はみさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

はみ

はみ

映画(282)
ドラマ(0)
アニメ(0)
  • List view
  • Grid view

ランド/再生の地(2021年製作の映画)

3.2

U-NEXTにて鑑賞。厳しい大自然の山小屋で女性一人で、薪割りもできないサバイバル未経験者が暮らすなど、あまりに準備不足で無謀。案の定、食料も底をつき凍死寸前のところで取ってつけたように助けが来るのは>>続きを読む

パラダイス/半島(2023年製作の映画)

3.4

人は強さと弱さと優しさが混在しているものなんだな、と。そして優しさは生きていく上で時に足枷にもなるんだ、と。
そんな雑観。
解釈は観客一人ひとりに委ねられているのかもしれないが、最後のシーンは… ラス
>>続きを読む

ダンサー イン Paris(2022年製作の映画)

3.8

オープニングのバレエシーンが極美。
ストレッチで魅せる身体のしなやかな動きも美しい。
登場人物もいい人ばかりで、ストレスなく鑑賞できる。
美しいものを、観て楽しむ作品。

冬時間のパリ(2018年製作の映画)

3.3

U-NEXTにて鑑賞。
デジタル社会の風刺を込めた、エスプリを効かせた会話劇のようだが、要は2組の夫婦の浮気がベースの、軽妙なお話。
ストーリーはともかく、食事のシーンなど、フランスセレブの洒落た生活
>>続きを読む

ぼくを探しに(2013年製作の映画)

3.7

U-NEXTにて鑑賞。POPで絵画的な映像は観ていて心地よい。ハーブティーに添えられるお菓子も美味しそうで…♡
ストーリーはともかく、映像だけで満足できた。

熊は、いない/ノー・ベアーズ(2022年製作の映画)

3.4

監督自ら出演しているので一見ドキュメンタリーかと思ってしまうが、フィクションなんだね。
映画製作が禁止されている監督がリモートで撮影隊に指示を出すも、山村で電波状況が悪く、接続を試みようと苦労する姿が
>>続きを読む

CLOSE/クロース(2022年製作の映画)

3.7

思春期はとうの昔に過ぎ去ってしまった者から見たら、あるいは、同じ息子を持つ母親の視点から言わせてもらうと、「こんな事で…」と思わずにはいられない。でも、思春期の頃は、そんな些細な事で本人もわけがわから>>続きを読む

アーサーとミニモイの不思議な国(2006年製作の映画)

3.6

U-NEXTにて鑑賞。
事前の情報無しで選んだ作品で、見はじめ、子ども向けだったかなぁと思いつつ…ところが、ハイクオリティなビジュアルで、大人も十分楽しめるものだった。
エンドロールでリュック・ベッソ
>>続きを読む

ファルコン・レイク(2022年製作の映画)

3.8

「14歳になったらスマホを買ってもらえる」と語る主人公の少年の、みずみずしさと危うさが16ミリフィルムの映像全編に溢れ出ていた。

湖は時に暖かな夕陽を映し、時には不穏な深い闇に沈み…色々な表情を見せ
>>続きを読む

アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

3.5

オープニングシーンからペパーミントカラーの空が広がり、ウェス・アンダーソンの世界観全開。
ストーリーの不可解さもある意味、心地よく… (苦笑)

ストーリーを追いかけるよりも、映像を楽しむという方向で
>>続きを読む

ウーマン・トーキング 私たちの選択(2022年製作の映画)

3.6

この村の女性は教育も受けず文字の読み書きもできない。パソコンやスマホもなく、閉ざされた社会の中でただ信仰だけを心の支えに日々耐えている。映像を見る限り100年以上前の設定に見えるが、これが2010年を>>続きを読む

君は行く先を知らない(2021年製作の映画)

3.7

イランの今の社会状況を映画から学んだ。
どこにでもいる普通の家族の家族旅行のようなリアルなやりとり、そこに悲壮感を感じさせることはなく、それ故、長男が旅立った後、自身を奮い立たせるように車内で大声で歌
>>続きを読む

