子供のころ、奴隷にされた静ちゃんを見て、見てはいけないものを見た気分になった。
今観ると結構カッチリした設定を組んでいるSFだが、昔は耳をつけたのび太たちのビジュアルが許せなかった。
ドラえもん映画はもっと硬派なものと認識していたから…
ドラえもんよりさらに未来から来た時空犯罪者との闘い。
「ドラえもんチームが悪いやつをやっつける」というフォーマットの限界が見え、シリーズの節目を迎えた感がある。
現実世界が妖怪世界に侵食されるまでのホラー描写はかなりのもの。
いざ西遊記世界に入ってからが平凡。
明確な悪がいないのは面白い試みではあるが、単に盛り上がらないだけに終わってしまった。
ゲストキャラのバンホーが完全な大人で、のび太たちとの絡みが薄いのもマイナス。
スネ夫に焦点が当たる数少ない映画な>>続きを読む
ゲストヒロインであるリルルの造型は気合い入りで、雪の精・星野スミレ・リームといった藤子F美少女の系譜を踏襲しており、抜きんでた存在感を示す。
それを受けるのはのび太ではなく静ちゃん。
子供心に声優っ>>続きを読む
原作はシリーズベスト候補なので、それには劣る。
ドラコルルは完成された悪役なんだから、わざわざ原作のデザインを変更してダースベイダーに寄せる必要はなかった。
せっかくの「少年期」をどうでもいいシーンで>>続きを読む
何が怖いって、のび太の部屋に現れたメデューサの絶妙なサイズ感よ。
魔法世界を舞台にしているだけあって、映像的な映えはシリーズ屈指。
デマオン軍団の不気味さや、心臓のインパクトもデカい。
決めるのがジャ>>続きを読む
この辺から原作と映画版のクオリティが拮抗してくる。
のび太たちを最初に襲う危機が、巨大イカや海底人ではなく「深海4千m」という環境そのものというのが秀逸。
バギーの特攻は原作の方が上かな。
自立式核>>続きを読む
前2作ほどの改悪は無いが、それでも原作には劣る。
とはいえ、そもそも原作の水準が高いのでそれなりには面白い。
ゲストキャラのペコが微妙にイケ好かなくて魅力が無い分、ジャイアンの奮闘が痛快。
初期ドラえもん映画には原作の改悪が目立つが、ギラーミンとの対決はシリーズ屈指のチョンボ。
何のために『シェーン』のジャック・パランスに似せたと思ってるのか。
スネ夫とジャイアンが終盤まで離脱しっぱなし>>続きを読む
原作より色々とマイルドになっている。
特に、プテラノドンに対するスネ夫の狼狽、ティラノを前にした静ちゃんの絶望等、負のシーンがことごとくカットされて緊張感なし。
90年代ハリウッドアクションが嫌いな俺でも、正直これは面白かったです。
ハラハラしかしない。
倍賞姉妹のケンカいいなあ。
「あなたの薄笑いをマネただけよ」
取り合う男がショーケンというのもね。
父性を持て余すジョン・ウェイン、遂に孫を持つ。
しかも11人いる。もはや修学旅行の様相。
(ただし死人は出る)
子供相手にイキリ散らす悪役のブルース・ダーンが憎らしい。
宇宙で植物を育ててた彼はどこ>>続きを読む
インディアンを主人公にした復讐劇というのは『さすらいのガンマン』と同じだが、この映画が変わっているのは、復讐される白人視点で話が進んでいくことだ。
映画は殆ど追跡隊の描写に割かれ、実質的な主人公はイン>>続きを読む
俺はマイケル・ウィナーという監督を誤解していたかもしれない。
嫌な描写ばっかりの冷酷な暴力映画の監督だと。
もしかして、この『脱走山脈』にヒューマニズムを置いてきちゃったんじゃないか。
主役がよりに>>続きを読む
もっと「幸せいっぱい!」て感じの映画だと思っていたら、意外とシビア。
谷の美しさより、炭坑の泥臭さや非情さに目が行ってしまった。
なんだろう、この「薬師丸ひろ子主演作」感。
