TaiRaさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

アバター(2009年製作の映画)

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初めてIMAXで観られたのは良かった。東京にIMAXシアターなかったのが遠い昔に思える。

今更『アバター』の続編なんて誰が観んだよ、とか今更3Dて、とか一年くらい前までは冷ややかに見てたけど、公開直
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ロード・オブ・ザ・リング(2001年製作の映画)

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劇場で観るの20年ぶりくらいなので感慨深い。ど真ん中世代なので贔屓にしちゃうシリーズ。

改めてあの頃のピーター・ジャクソンがこの規模の映画を3本まとめて製作できた事のヤバさを痛感する。ニューラインに
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みんなのヴァカンス(2020年製作の映画)

5.0

ギヨームの映画観てると非モテの境遇はどの国でも同じってのがよく分かる。

『女っ気なし』も「非モテとヴァカンス」の物語だったなと思いつつ、今回の方が軽くて爽やか。とりあえず友だちはいるから。ボンクラな
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北の橋(1981年製作の映画)

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パスカル・オジエは長生きしてたらどんな女優になってたかね。最初で最後の母娘共演。

街アートに向かって戦いを挑んでる狂人ガールと訳あり女性が何故か一緒になって、パリの街を双六にした陰謀?に巻き込まれて
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メリー・ゴー・ラウンド(1981年製作の映画)

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リヴェットとしては失敗作らしいが、ヘンテコ映画作家の失敗と成功のラインが分かり辛い。

女に呼び出された元恋人と妹が、それぞれホテルへやって来るが女がいないので探す、というゴドー的な不条理探索ゲーム映
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セリーヌとジュリーは舟でゆく(1974年製作の映画)

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何から何まで狂ってるのが最高な映画。ジャック・リヴェットがぶっ飛んでたのは分かった。

『不思議の国のアリス』よろしく、急いでる人追い掛けてたら色々あって異界に入る映画。セリーヌとジュリーが偶然の出会
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貸間あり(1959年製作の映画)

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男の逃げっぷりが川島雄三。「サヨナラだけが人生だ」のやつ。

四ヵ国語話者のお人好し作家とその他大勢の奇人変人が住むアパート屋敷の狂騒喜劇。フランキー堺がインテリの作家で淡島千景が活発な陶芸家。「貸間
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青べか物語(1962年製作の映画)

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川島雄三って失われゆく景色を描くの好きそう。

1960年代東京の現・埋立地らへんの何もなさに驚いちゃう空撮からして色んな意味で面白い。山本周五郎が浦安(劇中では浦粕)に滞在した時期を描いたものが原作
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イースタン・プロミス(2007年製作の映画)

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十数年ぶりに再見。おそらくロシア情勢を受けての特集上映。わざわざ35mmで。

クローネンバーグとしては一番分かりやすい作品。正統派ヤクザ映画になっているし、物語を追うだけなら難解な点はゼロ。ロンドン
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NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

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過去作はテーマが前景化していて微妙だったジョーダン・ピールだけど、今回は好き。

予告編だけで何が言いたいか大体分かっちゃうのがピールの頭でっかちさだけど、今回はそもそも言いたい事が抽象的なので説教臭
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作戦コード“ウィ”とシューリクのその他の冒険(1965年製作の映画)

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ソ連〜ロシアで国民的人気の喜劇。第二話が超絶。

基本的にはサイレント期のスラップスティック現代版で、殆ど台詞もなくベタなドタバタに巻き込まれる真面目な学生シューリクを描くオムニバス。第一話は電車でお
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アメリカの友人(1977年製作の映画)

5.0

ヴェンダースが作風変えてジャンル映画に挑んだら最高だったという。

アラン・ドロンの印象付いちゃったトム・リプリーをデニス・ホッパーがやってる時点で、この映画強いなって。強キャラ映画監督がいっぱい出て
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さすらい(1975年製作の映画)

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旅のルートだけ決めて、本は即興的に作っていったらしい。人物から映画を生む作風の最終形。

冒頭のビートルを爆走させたまま川に突っ込むとこから狂ってる。二人の男が出会い、旅をするにつれて親友となっていく
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まわり道(1974年製作の映画)

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ナスターシャ・キンスキーのデビュー作。この時点で陰のある美少女というのが確立してる。

書けない作家志望の自分探しの旅。ゲーテの『ヴィルヘルム・マイスターの修業時代』をベースにしつつ裏で行くみたいな。
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都会のアリス(1973年製作の映画)

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男と子供と不在の母親ってのはヴェンダース当人の『パリ、テキサス』と共通。こっちの方が可愛くて好き。

ヴェンダース曰く失敗作だった前作『緋文字』における唯一の収穫が、出演者のリュディガー・フォーグラー
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ZOMBIO(ゾンバイオ)/死霊のしたたり(1985年製作の映画)

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目ン玉ブシャーからのバーナード・ハーマン丸パクリなテーマ曲含めたオープニングが最高。

バカバカしいコメディのようでいて、意外と脚本がちゃんとしてて面白い。キャラクターの設定から行動原理まで、とりあえ
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パトニー・スウォープ(1969年製作の映画)

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ポール・トーマス・アンダーソンが言及してから25年くらい経ってようやく日本でも観れた。

オープニングからずっと人を食ったナンセンスなギャグが連打されてて最高だった。社長の馬鹿げた急死から、後任選びに
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X エックス(2022年製作の映画)

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70年代ホラーへのオマージュを中心に置かなかったのが良かった。

