この疾走感!ラリーに出場するため何とかしてポルシェを手に入れようとする、ジャンピエールレオー華麗なる身のこなしに夢中になる。
行動が思考に先立ってるような、若さから来る無軌道さ。スコリモフスキの演出自>>続きを読む
飲酒後に鑑賞したのでまあまぁ寝てしまった。
いつもの若山富三郎はじめ、藤純子に惚れる男たちが愛らしい。着物をはだけ刺青を見せて心と体の独立を説くとこが良かった。あと太鼓。
文太にはもっと活躍して欲しか>>続きを読む
サンドラ・ジュリアンを押し出そうとするあまりの破綻(とは言え「ジュテームはさよならの始まり」のヘタクソな日本語と花畑は爆笑)などで後半散らかってる感あるが、前半の突き抜けた下らなさは素晴らしい。
ミス>>続きを読む
アルトマンが34年カンザス・シティのジャズクラブでの光景を回想する。
通常の映画では演奏行為と音が同期しないお粗末さが散見されるが(それが良い場合もある)、本作では一流ミュージシャン自身が演奏している>>続きを読む
貧しい集落の貧しい暮らし。祭りや結婚の祝祭の場でさえ、生きていく辛さが滲み出ている。拠り所無き人々は祈りの言葉を呟き、事態を見つめる事しかできない。
評価される訳はよく分かるが3時間このノリは厳しく何>>続きを読む
スピード狂タチ。後半はほぼ「郵便配達の学校」と同じ。移動だけで笑いを生み出すセンス。
賑やかな祭りの後、タチは独り夜の道を酔っ払いながら自転車漕ぐ、これだけで感傷的になってしまう。
ブニュエルの「のん>>続きを読む
初・新海誠。「協賛:サントリー」感に萎えた。細部へのこだわりは圧巻(ゆきのさんが読む漱石の「行人」も鮮明に文字が見える)だし、靴、雨、公園の使い方も良いが、しゃべりすぎ。
女教師ものだが、妖しさは採寸>>続きを読む
無一文で四万温泉行って映画撮りたくなる。
監督曰く劇中で作られるピンク時代劇は伊藤大輔の影響があるとか。ラストシーンは脚本と違うらしいが、これがベストな気がする。
映画とエロ事師男女の人生が活弁を通し>>続きを読む
しっかり者の姉とお転婆な妹、田舎と街、貧富などあらゆる対比が効いているし、歌の多用による映画のリズムが心地良いし(山間部の労働争議も相俟って「我が谷は緑なりき」を思い出した)、外部の世界に触れ姉妹が成>>続きを読む
愛情とか抜きに正太郎くんが徹底して快楽生成装置となっている動物性が良かった。しっかりと子種は残していくという。
この中澤洋という空也上人像のような怪優は本作と日活のもう一本しか出てないようだが、素性気>>続きを読む
チャップリンのいない(実はいる)メロドラマ。二人の男が対照的なのが良い。冒頭、女の部屋がある二階に男が侵入するシーン、呆気なくて逆に好き。
カーブド・ソプラノサックスを灰皿代わりにするのは許せない。
親子の愛情を、夫婦の出自の差による軋轢を交えて描く王道メロドラマだが、めちゃくちゃ上手くて感涙必至。各人の考えが、衣服や装飾品などの外見をもって演出されているのが良い。
当初はとんとん拍子で玉の輿に乗>>続きを読む
冒頭、口内からの視点に度肝を抜かれる。
複雑な内容を70分で語るには演出先行感がある作りでは厳しく不明点多し。世代を超えた血筋と愛欲をめぐる物語?