ショーケンみたいな顔の男がいると思ったらデニス・ホッパーだった。
しかもいきなり指を飛ばされてビビった。
陰惨・残酷もここまでいくと、西部劇というよりエクスプロイテーション映画。
『殺しが静かにやってくる』や『情無用のジャンゴ』がヌルく感じてしまう。
反則球使いまくりだけど。
旅ヤクザと白痴の少女。
山田洋次自身の『吹けば飛ぶよな男だが』のセルフリメイクであり、その源流には『道』がある。
寅さんが榊原るみと出会うラーメン屋から犬塚弘巡査までの一連の流れが凄く好き。
列車の>>続きを読む
未見だったが、地上波で1を観て火が付き鑑賞。
つまらなくはないが、何から何まで悪い意味でベタ。
前作でウーピー・ゴールドバーグが人格が成熟してしまったせいか、すっかり保護者になってて大人しい。
あく>>続きを読む
逆に地上波でしか観たことない映画。
いまやDVDや配信で好きなタイミングで名作を観れるけど、地上波ゴールデンで観ることの幸せを10年ぶりぐらいに感じた。
現代版『枯木灘』という感じの導入・設定や暴力描写は好みだったが、どんどん尻すぼみ。
三男を軸にすればするほど、長男が単なる置物化。
次男に至っては何のためにいたのか判らないレベル。
こんな2.5枚目なフランコ・ネロを初めて観た。
この方が好みかも。
それでいて機関銃シーンもがっつり入れるサービス精神。
主人公が向こうへ去っていく西部劇は何度も観たが、こっちに向かって駆けてくる男>>続きを読む
数年ぶりに再挑戦したが、この突き放し方は何度観ても呆気にとられる。
まずトランティニャンvsキンスキーって時点で陽の要素が無さすぎる。
金を強奪した犯罪一家が目的地まで逃げるまでのロードムービーになっているのだが、最初から最後まで仲間割ればかりしている。
主人公のジョセフ・コットンは南軍の再起を夢見てるちょっと危ないオヤジだし、3人の>>続きを読む
妻を白人に殺されたインディアンを主人公に据えた異色のマカロニ。
バート・レイノルズのインディアン風メイクはちょっとどうかと思う出来だが、段々気にならなくなってくる。
インディアンという設定のためか、>>続きを読む
チンピラ3人でぐるぐると新宿駅前を走るショットが気持ち良かったが、トータルでは前作『大幹部 殴り込み』のような冴えたシーンが無く残念だった。
大原麗子、范文雀、地井武男が出るのは嬉しいんだけどね。
強>>続きを読む
これは冒頭でエレベータに乗り込む渡哲也の描写が、本当にヤクザ丸出しって感じで素晴らしかったのを覚えている。
あとは『無頼シリーズ』の流れでついでに作りました、という感じの平均的ニューアクションに落ち着>>続きを読む
日活の青春映画というのは観てて恥ずかしくなることもあるけど、この映画の小林旭と浅丘ルリ子の全身から発せられる輝きには圧倒される。
小林旭ってやっぱ体つきがとにかく格好良いんだな。
あと、森川信は日活>>続きを読む
そりゃ全体的には仮装大会スレスレって感じだけど、最後の映像ラッシュは結構凄くないか。
『2001年宇宙の旅』に匹敵する…
というのは褒め過ぎだけども。
『組織暴力』『続組織暴力』はやくざ映画に警察の視点を入れることで新たなスタイルを確立していたが、3作目で普通の現代やくざ映画に戻る。
とはいえ、「銀座警察」を題材にした脚本や、菅原文太や待田京介のエ>>続きを読む
当時の東映の新鋭監督の中で、最もヒロイズムを排したやくざ映画が撮れていたのは佐藤純彌だったんじゃないかと思う。
中島貞夫、降旗康男だってもちろん、深作欣二だってここまでじゃなかった。
(その分、アクシ>>続きを読む
『魔女宅』や『千と千尋』をアホみたいに繰り返す枠があるなら、1回でもこれを流した方が子供には良薬だと思う。
それができないのは、誰あろうモロボシダンや岩本博士のせい。