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誰が発見しても、世界は変わらない。そうであったものが、そうであるまま続いていく。
しかし、社会は、誰が、いつ、どこで、どのように、その世界の事実を明らかにしたかで、まったく異なる様を見せることになる。>>続きを読む
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地面から掘り起こす=発掘すること。
発掘されたものは事実ではなく、虚構でもない。
物語を発掘する?
タイムマシーンとしての河。
だから、冒頭の貨物船とルーが乗るカヌーの動きは対向する。
カメラはあ>>続きを読む
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「やったか!?」→「ギャオーン!」
脱出装置しかり、電報もしかり、とにかく観客を驚かせず、VFXに集中してもらうための配慮が行き届いている。
典子という存在は、敷島に戦後を迎えさせるための便利な道具>>続きを読む
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なんでも変わっていく。盆栽が伸びる緩慢さで、しかし、取り壊されて空き地が現れる唐突さで。
周遊という言葉が、平山の生活にはよく似合う。
それは、平山(周吉)という名を与えられたという以上のことだ。>>続きを読む
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宮崎駿-の/という-悪夢
老齢を過ぎようとしている作家の作品に集大成を見ようとするのは、観客として当然のことだが、それにかまけ、今まで現れていなかったものを見逃すことがないようにしたい。
例えば、>>続きを読む
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視線は顔と分かち難く、顔は魂と分かち難い。
視線-顔-魂の三幅対は仮面によって結節され、その仮面を受け継ぎ、乗り継いでいくから仮面ライダーなのだろう。
前作を振り返れば、非人間的な単独者の物語で採用>>続きを読む
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人によるのだろうけれど、なぜ映画を含むフィクションを人は求めるのか、その理解の順番が転倒していると、私には思われる。その限りで、本作に全く賛意を感じない。
本作では、エヴリンがマルチバースというさま>>続きを読む
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人は、顔に興味がある。
顔を見ずにはいられない。
それが大スクリーンに映った巨大な人の顔ならば、なお良い。
激突・爆発・人死など、映画でなければ、あるいは、映画でこそ経験しうるものの擬装/再現と、ご>>続きを読む
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いいもの見たわ
派手なセットを組んでも、ショッキングな映像を使おうと、文学性の高い脚本を書こうと、豪華スターを起用しようと、ふんだんな予算でCGを作り込もうと……心動かされるとは限らないが、的確な視>>続きを読む
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2時間で十分だと思う。
トーキー撮影、要塞など、作品を薄めているシーンが1時間ほどあるように思える。どちらも当時の社会風俗についての豆知識程度の話であり、わざわざ映画館で見るような話ではなかった。>>続きを読む
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おそらく、映画としては文学的にすぎるのではないだろうか。
ふたりの諍いというのが、対岸のアイルランド内戦と軌を一にしていることは容易に了解されるだろうが、しかし、例えばコルムが、まずは一本の指を落と>>続きを読む
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世界を写すことに成功している、と言ったとしても、本作に対しては誉めすぎということはないだろう。
世界はこのようである。
ただし、ケイコ/あなた/私が、それにどのように感応しているかは別の話だし、その>>続きを読む
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冒頭の飛ぶ鳥のウソくささは大いに問題と思う。
最後の話のひっくり返し方も、お爺ちゃん弁護士が論破したあり得ないシナリオが真実だったということになり、単に雑なようにしか思えない。
これはミステリーとして>>続きを読む
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私が知らないだけで、最近の映画はそういうものなのかもしれないけれど、正しい映画以外作ってはいけないと製作者自身が思っているのではないでしょうか。
だとしたら、映画を見に行く理由なんてありませんよね。
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破顔爆笑、満面の笑み
物語人物台詞背景すべてに新海誠が漲っており、新海誠が漲りながら作ったことが伝わってくる。
じっくりコトコト煮詰めた特濃無調整新海誠
実は「猫」の系譜を考える際に、本作を考慮>>続きを読む
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「猫」の再来はまだ遠いようだ。
本作では「声」は重ならず、かわりに、幾度かの抱擁と、手を取り合う様が描かれる。
埋められない距離を無にする「声」から、近づき離れ触れ合うことが可能な身体への移行を、孤>>続きを読む
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顔という仮面の見えざる奥行を求める物語なので「顔のショット」が多用されるのは、それがいかに浅はかで安易だとしても、百歩譲って筋道が立つとして、それらがすべて不適切であることはどうしようもない事実である>>続きを読む
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暗い部屋で激しく点滅する画面を二時間以上眺めていたので、非常に疲れ、頭痛を感じる。
ブラッド・ピットと真田広之が出演しているにも関わらず、疲れと頭痛を感じたこと以外に本作について言うべきことがないので>>続きを読む
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画面にしばしば、いい顔、佇まいが写されていたと思う。
特に、タイトルバックのマリコの眼が真っ黒に塗りつぶされて見えるショットは、マリコという人物が、タイトル通り壊(さ)れていることを視覚的に示しつつ、>>続きを読む
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73分でこの話、流石。
趣深いショット多数。
窓の外を眺める母と横桟にピッタリ収まったタイトル、運転する母の横顔と、後部座席からお菓子を食べさせパックジュースを飲ませ母の首に腕を回しハグをする、パド>>続きを読む
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褒めているわけでなく細田守みたいな作品。
終始、踏み絵を迫られている気分でウンザリ。
「映画好きなんやろ自分?ならコレ(視線のギミック、手回しIMAX、CMOSセンサーみたいな見た目、AKIRA、馬>>続きを読む
みてる間エズモンドくんになってたから5点満点。
こういうことでもあるんだよな、映画って。
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圧巻。
ここにあるのはただの変化球であり、新境地などではない。
カートライトが「お通夜みたいじゃーん」と言いながらウイスキー片手に入室してくるのだが、彼女の言動によって本当にお通夜みたいになっちゃ>>続きを読む
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見どころしかない。最初から最後まで見どころで殴られ続ける。
白眉はやはり、自身の即位を祝うために集い合唱する臣民を階上から見つめるヘプバーンの顔を、大写しにしたショット。
個人的には、狂信的説教者>>続きを読む
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柵を乗り越える。
馬の話だとは思ってなかったので、思いがけず嬉しい。
ギリシャ劇のコロスのような背景の人々。
交差点は2シーンともすごくいい。
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沖田修一に青春を撮らせたら間違いないのではないか。
はたしてさかなクンに演技指導は行われたのか?
これは、本作における想像力の核心に関わるという意味で、最大の疑問である。
ミー坊が上京したあと、母>>続きを読む
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冒頭、フランス的としか言いようのない赤を地にしたタイトルロール→キタノブルーを思わせる蒼い宵のなかセーヌ河畔を歩くフェリックスを横から捉えたトラベリングショット→素晴らしい赤いタイトル→電球色の夜のな>>続きを読む