絵沢萠子の嬌声と梢ひとみの陣痛に苦しむ声が共鳴する箇>>続きを読む
大型船の火夫と人生に挫けた女が寄港地で出会う。
夜の海と霧と光で構成される画面が美しい。そしてサイレントに関わらず酒場の喧騒が伝わってくるような躍動感。結婚に対する異様なハードルの低さには戸惑う。
ソ>>続きを読む
童貞映画の金字塔。特に熟女アン・バンクロフト(アンニュイな色気がものすごい)に誘惑される序盤、ダスティン・ホフマンの言動が死ぬほど面白い。こういう笑いは半世紀弱経っても変わらないのだな。
水槽内の魚や>>続きを読む
幼い頃より将来を嘱望され、自分は他人とは違うと思い上がっていた男が、普通に就職して家庭を持ち、悲劇や危機に直面しつつも群衆の中に埋没していく。
ウェルズ「審判」にも見られた、均一に区画された職場の光景>>続きを読む
偽札でぼろ儲け、女を騙してヒモにする、夜這いをかける、悪行を積み重ねていくニセ貴族の物語。
シュトロハイム自身が主演で、その狡猾そうな顔つきははまり役。あばら家の宿で鏡を使って女の着替えを覗くところ気>>続きを読む
淀川さんのオールタイムベスト。熊と、金脈と、女性と、すれ違い続けた小男がいかに成功していったか。
食靴、幻覚、パンの踊り、家屋大移動など名シーンの連続。ダンスホールで踊る人々を前に、孤独に立ちすくむチ>>続きを読む
郵便職員養成学校を飛び出してタチが街を駆け回る。タチの後ろ足のこなし方に夢中となってしまうこと請け合い。
自転車無人走行!
これもタチ監督作で無いが、それまでに比べ一気にタチらしい雰囲気になっている。「乱暴者を求む」と同じく擬似ファイター体験。郵便局員によるラストショットが無駄にいい。
前作の肩幅広めな相方再び。二人でグッバイ言うとこの振り付けすごく良い。ニワトリとの格闘に乗客たちもナチュラルに参加してしまう。
キンザザ特有の習慣やルールがおかしくてしょうがない。階級社会への皮肉とか込められてそうだが、「クー」のかけ声と独特すぎるリズム感の前ではどうでもよくなってしまう。
「神々のたそがれ」とはテイストこそ対>>続きを読む
ピンク版「緋牡丹博徒」な趣き。加藤泰が絶賛したと言う。脚本が大和屋竺の割にまともな作りだ、と感じたがやはり突然現れるピストルには歓喜した。
刺青が共鳴し合い男女が結びつくシーンは神聖で禍々しくすさまじ>>続きを読む
何人もの子ども達に「何故宿題をやって来なかったか」を軸としてキアロスタミ自身がインタビューを行う。
彼らの答えはどれも89年当時のイランの教育・家庭・政治環境を端的に表し、それら内容の類似性自体が問題>>続きを読む
戦争の中で生きる様々な立場の人間を描く6話オムニバス。
戦争の悲惨さをストレートに描く4,6も良いが、個人的にはアメリカ人とイタリア人一対一の交流を描いた前半3つが好きだった。米兵と少女、黒人GIと少>>続きを読む
戦争映画でペキンパーの編集と演出やったら物凄いだろうと思っていたが、やっぱり圧巻。飛び交う弾丸、突っ込む戦車、血しぶきとスローモーション。
軍隊内部から戦争の無惨さと機構にまつわる虚栄をも描いており、>>続きを読む
ラスト15分くらいまでの内容は正直退屈してしまったが、ラストのバスビー・バークレイ演出の舞台シークエンスはやはり良かった。
大勢の女性ダンサー達を真上から、真下から撮るマスゲーム的アイデアは壮観。脚映>>続きを読む
羽田の沿岸部(松竹だからこの好立地が確保できたのだろうか)に住む一家の秘密と、イケイケ女工・文化系男子カップルの問題が交差する喜劇。
勘違いを軸として進むコメディとしてよく出来てて面白い。森崎東の映画>>続きを読む
加瀬亮が韓国を訪れる。いつも通りの自然体ホン・サンス節で、主人公は酒を飲んで女と寝ていつの間にか朝が来る。
映画の構造自体をもって「時間」に対する省察と挑戦を行う、という実験的試みの割りに、ドラマ自体>>続きを読む
ダグラス・サーク「心のともしび」のような失明を巡るメロドラマに始まり、短時間で的確に状況を伝えていく編集のドライブ感、ペキンパーも驚くのではと思える高速カットバックと圧倒的バイオレンス、戦地の中で育ま>>続きを読む
ライトに笑えるし何と言ってもビル・マーレイのキャラクターが魅力的。ラストの巨大キャラ!
久々に観たが、シガニー・ウィーバー最終形態や高所にクライマックスを持ってくるところは「フランケンシュタインの花嫁>>続きを読む
気は優しくて力持ち、医師の心得があり家柄も良く女にもてるハイスペック佐野周二が何故か貧乏長屋に住んでおり、色々と活躍する人情劇。
基本、平凡な展開でそんなに面白くはない。冒頭からやたらダルマが出てくる>>続きを読む