Heroさんの映画レビュー・感想・評価

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ランキングは2017年初見

映画(796)
ドラマ(0)

傀儡(2017年製作の映画)

1.5

基本を疎かにしてアヴァンギャルドに走ればこうなるよねっていう見本というか標本。普通の着地をためらってそもそもからして何もないプロットを切り刻んで並べ替えたところでそこには結局何も生まれない。大事な台詞>>続きを読む

軍中楽園(2014年製作の映画)

3.5

この映画の最高到達点は『吉原炎上』だと思うし、生粋の特攻顔台湾のあばれる君が愛する女を抱けず二番煎じを抱き狂う姿に根津甚八をダブらせずにはいられなかったが、総じて男の映画になっている時点で失敗してる。>>続きを読む

不滅の物語 オーソン・ウェルズ(1968年製作の映画)

3.5

下界と断絶された閉鎖的な室内で行われる暇を持て余した貴婦人の遊びとくればソクーロフの『痛ましき無関心』を想起せずにはいられないし、ファムファタルなJモローといえばジョセフロージーの『エヴァの匂い』にて>>続きを読む

呼吸 友情と破壊(2014年製作の映画)

2.0

軽い、とにかく軽い、どれぐらいかというと中村文則の小説に出てくる登場人物が孤児や被ネグレクトであるが故に当然としてニヒルな設定ぐらい軽い。“吸う人”と“吐く人”吸わなければ吐けない吐かなければ吸えない>>続きを読む

アタラント号(1934年製作の映画)

4.7

前作『新学期 操行ゼロ』であれだけ社会に反発していたヴィゴが他人の持ち込み企画とはいえ最期に撮った題材が愛の物語ってもうそれだけで泣ける。『ニースについて』の前衛的モンタージュと『競泳選手ジャンタリス>>続きを読む

新学期・操行ゼロ(1933年製作の映画)

3.8

スパイ容疑で投獄され拷問の末に死んでいったアナキストの父親の救済、その事件のせいで偽名を名乗り寄宿学校を転々とする『旅立ちの時』のリヴァーフェニックス顔負けの少年時代から蓄積された社会への反逆精神、子>>続きを読む

H story(2001年製作の映画)

3.7

戦争ダメゼッタイ、一時期禁書と化した「はだしのゲン」を初めて読んだ小2のあの忘れ難い衝撃から始まり、初等教育の段階から徐々に徐々に皆平等に刷り込まれているのは周知の事実。映画や本やテレビなど様々な媒体>>続きを読む

M/OTHER(1999年製作の映画)

4.8

otherがmotherに成ろうとしたが故に気付いてしまった差異、歪と自覚していない者が正常を装ったことによる哀しき認識、母親に近づいていくにつれ女でなくなっていく不条理、「 other、mを付ければ>>続きを読む

椿なきシニョーラ(1953年製作の映画)

3.7

よくある映画内映画モノ、如何にして芸術が商業に喰われるのか?如何にして芸術の精神と世論の奴隷が衝突するのか?な映画の裏側は本当に笑えないがそこは割り切って笑い飛ばして、結局行き着く先は愛の伝道師アント>>続きを読む

愛と殺意(1950年製作の映画)

3.4

愛と殺意は表裏一体、かの大江健三郎は“肉親に抱く感情は愛と殺意しかない”と初期の傑作「叫び声」で綴っているが全くもってその通りだと思う。自分のものにならないのならばいっそ殺して永遠に自分のものにしてし>>続きを読む

フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法(2017年製作の映画)

5.0

母親の生活能力は皆無、一時の性欲に身を任せ子供を産み、夢の国の近くのモーテルでその日暮らし、そこで暮らす人々はビハインド時の阪神ファンよりも民度が低い、それに伴う生活水準は言うまでもなく、でもムーニー>>続きを読む

犬ヶ島(2018年製作の映画)

4.0

実家では今年18になる生命力強め食欲旺盛体臭激烈なワンコがいるし、生まれつき鼻はいい方だと自覚している、今年は戌年、年男と来て厄年それ故か生まれ持ってかしっかりきっかり運気は巡って来ない、が全秒眼福の>>続きを読む

