Tallowさんの映画レビュー・感想・評価

Tallow

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七つの会議(2018年製作の映画)

3.6

正直者が報われはしません。正しい方向に道が進んでいく為とはいえ犠牲者はやや大目。
演出的には日本特有の古典芸能成分大目の非リアリティ系。極限状態では無い平時に叫ぶ演技は基本的に苦手なのですが、これだけ
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八甲田山(1977年製作の映画)

3.7

昭和の名優大辞典(@極寒)

もっとパニックディザスターに振れていた作品だと思ってましたが、めっちゃヒューマンドラマでした。ヒロイン無しの任侠でもないストーリーは高倉健の魅力を描く最適解。3時間の長尺
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アングスト/不安(1983年製作の映画)

3.1

事実をなぞる系の作品を事実に寄せる事によって失われてしまうエンタメ性が顕著。
異常者の深層心理はよく描かれてますが、所詮は自分語りが主軸なので、知る事はできるけど理解をする迄には至らないですね。どこか
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キル・ビル Vol.2(2004年製作の映画)

3.8

基本的にアメリカが舞台になっているので1の日本の様な現実との微妙な雰囲気の乖離感は無く収まっていますね。
1、2で長尺な物語を描ききっていますが、2本とも作品の切れ味は全然違っていて飽きずに見られます
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キル・ビル Vol.1(2003年製作の映画)

3.8

ハリウッドの名匠によるチャンバラ。

年明け1本目はフィルマークス移行前に見た振りのこちら。
欧米人の日本文化誤解釈も幾ばくかありますが、日本刀に関してはモブには切先、主要キャラには剣身を使っていて割
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search/#サーチ2(2023年製作の映画)

4.0

ヘイSiri、警察に電話(音読厳禁!)
「ネットサービス」というこの数十年で異常発達したツールを使って事件の真相に迫るシナリオが特徴のある映像作品の2作目。プロットが固定化されているので「ま、見ておき
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M3GAN/ミーガン(2023年製作の映画)

4.2

最速のシンギュラリティ。
ミーガンのデザインが秀逸で、それだけでもってしまう、あっという間の102分でした。ミーガンには守ることよりも前に社会性を叩き込むべきでしたね。
ブラムハウス、ハッピーデスディ
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スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(2021年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

「黒人のスパイダーマンもどこかにいるさ」
スカッと見事なシリーズ回収劇、何度も「うぉー!」ってなりすぎてヤバい。
サム・ライミ、アメージング、ホーム、全てのバースのピーター・パーカー、ヴィラン達がそれ
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ヘル・レイザー(1987年製作の映画)

3.8

初見。クリーチャーが最後の大詰めで出てくるのは大団円的ですが、セノバイト達は建物から外には追いかけてこないんですね。やや、クリーチャー多すぎな感もしましたが、虫食いおじさんの伏線がしっかり回収されてい>>続きを読む

PLAN 75(2022年製作の映画)

4.1

いろいろ考えさせられるし、今の日本ならやりかね無いというリアリティも含めて高評価ですが、10万円という国まる儲けな価格設定の腹立たしさを感じましたが良く出来ている構成でした。倍賞千恵子が凄い!

ザ・リング2(2005年製作の映画)

2.9

怨霊(※誤解釈)
貞子(サマラ)と言うキャラの持つ怖さを明らかに理解し切れてませんね。ポルターガイスト的な描写が多いですが、怨霊本来の必殺技である「呪い殺す」描写が一切無いのは物足りなさが残りますね。
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ザ・リング(2002年製作の映画)

3.5

2002年って個人的にホラー映画文化の中で転換点だと思う作品が多いです。
ロメロゾンビを忠実に落とし込んだ「バイオハザード 」、そのゾンビを誤解釈することによって走らせてしまった「28日後」。
バイオ
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LAMB/ラム(2021年製作の映画)

3.5

プロットはぶっ飛んでいますが、その一点に尽きている感じですね。文学的な行間を読み取れる力があればもう少しボリューム感を感じられるのだと思いますが、私には難しかったようです。
臼歯のある草食動物独特の表
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REC:レック/ザ・クアランティン(2008年製作の映画)

3.3

リメイク精度は高めですが、もうひと盛り上がり物足りない感。オリジナルはPOVトレンドの火付け役の作品ですが、解像度が悪かったのが微妙なスパイスになっていて、そこに感じるストレスが無くなったのて緊迫感を>>続きを読む

ミンボーの女(1992年製作の映画)

3.5

伊丹監督のHow to作品にハズレ無し。
マルサの時とは変わって緊迫感が持続せず、随所でホッとするシーンがあるのでとても見やすく作ってある印象です。
ホテルの人々の雰囲気や物語の緩急は後の三谷監督辺り
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スペル(2009年製作の映画)

3.5

ザ、サム•ライミ
緑の夜空、禍々しさ、ヤバい老人。
スパイダーマンで成功を収めたホラーの巨匠のやりたい事が全て詰まっています。
ビックスケアーもありますが、きちんと映像も完成されてて苦し紛れでは無いの
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翔んで埼玉(2018年製作の映画)

3.6

原作未読ですが、パタリロで世界観はなんとなく想像できます。魔夜峰央の世界観を理解た上で首都圏のどこかに住んでいさえすればもれなく感情逆撫でされますね。クオリティ高い音楽が全編分厚すぎて物語のピークが分>>続きを読む

オープン・ウォーター2(2006年製作の映画)

3.9

最高のパニック作品。アメリカノリが無ければ起きえないパニック状態。誰が悪いのか責任の所在を明らかにする事が更なるパニックを呼ぶ負の連鎖。日本人でよかった作品。
普通に船倉にナイフで穴あけて転覆状態にし
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シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

