さいらーさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.6

面白かった!
人生論であり演技論の話。

じっくりと時間をかけて登場人物と舞台をセットすると、自然と物語が動き出す。
それゆえに3時間という長尺だけど、見終わった後その長さは感じない。
文句なしの傑作
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地球外少年少女 後編「はじまりの物語」(2022年製作の映画)

4.5

前編での遭難サバイバルから一転、後編ではよりSFとしての色が濃くなっていく。
なかでもAIの扱いは個性的で、この物語において重大な役割を果たす。

監督本人も言っているように、後半はだいぶ展開が駆け足
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地球外少年少女 前編「地球外からの使者」(2022年製作の映画)

4.5

「電脳コイル」の磯光雄監督15年ぶりの新作!
子供でも宇宙に行けるようになった時代、宇宙ステーションで起きた事故により遭難した少年少女のサバイバルを通して、AIと人類による未来への歩みが描かれる。
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パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)

4.4

しっかりと腰を据えて見るべき映画。
Netflixで配信されているからといって流し見しているとマジでわからなくなる。

男社会の権化であるフィルの抱えたとある矛盾に対して、ひ弱に見えるピーターの恐ろし
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花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

4.9

このレビューはネタバレを含みます

僕の心のHPはゼロです。恋愛映画?いいえ、違います。観る人の心を全力で抉りにくる鬼畜映画です。
現代社会における時間というものが引き裂く最高に思えた二人の関係。つらすぎる。つらすぎるのに素敵すぎる余韻
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サイダーのように言葉が湧き上がる(2020年製作の映画)

4.7

色鮮やかなアニメーションで描かれる、コミュ障で俳句好きの男の子と、矯正中の出っ歯がコンプレックスの女の子の一夏のザ・ボーイミーツガール。


俳句好き男子のチェリーがその時々の気持ちを詠む俳句が映画全
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ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

4.7

約半年後に地球に衝突する彗星を見つけてしまった二人の科学者たち。
政府に説明するも、世間に訴えるも、なかなか思うように信じてもらえず……。


なんというか、端的に言うと逆張りシン・ゴジラ。
放ってお
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ファーザー(2020年製作の映画)

4.6

映画自体が認知症を患ったような、不可解極まりない混乱した展開を見せる作品。

それはつまり認知症を患ったアンソニーの主観視点であり、認知症の感覚そのものを観客に味わわせてくれる。

シーンが進むごとに
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スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(2021年製作の映画)

4.9

このレビューはネタバレを含みます

夢を見ているのかと思った。
だって観たかったものが全部詰まっていて、あまりに自分にとって都合が良すぎるのでこれは幻覚なのではないかと思うほどだった。

トビー版とアンドリュー版とトムホ版スパイダーマン
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愛してるって言っておくね(2020年製作の映画)

4.6

何も知らずに観るべし。

概要すら読んではいけない。

とにかく、たった12分、見て損はない。


わかった瞬間、くちポカーン。

面白いと言ったら語弊があるけれど、とても良い12分を過ごせた。

キングスマン:ファースト・エージェント(2020年製作の映画)

4.7

本作の予習に必要なのは『キングスマン』でも『キングスマン:ゴールデン・サークル』でもなく『世界史B』です!
キングスマン最新作というより第一次世界大戦下のスパイ映画として最高に面白かったので、第一次世
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マトリックス レザレクションズ(2021年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

賛否両論らしいが僕は賛。
伝説的な映画の18年ぶりの続編としてあまりにトリッキーすぎるメタ設定で大混乱。
でもよくよく考えるとマトリックスとしての芯はブレてないし、「ああマトリックスってこういうテーマ
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ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ(2021年製作の映画)

4.8

IMAX版で鑑賞。


映画『ヴェノム』シリーズはヴェノムとエディの物語である。

何を当たり前のことを、と思うかもしれないが、それを強く感じたヴェノムシリーズ二作目。敵としてファン待望のカーネイジと
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劇場版 SHIROBAKO(2020年製作の映画)

4.0

大好評で終了したTVアニメシリーズ待望の劇場版。TVアニメシリーズラストから時は経ち、4年後が舞台。

散り散りになった馴染みのキャラ達が集結していくのが物語のキモとなっており、TVアニメシリーズであ
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レッド・ノーティス(2021年製作の映画)

4.6

ドウェイン・ジョンソン×ライアン・レイノルズ×ガル・ガドットの共演で描くケイパー映画。
そんなの面白く無いわけがない。


監督は『セントラル・インテリジェンス』や『スカイスクレイパー』でドウェイン・
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フリー・ガイ(2021年製作の映画)

4.8

ゲームのモブキャラが意志を持ったら……?というライアン・レイノルズ節を活かした一風変わったアクションコメディかと思いきや、その実、現代に甦った『トゥルーマン・ショー』だった。
なんとも嬉しい誤算。
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エターナルズ(2021年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

クロエ・ジャオらしさは、自然光の荒涼とした美しい野外シーンには見られるが、意外とその程度。正直その同じ土俵なら同じ公開時期の『DUNE/デューン 砂の惑星』に軍配が上がってしまう。

