タケオさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

ユー・アー・ノット・マイ・マザー(2021年製作の映画)

3.7

-思春期ゆえの「世界」への不信感を、ホラーとして巧みに描いた青春映画『ユー・アー・ノット・マイ・マザー』(21年)-

 思春期にもなると、子供たちは「世界」の退屈さに気付きはじめる。あるいは「世界
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ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

4.0

-「最後の映画スター」トム・クルーズは、バスター・キートンを目指す『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』(23年)-

 いわゆる「映画スター」と呼ばれる存在が神々しい輝
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スクリーム6(2023年製作の映画)

3.8

-シンプルかつストレートなアップデートが心地よい!『スクリーム6』(23年)-

 多くの場合、ホラー映画の製作者はまず観客のことを考える。時代によって人々の'恐怖'の対象は変化するからだ。『悪魔の
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ミシマ:ア・ライフ・イン・フォー・チャプターズ(1985年製作の映画)

4.5

-三島由紀夫の人生は、自身の芸術そのものへと接近する『ミシマ:ア・ライフ・イン・フォー・チャプターズ』(85年)-

 美学を貫徹することは極めて難しく、しかしそれゆえに最も尊い。三島由紀夫ほどその
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マッド・ハイジ(2022年製作の映画)

2.9

-エクスプロイテーション映画への傾向が、むしろ映画を不自由にしている『マッド・ハイジ』(22年)-

 本作の舞台となるのは、ファシスト政権が支配するディストピアと化したスイスである。年頃の娘となっ
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.9

-宮崎駿の集大成にして総決算、限界に達した男のキャリアの落とし前『君たちはどう生きるか』(23年)-

 宮崎駿は作品を発表するたびに引退を宣言することに定評があり、本作についても、これが本当に引退
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タイラー・レイク 命の奪還2(2022年製作の映画)

3.5

-ファラハニはいつだって最高なのだ!『タイラー・レイク 命の奪還2』(22年)-

 『キャプテン・アメリカ ウィンター・ソルジャー』(14年)や『アベンジャーズ/エンドゲーム』(19年)などの作品
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Pearl パール(2022年製作の映画)

4.4

-何がドロシーに起ったか?『Pearl パール』(22年)-

 1970年代後期を舞台に、ポルノ映画を撮影するためにテキサスを訪れた若者たちが、殺人老夫婦に襲われる姿を描いたスラッシャー映画『X
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ニモーナ(2023年製作の映画)

4.5

-「古き'悪しき'物語」を書き変える時『ニモーナ』(23年)-

 ND・スティーブンソンによる同名グラフィックノベルを原作としたアニメーション映画。監督は『スパイ in デンジャー』(19年)を手
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M3GAN/ミーガン(2023年製作の映画)

3.4

-ポップコーン・ムービーとしては手堅いが、ホラー映画としては物足りない『M3GAN/ミーガン』(23年)-

 本作は全米で公開されるや否や、オープニング興収3000万ドルという驚きの記録を叩き出し
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テリファー 終わらない惨劇(2022年製作の映画)

2.9

-いくらなんでも長すぎるが、キャストは魅力的『テリファー 終わらない惨劇』(22年)-

 一部からカルト的な支持を集める人気ホラー映画『テリファー』シリーズの第2弾(短編を含むと第5弾)。前作から
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インディ・ジョーンズと運命のダイヤル(2023年製作の映画)

1.2

-スリルとユーモア感覚の欠如とともに、ヒーローは輝きを失った『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』(23年)-

 『インディ・ジョーンズ』シリーズの最終章とはにわかに信じがたい、あまりにも杜撰な
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プー あくまのくまさん(2023年製作の映画)

1.3

-志の低いテキトーな映画『プー あくまのくまさん』(23年)-

 A・A・ミルンによる児童小説『くまのプーさん』(26年)に登場するプーとその仲間たちも、2022年についにパブリックドメイン化。煮
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ザ・フラッシュ(2023年製作の映画)

2.0

-内向きなファン・サービス、後ろ向きなメッセージにゲンナリ『ザ・フラッシュ』(23年)-

 せめてフィクションの世界でぐらい、ヒーローに命を諦めてほしくない。「多少の犠牲は仕方がない」「救えない命
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探偵マーロウ(2022年製作の映画)

4.1

-一匹狼が生きた時代、ハリウッドの終焉『探偵マーロウ』(22年)-

 フィリップ・マーロウは自らのルールに従って生きる一匹狼だ。けして正義感の強い人物というわけではない。ただ、自らのルールに反する
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カード・カウンター(2021年製作の映画)

4.3

-ポール・シュレイダーには、まだ救済が訪れない『カード・カウンター』(21年)-

 本作の主人公ウィリアム(オスカー・アイザック)はギャンブラーとして、カジノからカジノへと渡り歩く。彼が訪れるカジ
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スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年製作の映画)

4.8

-前人未到の領域を目指す、驚異のアニメーションのつるべ打ち!『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』(23年)-

 伝統的なアニメーションにおけるリアリティとは、時間感覚やビジュアル・ス
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リトル・マーメイド(2023年製作の映画)

4.2

-アンデルセンが夢みた未来を目指して『リトル・マーメイド』(23年)-

 例えば『オズの魔法使い』(39年)でドロシーが『Over the Rainbow』を唄う場面が観るものの胸を打つのは、それ
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ウーマン・トーキング 私たちの選択(2022年製作の映画)

