このレビューはネタバレを含みます
エリセの新作「瞳をとじて」鑑賞。約3時間の長さだが、それほど長さは感じさせないのはさすがと思いつつ、「また父の失踪と娘かよ(エル・スールをどうしても思い出しちゃう)」との感想も。勿論今回は父と娘だけで>>続きを読む
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十三のシアターセブンに行き、小橋めぐみさん主演の映画「あみはおばけ」を見て、舞台挨拶を聞く(実物の小橋さんはめちゃくちゃお綺麗で、ものすごくお若く見えた)。
ストーリーはネタバレなしの紹介が難しい。静>>続きを読む
先日田宮二郎版の「白い巨塔」(1978)を見た勢いで、今DVDで「華麗なる一族」(山本薩夫監督、1974)を見ているのだが、キャストでダブる人が多すぎて脳が混乱している(笑)。順序は逆なのだが。にして>>続きを読む
ふらっと「響け!ユーフォニアム アンサンブルコンテスト」を見に行く。短編が原作で、1時間弱の小品だが、やはりこの作品を作れるほどに「回復」して来た京アニを思うと、感慨深い。内容は正直、可もなく不可もな>>続きを読む
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宮崎駿の「君たちはどう生きるか」を見ました。事前広告もなし、パンフレットすら売らない、見た人は気を遣ってネタバレを避ける、ということになっていますが、あまり読む人もいないこちらでは、少しだけネタバレ感>>続きを読む
いわゆる「藪の中」構造の映画で、マルチアングルで事態の「真の姿」が見えてくるかと思ったら、それを裏切る脚本の妙。「盛り上がってきたぞ〜」「真相が分かるぞ〜」という瞬間に、こちらの期待をはぐらかすような>>続きを読む
ヤン・ヨンヒ監督の家族映画の集大成。
両親とも朝鮮総連の活動家で、兄は皆「祖国」へ帰還し、仕送りを続ける母の行動の背後に実は済州島の「四三時件」の影があった、というスープ以上に近現代韓国の悲劇を煮詰め>>続きを読む
事実を基にした作品として上出来。大統領の暗殺者の金部長の最後の証言が胸を突く。
いわゆる密室状態のパニック映画のパターンな訳だが、次から次へと危機が迫ってくるので、予定調和的なラストが予想されても、画面から目を離せなかった。トム・ハンクスとケビン・ベーコンはハマり役。
あのテレビの小さなエピソードをどう膨らますのかと思っていましたが、ドアンを超有能な軍人にして、政治的駆引も付け加えて作劇していましたね。ゴップもマ・クベも憎めないオチに。ラストも大幅な改変なし。伊藤静>>続きを読む
よくあるファンタジー系青春アニメ。意外性はなかったかなあ。「ガンダーラ」にはしょっぱな驚いたけど。この手の作品に素直に感情移入できないくらい汚れたおっさんになってしまったってことかな…。
でも、秩父だ>>続きを読む
一時期、僕は洞口依子が好きで、それで見に行ったと思う。ストーリーはほぼ忘れたが(「お前だって欲情してる」みたいなセリフは何となく覚えているが)、タイトルがカッコよくて、それだけが記憶に残っている。
まあまあ面白かったが、人物関係が分かりにくいのが難点。朝鮮王朝史を知らないとなあ。あと、リアルなんだけど格闘シーンが暗い。復讐物としては中途半端なんだよな(史実に近いとも言えるが)。
そう言えば、これも見たことあったな、どこかのミニシアターで。あんまり印象に残っていない映画だけど、おそらく物語として予定調和的だったからだろう。ヴァネッサ・パラディは文句なしに美しかったが。
NHKBSにて視聴。トキワ荘のエピソードは、実際にいた漫画家たち(特に藤子A先生の『まんが道』など)によって語られてきたが、この映画はそのロマンティックな「神話」を削ぎ落として淡々と進む。悪口を言うと>>続きを読む
たまたまDVDで鑑賞。原作が原作なだけに、派手な改編もできないだろうが、話としては淡々としたもの。
末娘役の古手川祐子の可愛さが尋常ではない(笑)。あと、石坂浩二の役が味わい深かった。
遅ればせながら、この映画を鑑賞。アル中でダメダメな主人公があるきっかけで立ち直り、偉業を成し遂げる、というある意味安心できるストーリー。現実のややこしいところは大分捨象されているが、あくまで「史実に基>>続きを読む
今、帰りの電車の中でパンフレット読みながら、映画「記憶の戦争」を反芻している。少しBGMとかを抜いた方が良いかとも思ったが、まずはこんな重たいテーマを取り上げた製作陣に敬意を表する。
韓国は戦前は被害>>続きを読む
妻と一緒に鑑賞。各報道機関や人物インタビューのドキュメント部分がよくまとまっているので、間に挿入されるアニメパート、あまり要らなかったかも、というのが正直なところ。国会中継のシーンを延々見せられても、>>続きを読む
