takさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

特別編 響け!ユーフォニアム アンサンブルコンテスト(2023年製作の映画)

4.0

上映時間を聞いて映画館で観るのをちょっとためらった。でも57分だとしても、部長になった久美子をやっぱり見届けたくなって。元吹奏楽部のトロンボーン吹きで、ユーフォニアム担当の女子に恋していた者としては、>>続きを読む

TOMORROW 明日(1988年製作の映画)

4.0

8月9日に寄せて。

反戦映画も数あれど、戦場で命を散らす人々が出てこない異色の作品。アニメ「この世界の片隅に」で、戦時中の日常が描かれたことが大きな共感と感動を呼んだが、80年代に製作された「TOM
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それいけ!アンパンマン ゴミラの星(2001年製作の映画)

3.2

宇宙のゴミを処理する能力が低下して、ゴミの惑星となったヤーダ星。お姫様のヤーダ姫が、アンパンマンご一行に助けを求めるところから物語は始まる。アンパンマンは、ゴミを食べる怪獣ゴミラの協力でヤーダ星を元通>>続きを読む

ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

3.9

この「デッドレコニングPART ONE」を観る前に、たまたまなのだが「キートンの大列車追跡」を観ていた。1926年の蒸気機関車のアクション映画と、2023年のオリエント急行で繰り広げられるアクションシ>>続きを読む

チャップリンの質屋/チャップリンの番頭(1916年製作の映画)

3.5

チャーリーが骨董屋の店員に扮する短編コメディ。お馴染みのスタイルで登場するが、本作での見どころは、後の「街の灯」のボクシング場面はにも通ずる殴り合いのコミカルな演出。店主がやって来た時のごまかす様子が>>続きを読む

しあわせの雨傘(2010年製作の映画)

3.8

フランソワ・オゾン監督は変幻自在の監督だ。一作ごとにスタイルを変え、ジャンルにも統一感がなく、悲劇も喜劇も、静も動も何でもござれ。「まぼろし」はクロード・ソーテのような静かな人間ドラマ。「8人の女たち>>続きを読む

スチームボーイ STEAMBOY(2003年製作の映画)

3.5

19世紀イギリスの風景、蒸気機関の躍動感、ありそうなのに見たことのないメカ、飛行機、疾走感。心をくすぐる面白さの要素は全編に散りばめられている。僕はなかなか好みなんだが、世間の評価は今イチだし、どちら>>続きを読む

戦場にかける橋(1957年製作の映画)

4.2

戦争映画は数多く製作されてきた。反戦的な内容のものもあれば冒険映画のようなものもある。戦場という極限状態での人間模様、戦争に翻弄される人間模様。戦争は人を狂気に陥れる。コッポラが「地獄の黙示録」で不気>>続きを読む

インディ・ジョーンズと運命のダイヤル(2023年製作の映画)

3.8

ハリソン・フォードは「スターウォーズ」のハン・ソロ以来憧れの存在。インディシリーズは、第1作「レイダース」を映画館で観た世代なもので、前面に打ち出されたディズニー映画でござーい!とのアピールが嫌で仕方>>続きを読む

超酔拳(2002年製作の映画)

3.4

カンフー映画が香港映画の主流でなくなって久しい。それは映画に活躍の場を見いだすような真の武術家がいなくなっているからだろうか。本作は、そんな現代にショウブラザースが放った21世紀型カンフー映画だ。これ>>続きを読む

リップスティック(1976年製作の映画)

3.4

性暴力を扱った映画は数多く製作されている。正面に据えるテーマはそれぞれあるが、センセーショナルな場面が存在するだけに、製作側には話題性につながるものだととらえられがちなのだろう。

ジョディ・フォスタ
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さよなら夏のリセ(1983年製作の映画)

3.3

近頃Netflixのドラマで、フランスの女優フィリピーヌ・ルロワ・ボーリューの名前が再び聞かれるようになった。

彼女が初めて日本に紹介されたのが、「さよなら夏のリセ」。50年代のフランスを舞台にした
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ダーク・ブルー(2001年製作の映画)

