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「家族」なるものの、鎖と絆。
家族の悲劇は父親から生まれる、と無責任に言い放ってしまうのはあまりに残酷かもしれないが、いまのところの個人的な統計上、どうやらそうらしい。
でもそうやって煩悶する父親>>続きを読む
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恋が始まって、また終わっていくごとに、なにか人生が切り替わるような感じがあって、そういう意味では、その過去がもう「前世」だとも思える。
だから、「前世」は「前世」のままで、逢いに行くなど、してはいけ>>続きを読む
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観てから、わりと時間が経ったけれど、
まだわからない。
僕にはまだ語る言葉がない。
子を持つ親の身か、特に娘がいるかどうか、
でかなり感じ方が変わる、と思います。
古川琴音さん、とても素敵でした。
すごい脚本だと思います。
こういう映画に、ちゃんとお金が出る世界であってほしい、と願います。
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いくつになっても、恋とは滑稽で不細工で愛おしい。
違う惑星に生きる彼と彼女らの交信は、それはまさにボーリングのように一方通行のボールの投げ合いで、伝えたい人のもとには届かない。いつも無様にピンは残っ>>続きを読む
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「エンタメにしなくていいのになあ」
なんておかしな感想ですね。
言いつつ最後にはしっかり泣かされちゃってて悔しい。
キャストの並びだけで心うたれた。
俳優陣、素晴らしかったです。
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「多様性」なんて言葉では到底掬いきれない、いろんな形をした心たちが、なるべくそのままで、形を変えずに、そしてできればひとりきりじゃなく、明日を待っていて欲しい、という願い、いや、もうこれは祈りに近い。>>続きを読む
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本当の"死"とは、肉体の死ではなく、記憶からの死だ、みたいなことをよく言うけれど、だとすれば、突然消えてしまってもう逢えない人、は肉体の死と同義だ、ということにはならないか。
そうやってぼくたちは、>>続きを読む
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そこが悪意に満ちた
争いの絶えない世界だとしても、
そこでは火事に巻き込まれて
死んでしまうとしても、
ぼくたちは戻らなくてはいけない。
そこには友達がいるし、
勇敢で愛すべき少年の、
親になること>>続きを読む
原作の大好きな一節を、吉岡里帆の声で聴けたこと、僕にとってはそれだけでした。
そもそもターゲットじゃないのでしょう。
面目ない。
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大事なことは、カメラが止まったあとに語られる。
ゆっくりと鮮明になっていくポラロイドのように、その記憶も色濃く焼き付いたらいい。
自分に娘が居たら、わんわん泣いていたことでしょう。
皆が親になると>>続きを読む
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若くして悩める魂、何よりも尊重されるべきその叫びが、歪み転がっていわれもない罪を作り出してしまう哀しみ。
すべて社会のせいだ、と片付けるのは簡単だけれども、加害者になってしまった彼らにも、それぞれの物>>続きを読む
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報われなくても、家族じゃなくても、別れがつらくても、皆で寄り添って踊るように人生を謳っていれば、誰かが話を聞いてくれる。
眠れない夜の深夜ラジオのように、いつかチャンネルが合う日がくる、と信じて。>>続きを読む
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「男って」とか「女って」とかいう男女二元論などもう古いとわかっていながらも、やっぱり思ってしまう。
『女どうしの絆』には、男なんてものはどうしたってかなわないのだと。
善悪を飛び越えてこそ、『絆』です>>続きを読む
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誰かとご飯を食べること。
誰かと抱き合うこと。
どこまでいっても「わかりあえない」ぼくたちが、ほんの一瞬でも明るい幻に酔えるとき。
血の繋がりよりも強く、受け継いだその名前で孤独を手放さずに生きる>>続きを読む
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しみじみと、ああ良い映画を観たな、とそう思う。
心よりももっと奥の、魂の輪郭みたいなものがフィルムに焼きついていました。
素晴らしかったです。
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「生きている以上、恋愛からは逃れられない」らしい。
あーめんどくさい。
でもだからと言って、そうやって平気な顔をしてひとり生きていくのを簡単に許してくれるほど、まだ世の中は優しくない。
人前で話すこ>>続きを読む
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「で、あなたはどうしたいの?」
彼ら彼女らは口々にそう尋ね合う。
それはそのまま、ぜんぜん誰も決められていない、ということで、「書いてしまったら過去になってしまう」としても、そうやって書いて、語って過>>続きを読む
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素晴らしかった。
とってもナイスな青春ムービーでした。
それぞれの蒼い魂が等しくちょっとだけ救われていく、魔法のような夏の数日間。
「負け組にも優しくな」
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愛おしくてみっともなくて人間臭くて震える。
孤独、ということだけが事実で、あとは好きも嫌いも愛も死も、ぜんぶ嘘でぜんぶ本当だ。
劇場で観られて良かった。
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あんなに輝かしかった日々の背中を、「タイミング」などという言葉だけで見送ってしまえるほど、人は分別良くできてはいないだろう。
それが『縁』なのか、ただの『運』だったのか、最期にはわかるのでしょうか。>>続きを読む
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好きなものを誰かと共有できることの喜び、それはもちろん素晴らしく多幸感溢れるものだけれども、その一方で好きなものが『流行ってる』とされてマスに消費されていくことへの不快感、も確かに存在する。
持たざ>>続きを読む
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「生きる」ことが権利なのだとしたら、「死ぬ」ことも権利なのか。
自らそれを選んだかのようで、実は選ばされている、ということ。
そして近い将来、こんなのファンタジーだ、などと笑っていられないくらいの確>>続きを読む
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だれのせいでもなく、ゆっくりと崩れていく。
そこに悪意がないからこそ、それはとても残酷で、また悲しいほど純粋でもある。
誤解を恐れずに言うと、「ちょっと変わってる」ことに病名をつけて『あげる』こと、>>続きを読む
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冒頭のささくのコメントがすべて、でした。
彼女たちはこれを本当に心から「観てほしい」と思ってるのかなあ、などと。
自意識と矛盾の向こう側で、少しでも楽しく幸せな日々を彼女たちに。
本当に良いグルー>>続きを読む
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未熟だ。みんな未熟。
でも恋なんて未熟だからこそできるのかもしれない。
そうしてへらへらしていると、いつしか笑っていられなくなって、恋の手触りなんかもう思い出せなくなってしまっている。
最後の食事>>続きを読む
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諍い合ってほつれたそれぞれのボタン、家族でなくても知らぬ間に直してくれる人がそばに居ることもあれば、かたや夫が居ても遠く離れていたら替えのシャツは届かない。
ある種本当の家族よりも「家族らしい」瞬間>>続きを読む
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とにかくマーガレット・クアリーがめちゃくちゃにキュート。大好きになりました。
安定を捨てて夢を追う、みたいな話にあんまり感情移入できなくなってきている自分が、ちょっと寂しい。
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あえて俗っぽい言い方をすれば、なまじ寝てしまったがゆえに、よりこじれていく、ということがあって、これはなかなか戻れない。
まあ何回やったところでダメなときはダメだし、あるときふっと繋がることもある。>>続きを読む
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話すこと、語ること、耳を傾けること。
「わかりあえない」を受け入れて、それでも聞いてほしいこと。
イノセントでストレンジでとびきりクールな少年が、大人たちの結び目をほどいていく。
いつまでも、言葉>>続きを読む
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ずっと一緒に暮らして、生きていくならば、
足が攣ったときに阿吽でちゃんと治してくれる、そういう人がいい。
なんとなく、夫婦ってそういうことなんでしょうか。
傍から見たときの、すごく尊くてある種排他的>>続きを読む