旅するランナーさんの映画レビュー・感想・評価 - 16ページ目

旅するランナー

旅するランナー

映画(1150)
ドラマ(0)
アニメ(0)

マスカレード・ナイト(2021年製作の映画)

2.8

【今夜はしゃべらナイト】

東野圭吾原作既読。
「ホテルのカウントダウン仮装パーティーに殺人犯が現れるとの密告が届く。
刑事とホテルマンによる包囲網の中、殺人犯と密告者探しが始まる。
コンシェルジュ
>>続きを読む

先生、私の隣に座っていただけませんか?(2021年製作の映画)

3.8

【ドライブ・教習カー】

漫画家夫妻による、漫画による妄想・復讐劇。
夫による担当編集者との浮気に気付いた妻が、教習所教官との恋を漫画に描いていきます。
これは実話か、妄想か、罠か、駆引きか?
観客を
>>続きを読む

劇場版「鬼滅の刃」無限列車編(2020年製作の映画)

4.4

【心を燃やせ】

深いなぁ...
無意識領域にある精神の核への攻撃。
夢と覚醒のループ。
AKIRA的グニョグニョ野郎。
老いることも死ぬることも人間という儚い生き物の美しさだ。

大人の心も燃やされ
>>続きを読む

インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説(1984年製作の映画)

3.9

【スピルバーグはじゃじゃ馬を乗りこなしたのか】

冒頭のパラマウント社ロゴからの上海ナイトクラブ・オビワンでのAnything Goesの見事な演出を見てみると、スピルバーグによるミュージカル映画「ウ
>>続きを読む

幸せの答え合わせ(2019年製作の映画)

3.7

【犬の名前がねぇ...】

まあ、熟年離婚ってことですね。
イギリス南部、Hope Gapと呼ばれる断崖がある町、シーフォードが舞台です。
このHope Gapという名前が原題であり、夫婦の感情の行き
>>続きを読む

ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク(1997年製作の映画)

4.0

【スピルパーク2】

ティラノサウルス大暴れ。
トレーラー襲撃・ガラスピキピキと、サンディエゴの悲劇が最高ですね!
ジェフ・ゴールドブラムとジュリアン・ムーアも、よく疾走してます。
子役の特技は鉄棒な
>>続きを読む

返校 言葉が消えた日(2019年製作の映画)

4.2

【命がけの読書会】

国民党による反体制派への政治的弾圧の悪夢を実写化したかのような台湾映画。
学校内の抑圧を描くファンタジー・ホラー。
大林宣彦テイスト。
台湾の過去の暗部を映し出しながらも、現代の
>>続きを読む

孤狼の血 LEVEL2(2021年製作の映画)

4.1

【鈴木亮平がとにかく怖い】

柚月裕子(クラブのママ役でチョコっと出演)小説原作の、広島ヤクザの抗争を描く2作目。

もうこれは、鈴木亮平に尽きる。
暴れまくり、殺りまくり、殴りまくり、鈴木亮平祭り。
>>続きを読む

テーラー 人生の仕立て屋(2020年製作の映画)

3.6

【仕立屋さんの世界】

ギリシャ・アテネの仕立屋さん。
父から技を受け継ぎ、ふたりで高級スーツ店を長年営んできた。
売上はさっぱりで銀行からのプレッシャーがあり、加えて父が倒れてしまう。

ここで一念
>>続きを読む

恋の病 〜潔癖なふたりのビフォーアフター〜(2020年製作の映画)

4.0

【恋は盲目であり妄想である】

前半、潔癖症カップルのラブコメ。
完全防備スタイル、隅々まで掃除、などなどがキュートに描かれます。
ふたりで汚い場所に行ってみる、ばい菌チャレンジも面白いです。
オフビ
>>続きを読む

ブライズ・スピリット 夫をシェアしたくはありません!(2020年製作の映画)

3.2

【この幽霊、陽気か?】

クラシカルな雰囲気とか、蓄音機からの音楽とか、昔っぽいコメディセンスとか、もう一歩徹底してほしい。
そういう意味では、製作者のスピリットが足りていない。
映画脚本を書くのに苦
>>続きを読む

シャン・チー/テン・リングスの伝説(2021年製作の映画)