4.5

スタジオジブリが外国映画配給を初めて手がけた作品。宮崎駿作品の空への憧れにも通ずる場面もあり、今から観ると「風立ちぬ」と重なる印象を受けるかもしれない。

映画を観ていて初めて知る現実。その驚きは心
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.5

さあて何を書こう。レビュー書くのに本当に困っている。他に観たい映画があったのだが、「君たちは…」があまりにも情報がないもので落ち着かなくなって結局仲良しと一緒に映画館へ出かけた。僕みたいな輩を公開1週>>続きを読む

私の中のあなた(2009年製作の映画)

3.9

癌に犯されている姉の為にドナーとして生まれた妹。生まれてすぐの臍帯血から始まる度重なる移植を強いられたとして、妹は両親を訴える為に凄腕の弁護士を依頼する。家族の絆、個人の尊厳、生き方の選択…ヘヴィなテ>>続きを読む

彼女とTGV(2016年製作の映画)

3.8

ジェーン・バーキンの訃報を昨夜目にした。今年は本当に辛い訃報ばかりだ。子供の頃から憧れて、いろんな影響を受けてきた大人たちが次々旅立たれていく。ジェーン・バーキンもその一人。銀幕での美しいお姿も、セル>>続きを読む

時をかける少女(2006年製作の映画)

4.3

細田守監督の「サマーウォーズ」と「時をかける少女」はフェバリット夏映画だ。2023年夏にFilmarksが記念日上映と称してリバイバルしてくれたのはとても嬉しい。劇場で観ていなかった「時かけ」。7月1>>続きを読む

アンドロメダ…(1971年製作の映画)

3.5

70年代以前のSF映画が描く深刻な未来像。子供の頃テレビで観て、繰り返し観たお気に入り映画になったものあれば、生涯残るトラウマ映画になったものもある。「決死圏SOS宇宙船」「猿の惑星」「ソイレントグリ>>続きを読む

地球防衛未亡人(2014年製作の映画)

2.8

宇宙怪獣ベムラスによって婚約者を殺された主人公ダンは、彼の仇を討つべく、芸者から防衛軍の隊員へと転身。エースパイロットとして活躍している。そこへ再び怪獣ベムラスが出現。現れたのが中国との国境問題を抱え>>続きを読む

ブラック・サンデー(1977年製作の映画)

3.7

公開が予定されていた1977年。配給会社と劇場宛てに脅迫状が届いた。その影響で劇場未公開となった本作。その後映像ソフトのリリース記念で初めてイベント上映され、2011年の「午前十時の映画祭」で公式に映>>続きを読む

トリュフォーの思春期(1976年製作の映画)

4.0

おフランス映画大好きだけど、フランソワ・トリュフォー監督作品は、いわゆるドワネルものに未見が多いので、まだ観るべきものが多い気がする。「午前10時の映画祭」で幸運にも劇場で「トリュフォーの思春期」を初>>続きを読む

アレキサンダー大王(1956年製作の映画)

3.0

マケドニアのアレクサンダー大王は、世界史の授業で必ず聞く名前だし、大がかりな東方遠征で広大な地域を支配した人物。アニメ好きには、「Fate/Zero」でサーヴァントの一人、征服王イスカンダルとして登場>>続きを読む

無人の野(1980年製作の映画)

4.0

このベトナム映画が日本で公開されたのは1982年。同じベトナム戦争を扱った映画としてコッポラの「地獄の黙示録」が公開された少し後だった。ベトナム側から戦争を描いた作品として紹介され興味があったのだが、>>続きを読む

わたしの人生(みち) 我が命のタンゴ(2012年製作の映画)

2.7

元ニュースキャスターの経歴を持つ百合子(秋吉久美子)は、子育てを終え念願だった大学教授の仕事も順調にこなしていた。ところが父親(橋爪功)が認知症と診断される。感情の抑制が利かなくなってきた父親が繰り返>>続きを読む

大アマゾンの半魚人(1954年製作の映画)