猫と、とうさん(2022年製作の映画)

3.0

感想。「猫が可愛かった」
それ以上のものを求めない方がいいかも。
というか、猫だけで満たされると思えば、納得できる作品・・・
ドキュメンタリーとして何を伝えたいのか、いまいち私には刺さらなかった。
>>続きを読む

⾼野⾖腐店の春(2023年製作の映画)

3.5

多少の物足りなさは感じたが、古き良き日本映画(寅さん的?)もたまにはいいかも。
家族の繋がり、大切さが痛感できる内容だった。歳を重ねるにつれ、それは切実に感じる。
それと、高野豆腐店のような、誠実にコ
>>続きを読む

658km、陽子の旅(2023年製作の映画)

3.7

引きこもり生活でレトルトのイカスミパスタを、唇を黒くしながらクチャクチャと食べるシーンが妙に印象に残っている。
この沼のような生活から外の世界へ引きずり出してくれたのは亡き父親…
陽子にとって、再生の
>>続きを読む

世界のはしっこ、ちいさな教室(2021年製作の映画)

3.8

3人の女性教師が赴任した先は、一人は西アフリカの電気も水道もない辺境の村に、一人は洪水で水没した村に、もう一人は遊牧生活を送る子どもたちの元に…。
それぞれの学校は建物と言うより小屋であったり、船の中
>>続きを読む

ミャンマー・ダイアリーズ(2022年製作の映画)

3.6

冒頭、「安全を考慮して製作スタッフの名前は匿名となっています」とテロップが。出演者の顔も判明できないように隠してあった。

10名の匿名監督による短編作品をベースに、その作品と作品の間に、一般市民がS
>>続きを読む

しん次元!クレヨンしんちゃんTHE MOVIE 超能力大決戦 〜とべとべ手巻き寿司〜(2023年製作の映画)

4.5

今回のクレしん映画は3Dにした事よりも、今の世相を色濃く反映させていた事がむしろ特色。非正規雇用や貧困など社会が抱える歪みから生じた不満分子は現実の事件ともリンクし、単なる子ども向けアニメとは一線を画>>続きを読む

裸足になって(2022年製作の映画)

3.7

アルジェリアの不安定な社会状況が作品を通して伝わってきた。
社会福祉も未熟で公的な支援制度も不完全な社会で、心身のハンディをおった女性たちが互いに寄り添い、「踊ることで」自分たちの生きる目的と喜びを掴
>>続きを読む

グッバイ、レーニン!(2003年製作の映画)

3.6

20年前の作品。WOWOWにて視聴。レーニンとあるが舞台は1990年代の東ドイツ。母親のためベルリンの壁崩壊後も、未だ社会主義国家が続いているよう懸命に装う息子。コメディというよりホームドラマ。息子に>>続きを読む

インディ・ジョーンズと運命のダイヤル(2023年製作の映画)

3.5

はじめ老いたインディを見るのに抵抗があったが、シリーズラストという事で締め括りの意味で鑑賞。
ストーリーは、やや飛躍しすぎるのでは…とも思ったが、全体的にテンポ良く2時間半を超える上映時間でも淀みが無
>>続きを読む

リバー、流れないでよ(2023年製作の映画)

3.4

アイデア勝負の意欲作。ミニシアター系の劇場でやりそうなのに、まさかTOHOシネマズ日比谷で上映するとは(笑)
人の少ない貴船の風景が美しく、今の外国人観光客のオーバーツーリズムの現状からは羨ましい景色
>>続きを読む

みちのみちのり(2022年製作の映画)

3.8

行政と住民が一体となって昔ながらの自然を守りつつ、15年以上かけて少しずつ完成させた神話ゆかりの道「記紀の道」。
地域に流れる小川周辺の掃除を日課としている方、蛍を育てる方、季節の花を植栽する方々…
>>続きを読む

⻘いカフタンの仕立て屋(2022年製作の映画)

