のりまきさんの映画レビュー・感想・評価 - 56ページ目

運命の逆転(1990年製作の映画)

-

90年米。この頃のG・クロースは神がかっている。醜く、可愛らしく、狂気じみて、耐え難く、一塊の肉と化してみせる。暴力的な演技力。
対するJ・アイアンズの英国貴族崩れの疑惑の男がまた凄い。狡くて魅力的な
>>続きを読む

GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊(1995年製作の映画)

-

伊藤計劃の映画紹介を読んでリトライ。奇しくも自分にとってはこれが伊藤氏とは逆に作用し、それによって自分の本質を改めて突きつけられる。年を取ると変わるのかなあと思っていたが、三つ子の魂でした。こんなに魅>>続きを読む

ザ・コンサルタント(2016年製作の映画)

-

なんでベン?いやベンじゃないだろ。JKシモンズがまた「よい父親」で彼にばっかり目がいってしまう。「悪い父親」と兄弟というのはいい感じなので、続編ではなんの説明もなしにケイシーになってたりしないでしょう>>続きを読む

キアヌ(2016年製作の映画)

-

巻き込まれ型コメディだが予想以上に受けた。まさかそこまでG・マイケル縛りで来るとは!「本当にブラックなんだろうな?」「も、勿論さ」からの車中大熱唱で吹いてしまった。映画パロも盛りだくさんで『最終絶叫計>>続きを読む

M★A★S★H マッシュ(1970年製作の映画)

-

アルトマンの戦争青春映画。ヒッピーat前線。今では理解されがたいのかもしれないけど当時これをこういう風に洒落のめすことは大変なことだったのだ。彼しかいないというくらいのサザーランドパパのはまり具合。カ>>続きを読む

ゾンビスクール!(2014年製作の映画)

-

14年米。ロドリゲス監督作で化け物から逃げ回ったり、『シンシティ』で変態になったり、趣味の片鱗をちらつかせていたイライジャが教師になって子供ゾンビから逃げ回るホラーコメディ。さすが子役出身だけあって、>>続きを読む

狼たちの午後(1975年製作の映画)

-

75年米。「アル・パチーノって名優なの?」という人にはこれがお薦め。チビでダメで無学だけどロックスターのようにカッコいい銀行強盗ソニ。こんなクズな役なのにどんどん感情移入してしまう。またジョン・カザー>>続きを読む

ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち(2015年製作の映画)

-

16年米英ベルギー。ティム・バートンのXMEN。イデオロギーとかわかんないという人にはこちらがよいのかも。さすがに見せ方は上手で面白い。ただ、いつものように細部にこだわりすぎて、本筋がおろそかになって>>続きを読む

シザーハンズ(1990年製作の映画)

-

幼い被害者から見た世界。公平性に欠けるので醒めてしまう。好きな方にはたまらないでしょう。歪んでいるのは世界だけでないのは、ダイアン・ウィーストがフェードアウトしていることが全てを物語っている。世界観と>>続きを読む

オズの魔法使(1939年製作の映画)

-

今見てもそのセンス、その完成度にひれ伏すしかないTHE映画。シンプルでありながら寓意に富み、それを過剰な物量と躁病的な高揚で表現。これの影響は絶大なので押さえておくべき。ラストで『トップシークレット』>>続きを読む

グッドフェローズ(1990年製作の映画)

-

90年米。レイ・リオッタのフィルモグラフィから落とせない一作。デ・ニーロ、ジョー・松方・ペシ、と肩を並べ語りを担当。ほぼ実話という触れ込みだが嘘でしょと言いたくなるデタラメぶり。音楽の使い方が素晴らし>>続きを読む

ビートルジュース(1988年製作の映画)

-

88年米。バートン作品のなかで一番これが好きかも。不慮の死を遂げた夫婦が自分達の権利を主張するというのも受け入れやすいし、チープでありながら工夫を凝らした効果が世界観にマッチしている。なによりマイケル>>続きを読む

オースティン・パワーズ:デラックス(1999年製作の映画)

-

99年米。おバカコメディ大好きな自分だが、マイク・マイヤーズには針が動かない。彼の演じるきも男たちがただひたすらに気持ち悪く苦痛。しつこく繰り返される下ネタもセクハラにしか見えない。そもそも007に愛>>続きを読む

トリプルX ネクスト・レベル(2005年製作の映画)

-

アイスキューブは以前うちに出入りしていた野良猫にそっくりで愛らしい。作品としては、主役が降板してしまったためワチャワチャになり、酒でも飲みながら「サミュエルの言うとおりだ!今その女をやれ!」とか「その>>続きを読む

ヘンゼル&グレーテル(2013年製作の映画)

-

13年米。中世風世界観なのに重火器バリバリのコミック系ヘンゼルとグレーテル。CGの物量バランスが過多で画面が見づらく、逆効果な残念作品だが、それを補ってあまりあるキャストの妙。結構やられちゃうデッカー>>続きを読む

サウンド・オブ・ミュージック(1964年製作の映画)

-

不滅の名作。今回はフォン・トラップ大佐のキャラについて考察しながら観賞。様々な要素が混在し、分裂症かとも思える人物だが、音楽の力と演出、クリストファー・プラマーの技で成立!少女マンガの、何考えてるか分>>続きを読む

Dr.パルナサスの鏡(2009年製作の映画)