3.7

ゲーム「メタルギア」をプレイしている長男から尋ねられた。
🙎🏻‍♂️「親父映画詳しいやろ。「大アマゾンの半魚人」って知ってる?」
😏「観たことあるよ。」
🙎🏻‍♂️「パラメディックって科学者がスネーク
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スネーク・アイズ(1998年製作の映画)

3.5

ハリケーンが迫る中、アトランティックシティで行われたボクシングのヘヴィ級タイトルマッチ。観戦に訪れていた国防長官が暗殺される事件が起こる。汚職を繰り返していた悪徳警官リックが事件に巻き込まれる。その裏>>続きを読む

青春ブタ野郎はおでかけシスターの夢を見ない(2023年製作の映画)

3.8

テレビシリーズにどハマりして、2019年の劇場版第1作にも涙した。その続きの劇場版ということで、毎週キャーキャー言いながら一緒に見ていた長女と新作「おでかけシスター」に行く。父はメインヒロインの桜島麻>>続きを読む

ウィンブルドン(2004年製作の映画)

3.3

ワーキング・タイトル製作の映画たちは僕らに元気をくれる。「ノッティング・ヒルの恋人」しかり「ブリジット・ジョーンズの日記」しかり「アバウト・ア・ボーイ」しかり。

ポール・ベタニー演ずる主人公ピーター
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肉体の悪魔(1986年製作の映画)

3.6

この映画を20歳の頃に映画館で観ている。ソフィー・マルソーの「狂気の愛」と二本立てだった。熊本市の映画館って濃厚な二本立てが多くて、これもその一つだった。ソフィー初ヌードの話題作とインパクトのある本作>>続きを読む

Wの悲劇(1984年製作の映画)

4.0

高倉健の娘役で鮮烈なデビューを飾った薬師丸ひろ子。代表作といえば何と言っても相米慎二監督作「セーラー服と機関銃」。「翔んだカップル」や「ねらわれた学園」もあるけれど、僕が一番好きなのは「Wの悲劇」だ。>>続きを読む

マーガレットと素敵な何か(2009年製作の映画)

3.3

ソフィーの笑顔に会いたくなって、未見だった「マーガレットと素敵な何か」をセレクト。ん?監督はヤン・サミュエル。げっ!あの共感ポイントが見つけられなかった長ーいタイトルのおフランス映画の監督やん!大丈夫>>続きを読む

担え銃/チャップリンの兵隊さん(1918年製作の映画)

4.5

戦争を笑い飛ばした映画と言われたら、何を思いつくだろうか。ブラックコメディの「M★A★S★H」、ミュージカル仕立ての「素晴らしき戦争」。それらは様々な手法で戦争を笑いのオブラートに包む。でもそこには少>>続きを読む

汚れた英雄(1982年製作の映画)

3.2

角川映画はリアルタイム世代だし、ローズマリー・バトラーの主題歌Riding Highは吹奏楽部で演奏したこともある(三連符のタンギング難しかった…😩)。だけど映画「汚れた英雄」は観たことなかった…。公>>続きを読む

静かな生活(1995年製作の映画)

3.5

伊丹十三監督作で唯一観ていなかった「静かな生活」鑑賞。レビューはあげてないけれど、これにて伊丹十三監督作完走。

公開された95年の9月。東宝系映画館があったアーケード街では、印象的な緑色の看板や宣材
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キリング・ミー・ソフトリー(2002年製作の映画)

2.8

チェン・カイコー監督のハリウッド進出作品は、ロンドンを舞台にしたエロティック・サスペンス。「さらばわが愛 覇王別姫」の情感はどこへやら。「子供たちの王様」や「北京バイオリン」とか好きだっただけに、どう>>続きを読む

J・エドガー(2011年製作の映画)

3.6

主人公は、FBI長官だったJ・エドガー・フーバー氏。8人の大統領の下で活躍し、科学的捜査法を確立し、FBIを強大な組織にした国家的な英雄として知られる人物だ。とはいえ、この映画は彼の偉業を称えるような>>続きを読む