天才ヴァイオリニストと消えた旋律(2019年製作の映画)

3.7

内容は良かったからこそ、あえてそこには言及しない。
まじでこの邦題にしたの誰だよ。
タイトルとかポスターを無理に変えるなって。誰が望んでこういう変更を求めてるんだろう?観客?配給側?映画館?
学生生活
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キングスマン:ファースト・エージェント(2020年製作の映画)

4.0

良かった、2作目の500倍良かった。
2作目で消えていたスタイリッシュさが戻ってきたのが良かった。
あと歴史描写がコミカルだけどしっかり踏まえることができていたし、キングスマン誕生のストーリーとして納
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モーリタニアン 黒塗りの記録(2021年製作の映画)

3.8

ジョディフォスターがキレッキレ。カンバーバッチの器用さと奥深さは相変わらず。

機密保持の重要さも充分に理解できるだけに、何を黒塗りにすべきかていう線引き難しい。ただ、権力の濫用を隠すためにするのは明
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ディア・エヴァン・ハンセン(2021年製作の映画)

3.9

ストーリーとしての出来はシンプルでそこまで内容自体に引き込まれる映画ではなくて、徹底的なメンタルヘルス啓蒙映画だったな。
皆何かしらのメンタルの問題を抱えているけど、その表出の仕方はそれぞれ。現代の若
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燃えよ剣(2021年製作の映画)

3.7

題材とここまでのキャスト揃えたのに何かが足りないというか、何かが邪魔しているというか。。。原田監督の画は好きだし、岡田准一はジャニーズ俳優とは思えない重厚感、大好きな柴咲コウ、たぶん今日本でトップ俳優>>続きを読む

クーリエ:最高機密の運び屋(2020年製作の映画)

3.9

冷戦時の事実に基づいたスパイ映画。
派手なアクションだったり、激しいやり合いはないけど、徐々に緊張度が高まっていくのにつられる。物語の主眼がマクロなものとミクロなものを反復横跳びしながら、奥行きを出す
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アイダよ、何処へ?(2020年製作の映画)

4.0

95年ボスニア紛争で起きたセルビア人勢力によるスレブニツァジェノサイドを事実ベースで映し出す。95年7月は自分がまだ母の腹の中にいた時。とかクロアチア旅行に行ったり、好きなサッカーでよく聞く国たちとい>>続きを読む

ホロコーストの罪人(2020年製作の映画)

3.8

ノルウェー最大の罪という負の側面を描くという触れ込みだったが、その点は正直あまり上手く描けてなかったと思う。根底にあった反ユダヤ主義もあまり見れないし、最後の文字での説明で無理矢理まとめてしまった感が>>続きを読む

アナザーラウンド(2020年製作の映画)

4.3

俺たちのマッツミケルセンが最高だった!
ただ飲んで酔っ払ってヒャッハッーする映画じゃ全然なくて、人生の色々がミドルエイジクライシスを中心として詰め込まれていた。表面的には飲んで楽しそうな面を映し出し、
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モロッコ、彼女たちの朝(2019年製作の映画)

4.3

いやー、良い映画だった!
舞台はモロッコ、綺麗な街並みとかが有名な観光地が多いけど、映画は旧市街の生活感溢れる平凡な場所。観光地の綺麗な場所とかは出てこない。ただ生活を写している。
あらすじ等は他を見
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アウシュヴィッツ・レポート(2020年製作の映画)

4.2

アウシュビッツビルケナウにおける被収容者が脱走して収容所の実態を外にレポートした実話。
この映画はその実話の過去を眺めるのを目的とさせない。ひたすらに現在を考えさせるものだと思う。
冒頭シーンの文と首
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スウィンダラーズ(2017年製作の映画)

3.5

あんまり意外性とかなく、ああ良くある韓国コメディスリラーだなあと思いました。安定感があったので気軽に見れました

完全なるチェックメイト(2014年製作の映画)

3.7

チェスの天才の盤面上の戦いと自分の精神との戦いがメインだけど、彼自身のバックグラウンドだったり時代背景などを映しまくってるのが高ポイント!
チェス上手くなりたいなあ♟️

アメリカン・ユートピア(2020年製作の映画)

-

Organised Chaos.
Space where only human being can create and decorate.

