くりふさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

3.5

【アラキスのロレンス】

さほど興味なかったものの、ある評を読んだら現代風アレンジが面白そうに思えたので、割引が効く日に行ってみた。前作はIMAXだったが、期待ほどの画ではなかったので、今回は通常版に
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知りすぎた少女(1963年製作の映画)

3.0

【ローマの厄日】

U-NEXTにて。20歳のアメリカ娘がローマの叔母を訪ねるが…事件に巻き込まれ、孤立もしてさあタイヘン!てお話。初見でヒロインが印象的だった記憶はあるが、物語はよく覚えていなかった
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蟹眼(2022年製作の映画)

2.5

【もしも昭和の学生が『傷物語』を作ったら】

U-NEXTにて。2022年作、12分の短編アニメ。

作者は実写の動きをトレースするロトスコープに拘っているらしい。ご本人のコメントに依ると“ロトスコー
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ビートルジュース(1988年製作の映画)

3.0

【ティム・バートンの霊界ダメだこりゃ】

U-NEXTにて。公開時はもっと面白かった記憶があるが、さすがにもう賞味期限キレかな。

『バットマン』へと離陸するティム・バートンの出世作だが、彼は特異なゴ
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王と鳥(1980年製作の映画)

4.5

【バカ殿は誰だ?】

U-NEXTにて。これも久しぶりに再見したが、こんなにスゴイ映画だったか!?と驚きました。

1953年公開の『やぶにらみの暴君』を基としているので、いま見れば技術的なトホホは当
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コックと泥棒、その妻と愛人(1989年製作の映画)

3.5

【出口のない食道】

グリーナウェイがいま回顧上映されているが、とりあえずU-NEXTでこれだけ出てきたので、回顧してみた。

記憶にあるものより…今回は退屈だった。だいたい思い出せた後は、1.8倍速
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ダムゼル/運命を拓きし者(2024年製作の映画)

3.0

【お姫さまだっこで、ぽい!】

Netflix新作。イヴリン・スカイのファンタジー小説を映画化したものらしい。古めかしい設定の窓を少し開け、現代の風が吹き込んでいるのが見所でした。話を概ね把握できたら
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プライベート・レッスン(1981年製作の映画)

3.0

【子供たらしのエマニエル】

アマプラ見放題にて。アメリカに渡ったエマニエル夫人が、15歳の少年に堂々と淫行するお話。

この時代だから表現できたもので、さすがに結合描写はないものの、その直前までは忖
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わたしのトーチカ(2021年製作の映画)

3.0

【かわいいけど息苦しい】

U-NEXTにて。2021年の、15分の短編アニメ。

作者の石舘波子さんは、スタジオコロリドでの『ペンギン・ハイウェイ』現場経験等を重ねた後、藝大の大学院に進み本作をつく
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Here(2023年製作の映画)

4.5

【どこでもHere】

これは、得難い体験でした。高得点をつけて熱く盛り上がる映画じゃないが、点数つけるとなると、やっぱりこれくらいになってしまう。

まず極々さりげなく、主人公のアイデンティティ・ク
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エイドリアン 亡き妻が世界に遺したもの(2021年製作の映画)

3.0

【喪の仕事の次は得の仕事】

U-NEXTにて。エイドリアン・シェリーを悼み、讃えるHBO製ドキュメンタリー。

何故2021年に作られたのかはわかりませんが、夫にとっては、そこまでの時間が必要だった
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殺しのドレス(1980年製作の映画)

3.5

【デ・パルマ秘宝館】

U-NEXTにて。初見は新宿の名画座だったが、濃密なのに呆気ない、隙間多きハッタリ映画だと思った。

が、デ・パルマがそもそもハッタリ屋…というか、映像に溺れ脅かしに走る病を持
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HARDWARE WARS ハードウェア・ウォーズ(1978年製作の映画)

3.5

【May the Farce be with you】

U-NEXTにて。ちゃんと見たのはたぶん初めて。予想外にオモロくてだはは、ハイパースペース突入辺りからバカも加速し、何度も爆笑してしまった!
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スペースマン(2024年製作の映画)

1.5

【遥かなる宇宙で、痴話ゲンカ】

Netflix新作。タイトルからして期待できないと思ったが、キャリー・マリガン、イザベラ・ロッセリーニ、レナ・オリンと揃ったなら、取り敢えずは見なきゃと。

みみっち
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ロバート・アルトマンのイメージズ(1972年製作の映画)

3.5

【カメラかごめかごめ】

アマプラ見放題にて。これは最近、劇場公開されていましたね。

1971 年にアイルランドのウィックロー(“歯のない人の教会”の意)州、雲天の中で撮られた、緑と水豊かな山地で巻
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ただ空高く舞え(2020年製作の映画)

4.0

【スズメがタカになる】

2020年のタミル語映画ですが、これは劇場行く価値アリ!よかったです。

インド初の格安航空会社を実現させた、ゴーピーナート大尉の実話を元に、堂々かつ真摯にメロドラマ化。甘い
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HOUSE ハウス(1977年製作の映画)

3.5

【北風を吐く家】

U-NEXTにて再見。初公開から随分後になって見て…その時は、日本らしい暴走映画だと思った。

改めて再会し、すごい勢いが記録され、確かにマイルストーンだと感心した。かなり歪な“濁
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BLOOD THE LAST VAMPIRE(2000年製作の映画)

3.5

【吸血鬼すぐ死なない】

U-NEXTで久々の再会。公開時に劇場で体験し、確かにテクニカルな驚きはあった。3DCGとの融合と、生々しい音。しかし眼と耳がへぇ〜と感じて終わっちゃった。“要は●●の映画だ
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テルマ&ルイーズ(1991年製作の映画)