3.7

ザ・庵野劇場。
オリジナルウルトラマンの設定と庵野秀明ワールドを理解済みであればより深く理解が及び楽しめる作品ですが、一方でも取りこぼしがあるとちょっとフワッとした要素が多くなる様な気がします。
この
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ドラゴンボール超 ブロリー(2018年製作の映画)

3.5

敵ではなく仇との戦い。
相手が悪い奴ではないとドラゴンボールぽく無いかなーとか、ドラゴンボールにこんなにCG要る?とか色々思ったけど、まあ、面白かった。戦闘シーンが1回だけ(※フュージョンブレイクはあ
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スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム(2019年製作の映画)

3.6

サム・ライミ版スパイダーマンの能力を手に入れてからの葛藤から調子に乗らないピーターが印象的。「いえいえ、私なんかがとんでもない」感がかつて描かれ続けてきたアメリカとは違って時代が反映されています。アイ>>続きを読む

ミセス・ノイズィ(2019年製作の映画)

4.0

見た目だけで決めつけてませんか?
を問われる作品。
おばさんのキャスティングが完璧です。真実の紐が解けていくたびにどんどん可愛そうなおばさんに見えて行く演技、40過ぎてから俳優の道を志したと言う大高洋
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スティグマータ/聖痕(1999年製作の映画)

2.9

キリスト教の闇を暴く。(※ 旧約聖書予習は必須)

エンタメの要素として「ブッ飛び感」はある程度許容できますが、ストーリーテリング的に無理があるのは否めませんね。作品のクオリティ的に80年代後半かな?
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呪詛(2022年製作の映画)

3.3

ストーリーのピークを待っていたら終わってしまった感じ。評判よりくる物がなかったかなぁ。子役ちゃんはとても良かったです。映画はハードル上げてみる物ではないですね…反省。
集合体、虫はトラウマ級なので苦手
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スパイラル:ソウ オールリセット(2021年製作の映画)

3.6

作品の骨組みはSAWのそれと同様に作られていますが、カリスマ登場のシーンでなんとも脱力。サミュエル・L・ジャクソンがトラップになって物語を謎にしていますが、トラップだとわかってしまうと割と順当な展開な>>続きを読む

孤狼の血 LEVEL2(2021年製作の映画)

3.3

孤狼の血を受け継いだのは上林って事でいいのかな?
ガミさんのダークヒーロー感が昭和のヒロシマにハマっていたんだよなぁ。
そういう意味ではヤクザ映画としてはあっさりしていたなぁ。

17歳のカルテ(1999年製作の映画)

3.4

ブレイク前の実力派女優揃いのよく出来た精神医学もの。セレブな役者にはできないむき出しの演技が個々で光っていました。
カッコー、レインマンなどと並べると精神医学の発展の歴史がよくわかりますね。
自閉症、
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プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

4.2

キャリーマリガン演じる復讐メンヘラクソ女が最高。
若い頃からどこか懐の器の大きさを感じる女優さんでしたが、醸し出す雰囲気が圧倒的に作品を支配していましたね。
ゴア描写のほとんどがカットされていたのは残
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容疑者 室井慎次(2005年製作の映画)

3.1

良くも悪くも柳葉敏郎ってテレビ俳優なんだなぁ。と感じた。テレビドラマでは輝くけどスクリーンで躍動する俳優では無いなー。内容は濃かったけど、交渉人真下正義の方がエンタメ映画として成立していた。警察キャリ>>続きを読む

映像研には手を出すな!(2020年製作の映画)

3.7

アニメでどハマり作品の実写劇場版。
超絶ニッチな内容なのでTVドラマ全6話を見ておかないと置いてきぼり必至です。
個人的にアニメ12話は十年に1本クラスの名作だったのでTVドラマ、映画とやや尻すぼみ感
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交渉人 真下正義(2005年製作の映画)

3.4

脚本は一辺倒ですが、名優揃いのボリュームのある作品。ダイコン一人いないだけでこうなってしまう様が面白いですね。
西園寺、今泉、向島トリオの出演も楽しめました。
元々踊るシリーズの登場人物、特に脇役キャ
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新感染半島 ファイナル・ステージ(2020年製作の映画)

3.5

前作では列車内の閉塞感が秀逸だった続編。「ゾンビとの距離感」がほとんどなく、普通のゾンビ映画になってしまいましたね。ヒューマニズム織り込みも前作に分がありますね。圧倒的な数のゾンビ勝負に挑んだ形ですが>>続きを読む

罪の声(2020年製作の映画)

3.5

実際に起きた未解決事件。事実を元に作品として再構築。実は株価操作が目的だった事、絆の弱い素人の複数犯である事が「大体そうだろうな」と思っていた通りでピースがハマっていく楽しさはありました。欲を言えばあ>>続きを読む

ジョン・ウィック:パラベラム(2019年製作の映画)

3.4

シリーズ3作目、
目で追えるアクションは明らかにスピード感減ったなーと感じます。チャンバラ要素多めですが、役者が「貰い待ち」しているの凄い気になりました。最強の殺し屋では無く、何しても死なない打たれ強
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千と千尋の神隠し(2001年製作の映画)

3.3

金ロー。
何回か観ていますが、キチンと構えて観たのは初めてのような気がします。
宮崎作品の中でトップクラスの難解作品。
伏線を回収せずに観た人の考察を煽るのはトトロあたりから増えてきたように思っていま
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フジコ・ヘミングの時間(2018年製作の映画)

4.1

ダメなピアノにははっきりとダメを出すちょっと気難しそうなおばあちゃんピアニスト。
彼女の愛に溢れ、挑戦し続けるライフスタイル、80歳を超えてもなおキレっキレの演奏は深く心に残ります。音楽を演奏すると言
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