Absolutely good film but tod
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楽園の夜(2019年製作の映画)

3.8

重い、どんより、暗いが一貫して徹底されてたなあ。ストーリー構成はまあ同監督作品なら『新しき世界』『the witch』のが展開的に面白味はあるけど、この作品は場面の描き方にこだわったのかな、この暗さ、>>続きを読む

逃げた女(2019年製作の映画)

4.2

初ホンサンス監督作品ということで、観る前に批評をいくつか読んだら「反復と差異」という単語があって、ジル・ドゥルーズを思い出し、ドゥルーズの反復と差異の意味を浅く再確認して鑑賞した。

「反復と差異」と
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ジェントルメン(2019年製作の映画)

3.9

ガイリッチー作品。軽やかにブラックジョークも入れつつテンポ良くスタイリッシュに、それでもストーリーはしっかり多重に練られてて面白い映画だった。

別の観点では、まじで今のロンドン、イギリスを見せてくれ
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ガーンジー島の読書会の秘密(2018年製作の映画)

3.8

いろんな要素や観点を詰め込みすぎて全体として観るとあれ?って感じの映画だった。
でもその要素要素はとても興味深かった。
・戦時の記憶の伝承をオーラルヒストリーと文献資料で繋ぎ合わせていく点。
・読書会
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ウォーキング・ウィズ・エネミー / ナチスになりすました男(2013年製作の映画)

3.7

WWⅡ下のハンガリーでの実話ストーリー。ユダヤ人迫害を扱うテーマは多いけど、枢軸国側についてたハンガリーを舞台にしてるのは初めて見た。メインストーリーとは別にハンガリーという国があの時代、どうサバイブ>>続きを読む

おばあちゃんの家(2002年製作の映画)

4.0

クソ生意気な少年と話せない文字が読めないおばあちゃんの物語。ありきたりなどんどん心を開いていく展開じゃなかったのが良かったし、1シーン1シーンの画が美しい。静かだけど力強い。良い映画だったなあ。

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The Witch/魔女(2018年製作の映画)

3.9

え、続編あるんかい!て感じのラストだったけど2時間の中でしっかり伏線回収したり、展開も間延びせず、アクションも見応えあり面白かった。
『新しき世界』の監督なだけあってそこらへんは似てた気がする。

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7番房の奇跡(2013年製作の映画)

3.8

あからさまに泣かせにきてる映画。
そういう映画って間延びして、飽きてきちゃうんだけど、この映画はあんまり感じなかった。それはおそらく個々の俳優陣の演技の巧さだろうと思う。コメディチックでもしっかり厚み
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ノマドランド(2020年製作の映画)

4.2

良い映画だった。相変わらずフランシス・マクドーマンドは凄い。

ノマドをテーマにした映画。ドゥルーズ=ガタリの『千のプラトー』で平滑空間(ノマド)と条理空間(定住民)が描かれ、平滑→条理はあり得るけど
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劇場版シグナル 長期未解決事件捜査班(2021年製作の映画)

3.1

韓国のオリジナル、日本のリメイク版ドラマ見た上で見てきた。ホントに単純なわかりやすすぎるストーリーで正直言って面白くなかった。深みが全く出ない。演技もザ日本的すぎてテンポ遅いし。坂口くんも吉瀬さんもこ>>続きを読む

すばらしき世界(2021年製作の映画)

4.4

今年2021年1本目にしてベストかもしれない。あまり長く書きたくない。ラストシーンの余韻は一年間続くかもしれない。

あのこは貴族(2021年製作の映画)

4.2

いやー、良い映画だった。
構成としては章立てされてるから観客もグッと視点を変えてみれる。それによって明らかな違いは際立つし、細やかな違いにも目が届く。
はてさて内容としては、主人公2人のそれぞれの友達
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RBG 最強の85才(2018年製作の映画)

4.2

ずっとRBG見よう見よう思ってた時に森元失言に怒り狂って、見るしかねえと思って見たら希望を感じました。
今よりもずっとずっと男尊女卑の考えが社会に根付いていた時代に何度も踏みつけられながら、小さい体の
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V.I.P. 修羅の獣たち(2017年製作の映画)

3.5

血!血!血!というほどでもなかったけど韓国映画らしい残虐さも見れたり、展開やテーマも悪くはなかったけど、どこか駆け足で表面をサラーっとまとめましたって感じでうーん。

戦場のピアニスト(2002年製作の映画)

4.3

始まりは裕福なユダヤ人一家が垣間見れるが、じわりじわりとユダヤ人迫害へと向かっていく。腕章を付ける義務や活動の制限、経済的な圧迫。そしてゲットーへ押し込められ、遂には強制収容所へ。その時には多少の爆撃>>続きを読む

燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

4.4

Seeing is......
上手く文章に出来ないので、散文を置いときます。
一つ一つのシーンそのものが美しく、そして力強く、アートであった。
時間の流れはゆっくりと感じられるけど、それでもそのイン
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