全体としてはマー
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ホドロフスキーのDUNE(2013年製作の映画)

4.0

芸術に命を捧げた結果、製作中止となった幻のDUNEの存在をホドロフスキー監督が語るドキュメンタリー。


製作はされなかったものの、その後の映画界に凄まじい影響を与えた企画だった。



製作中止のシ
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劇場版 ソードアート・オンライン プログレッシブ 星なき夜のアリア(2021年製作の映画)

4.6

TVアニメ一期第2話『ビーター』までの話をアスナ視点で描く本作。
とは言え、プログレッシブは本編と微妙に話が違う世界線の話。ほとんど同じだが、細部が異なるのでそれはそういうものと思って見るのが吉。
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DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

4.7

DUNE PART ONEってドドンと一番初めに出てくるんだけど、まぁつまり今作では完結しないわけで。
例えるならインフィニティウォーの面白さなのよもう。続編製作無事に決まったからいいけど、こんなん完
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最後の決闘裁判(2021年製作の映画)

4.8

リドリースコット御大の新たな代表作。

興行的には失敗に終わりそうだが、映画としての出来栄えは目を見張るものがある。

リドリー・スコット×中世ヨーロッパの歴史モノと来れば、かっこいいマッチョな男の活
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ジェームズ・ボンドとして(2021年製作の映画)

4.5

シリーズ初のブロンドヘアのボンドとしてダニエル・クレイグが起用された経緯から、発表時の大バッシング。
それを受けての「カジノ・ロワイヤル」の撮影から、公開後の大成功と世間の盛大な手のひら返し。
そこか
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007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(2019年製作の映画)

4.6

「カジノ・ロワイヤル」から15年続いたダニエル・クレイグ版ジェームズ・ボンド最終作。

クレイグ版ボンドで育ってきた自分にとってはそれだけで充分感慨深いものがあるが、本作「ノー・タイム・トゥ・ダイ」の
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シャン・チー/テン・リングスの伝説(2021年製作の映画)

4.8

な…なにこれ……。
MCUトップレベルで面白いんですけど…!!

終始「お…思ってたんと違うッ…!!」(いい意味で)となっていた。


アクションではMCUトップだと思ってたウィンター・ソルジャーを悠
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もののけ姫(1997年製作の映画)

4.0

弓掴むアシタカのシーンとエボシ様がかっこいい映画。

劇場版メイドインアビス 深き魂の黎明(2020年製作の映画)

4.5

原作読んでるので話は知ってたけど、アニメになるとこれまたキツくて最高だった。

ボンドルド卿好き……。

紅の豚(1992年製作の映画)

4.8

戦争ごっこが好きなバカな男たちと、それでもそれを好きな女性。

成長に繋がる冒険もなく、大それた使命もない。
なぜならもう成長しきった大人で、そんなものは必要ないから。でもドラマはある。

ただ好きな
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ブラック・ウィドウ(2021年製作の映画)

4.0

スパイ映画としては面白いけど、MCU映画としては中の下くらいの感じ。

アクションシーンは少ないながらもタスクマスターとの戦闘は面白かった。
ただそのアクションもタスクマスターの能力がアレなのと、スパ
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ウィズアウト・リモース(2021年製作の映画)

4.5

ロシアの事をめちゃくちゃな国として描いてるあたりがなんともトム・クランシーみを感じる。
時代が時代だからしょうがない。

でもそれ以上に黒幕の動機が前世代的で現代視点で見ると古臭い内容の映画ではある。
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トゥモロー・ウォー(2021年製作の映画)

4.6

『世界侵略:ロサンゼルス決戦』好きの自分にとっては大好物な作品だった。

気持ち悪いエイリアンと、タクティカル(素人)な戦闘、タイムトラベルものだったり、アルマゲドン風だったり、遊星からの物体Xだった
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ゴジラvsコング(2021年製作の映画)

4.8

バカだなぁ!!!(歓喜)

監督がゴジラとコングを喧嘩させる事しか考えてない事により、極限まで人間ドラマを削ぎ落とし、ストーリーも一応作品世界の中の理屈は常に通ってるんだけど肝心のモンスターユニバース
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ディレクターズカット ブレードランナー 最終版(1992年製作の映画)

4.4

魅力の80%はその世界観。
近未来SF、いわゆるサイバーパンク風世界のビジュアルを決定付けた作品。

ハードボイルドな演出と、ギラついた美術や音楽。
そんなビジュアルとは裏腹に、描かれるテーマは極めて
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13時間 ベンガジの秘密の兵士(2016年製作の映画)

4.5

ド派手な銃撃戦が見れるマイケル・ベイ印のアクション映画。

実話を基にした話らしいが、もちろん史実は何も知らないので、「この大使を守り抜く系かな?」と思ったら、わりとあっさり大使がいなくなってて、どん
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映画大好きポンポさん(2021年製作の映画)

5.0

『映画大好きポンポさん』今年度ベスト級どころかオールタイムベスト級映画に出会ってしまった。最高すぎてもう泣きっぱなし。


「これって自分のために作られた映画なのでは?」と思わされる作品は文句なしの名
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