3.6

【キャスティングミス?】

父トニー・レオンのカッコ良さ。
母ファラ・チャンの華麗さ。
叔母ミシェル・ヨーの優美さ。
女友達オークワフィナの面白さ。
皆さん、輝くようなタレント性をお持ちです。

とこ
>>続きを読む

オールド(2021年製作の映画)

3.8

【ローカルな老化ビーチ】

1日=約50年のビーチ。
急速な老化の進行。
抜け出せない閉塞感。
追い詰められる家族たち。
病んでいく精神。
どうしようもない諦念。
人間の弱さと、人生の黄昏を見せつけら
>>続きを読む

アナザーラウンド(2020年製作の映画)

4.4

【イグノーベル賞あげます】

血中アルコール濃度を0.05%に保てば、ベストパフォーマンスが得られるか?
というおバカな実験。
これを高校教師仲間4人でつるんでやるのだから、バカに面白い。

どうも欧
>>続きを読む

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.2

【ハルキストの心に沁みる】

村上春樹小説を原作にした映画は、往々にして「なんだかなぁ...」となってしまうので、恐る恐るダメモトで見るわけです。
が、この作品はうまく描かれているのではないでしょうか
>>続きを読む

ジュラシック・パーク(1993年製作の映画)

4.7

【スピルパーク】

特撮技術の進歩と、スピルバーグの演出力が合わさって生まれた、エポックメーキングな恐竜映画。

ティラノサウルスによる襲撃シーン(コップの水の振動から、車に襲いきて、さらに車が落ちて
>>続きを読む

鳩の撃退法(2021年製作の映画)

4.1

【愛読家の激励法】

佐藤正午は、僕の好きな作家のひとりです。
長崎県佐世保市に住み続けておられます。
最近では、「身の上話」、「月の満ち欠け」(2017年直木賞受賞作)がお気に入りです。

この「鳩
>>続きを読む

子供はわかってあげない(2020年製作の映画)

4.3

【大人もわかってあげたい、なっ!】

アニオタな水泳部所属女子高校生による、実父を巡る旅。
ボーッと生きててもいいじゃん!
って思わせてくれる、ユルさがたまりません。

上白石萌歌がとっても良い!
>>続きを読む

明日に向かって笑え!(2019年製作の映画)

3.9

【笑ってる場合ですか?】

アルゼンチン映画。
2001年に起きた預金封鎖によりお金を奪われた市民が、取り戻そうとするリベンジコメディ映画。
おじさんたちが無い知恵出し合って、ああでもないこうでもない
>>続きを読む

アウシュヴィッツ・レポート(2020年製作の映画)

3.7

【ホロコーストの事実を世界に知らしめる】

この報告書がなければ、ホロコーストが公けにされていなかった可能性もあると考えると、ゾッとします。
アウシュヴィッツ収容所からソッと脱出する、スロバキア系ユダ
>>続きを読む

モロッコ、彼女たちの朝(2019年製作の映画)

4.2

【モロッコ、彼女たちの良さ】

粉モン店(パン屋?)を営む母娘家庭に、放浪の妊婦が迷い込む。
3人のやりとりが一種の化学反応を起こし、それぞれの閉ざされた心に光が射していく。
全体的に物静かではあるが
>>続きを読む

83歳のやさしいスパイ(2020年製作の映画)

3.8

【モテる男もつらいよ】

「高齢のスパイを募集する奇妙な求人に応募した83歳の男性が、老人ホームで潜入調査を行うドキュメンタリー」
ということですけど、
製作側の意図を超えて、おじいさんが「やる気」を
>>続きを読む

ザ・スーサイド・スクワッド "極"悪党、集結(2021年製作の映画)

4.0

【笑えるエグさ】

ジェームズ・ガン監督による、悪ノリ過剰なエグさが際立ちます。
「R15+」指定になるのもうなずける、やり過ぎ感があります。
でも、まあ、「トロピック・サンダー」を史上最高の戦争コメ
>>続きを読む

竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)

3.8

【細田監督らしさを探してしまう】

ウェブ上のつながり。
美女と野獣。
アンチDV。

あまり共鳴できない感じはありますが、
音楽の力を信じたくなります。

本棚。
桃。
クジラ。
役所広司。

細田
>>続きを読む

17歳の瞳に映る世界(2020年製作の映画)

