コイズミさんの映画レビュー・感想・評価 - 10ページ目

ブラック・クリスマス(2019年製作の映画)

4.0

#MeTooとオカルトをブレンドしたネオガールズスラッシャーという新境地。監督の演出力の高さやセンスの良さが相まって残酷描写(本来なら絶対必須)などの不足した要素を巧みにカバーしている(恐ろしいことに>>続きを読む

ノクターン(2020年製作の映画)

3.0

序盤は面白いんだけどプロット自体に新鮮味やオリジナリティがなさすぎてどこか観た事のある映像を羅列しているだけのようにしか見えなくなる。オチもありきたりすぎてビックリ。一応最後まで飽きずには観られるから>>続きを読む

ゾンビランド:ダブルタップ(2019年製作の映画)

4.0

着々と腕を磨いてきたルーベン・フライシャーが、その能力と経験値を唯一全放出できる独壇場にしてホーム。安心安定の楽しさ。これからも大作撮るのに疲れたら『ゾンビランド』に立ち返ろう

ホステル3(2011年製作の映画)

2.5

『スポーツキル』の続編として観れば色々としっくりくる。オチのヤケクソっぷりは一周回って微笑ましい

KITE LIBERATOR(2008年製作の映画)

4.5

鳥肌が立つほどに完璧な幕引き。あれ以上描けば蛇足だし、あれ以下では消化不良。「南米かっ!」のツッコミで始まる銃撃戦にもシビれまくった。流石は大天才梅津泰臣

AMON デビルマン黙示録(2000年製作の映画)

4.5

断片的に綴られるエピソードと共に虚しく積み上げられていく死体の山。OVAだからこそできる46分間の超残酷絵巻。牧村家の間取りと空間を巧妙に活かした惨殺シーンや唐突のカニバリズムなど今観ても色褪せないト>>続きを読む

#生きている(2020年製作の映画)

2.0

98分にしては展開が間延びしまくりで退屈。主人公たちに降りかかる危機や、それらの回避の仕方も杜撰で都合がよすぎるものばかり。これだと“生きている”という力強いタイトルになんの説得性も感じられない。

ザ・ベビーシッター ~キラークイーン~(2020年製作の映画)

3.5

やっぱりマックGはセンスがいいなあ。一見ただの悪ふざけや暴走に思える演出も、後々でしっかりと意味を成して効いてくる

ブルータル・ジャスティス(2018年製作の映画)

4.5

長編3作目にして巨匠の貫禄。極限にまで洗練された鈍重の美学。徹底的に泥臭く地面を這いずることしかできない者たちのその様はまさにいぶし銀の極み。今作ではゴア描写以上にゲロ吐きシーン(主にその後の動作)が>>続きを読む

少女☆歌劇 レヴュー・スタァライト 再生産総集編 ロンド・ロンド・ロンド(2020年製作の映画)

5.0

少女たちの情熱とキラめきが「舞台装置」に生命を宿す。まさに超次元の大傑作。手と手が触れ合い、視線と視線が交差する魂のぶつかり合い。比喩抜きでの本気の決闘(レヴュー)。圧巻

ラビッド(2019年製作の映画)

4.5

めっっちゃくちゃ素晴らしかった。黄色と赤を基調としたルックがまずバチクソキマってるし編集の緩急とカット割りも超天才的。ハッタリかましてからのおどろおどろしいタイトルインという流れも抜群。そして各所に初>>続きを読む

プロメア(2019年製作の映画)

3.5

こんな衝動的な脚本を巧みに制御し、しっかりと形にしてみせた監督やその他スタッフ達の労力を考えると目眩がしてくる。終始画面から放出される尋常じゃない熱量と本気度。カラフルでダイナミックな絵柄の中に微かに>>続きを読む

WAVES/ウェイブス(2019年製作の映画)

3.0

普遍的な物語ではあるものの演出自体は極めて奇抜で実験的。目まぐるしくワークするカメラに、チャプター的な役割(と人物の心情表現)を担うアスペクト比。映像と音楽が鮮やかにシンクロしてみせるエモの波状攻撃

フェノミナ(1985年製作の映画)

4.5

美少女を執拗に追い詰め続けるアルジェントのサディズムっぷりが全編冴え渡る。メタルと蛆とチンパンジーで彩られたファンタジックなナイトメア。“インガ”応報なラストまでとにかく息つく暇がない傑作

サスペリア PART2 完全版(1975年製作の映画)

3.5

殺人シーンはどれも絵画的で美しいのだが、話の軸となる謎解き部分は割とまったりしててタルい。しかしラストにサラッと明かされるトリックがちょっと只事じゃないほどの衝撃。ここまでの力技をやられると感動の域。>>続きを読む

マッド・ダディ(2017年製作の映画)

4.5

次世代のディストピア映画。荒れ狂ったストーリー展開に破壊的な編集、そして相変わらずオーバーアクトなニコケイとハジけまくりのセルマ・ブレアが最狂の化学反応を引き起こす!!!破茶滅茶面白いッッ

海底47m 古代マヤの死の迷宮(2019年製作の映画)

4.5

期待どおりめっちゃいい。ヨハネス・ロバーツの天才的なショットと演出をこれでもかと堪能できる。ソリッドな一作目とは打って変わって胸熱なバトルものにシフトチェンジ。まあこれは『ストレンジャーズ 地獄からの>>続きを読む