4.0

【女だから飛ぶ!…しかなかった】

アマプラ見放題にて再見。最近4K版が公開されたが、確かにロケや映像の魅力も大きいけれど本作の肝は、脚本と女優力ではと。だから劣化したフィルムに依る配信でも、魅力は充
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ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)

3.5

【お肉増量バレット・バレエ】

マシュー・ヴォーンの新作ならそうハズレないだろうし、好きだったブライス・ダラス・ハワードの皮下脂肪の行方がとても気になっていたので、劇場ゆきました。

てっきり『ザ・ロ
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バッファロー’66(1998年製作の映画)

3.5

【赦したくなるナルシシズム】

最近リバイバル上映されたが行けず、U-NEXTで見つけて割とホクホク、再見した。

明らかにナルシシストが作った映画で、エンディングなどその極致だが、巧さがあり、作り手
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逃亡者 カルロス・ゴーン 数奇な人生(2022年製作の映画)

3.0

【穿いていても安心できぬ裸の王様】

『カルロス・ゴーン 最後のフライト』がまぁ面白かったので、併せてサクッと見てみた。その翌年リリースだが、こちらももう、二年前の昔となったNetflixドキュメンタ
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カルロス・ゴーン 最後のフライト(2021年製作の映画)

3.5

【コストカッターがリスクカットされるまで】

ある評を読んで興味が湧き、今さら三年前のドキュメンタリーだが、U-NEXTにてサクッと。

翌年の『逃亡者 カルロス・ゴーン 数奇な人生』と併せサクッたの
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裸足のイサドラ(1968年製作の映画)

3.0

【ラ・ラ・ランドで踊るひと】

これも気になっていたが、U-NEXTにあると知ったので。

イサドラ・ダンカンを振り返るよい機会になったが、映画単体ではあまり、感心できず。

作り手が、彼女の人生ネガ
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ヴィクラムとヴェーダ ヒンディー語版(2022年製作の映画)

4.0

【地獄で地獄】

最後でテーマが鮮やかに着地して、心に手応えありました。

元のタミル版は未見。が、このヒンディー版への変換時、表現揺れが混じったような印象は受けた。

はじめ各種情報が揃ってゆく段で
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

3.0

【眼鏡をかけて眼鏡を探し疲れる】

迷ったが、この監督新作なら見ておこうと行ってきた。

…途中で飽きた。

例えば、眼鏡をかけているのに眼鏡を探してしまうことって稀にwあるが、気づかないその人を少し
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ウンタマギルー(1989年製作の映画)

3.5

【森も冷えてゆく】

公開時に確か、PARCOスペース・パート3で見た。再見の機会を逃していたが、漸くU-NEXTで再会。

18世紀の飢饉を背景に現れた義賊「運玉義留」の民話が、1969年、返還直前
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トワイライトゾーン/超次元の体験(1983年製作の映画)

3.0

【チャイルディッシュゾーン/幼児化体験】

U-NEXTで見つけ、懐い!の思いだけで再見。公開時、大御所による短編四本立てなのに薄いなー、と感じた記憶が蘇り、それからはほぼ倍速で確認。で、やはりマトモ
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バッドランド・ハンターズ(2024年製作の映画)

3.0

【マブリー徒歩でマッドマックス】

Netflixコリアン新作。(精神的)前作にあたる『コンクリート・ユートピア』は未見だが無問題だね。コレって要は、エクスプロイテーション映画だから単体で充分。現代版
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うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー(1984年製作の映画)

3.5

【過炊の夢】

アマプラ見放題にて久々に。

六割方面白くて、他はさすがに賞味期限切れかなと。この時点で、良くも悪くも押井印が刻まれていたのには感心したけれど。

世では漫画原作改変問題が炎上中ですが
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ルパン三世 ルパンVS複製人間(1978年製作の映画)

4.0

【不二子が世界を救う】

U-NEXTにて。映画館が入替制でなかった初公開時、日比谷で続けて、二度見した。夢中で引き込まれたというより、見やすく心地よかった記憶が。

子供ながらTV第二期に失望してい
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ショーイング・アップ(2023年製作の映画)

4.0

【アートよりハト】

渡航等のため劇場には行けず、たまたまU-NEXTがしばし無料で使えることになり、早速見てみた。

…唯一無二のライカート時間健在!ここに浸るだけで心地よい映画体験となるね。

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ブルーベルベット(1986年製作の映画)

4.0

【となりのカオス】

アマプラ見放題にて。久しぶりに見たが、また以前と違った興味が湧き、深くはないが底なし…みたいな感覚に惑わされた。

林業のまち。切り倒した年輪の奥に巣食う蟲…のような者たち。
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F3: Fun and Frustration(原題)(2022年製作の映画)

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【タマンナーヅカ】

コレも先日、海外渡航先のNetflixで見られたインドな一本。が、見たとは言えぬレベル。とはいえ残しておきたく点数なしの暫定投稿しておきます。

コレも早口トークなコメディ。英語
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悪女(2023年製作の映画)

3.0

【備長炭に死す】

Netflix新作台湾映画。キービジュの女性に既視感と思ったら…木嶋佳苗が元ネタなのね。しかも監督が、アニメ『幸福路のチー』のソン・シンインだと知り、二度びっくり。

でも、あの人
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白い肌に狂う鞭(1963年製作の映画)

3.0

【鞭の味】

自宅発掘DVD再見にて。

一時イタホラを追いかけて、マリオ・バーヴァも続けて見たものでしたが、本作はとにかく、カラー撮影の滋味に浸る映画ですね。撮影出身監督のスキルが、遺憾なく発揮され
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