4.0

【17歳の世界が瞳に映る】

望まない妊娠をした少女による中絶の旅路。
ニューヨークの街をさまよう、17歳の厳しい世界が、僕たちの瞳に映る。

辛いだろうねえ。
悲しいだろうねえ。
やり切れないだろう
>>続きを読む

キネマの神様(2021年製作の映画)

3.6

【映画の神様降臨せず】

撮影所で映画作りに没頭する若者時代がイキイキして、とても良いです。
菅田将暉・永野芽郁・野田洋次郎・北川景子がキラキラしてます。

その反動か、50年後の沢田研二・宮本信子に
>>続きを読む

少年の君(2019年製作の映画)

3.8

【10代の君】

いじめ、受験競争、ストリートチルドレンなどの社会問題を扱う中国映画。
もっとアナーキーな作品だと思っていましたが、純愛、正義、罪と罰を盛り込んで、非常に真っ当な出来栄えです。
サスペ
>>続きを読む

すべてが変わった日(2020年製作の映画)

3.9

【すべてが変わった家族】

ケビン・コスナー&ダイアン・レイン夫婦というスーパーな組合せ。
孫を想う祖父母のお話が、相手側家族の登場で、イッキにホラー路線へ雪崩れ込みます。
何だか「悪魔のいけにえ」の
>>続きを読む

ワイルド・スピード ICE BREAK(2017年製作の映画)

4.1

【氷も溶ける熱いカーアクション】

カーアクション・カーチェイスの常識を破り続けるシリーズだけあって、とんでもないシーンの連続です。
ハッキング車の群れ、車の雨などなど、驚きまくり。

ラストの氷上決
>>続きを読む

ゴジラvsコング(2021年製作の映画)

3.7

【メカなイメージ】

「破壊神VS守護神」という表現がお見事な、2大怪獣の互角な戦いを堪能できます。
怪獣王に俺はなる!
本能の戦いが、見ていて清々しく、気分が盛り上がります!

最後は香港が戦いの場
>>続きを読む

SEOBOK/ソボク(2021年製作の映画)

3.8

【素朴に生と死の意味を問うてくる】

永遠の命を持つクローンをめぐる攻防を描くサイキックアクションスリラー。
死への恐怖と、生への希求。
永遠に生きること、永遠に眠ることとは何か?
などと考えさせられ
>>続きを読む

ピーターラビット(2018年製作の映画)

4.2

【兎追いし、かの山】

ピーター・ラビットと言えば、イギリス湖水地方の美しくのどかな自然の中で繰り広げられる、心温まる優しい物語のイメージしかありません。
ですから、やんちゃなピーター・ラビットと仲間
>>続きを読む

海辺の家族たち(2017年製作の映画)

4.0

【失われゆくもの】

マルセイユ近郊の海辺の家。
かつては別荘地として賑わったが、今ではすっかり寂れている町。
そんな家に住む父が倒れ、意思疎通ができなくなった。
父との最期の日々を過ごすため、3人の
>>続きを読む

逃げた女(2019年製作の映画)

3.8

【女性心理にズームイン!】

キム・ミニと女たちによる延々なる会話劇。
ちょっとした距離感とか、そこはかとない緊張感とか、分かり合えない恋愛観とかが浮かび上がってきます。
そこに異物のように絡んでくる
>>続きを読む

椿の庭(2020年製作の映画)

3.9

【牡丹の庭】

東映ヤクザ映画シリーズ「緋牡丹博徒お竜」こと、富司純子参上。
彼女の上品で凛とした立ち居振る舞い、老いてなお美しい横顔。
「映画大好きポンポさん」で"女性を美しく撮れていれば、その映画
>>続きを読む

クワイエット・プレイス 破られた沈黙(2021年製作の映画)

4.1

【黙っちゃいないわよ】

第2作として、とてもよくできています。
静かな中での恐怖を再び味わいます。
「逃げ足だけ早いな、おまえ」
「バカ、叫ぶな、我慢しろ!」
「なんで外に出ちゃうんだよ~、勘弁して
>>続きを読む