あやぽんさんの映画レビュー・感想・評価

あやぽん

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TOKYO TRIBE(2014年製作の映画)

3.3

ひたすらオンナ!下ネタ!バイオレンス!雷音上映で鑑賞したため、音楽を耳よりも心臓、身体で感じた。
人も音もぐっちゃぐちゃに入り乱れる空間を前に、劇場の空気が震え上がった。
映画の中では皆自分の人生に素
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横道世之介(2013年製作の映画)

3.6

大切な何かを抱きしめたくなるような、それでいて何かに抱きしめられているような、温もり溢れる作品。
普段は何気なく過ぎ去る日々も、切り取ると小さな宝石がたくさん散りばめられていたと気づく。
観る前よりも
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ソレダケ that’s it(2015年製作の映画)

3.6

一度見始めたら逃げられない、心臓の根っこを掴んで離さない作品。
爆音、疾走感、破壊力、バイオレンスに溢れる場面展開に振り落とされないよう必死で。
the映画館の映画、ストーリーよりまずは大音量で"聴く
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誰も知らない(2004年製作の映画)

3.6

子どもが生きるエネルギーは時に残酷すぎるほど力強いが、その生命力以外では彼らはあまりに無力である。
生きることしか知らない4人は、ただ懸命に毎日を生きるしかなかった。
散りばめられた現実のピースをかき
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凶悪(2013年製作の映画)

3.8

凄惨なシーンはいくつもあるが、最後の面会室で藤井を指差す無言の木村が何より怖い。
ガラスに映る木村の顔が、藤井と重ねた自分の心中を見抜かすようで鼓動が高鳴る。
そして裁判中に取り乱して声を荒らげる藤井
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何者(2016年製作の映画)

3.3

嫉妬と自己正当化、見栄と劣等感。「仲間」の顔をして集う紛れもない「他人」同士の"就活対策本部"に社会の縮図を見た。
外面よく自分を飾るほど反比例して湧き出てくる汚い内面に失望しながら、がむしゃらになれ
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葛城事件(2016年製作の映画)

3.8

どん底まで救いようがなくて、究極に後味と胸糞が悪い…というのは最上級の褒め言葉。
人間誰しもが気付かぬうちに内に秘めている狂気。それを放出させた稔の事件で、脆かった家族はあっけなく崩れた。
闇はじわじ
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そこのみにて光輝く(2013年製作の映画)

4.3

わたし史上これを超える映画には出会えないと思う。
息を吸うと暗く重たい、生々しい空気が流れ込んでくるような感覚がある。
函館の"底"でまっすぐに生きる男女の、透き通った空気感が愛おしい。
最後まで救わ
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自殺サークル(2002年製作の映画)

2.8

「あなたはあなたの関係者ですか?」
改めて聞かれるとわからなくなる。他の誰よりも自分に関係があるのは自分だと思っていたが、わたしとわたしの関係とはなんだろうか。
もちろん覚悟の上の鑑賞ではあったが、惨
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さよなら歌舞伎町(2015年製作の映画)

3.5

くさい言い回しだが、人は皆人生というドラマに生きている。
そして同じ日に同じホテルに泊まった偶然が、それぞれの人生を交錯させていく。
ラブホテルという特殊な環境で本能をむき出しにした男女が、生を求める
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湯を沸かすほどの熱い愛(2016年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

驚きのホラー展開は、銭湯を支えてきた母親への最上級の愛情だろう。
多少強引ながら、冴えない娘と旦那の背中を押す彼女は強かった。
ただし銭湯屋に生まれたことも、母親を亡くしたことも、名前も知らない妹を連
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映画 山田孝之3D(2017年製作の映画)

3.6

彼の思考やセンスという感覚的な部分は、正直何年ファンを続けていてもわからない。同時にわかりたくないとも思う。
どんなに近付いてもくるくると身をかわして去っていく後ろ姿を、追いかけることが楽しいのかもし
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TAKAYUKI YAMADA DOCUMENTARY「No Pain, No Gain」(2019年製作の映画)

3.8

これだから好きなんだ、山田孝之。
いい意味で常に人を"裏切り"続ける彼が、画面の向こうで生きていた。
人間味、泥臭さ、執念。
かっこよく生きようとしないかっこよさに、心の底から憧れる。
この人の"ずっ
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怒り(2016年製作の映画)

4.0

信じていた人に裏切られた憎しみ、愛する人を信じてあげられなかった虚しさ、信じてもらうことを知らない孤独。
いくつものやるせない感情が、静かに渦巻いて彼らを惑わせる。
様々な怒りの形はそれぞれ相手、自分
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きみはいい子(2014年製作の映画)

3.8

「きみはいい子」、"きみ"は子どもであり、頑張る母親であり、働く父親であり、必死な先生であり、皆本当にかっこいい。
人間は強がっていても弱い部分は必ずある。泣きたい時もあっていい。人の優しさに思い切り
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新しい靴を買わなくちゃ(2012年製作の映画)

3.5

旅先で撮ったハンディカムの中の想い出を、丁寧にリボンをかけてプレゼントされたような気分になる。
女性監督のためか、常に画面がキラキラしているような印象を受けた。どのシーンを切り出してもポストカードにな
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白河夜船(2015年製作の映画)

3.6

触れると壊れて消えてしまいそうな、ふわふわと現実を彷徨う儚い愛の物語。
白川夜船。白昼夢。昼と夜、夢と現実の境目なんて実はどこにもないのかもしれないと思った。
夢の世界に飲み込まれそうになりながら、自
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トイ・ストーリー4(2019年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

おもちゃとしての本当の幸せを探す冒険。過去3作とは立場が変わり、「誰かの1番」ではないと受け入れなければならない現実が苦しい。
過去の理想に囚われすぎてはいけない、視野を広げれば別の幸せに気付けること
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ドラゴンクエスト ユア・ストーリー(2019年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

劇中の音楽やキャラの動き、戦闘シーンに至るまで全てにおいてドラクエ5の世界観が再現されていた。
もちろん構成上ストーリーの省略はあるものの、迫力充分で大興奮だった……ラストを除いて。
ファンタジー作品
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アラジン(2019年製作の映画)

3.3

吹き替え版鑑賞。言わずと知れたディズニーの名作を映画館で観ることができて嬉しい。
A whole new worldやFriend like meは歌詞がアレンジされて個人的には少し違和感を感じたもの
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愛のむきだし(2008年製作の映画)

3.8

創造、崩壊、そして再生。再生より再創造に近いだろうか。
その莫大なエネルギーの渦の中心にいる少年が穴、空洞、0からの脱却に奮闘する4時間は、全く長さを感じさせない。
愛を恥じるな!愛をむきだせ!という
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