玉生洋一さんの映画レビュー・感想・評価

玉生洋一

玉生洋一

吠えるのをやめた犬(2021年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

捨てられて心が傷ついた犬と
両親が離婚して傷ついた少女。

対比が丁寧に描かれ、起承転結もバッチリ。
母親とその父の人物像もくっきりと浮かび上がる。
何人もがバイオリンを弾きながら砂丘で犬を探すという
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地下鉄のオーディション(2019年製作の映画)

3.0

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地下鉄内で歌い踊る映像が楽しい。
前後のオーディションのくだりは余計では。

たまご少年の恋(2016年製作の映画)

4.0

映像がすばらしい。
前半の頭が割れないようにこわごわと暮らすシーンの息苦しさが見どころ。
お母さんは巨大なメンドリなのね。世界観をつきつめて考えると目眩がする。

空腹(2019年製作の映画)

4.0

なんてことのないストーリーだが、食べるという行為のすばらしさを再認識できる。チキン食べたい。

アジャストメント(2011年製作の映画)

3.0

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●ドアが別の場所に通じているという映像の連続を堪能できる。どこでもドア好きにはたまらない。
●ヒロインに影響されて、ありのままの言葉で話した敗北演説が支持を得る冒頭の場面が清々しい。ネクタイの色や靴の
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太陽がいっぱい(1960年製作の映画)

4.0

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名作を遅ればせながら鑑賞。
序盤からラストまで隙のない緊張感。
何気のない風景の映像が流れているときですら張り詰め続ける緊張の糸。

鏡にキスする主人公。
ヨットでの殺人。
手塚治虫の「バンパイヤ」や
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LEGO スター・ウォーズ/ニュー・ヨーダ・クロニクル(2014年製作の映画)

3.0

ギャグを交えた活劇。
元ネタの映画を見ていないと、ストーリー的にはあまり楽しめなさそう。

音楽、効果音が実写と遜色ないので
アクション等は心置きなく楽しめる。

あとは、細かなセリフのギャグを聞き逃
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フィニアスとファーブ/スター・ウォーズ大作戦(2015年製作の映画)

4.0

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どうせオチャラケてテキトウに作られただけのコラボアニメだろうと思って見たら
とてもすばらしくきっちり作られていてとてもよかった。

ネタ元のストーリーを邪魔せずに
要所要所で絡んでいく作りがうまい。
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妻よ薔薇のように 家族はつらいよⅢ(2018年製作の映画)

4.0

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サブタイトルの「妻」は
吉行和子のことだとばかり思っており
吉行和子に事件がふりかかる話だろうとずっと妄想していたのだが
夏川結衣のことだった。

脇役に徹してきた夏川結衣にスポットがあたり
2人の子
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アイランド(2005年製作の映画)

3.3

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この手の作品は
まず主人公が置かれた管理社会的閉鎖空間の世界観を楽しみ
そこからいかにして脱出するかまでが
最大の見せ場だと思う。

この映画では
わりと短時間であっさり脱出できてしまうのがもったいな
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誕生日プレゼント/誕生日おめでとう(2020年製作の映画)

4.0

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ボーッと見て楽しみつつ
「ああああ、おっちょこちょいに火を使わせたらロクなことに……」
と思っていたら、そういうオチか。

1アイデアのために
きっちり作り込んだ
ショートフィルムのお手本のような作品
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私は告白する(1953年製作の映画)

3.9

神父物の傑作。
秘密を知りつつ明かせない悩み。
聖職者ゆえの強さと弱さ。
普通の人間でありながら超人的な役回りを要求されるヒーロー物に通じる面白さがある。

※2022に視聴。

地球の静止する日(1951年製作の映画)

3.9

CGバリバリの最新映画では味わえない
「不安定さ」
「どうなってしまうのかという怖さ」
を映像から
ピンピン感じ取ることができ、楽しめた。

今回はそのようなレトロ的な楽しみ方をしてしまったが、
40
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ジャックはしゃべれま1,000(せん)(2012年製作の映画)

3.0

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さすがの演技力だけでコメディとして楽しめる作品。

しゃべると死ぬという設定と
そのために起こる細かなコメディはよくできているのだが
中盤の筋を進めるための「仕事の目的」のヒキが弱い
(絶対に失敗して
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ロシアン・ルーレット(2011年製作の映画)

3.0

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ランダムチャットでつながった相手は宇宙飛行士だった……という話。
短くうまくまとまっている。
もっと飛躍した展開も期待してしまった。

一昔前は宇宙飛行士からの通信はすべて捉えられていたのだろうが
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パン屋のビリー(2014年製作の映画)

3.5

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win-winの関係を築くことの大切さ。
質感がたまらない。

次の停車駅(2017年製作の映画)

4.0

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破天荒な事件が起こるわけでも
画面上派手なことが起こるわけでもないが
主人公の人生にとってはとても大きな「些細なこと」が起こる様を切り取った良作。

ちょっとした特別な地位にいる主人公の設定がうまい。

ききたいことば(2018年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

モヤモヤする結末。
愛母はAIBO?