なんの予備知識もわざと持たずに行ったので、三部作の最初のものとも知らず「え、これで終わり?」と最初思ってしまった(笑)。
富野監督は(今更ですが)、クェスとかギギのように「勘だけ異常に鋭くて周りを振り>>続きを読む
ベタな題材だけど泣ける。障害を持つ弟に両親の関心が集中するのを耐えている「聞き分けのいい」お姉ちゃんの存在がリアリティを支えていた。
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4月28日に一度目を見て、5月14日(偶然だが、本作の「主人公」の一人である荒木氏の出家記念日)に京都シネマ初日に2度目の鑑賞。2回見たことでこの映画に対する感想が多少変わったので、ネタバレ込みで以下>>続きを読む
昔に島田叡の伝記(中野好夫、田村洋三)を読んでいた僕にとっては新しいところはあまりなかったけど、初見の方には非常によくまとまって情報を提供していると思いました。これだけの証人を集めただけでも佐古さん偉>>続きを読む
最後の「エヴァンゲリオン」、見終わりました。まだ上映中なのでネタバレはしないつもりですが、抽象的かつ仄めかし的な感想を二つだけ。
まず庵野監督はやはり「ナウシカ(原作版)」をやりたかったんだな、という>>続きを読む
池袋のオールナイトでなぜか見たんだよな、これ。カッコ良すぎる役所広司さんと美しすぎる黒木瞳さんで、幻想をばら撒くことには成功している。いわゆる「不倫」のめんどくささやややこしさが捨象されていた印象。
中嶋朋子の成長と、陣内孝則の「オカマ(この時代なので敢えて使います)」役が印象に残っている。
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胃がキリキリ痛くなるようなサスペンス。イ・ヨンエ様演じる母親は、これでもかという不幸に見舞われて、劇中で手ひどい扱いを受ける(彼女の笑顔はほぼ封印される)。サスペンスとしては良い出来とは思うけど、結構>>続きを読む
TV版第1期の総集編。ストーリーは要するに「スポ根」。そこに百合、というか、女の子同士の強い結びつきを叩き込んだ構成。久美子と麗奈だけでなく、三年生トリオもそうなんだよね。でも、滝先生はパワハラ体質だ>>続きを読む
絵は綺麗だし、繊細に描いているのだが、やはり初っ端のいじめがきつすぎて、主人公の「贖罪」の道程の同伴者にはなりたくない、という気持ちが強すぎた。
その後、ネットで色々感想を見て、「植野さんに甘く川井さ>>続きを読む
なんとなく、レンタルビデオ屋で大昔の「銀河鉄道999」と「幻魔大戦」を借りて来て、この連休に見た。計らずも、りん・たろう監督、青木望音楽の映画だったのに気づく。ゴダイゴもキース・エマーソンの主題歌もか>>続きを読む
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なんとなくレンタルして、40年ぶりくらいに鑑賞。
ぶっちゃけメーテル自体が「魔女」そのものなんだけど、惑星メーテルの崩壊シーンの音楽が美しすぎて、メーテルの酷さがウヤムヤになってるよね(笑)。青木望先>>続きを読む
僕はこれまで、例えば大林宣彦や岩井俊二のような「男の思う理想的な少女」を彫琢しようとした映画を結構見てきたと思うが、この映画は、14歳ごろの少女のリアルをフィルムに焼き付けるのに成功している。
少女同>>続きを読む
傑作。僕も朝鮮近代史を齧っているので、この映画の元ネタの「朝鮮語学会事件」のあらましは知っていたが、それをこのような映画に昇華(消化)した製作陣の力量に感服。皇民化政策が進行していく中での抵抗運動とし>>続きを読む
その後のカンボジアの歴史を多少は知っているので覚悟はしていたが、それでもキツい内容。
ラスト(ハッピーエンド)には当然感動するけど、この背後に数百万のバッドエンドがあったと思うと、鉛を飲んだような気持>>続きを読む
早速「ホドロフスキーのサイコマジック」を鑑賞。これははっきり言って、ホドロフスキーの映画を数本観ていないときついかも知れない。
最初のあたりは「あれ、なんか穏やかに過ぎていくぞ」と思っていたら、その後>>続きを読む
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ドキュメンタリーなので、多少のネタバレを含みつつ感想を。
前作「精神」にて撮影された「こらーる岡山」の精神科医の山本先生が主役。前作ではどちらかといえば患者が主役だったが、今回は山本先生ご夫妻にカメラ>>続きを読む