鹿苑寺と慈照寺さんの映画レビュー・感想・評価 - 12ページ目

時計じかけのオレンジ(1971年製作の映画)

4.2

【完ぺきに治ったね】

暴力に強姦。悪行の限りを尽くすアレックスは、友人に裏切られ殺人を犯すことで刑務所に入ることになる。
一刻も早く刑務所から出たいアレックスは、噂に聞いた囚人矯正治療「ルドヴィコ療
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CUBE(1997年製作の映画)

3.5

密室空間に人が閉じ込められるとどうしても本性が現れてしまうんですねえ。
感想としてはそれだけになってしまうなあ。

アイデアと設定の1本勝ちというのは分かるけど、SAWを観た後だとどうしてもどんでん返
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サマーフィルムにのって(2020年製作の映画)

4.0

【映画って、好きって言葉を使わないでいかに好きを表現するかでしょ】

時代劇を撮りたいと願う映画部のハダシ(伊藤万理華)は、自作「武士の青春」の主役に相応しい人物を見つけれられずにいた。そんな折、ハダ
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時をかける少女(2006年製作の映画)

4.5

【別れ道でどちらを選択するか?】

普通に生きていると後悔することが多々ある。ああ、あのときこうしてたらなあと。
後悔したって仕方がないから、自分自身の選択を渋々受け入れることもあるし、ずっと苛まれる
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サマーウォーズ(2009年製作の映画)

4.3

【大事なのは昔のように人と人が声を掛け合ってコミュニケーションを取ること】

生活、趣味、行政などあるゆるものが仮想空間OZによって統制された世界で突如として謎の人工知能「ラブマシーン」が暴走。世界が
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キャラクター(2021年製作の映画)

4.4

サイコパスを題材としている「見えない目撃者」と同様の極度の緊張を強いられる作り方が見事だった。

多くの方が言われているように、何と言ってもFukaseさんの焦点の定まっていない不気味な演技が素晴らし
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アリス・スウィート・アリス(1977年製作の映画)

3.4

せっかく協会を包囲してるのに呑気なもんだから案の定の結末。さっさと逮捕しろよと思いました。笑

こういうラストは好きです。やはりアリスという少女は一筋縄とはいかなかった。何とも言えない諦観と失望の表情
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浅田家!(2020年製作の映画)

4.3

【政志はなりたい自分になれたらええなあ】

父親の影響で写真に興味を持った政志(二宮和也)。やがて政志は家族を巻き込んで写真家の道を目指すことに。

前半の政志が写真家を志すまでのパートがとにかく笑え
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プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

4.5

キャシーは夜ごとにクラブに出かけ、酔っているふりをして持ち帰られた男性に制裁を加えていた。なぜキャシーはそんな不可解な行動を繰り返すのか?

本作のメインストーリーはその謎ではあるが、その中には男性優
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レッド・ドラゴン(2002年製作の映画)

4.4

言わずと知れた名作「羊たちの沈黙」に繋がる作品。いわゆる前日譚的な物語。

本作ではハンニバル・レクター博士が刑務所に収監されるに至った経緯が明かされます。

冒頭でFBI捜査官ウィル・グレアム(エド
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グランド・イリュージョン(2013年製作の映画)

3.6

FBI捜査官のディランがあまりにも間抜けで無能過ぎて、「そんな阿呆な!」と呆れて見ていたけど、ラストでそう来るかと納得しました。

全体的にスタイリッシュでかっこよくて面白いんだけど、オーシャンズ11
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機動戦士ガンダム F91(1991年製作の映画)

3.8

冒頭の市街地での戦闘が悲惨で民間人は容赦なく巻き込まれ、そしてやはり主人公たちは戦争へと取り込まれていく。

ファーストガンダムの第1話と同様の展開ではあるが、より悲惨に生々しく描かれている。空から
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ライトハウス(2019年製作の映画)

3.2

灯台守をやっていたら確かに気が狂うというのはよくわかりましたが、全体的によく理解できない所が多数で、不快な気持ちにさせられる作品でした。

終盤で斧を持ち出したから、「おっ!シャイニングやん!」とテン
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ファイト・クラブ(1999年製作の映画)

4.3

【人は財布の中身でもファッションでもない】

不眠症に悩む冴えない名も無き男(エドワード・ノートン)は、ある日、タイラー(ブラッド・ピット)に出会う。
やがて男はタイラーと共に夜な夜なタイマンの殴り合
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オーシャンズ13(2007年製作の映画)

4.0

前作にはあまり見られなかったオーシャンズメンバーの適材適所の活躍が見られて最高。

さらに、本作は第1作からの敵対関係にあるベネディクトが仲間になるという展開があるものの、一筋縄にな行かずにしっかりと
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オーシャンズ12(2004年製作の映画)

3.9

中盤くらいまで観て、「えっ!ほとんど全員が捕まってますやん!話が前作に比べてしょぼくなってないか!?」って思っていたけれど、終盤の種明かしで、ああ!そういことか!!!ってなった。

確かに前作に比べて
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Arc アーク(2021年製作の映画)

4.2

冒頭のタイトルバックからして洗練されていて好きだなあと思った。
本作はラストでもう一度タイトルバックがあり、なぜだろうと疑問に思っていたが、その疑問はエンドロールで氷解した。
本作はケン・リュウさんの
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オーシャンズ11(2001年製作の映画)

4.2

強盗という1つの目的のためにそれぞれのスペシャリストを集めていく過程と強盗に入るまでの準備を描いて、それらが後半の強盗シーンに繋がっていく様が観ていて心地が良い。

強盗という大犯罪だけれど、やっぱり
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真実の行方(1996年製作の映画)