ファンタスティック・プラネット(1973年製作の映画)

4.2

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居心地の悪さと
心地よさが
同居する世界。

いたたまれない感じがするのに
なぜかずっと画面を見つめ続けていたくなる。

このような世界が
現実の宇宙にも数え切れないほどあるのだろう。

1. 飼育編
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試合(2020年製作の映画)

3.0

審判の苦労。
これを見たせいで、
今回のワールドカップ・カタール大会観戦では
やたらと審判が気になった。

カラフル(2010年製作の映画)

4.0

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感動。
早乙女くん最高。
結局、仲の良い友だちがひとりいれば幸せなのだ。

※2010.8.26 映画館。おおたかの森。

「お電話ありがとうございます。」(2017年製作の映画)

3.5

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コールセンターへの電話の向こうに広がる世界。
それぞれに役割分担があるのが面白い。

※BS松竹東急2022

スノーマン(2015年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

切ない作品。
映像上の驚く演出もあり
雪の冷たさも伝わる仕上がり。

※2022.11 BS松竹東急。

トイ・ストーリー 謎の恐竜ワールド(2014年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

短編。
恐竜世界を楽しむアトラクションムービーという感じで
深いテーマはなし。
本編は未見なので感情移入はさほどできないが
まとまっていて楽しめる。

※Dlife。CM込30m

Yes-People(2020年製作の映画)

2.5

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様々な人の暮らし。
ストーリー展開はほぼなし。

※BS松竹東急

Among The Black Waves(原題)(2016年製作の映画)

4.0

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アザラシ版天女の羽衣。
溺れ死んだ人の魂はアザラシに姿を変えるという古代ケルトの伝承が題材とのこと。

サイレントだが状況は手にとるようにわかりサクサク進むストーリー。
映像はすばらしいが後味はとても
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ペリフェリア(2015年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

人影のない集合住宅の廃屋でうごめく黒い犬たち。
異様な光景に目が釘付けになる。
サイレンとともに訪れるラスト。

心地悪さと心地よさが同居している。
探索ゲームにできそう。

クモの巣(2016年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

ほのぼの。

「くっつくんかーい」
と声が出た。

見せ場である蜘蛛がレースを編むシーンを
もっと見たかった。

ポッポー!(2019年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

短い時間で特異な世界観を堪能できる
実験的ショートムービーのお手本のような作品。

ラジオのクイズへの当選欲を出したばかりに
部屋が狭くなってしまったお話。

猫はどうなった?
助かっていてほしい。
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そして、バトンは渡された(2021年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

個人的な事情もあって田中圭に大いに感情移入し、心揺さぶられながら見た。

2つの物語かのように描いて実は……という構成にしたかったのはわかるし、うまく描けていると思う。
ミスリードのためのカットの挿入
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5m 80cm(2012年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

映画やテレビの醍醐味は
「見たことのない映像を見られる」
ことだと思うので
その点では百点満点。

だが、その百点を冒頭で叩き出したあとですぐ
「なんだCGか」
とがっかりしてしまうのはマイナスでもあ
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天気の子(2019年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

2022.11にようやく鑑賞。
よくない評判も耳にしていたが
しっかりきっちり面白かった。

起承転結、
魅力的なキャラクター、
数々の見せ場、
天気と都市の美しい描写を
存分に堪能。

尺に限りのあ
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途切れない電話/Call Waiting(2020年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

なんというたいへんな仕事だろう。
自分の仕事はそれなりにストレスフルだと思っていたが、これに比べたらなんと楽なことか。
医療関係をはじめ、生命に関わる緊急事態対応の職に従事している方々には本当に頭が下
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街角のワールドカップ(2018年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

広場でのワールドカップ。
コメディ作品かと思いきや
移民問題に切り込んだ作品だった。

さらっと流暢な展開なので
もっと悪いことをするアクの強い人がいても
よかったかと個人的には思った。

ベタだが、
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ある日本の絵描き少年(2018年製作の映画)

4.0

特定の人の心を容赦なくえぐる作風。
なんという労力。

※2022mx。以前にも見た。

ナイアガラ(2014年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

場当たり的に作られた作品かと思いきや
計算された人物配置と世界観。

期待したドラマの展開はほぼなかったが、
夏の光景と花火の臨場感を
存分に堪能。

※2022.10 MX,PFF

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