TenKasSさんの映画レビュー・感想・評価 - 14ページ目

ビーボ(2021年製作の映画)

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家でもやけにいい音が鳴るリン=マニュエル・ミランダ案件。

冬物語(1992年製作の映画)

4.5

めっちゃいい。なんだこれは。
この終わり方しか有り得ないし子供が可愛すぎる。バチッと終わらず名残惜しくクレジットが出ながら終わるのも良い。
フィーリングを取捨選択の第一に置いている主人公フェリシーに、
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スウィート・シング(2020年製作の映画)

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世間が最小単位として想定してそうな家庭が、そもそもぶっ壊れかけている人たちの話。そうなるとクリスマスがそもそもハッピーでない。父親も母親も限界すぎる人で、母親の新恋人もクズという八方塞がり。子供は子供>>続きを読む

ミラベルと魔法だらけの家(2021年製作の映画)

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「ミランダとなんとかの家」と間違って覚えていたけど、それは作曲家の名前だったしまぁヨシ。

X-MEN的な能力を受け継ぐ街の名士の家庭に生まれた能力を持たない子が、能力による完全さでなく、その人がその
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春のソナタ(1989年製作の映画)

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なんか…辛くなった…なんで…
頭いい人たちの会話と猜疑心。

マトリックス レザレクションズ(2021年製作の映画)

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序盤のメタ的な視点の面白さと、フィクションが持つ役割への信頼とそれによる覚醒のモチーフは素晴らしいけど、アクションもショットも音も照明も衣装さえも…もはや画面の全てが締まりが悪く、予告で感じた全然ダメ>>続きを読む

ジャンヌ(2019年製作の映画)

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前作より会話がとてつもなく増えた。様式的、儀式にも見える戦闘シーンの美しさや唐突に歌い出すこと、トーチカの牢獄といったアナクロニズムなどの印象も強いが、なによりも主演の女の子の眼差しの強さが心を捉えて>>続きを読む

ジャネット(2017年製作の映画)

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凄い良かったというか、こんなものを作り上げてしまうことが驚異でしかない。
…のだが、「お遊戯会」と形容してしまう人の気持ちも分かる。だって何を観ているのか本当にわからなくなるから。
どう考えてももっと
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ジャンヌ・ダルク裁判(1962年製作の映画)

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ここまで俳優から要素を削れるものか…!と感嘆する他ない。

狩人の夜(1955年製作の映画)

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なにこの物凄く冴えてるのに物凄く歪な構成の映画…!!

GUNDA/グンダ(2020年製作の映画)

2.0

物凄く微妙。ホームビデオを豚でやるのはいい発想だと思う。ただ、ラスト以外に物語れているのか、強いドラマがあるのかというとあまりそれを見出せなかった。総じてカメラが誰の(何の)目線なのかよくわからない。>>続きを読む

ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

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資本家が金に物言わせて宇宙行ってる時に観たのは割と格別だったかもしれない。
逆シンゴジラ。

ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

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物凄く映画を観ている人の撮った映画。
という印象においてはエドガー・ライトという固有名詞に偽りはない。この監督に個人的な思い入れはないが楽しかった。(初日の夜に観に行ったのは単に主演の2人が好きだから
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スポンティニアス・コンバッション/人体自然発火(1989年製作の映画)

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最高超能力映画。『スキャナーズ』みたいなことをするところでテンションがマックスに。

顔へ照明を当てないことで最も悪いやつが誰だか一瞬でわかるようになっていて、その悪役の顔面が発火するまでがセット。
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草の響き(2021年製作の映画)

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映画を観た後に原作を読んだ。
『草の響き』の現在へ時間の軸をずらした映画化であると同時に、佐藤泰志の死への衝動もモチーフにした映画なんだなと分かった。
原作にはいない主人公の奥さんがいることで、精神を
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The Hand of God(2021年製作の映画)

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文化的な側面におけるサッカーカルチャーというのを知らねばならないなという意識が芽生えた。(知らないことばかりで映画の中心が抜け落ちている感じで、話は追えるが全然わからず)
(一応フェリーニでいうアマル
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ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ(2021年製作の映画)

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90分台のマーベル映画。この速さ、そして軽さを賞賛したい。
個人的にこれ見よがしなゴアは特に好きではないし、ヴェノムとコントするこの方向性でしか出来ないような男性同士のケア?的なテーマなのが好印象だっ
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ハズバンズ(1970年製作の映画)

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何もかも、取り戻すにはもう遅い。本気で欲しかったものなのかも分からない。ただ何となく男の生来の暴力性を周囲に発揮したところで残るのは痛々しさだけである。
あらゆる暴力が袋小路に突き当たる様を、閉鎖的な
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MONOS 猿と呼ばれし者たち(2019年製作の映画)