3.9

-'ここではないどこか'へと旅立つ女たち『ウーマン・トーキング 私たちの選択』(22年)-

 アブラハム宗教は男尊女卑の価値観のうえに成り立っており、今なお「女は男に従順であるべし」といわんばかり
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ブラック・ダリア(2006年製作の映画)

3.7

-性的オブセッションに取り憑かれた男たち『ブラック・ダリア』(06年)-

 ブライアン・デ・パルマがアルフレッド・ヒッチコックに傾向する作家であることは広く知られている。とくにヒッチコックの代表作
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リバティ・バランスを射った男(1962年製作の映画)

4.5

-フォードとウェインの最後の西部劇『リバティ・バランスを射った男』(62年)-

 『駅馬車』(39年)をはじめ、『アパッチ砦』(48年)『黄色いリボン』(49年)『探索者』(56年)などなど、ジョ
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クリード 過去の逆襲(2023年製作の映画)

2.6

-マイケル・B・ジョーダンの意欲は明後日の方向へ『クリード 過去の逆襲』(23年)-

 かつてライアン・クーグラーがシルヴェスター・スタローンのもとに『クリード チャンプを継ぐ男』(15年)の企画
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オペレーション・フォーチュン(2023年製作の映画)

2.3

-ガイ・リッチーは、幼稚で空虚な「ごっこ遊び」に興じ続ける『オペレーション・フォーチュン:ルセ・ド・ゲール』(23年)-

 『007』シリーズの主人公ジェームズ・ボンドは幼稚で空虚なキャラクターだ
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ワイルド・スピード/ファイヤーブースト(2023年製作の映画)

1.9

-やっぱりファミリーにはジャスティン・リンが必要だ『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』(23年)-

 シリーズを追うごとにテキトーさに拍車がかかる『ワイルド・スピード』シリーズも、前作『ワイ
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TAR/ター(2022年製作の映画)

3.7

-トリッキーながらも、思いの外ちゃんとしたホラー映画『TAR/ター』(22年)-

 トッド・フィールド監督の16年ぶりの新作『TAR/ター』(22年)は、複雑極まる人間存在を「ただそのもの」として
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EO イーオー(2022年製作の映画)

3.4

-スコリモフスキの終わらない綱引き『EO イーオー』(22年)-

 巨匠ロベール・ブレッソンの『バルタザールどこへ行く』(66年)を下敷きに、一匹のロバの視点から人間社会の滑稽さを描いた作品───
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食人族4Kリマスター無修正完全版(1980年製作の映画)

4.5

-真に野蛮なのはどちらなのか?『食人族4Kリマスター無修正完全版』(80年)-

 果たして『食人族』(81年)ほどパワフルな映画が他にあるだろうか?───『食人族』は今なおホラー映画史に燦然と輝く
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セールス・ガールの考現学/セールス・ガール(2021年製作の映画)

4.2

-『マイ・フェア・レディ』とピンク・フロイドの香り『セールス・ガールの考現学』(21年)-

 アダルトショップ・オーナーのカティア(エンフトール・オィドムジャムツ)はピンク・フロイドの『狂気』(7
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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3(2023年製作の映画)

4.4

-ジェームズ・ガンが描き続ける「'アンチ'アメリカン・スピリット」の到達点『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』(23年)

 思い返すと『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリ
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聖闘士星矢 The Beginning(2023年製作の映画)

2.8

-「小宇宙(コスモ)」の前に「核の脅威」を感じてくれよ!『聖闘士星矢 The Beginning』(23年)-

 世界累計5000万部を誇る大人気漫画シリーズ『聖闘士星矢』のハリウッド実写化作品。
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ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

3.1

-「万人が楽しめるよくできた映画」ではあるが・・・『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』(23年)-

 任天堂の人気ゲーム・シリーズ『スーパーマリオ』の3度目の映画化作品にして、初の3DCGア
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裸の銃を持つ男2 1/2(1991年製作の映画)

3.7

-今こそ再評価を!底抜けコメディに散りばめられた社会風刺『裸の銃を持つ男2 1/2』(91年)-

 ロサンゼルス市警フランク・ドレビン(レスリー・ニールセン)の活躍を描く人気コメディ映画シリーズの
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CHASE チェイス 猛追(2022年製作の映画)

3.4

-「短気で粗暴だが家族思いの頼れる男」役でお馴染みジェラルド・バトラーは、現場でも頼れる男だった!『CHASE チェイス 猛追』(22年)-

 ジェラルド・バトラーは決して器用なタイプの俳優ではな
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サバイブ 極限死闘(2022年製作の映画)

2.8

-今日もまたソフィー・ターナーは逆境に立ち向かう『サバイブ 極限死闘』(22年)-

 小説家アレックス・モレルのデビュー作『ミルキーブルーの境界』(13年)の映像化作品。監督は、『隣人は静かに笑う
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レッド・ロケット(2021年製作の映画)

4.0

-「アメリカ」を体現するモラルグレーなアンチヒーロー『レッド・ロケット』(21年)-

 ショーン・ベイカー監督は『チワワは見ていた ポルノ女優と未亡人の秘密』(12年)『タンジェリン』(15年)『
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オオカミ狩り(2022年製作の映画)

3.0

-スプラッター描写は確かに強烈だが、一抹の虚しさもあり『オオカミ狩り』(22年)-

 とにかく人がいっぱい死ぬスプラッター・コメディである。あらすじといったあらすじはとくにない。貨物船の中で脱走し
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