4.0

「サイコ」を彷彿とさせるラストが最高でした。主人公が真犯人の発言の違和感に気づくシーンも良かった。
あれではもはや誰も信じられなくなるし、主人公の去り際が何とも言えないやるせなさがあって、後味の悪さを
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ゴジラvsコング(2021年製作の映画)

4.0

コングの強さにただただ圧倒された。
特に香港でのバトルは圧巻。ゴジラの背びれの青白い光と街のネオンが鮮やかで良いし、コングが香港の街を縦横無尽に暴れ回るのも見応えがあった。

前作のギドラとのバトルも
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プラットフォーム(2019年製作の映画)

4.0

何階層あるのか分からない謎の建物で目が覚めた主人公。そこは48階で、部屋の真ん中に空いた穴に上の階から食べ物が乗った台が降りてくる。

上の階層の人間たちは好きなように食べ物を食い散らかすせいで下の階
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機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ(2021年製作の映画)

4.4

冒頭の宇宙をバックにした映像からスライドするように主人公たちの乗るハウンゼン号の機内のシーンに切り替わるのが巧みでいきなり惹き付けられました。すごい。アニメというより洋画を観ているかのようなに感じる。>>続きを読む

RUN/ラン(2020年製作の映画)

4.0

いわゆる身近な人間には実は秘密があって狂気的なサイコパスだった、というジャンル物。

ストーリーの進み方も色んな作品で観たことあるような展開ではあるけれど、こういう作品でありがちな監禁からの脱出方法が
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機動戦士ガンダム 逆襲のシャア(1988年製作の映画)

4.2

人間の可能性を信じたアムロと人間の行いに絶望し革命に走ったシャア。
Zガンダムで一度は分かりあったように見えた両者も最期まで平行線のままに見えてしまったなあ。
どちらの考え方も理解できるから一筋縄では
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クワイエット・プレイス 破られた沈黙(2021年製作の映画)

4.0

前作では明らかに足でまといになってしまっていた子供たちが母親を守るため、世界を救うために足を踏み出すところがめちゃくちゃ熱くて最高だった。めちゃくちゃ好きな展開。

前作と同様に音を出せない緊張感が凄
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クローブヒッチ・キラー(2018年製作の映画)

4.1

中盤から終盤にかけて登場人物の視点の切り替えが素晴らしい。
なんでこのタイミングで主人公タイラーの相棒であるカッシがドンのところに来たんだろうと不思議に思っていたところに視点の切り替えで種明かしをする
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生きちゃった(2020年製作の映画)

2.9

言葉にしなきゃそりゃあ伝わらないでしょ。
日本人だからとかそういうことではないと思う。日本人にだって、好きだとか愛してるとか大切にしてるくらいは言える。
単純に主人公が言えなかっただけ。でも、主人公が
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機動戦士ガンダム(1981年製作の映画)

3.5

アニメシリーズは14話まで観たところで鑑賞。
コンパクトに収まっていて見やすい。
名シーン「親父にもぶたれたことないのに」と白目アムロが最高です。
そんな笑いどころはあるんだけど、それにしても少年が戦
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(500)日のサマー(2009年製作の映画)

3.3

主人公がサマーと出会った1日目から進む順行のストーリーと終盤の488日目から遡っていくストーリーを交互に見せる構成と冒頭で出てくる488日目とラストで出てくる488日目の意味合いがまったく異なるところ>>続きを読む

クワイエット・プレイス(2018年製作の映画)

4.0

冒頭約50分間、手話のみで声も音も出さずに緊迫感を保ち続ける演出が素晴らしい。
赤子を匿っている地下の部屋にモンスターが現れるシーンが最高でしたね。水の中からゆっくりとモンスターが顔を出すところなんて
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mellow(2020年製作の映画)

3.5

誰も悪い人が出てこない映画。とにかく目線が暖かい。片思いなのに切なくないのが良い。
唯一と言っていいおかしなキャラクターを演じるともさかりえさんがクレイジーすぎて笑ってしまった。
ラストシーンも良かっ
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ハイド・アンド・シーク 暗闇のかくれんぼ(2005年製作の映画)

3.5

中盤くらいで真相は読めてしまったけど、面白かった。チャーリーの正体も何となくわかったけど、おおっそことそこが繋がるのね!という驚きがあった。
でも、ちょっと話として弱いというか、こういうジャンルって難
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孤狼の血(2018年製作の映画)

4.1

日岡(松坂桃李)の前半の弱々しい感じと違って、ある事件をきっかけに狂っていき目が据わっていく様が恐ろしくもあり、改めて松坂桃李さんはとんでもない俳優さんだと感じた。凄すぎるよ。
遊戯王好きを熱弁するあ
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勝手にふるえてろ(2017年製作の映画)

4.0

狂った松岡茉優の独壇場。こんなにもFUCKを連発する松岡茉優はなかなか見られない。最高です。
しかも松岡茉優演じる江藤良香がただのデフォルメされたクレイジーな人間というだけではなく、孤独を内包した人
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私をくいとめて(2020年製作の映画)

4.5

僕もおひとり様が長いから、性別の違いこそあれみつ子(のん)に共感できるところばかりだった。
冒頭からみつ子が部屋でご飯を食べているときに箸を咥えながら部屋の中をうろつくシーン。下品と思いながらも、他人
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犬猿(2017年製作の映画)

3.8

僕は一人っ子だから、兄弟の業みたいなものはいまいち分からないけれど、少なくも、犬猿仲にある兄弟が色々な事情を乗り越えてお互いを理解し合うというような安直な愛の話に着地しないのが良かった。
もちろん関係
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