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諸々のイメージの独特さ、繋がりそうにないジャンル同士の接続による映画自体の独自性は鮮烈ではあるけども…何かが決定的に足りない気がする。

クリスティーン(1983年製作の映画)

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車が有機的に演技してるように見えるんだからそれだけでもう半端ねえよ…

大砂塵(1954年製作の映画)

4.5

みんな言うように衣装は最高。
貫かれる上下構図も最高。上にあるものを下に落としたいマーセデス・マッケンブリッジがシャンデリアを落とし、ジョーン・クロフォードを縛りクビにしようとするが結局のところ常に高
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愛のまなざしを(2020年製作の映画)

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こんなメンタルクリニックは嫌だ!大賞。

階段の相似形。『スパイの妻』の取調室並みにヤバい診察室が、自宅でもその構造を繰り返す。どちらにしろ女の侵入を許してしまう。
狭い場所で動き回ることと、独特過ぎ
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孤独な場所で(1950年製作の映画)

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バシッと90分で終わる名画。間違いない。
ハンフリー・ボガードに当たった照明で見える彼の顔の恐ろしさ。疑惑がどんどん膨らんでいくグレアムはキスの時に目を瞑ることができなくなる。
実際殺しはしなくても相
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tick, tick...BOOM!:チック、チック…ブーン!(2021年製作の映画)

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夢へのひたむきさと焦りの間での揺れ動きは大変美しいとは思うには思うのだが、どうも劇場で見ずに音楽に魅了されなかったからか、最後まで既存の価値観の中でしかものを考えてない映画だったという感じが拭えなかっ>>続きを読む

アラビアン・ナイト 第1部 休息のない人々(2015年製作の映画)

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見事に全然分からない(とはいえ面白い)ので変な笑いが出てきた。
造船所閉鎖に伴う大量解雇と、スズメバチの虫害を巡るドキュメンタリーが並行するのかなと思えば唐突に千夜一夜物語をモチーフとしたフィクション
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ジョージア、白い橋のカフェで逢いましょう/見上げた空に何が見える?(2021年製作の映画)

4.0

愛に満ちたおとぎ話であると同時に「映画」ってなに?なぜ我々はそれに魅せられるの?という映画でもある。
フィルムの中に真実は存在する。

子供たちはみんなメッシになれるし、犬たちは揃ってワールドカップを
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パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)

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初めてジェーン・カンピオンの映画を観た。
凄く読ませてくる映画で驚いてしまった。それが原作小説によるところなのかは未読なので分からないが、解釈が非常に多層的。
かといって考察偏重的な作風にはならず、画
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東京オリンピック2017 都営霞ケ丘アパート(2020年製作の映画)

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ただ淡々と蹂躙されていく。

[追記]
生活の風景は、単なる記録というのではなく、それが既に無いという事実によって強い批評性を持つ。
その生活は、あこぎな方法をとるアンケートに始まり、始めからなきもの
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童年往事 時の流れ(1985年製作の映画)

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フィックス、多用される同アングルの画面の中、留まっているように見えても流れている時間。
集合写真がとどめる瞬間に対して、流れゆく時間(≒映画?)のなかで人は生きて、死んでいく。人が留まる時は死ぬ時でし
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風櫃(フンクイ)の少年(1983年製作の映画)

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四角く区切られた映像を映画というのなら、それには同時に観ている者がいる必要があり、さらに彼らの意志と関係なく、当たり前だが映像は止まることがない。都市の風景が四角く区切られて、カラーでワイドな映画にな>>続きを読む

COWBOY BEBOP 天国の扉(2001年製作の映画)

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いきなり石橋蓮司みてぇなん出てきた思ったら本人だった

ドミノ(2005年製作の映画)

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トニー・スコットの根底にあるダークな部分がドミノ・ハーヴェイのコインの裏表に表される死生観とリンクしているのはいいのだけど、いくら何でも画面がやりたい放題すぎてせっかくのメキシカンスタンドオフも全容が>>続きを読む

トラック(1977年製作の映画)

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階級から脱落したという女が、ヒッチハイクしたトラックのドライバーに語りかける…という撮られていない映画の脚本が読まれる。そこに青いトラックを映した、またそのトラックの車窓から映された風景のイメージが音>>続きを読む

マイ・ボディガード(2004年製作の映画)

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復讐劇でシンプルなお話。とはいえ画面は全然シンプルではなく、素人目にはよくこんなに映像をガチャガチャさせておいて必要な情報をしっかりと抜き出し、観る側に伝えることができるなぁ…と感心してしまった。
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(2021年製作の映画)

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一つの不確かさ(箱の中身)が更なる不確かさを生む。それが少年の内面の揺れ動きにも重なる。どこか引っかかるがやるしかない。何をするにも不確かさが常にどこかに存在している。