紙の花(1959年製作の映画)

4.7

名声を得れば蜜のように甘い世界、それを失えば毒のように苦い世界、虚言と贋物で飾り付けられた華のある映画界、いや栄華界。その儚さ故の美しさをたったの三文字『紙の花』というタイトルで表現してしまうセンス。>>続きを読む

GONIN(1995年製作の映画)

4.6

先日ちあきなおみテレサテン五輪真弓と来てAKBを流してくる天才DJが幅を利かす焼き鳥屋で友人と飲んでいたときに、今作『GONIN』でちあきなおみの「紅い花」が流れるという情報を仕入れ、そのためだけに鑑>>続きを読む

三度目の殺人(2017年製作の映画)

3.6

人が人を殺し人が人に殺される人が作った法律に則り人が人を裁く、平和な時代は不信の時代、傲慢と侮蔑、不信や疑惑に塗れたこの世から真実を掴み取り白日のもとに晒す、断言するそんなことは100%不可能である。>>続きを読む

孤狼の血(2018年製作の映画)

4.5

岩に波がぶち当たり飛沫撒き散らすその奥からにじり寄る東映マークからの養豚場での極悪リンチの流れ、そしてMEGUMIの谷間でアタリを確信した。ミイラ取りがミイラになる自称Sの女を圧倒的なドSで叩き潰す©>>続きを読む

聖なるもの(2017年製作の映画)

2.0

早稲田に入学しそのまま映画サークルに入部、胡散臭いにもほどがある天才みたいな雰囲気醸し出す金持ちイケメンが吐いた“映画の始まりって自分の生活を撮ることだから”みたいな使い古されまくってる名台詞に感銘を>>続きを読む

スーパーシチズン 超級大国民(1995年製作の映画)

3.7

二・二八事件を発端として始まった蒋介石率いる国民党政府による反体制派の政治的弾圧白色テロの被害者であるお爺さんの贖罪の旅を描いた作品なのだが、回想シーンに出てくる世界仰天やアンビリーバボー辺りの安っぽ>>続きを読む

コスモス(2015年製作の映画)

4.2

先週の『シルバーグローブ』での失敗を経てズラウスキー対策は万全。核なるものに装飾を施しながら膨らましていく内から外への増殖がベーシックな映画づくりだと思うが、この監督の作品ではその鑑賞法は望ましくない>>続きを読む

タクシー運転⼿ 〜約束は海を越えて〜(2016年製作の映画)

3.7

1980年5月に全羅南道光州市で起きた民主化を求める市民軍と軍事独裁政権の衝突、韓国民主化の原点である光州事件をいち早く全世界に発信したドイツ人記者と韓国人タクシー運転手の友情と勇気を描いた意欲作。と>>続きを読む

心と体と(2017年製作の映画)

4.6

過去のトラウマが原因の男性対人恐怖症の女と半身麻痺の中間管理職の男が夢で鹿と成り出逢う。人の皮被らされこの世に産み落とされたモンスターが現実を生きていくのはどれほど辛い事なのか、それは痛いほどわかる。>>続きを読む

南極物語(1983年製作の映画)

3.5

ワンコがひたすら南極を走り回りナレーションで状況説明、思ったよりもというかもはやゴリゴリの犬推し映画。人間ドラマに重きを置いたキムタクリメイクのドラマ版の方が好きだなと思ったが、ラストの良きところでY>>続きを読む

ラブレス(2017年製作の映画)

3.8

子供の反抗なんてだんまり決め込むか近所に家出ぐらいしかない、まぁそれも時が経つにつれ親の心配する顔が思い浮かび何事もなかったかのようにまた普段通りに戻ってしまうもの。普通に愛があれば。じゃあ自分は必要>>続きを読む

執炎(1964年製作の映画)

4.6

闘う男と待つ女、戦争責任の所存を故意的に曖昧とし被害者としての立場を主張する、悪いのはあくまでも軍部であり我々日本人は過去と決別し新時代に向けて前に進もうと都合がいいにもほどがある論理を貫く1952年>>続きを読む