田舎の農場へポルノ映画撮りに行ったら家主が殺人鬼でした、という話だが、そこから受ける印象とは違うとこへ連れて行かれる。表面的にはトビー
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世界大戦争(1961年製作の映画)

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核戦争による世界滅亡がブームだった時代の産物。ご時世的にフィット感あった。

東西対立が世界滅亡に至るまでを、庶民の視点中心に描く真面目な反戦映画。東宝特撮でここまで一般人がメインで描かれるのも少ない
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ビクター/ビクトリア(1982年製作の映画)

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旦那が落ち目気味のカミさんの為に新しい代表作撮ってあげたのイイ話。

30年代のドイツ映画(『カルメン狂想曲』)をリメイクした作品。オリジナルも女が女装家に成りすます話だが、セクシャル・マイノリティの
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こちらあみ子(2022年製作の映画)

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あみ子の生命力(イノチヂカラ)が強過ぎて、残酷な話なのに落ち込まない。

オープニングから「映画」してる。子供がワラワラ出て来る校舎の観察。ちゃんとフィックスで必要なショット撮れる人。あみ子がのり君の
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ハケンアニメ!(2022年製作の映画)

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働き方改革がなんぼのもんじゃい!なクリエイティブ・ロマンス。

アニメ業界モノにせず、新人対天才のスポ根バトルに振り切ったのが良かった。リアリズムで描かない分、フィクション性のバランスは問われるが、そ
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わたしは最悪。(2021年製作の映画)

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何したいか分かんなくて焦るアラサーって女も男も関係ないからねぇ。実感を込めて。

章立てでどうしようもない女のジタバタを見届ける映画。各章で好きなのはやっぱ、パーティーで知り合った男との浮気未満の遊び
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ソー:ラブ&サンダー(2022年製作の映画)

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福田雄一の上位互換って感じ。前作の方がバランスは良かった気がする。

タイカ・ワイティティ以降の『ソー』は嫌いじゃないんだけど、ふと我に返るとこんな適当で良いのかなって思ったりする。最近のMCUはそん
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リコリス・ピザ(2021年製作の映画)

5.0

ポール・トーマス・アンダーソンの小休止的な映画はいつも走る映画で好き。

PTAとしては、久々に地元=サン・フェルナンド・バレーで撮った映画。イギリスまで飛んだ前作の反動もあるだろうし、地元繋がりでハ
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ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)

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是枝裕和が慣れない作劇やってるのが、作品の出来に直結してた。

赤ちゃん抱えて旅するならず者の話はジョン・フォードから今敏まで色々あるし、言ってしまえば定型なんだけど、今作はその定型を上手く使えてない
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犬王(2021年製作の映画)

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能楽をロックにしちゃうアイディアが先に進んでいかないのがもったいない。

湯浅政明の音楽要素の取り入れ方としては過去作の方が焦点絞れてて楽しめた。主人公たちがロックミュージシャン化してから映画としては
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トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

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トム・クルーズが「時代遅れのおっさん」役やってるのが泣ける。こっから30年はイーストウッドの跡継いで邁進して欲しい。

『トップガン』の続編を大事に取ってきたトムの本気度がバリバリ伝わるのは良かった。
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フリークス(怪物團/神の子ら)(1932年製作の映画)

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色んな意味で人間って凄いなって思える。そういう意味では元気出る映画だと思う。

見世物小屋のフリークスたちのインパクトが強くて、とかくゲテモノ的な印象を受けやすいと思うが、実際は観る人を選ばない感情移
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ナイトメア・アリー(2021年製作の映画)

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ギレルモ・デル・トロには150分の映画向いてない。ギラッギラな撮影と美術の雰囲気は100点。

ノワールの再映画化とかする上でよくありがちな、重厚感出そうとして空回りするやつ。男が成り上がってから堕ち
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トップガン(1986年製作の映画)

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チャラ過ぎて歴史的価値がある。ここからキムタクとか織田裕二の職業ドラマへ派生するし。

トム・クルーズがキラキラしててカッコいい以外に何もない映画と言えるが、それで充分と思える強引さはある。企画として
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恋は光(2022年製作の映画)

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なぁちゃんが可愛すぎたので実質100点。求められてるものには応えてる映画。

『殺さない彼と〜』の小林啓一監督なので、女の子を可愛く撮れるのは分かっていたけど、こちらの期待以上に西野七瀬が可愛く撮れて
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機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島(2022年製作の映画)

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実質『THE ORIGIN』のスピンオフだけど、ガンダム初心者でも楽しめると思う。

アニメ史上一番有名な「捨て回」を満を持してリメイクってのがお祭り感がある。奇祭だけど。『THE ORIGIN』に触
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シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

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何とも言えない感じ。明らかに出来は悪いけど、そもそも目指している所がこっちの想定とも違う気するし。

庵野秀明はやっぱ二次創作の人でしかないんだな。『帰ってきたウルトラマン』の頃から一貫してると言えば
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ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス(2022年製作の映画)

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『ワンダヴィジョン』とか観てないけど何となく雰囲気で分かったので問題なかった。

フェーズ2〜3までは問題なかった若手監督起用路線もフェーズ4入ってからはパッとせず、テコ入れみたいな感じでサム・ライミ
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カモン カモン(2021年製作の映画)

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両親の話やり終えたら、今度は親が死んだ後に子供と関わる話でとことんパーソナルだなマイク・ミルズ。

ドキュメントとしての子供インタビューから始めて、未来と記録(と記憶)にまつわる話が展開される。カオス
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