デッドガール(2008年製作の映画)

3.5

愛しき真っ黒青春映画。遠目から好きなあの娘を“視姦”し続ける主人公に、廃墟でゾンビ女をひたすら“屍姦”する友達。トレント・ハーガ史上最大級に病んだ脚本

バーバリアン怪奇映画特殊音響効果製作所(2012年製作の映画)

2.0

こういうイメージやメタファーだけで構成された(インテリぶった)映画は本当に好きになれない。印象としてはヴィルヌーヴの『複製された男』に近い(勿論嫌い)。日本公開はまだ決まっていないが新作の『In Fa>>続きを読む

女囚さそり 殺人予告(1991年製作の映画)

4.5

素晴らしかった。岡本夏生にさそりの怨念が宿ってからは完全な心霊映画。殺意全開で遊園地を疾走するシーンには思わず涙がこみ上げてくるほどかっこいい。ディスコナンバーにアレンジされた「恨み節」も斬新で素敵

透明人間(2019年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

主人公の精神をキリキリと削り続ける前半のねちっこさも素晴らしいが、後半のフィジカル全開に応戦する展開がとにかくアツい。過去作から培われたアクションとカメラワークを見事に《アップグレード》した院内での華>>続きを読む

0課の女 赤い手錠(1974年製作の映画)

2.5

女囚さそりの亜流。出来はお粗末だし物語のテンポも異様に悪い。クライマックスのマカロニ調の演出も全く効果的じゃない

夜のストレンジャー 恐怖(1991年製作の映画)

5.0

大傑作。全ショットがビンビンにキマっている。名取裕子のクールな佇まいに抜群のロケーションとナイトシーンの圧倒的美しさがギラギラ映えまくる。スラッシャー映画でありながら甘美なメロドラマとしてもしっかり機>>続きを読む

ロストブレット 窮地のカーチェイス(2020年製作の映画)

3.5

往年の木曜洋画劇場的面白さ。車が大破していく様をじっくりとフェティッシュに写しているのが堪らない

死霊高校(2015年製作の映画)

3.0

ヘッポコな映画だがこの勢い任せな作りは嫌いじゃない。不思議な愛らしさがある。オチもなかなか良い

レディ・オア・ノット(2019年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ジャンル映画としての面白みが存分に詰まった愉快痛快なダークコメディ。一族全員が(ある意味)報われる超絶ハッピーで爆裂級のラストがとにかく最高なのだ!!!

オーバー・ザ・リミット(2017年製作の映画)

3.0

ドキュメンタリーのはずがついつい劇映画と錯覚してしまうほど全編バチバチにキマッたショットに構図。しかしそこに映し出されるのは華々しさ皆無のロシア新体操界の闇と病み。カメラを向けられても構わず罵倒し続け>>続きを読む

海にかかる霧(2014年製作の映画)

5.0

震えた。これこそ韓国映画でしか到達できない境地。ここまで陰惨でドラマティックな話は今の日本はおろか、ハリウッドでさえも成し遂げるのは難しいだろう。とてつもないバケモノ映画。この状況下ではまぁこうするし>>続きを読む

クワイエット・フレンド 見えない、ともだち/ゼット 見えない友達(2019年製作の映画)

4.0

天才コリン・ミニハンが携わっているだけあってツイストの効いた見事な脚本と構成。“こんなイマジナリーフレンドは嫌だ”を地で行く恐怖の『フォスターズ・ホーム』。物語の全貌を細かく明かさず、適度に余白を残し>>続きを読む

SKIN 短編(2018年製作の映画)

3.5

たった20分間にぎゅうぎゅうに凝縮された憎悪が、ラストには暴発したかのように我々観ている側にまで飛び火してくる恐ろしさ。誰も無傷では帰れない

グッド・シリアルキラー(2018年製作の映画)

4.0

傑作。力の入ったアグレッシブなゴア表現はもちろんのこと、赤と青のビビッドで毒々しいライティングが非常に素晴らしい。リメイク版『マニアック』とも通ずる怪奇映画的アプローチに心臓を貫かれた

ヴィランズ(2019年製作の映画)

2.5

若干の風呂敷広げすぎ感は否めないが、シンプルな構成とコミカルな語り口でギリギリ飽きずには楽しめる

ホーンテッド 世界一怖いお化け屋敷(2019年製作の映画)

2.5

序盤の不穏さにはそれなりにゾクゾクさせられたが、肝心の屋敷に入ってからが全く盛り上がらず。展開に新味はないし、ビジュアル的面白みにも欠ける。ゴアがあれば良いというわけではないがこの手のホラーでゴアシー>>続きを読む

劇場版 SHIROBAKO(2020年製作の映画)

5.0

圧倒的。全シーン全キャラクターがどうしようもなく尊い。しかもあの伝説の「出た出たの歌」(『クレしんパラダイス!メイド・イン・埼玉』より)を応用させたかのようなミュージカルパートの力強さにボロボロと咽び>>続きを読む

ポップスター(2018年製作の映画)

4.5

強烈すぎる幕開けから一気に心を鷲掴みにされた。トリアーとノエをハイブリッドしたかのような脅威的才能を発揮したブラディ・コーベット(『ファニーゲーム U.S.A.』のあの太っちょ)に最大級の賛辞を贈りた>>続きを読む