夜明けのうた(1965年製作の映画)

3.6

他人を見下しすぎてもはや見上げてしまっているハンコック系女子を演じることができるのは日本に浅丘ルリ子と加賀まりことデヴィスカルノしかいないことは周知の事実。加賀まりこは『月曜日のユカ』、デヴィスカルノ>>続きを読む

精神(こころ)の声(1995年製作の映画)

4.5

ソ連のタジキスタン内戦に派兵されるロシア人兵士を追ったドキュメンタリー。

第1話
定点カメラで耐えず映し続けられる川辺の木々と母なる大地ロシア。それに添えられるのはモーツァルト、メシアン、ベートーヴ
>>続きを読む

逆光の頃(2017年製作の映画)

1.1

モノローグで説明しすぎ、京都弁のイントネーション違いすぎ、意味のない黒味使いすぎ、つまらないにもほどがある、何を言えばいいのかわからない、とにかく尺が66分で助かった。そんなキラキラした眩しいにもほど>>続きを読む

花に嵐(2015年製作の映画)

4.0

いわゆるモキュメンタリー形式で構成されているこの作品でカメラが捉えるのは“映画を撮る”という行為の原点にある好奇心の行く末。映画を撮るために女を用意するのではなく、女を撮っていたらいつの間にか映画にな>>続きを読む

秋津温泉(1962年製作の映画)

3.6

生粋のえなり顔こと長門裕之と橋本マナミの上位互換こと岡田茉莉子による戦争が齎した足掛け17年の悲恋モノにして、吉田喜重の公私混同メロドラマ。多分にやりたかったのは成瀬であり『浮雲』と『杏っ子』を足して>>続きを読む

蜂の巣の子供たち(1948年製作の映画)

4.6

「この子たちに心当たりはありませんか?」

鮮度も深度も桁違いな昭和22年、戦争の爪痕著しい敗戦国日本でその日その日を生きる戦争孤児たちと彼らが慕う復員兵との下関から大阪までのロードムービー。市場で買
>>続きを読む

焼け石に水(2000年製作の映画)

4.5

バリバリの保険営業マンのおっさん(50)真性というか神聖ヒモ男(20)のゲイカップルに、おっさんの元恋人、ヒモ男の元婚約者のロリ巨乳を密室に閉じ込めた男女四人密室ド変態ラブコメディ。
原作ファスビンダ
>>続きを読む

レヴェル5(1996年製作の映画)

4.3

ゲームの世界で繰り広げられる沖縄戦の再考。
時の流れとともに加速する集団的忘却とそれに伴う無関心。さらに行われる恣意的な情報操作による歴史の改竄、記憶の誤植。それに対する怒りは観客を能動的詮索へと向か
>>続きを読む

静かなる一頁(1993年製作の映画)

4.3

ドストエフスキーが本棚で眠りに就いてから早四年、たまに目が合うが今じゃないと断り続けてたぶん今後も付き合うことがないかもしれない。読んでいない僕がいうのもなんだがソクーロフのことだから原作との接点なん>>続きを読む

アナと雪の女王/家族の思い出(2017年製作の映画)

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雪が溶けるだけのアナ雪が何故あそこまで旋風を巻き起こしていたのか?それを突き詰めれば現代社会の闇を紐解けそうだがそれは置いといて、やっぱりアナ雪といえば松たか子とMayJの巌流島決戦が思い出される。他>>続きを読む

リメンバー・ミー(2017年製作の映画)

4.2

愛も夢も金も人生におけるすべてを手に入れてもまだ物足りないという強欲な人間たちを描いたグレイトショーマンならぬエゴイストジャックマンや、ララランドではなくあらランドなどの吐き気がするほど気持ち悪い胸糞>>続きを読む

淵に立つ(2016年製作の映画)

4.0

妻の夫に対する敬語、無宗教とプロテスタント、冒頭から家族としての結合力の希薄さを感じさせる。でもやはりそのすべての根源となるものは夫が過去に犯した罪にある。その罪に対する明確な自覚できるような罰が訪れ>>続きを読む

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