3.5

モロッコの街並み、人々の営み、暮らし… 今まで知り得なかったモロッコのリアルな姿を作品を通じて鑑賞できた。主人公の妻の好物でもある、市場で売られている小さなミカンが物語の所々で印象的に描かれていた。>>続きを読む

aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

3.5

11歳の頃に、自分の父親の人間としての未熟さなんて大抵、理解できないだろう。父親と同じ年齢になった娘と鑑賞者が共通した視点で、当時の父親を俯瞰して観る。物語は多くを語らず、結末も曖昧なまま終わるが、そ>>続きを読む

怪物(2023年製作の映画)

4.1

登場人物それぞれの視点から物語は描かれていく。
何が真実なのか、怪物とは誰なのか… 見る前はそんな興味を持っていたが、見終わって、そんな答えは不問だと気づく。予告編の「かいぶつだーれだ」に惑わされた
>>続きを読む

アダマン号に乗って(2022年製作の映画)

3.3

ドキュメンタリー映画が好きでよく観るが、本作はいい意味で制作側が何も手心を加えていない。よくあるナレーションもBGMもなく、淡々とあるがままの日常を映し出している。この作品をどう捉えるかは観る者に委ね>>続きを読む

ウィ、シェフ!(2022年製作の映画)

3.7

移⺠⼤国フランスが抱える社会問題を、暗く描かずコミカルに人情味溢れた作品に仕上げているが、反面、現実はきっともっとシビアなんだろうと想像しながら鑑賞していた。
実在するシェフをモデルにした物語で、登場
>>続きを読む

パリタクシー(2022年製作の映画)

3.8

たまたま迎車に向かった乗客は92歳の老女。パリの街を走りながら語る彼女の思い出話は、主人公のタクシー運転手が抱える問題など、取るに足らないちっぽけなモノに思えるほど、壮絶な半生だった。そんな辛い過去を>>続きを読む

ちひろさん(2023年製作の映画)

4.2

ちひろさん、という複雑な要素を抱え込んだ、でも何とも言えない魅力的な女性像を作り上げた脚本を称えたい。その役を、ある種の切なさを漂わせながら演じた有村架純が良かった!! 主人公の心にある闇…(それを具>>続きを読む

飯舘村 べこやの母ちゃん(2022年製作の映画)

4.2

東日本大震災の福島第一原発事故後、牛とともに生きてきた酪農家の3人の母ちゃんを10年の歳月をかけて追ったドキュメンタリー。
放射能汚染で全村避難が決定し、泣く泣く牛を手放した人、牛を連れて別の地で酪農
>>続きを読む

丘の上の本屋さん(2021年製作の映画)

3.5

日常の暮らしの中に本があるって、素敵なんだな…と。ネット社会のいま、この世界観は新鮮に映った。
所々、睡魔に襲われたが、つまらないからではなく、あまりの心地よさに・・・

チョコレートな人々(2022年製作の映画)

4.2

性別や年齢や障害の有る無し… 人を分別する全てを取り払い、本当の意味での多様性つまり凸凹を受け入れ融合する。映画「チョコレートな人々」はそんな魅力的な凸凹な人々が溶け合い日々を生きて行く姿をリアルに追>>続きを読む

ミス・シェパードをお手本に(2015年製作の映画)

3.6

劇作家アラン・ベネットと不可思議な老女との親交。アラン・ベネットは実在する人物で英国を代表する劇作家だそうだ(知らなかった)。本作はこの作家の実体験をもとに描かれた回想録でほぼ実話とのこと。実話となる>>続きを読む

ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

3.7

いつも意識せず当たり前のように周りに存在している電車や車などの街の騒音…。本作ではそれが騒音ではなく、詩的な音に聴こえてきた。
聴こえない世界は想像するしかない…だから本作も同じ聴覚障害者を描いた「コ
>>続きを読む

ドリーム・ホース(2020年製作の映画)

3.6

実話である事が先ず好い。村人の閉塞感を払い日常を輝かせる、まさにドリーム、奇跡のようなストーリーでも、実話という事で納得できる。
平地レースに比べて障害レースは見ていてハラハラした。というか馬が怪我で
>>続きを読む