-

「大金持ちであったならテリー・ギリアムに思うがままに映画を撮らせてあげたい」と願う自分には、語りきれていないこの作品も愛しい。特に色々細かく作り込んで説明しない芸人一座のあれこれや、体当たりのアクショ>>続きを読む

ゼロの未来(2013年製作の映画)

-

おかえりギリアム。どちらが好きかと言えばそりゃブラジルなんだけど、デジタルを取り込んで変化した彼の世界がたまらない。相変わらず人を振り回すくせに時に包容力を見せる女たち。すっごくタイプなんですけど。混>>続きを読む

或る殺人(1959年製作の映画)

-

意外に不人気でビックリ。裁判ものとしても面白いけど、時代を写す鏡としても興味深い。「パンティ」という言葉がけしからぬ、といい大人が額を集めて「フランス語ならどうじゃろ?」「よけいエロいですぜ。」とか揉>>続きを読む

オーシャンズ13(2007年製作の映画)

-

ソダーバーグの映画文法の素晴らしさ。判りやすく、かっこよく、スピーディーに!ストーリーも胸がスッとするシンプルさ。なのになんでオリジナルの方が面白く感じるんでしょうねえ?キャストは豪華だけど、シナトラ>>続きを読む

マジック・マイク(2012年製作の映画)

-

このネタを爽やか青春ものに仕上げるソダーバーグの手腕。とは言うものの頭空っぽの男の子たちにそんな大層な物語があるはずもなく、弛むと素敵なストリップシーンで上げる。その繰り返し。まあそのストリップもちゃ>>続きを読む

アキラ AKIRA(1988年製作の映画)

-

88年邦。今さら初見。ストーリーの改変は気にならないが、やはり原作のインパクトに及ぶものではない。ただバイクのシーンとかいたるところにこだわりが見えてすさまじい熱量だと感心する。しかしそれが逆にダレ場>>続きを読む

オーシャンズ12(2004年製作の映画)

-

ジュリア・ロバーツとキャスゼタの顔合わせは『アメリカン・スィート・ハート』以来?見比べると楽しい。時間をいじくってあって後だしじゃんけん的ではあるが、細かい芝居や音楽の嵌めかたが気持ちいいので細かいこ>>続きを読む

ロング・ライダーズ(1980年製作の映画)

-

80年米。ウォルター・ヒル×ライ・クーダーの史実西部劇。斜陽の時期に作られた作品ながらキャストが渋く、アクションはガチで骨太な作り。それでいて新しい女性像が描かれていたりと見所は多い。兄弟にちゃんと兄>>続きを読む

るろうに剣心(2012年製作の映画)

-

年よりの戯言と流してください。着物着こなせてる奴がいない‼ひどい有り様です。ファンタジーですから時代考証がどうとか無粋を言う気はござんせんが、あまりに無惨。いっそナイロン製の極彩色の方がよかったのでは>>続きを読む

るろうに剣心 伝説の最期編(2014年製作の映画)

-

健くんの顔が好きな娘と。時代劇まっ更な状態にこれを見せてしまうのは虐待に当たるのではとくよくよ。腰が高いとか重心が上とか言っても、本物を見なければ、その差はわからない。かつて杉村春子さんを見かけた時、>>続きを読む

ドグラ・マグラ(1988年製作の映画)

-

88年邦。若かりし頃は「つまんねえ」と思ったが、今回はそれなりに楽しめた。あれを映像化って土台無理な話だし、よく健闘していると思う。寺山っぽかったり清順ぽいのも致し方ないよ。むしろ映画の文法で舞台の手>>続きを読む

ゾンビマックス!怒りのデス・ゾンビ(2014年製作の映画)

-

これはかなり優秀なゾンビ映画。発想が素晴らしい。それだけでなく、映画としても大したもの。印象的な絵に、かなり踏み込んだ内容。深読みしたくなる設定。テンポよく面白い。偏見なしに見てほしい。ただトラウマに>>続きを読む

オーシャンズ11(2001年製作の映画)

-

スターがスターな映画。ゴージャス過ぎて目が眩む。こういうとこで3枚目をかって出られるところがマット・デイモン、世渡り上手。目が滑っちゃうけど、最後の噴水のシーンが総てを持っていく。

ロンドンゾンビ紀行(2012年製作の映画)

-

12年英。ミニマムでブラックユーモアに溢れたゾンビ映画。ゴア描写多目ながら後半は必殺仕事人のごとき弱者の社会への不満炸裂の『フォーリンダウン』系なので見やすいのでは?ノロゾンビと銃弾たっぷり。エンドク>>続きを読む

クィーン(2006年製作の映画)

-

これを映画化すると聞いたとき本当に驚いたが、見て二度ビックリ。実際の映像をふんだんに織り込んでダイアナを描くと同時に、エリザベス2世の真面目で責任感の強い性格とその苦悩を身近なものと感じさせ、おみごと>>続きを読む

クリムゾン・ピーク(2015年製作の映画)

-

デル・トロの『青髭』。ストーリーに捻りはなく、子供がでないので切なさもない。しかしビジュアルは圧巻。日本でなにかに触発されたのかな~?というデザインが散見できる。またCGのみに頼らない虫使いはさすがで>>続きを読む

ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅(2016年製作の映画)

-

16年米英。エディ君の「ポケモンゲットだぜ!」児童虐待風味。マイノリティの香りが濃厚で、こりゃあ受けないだろうな、と。エディ君がグリーンバックが苦手なのも仇になった。脇カップルの方がキュートで華やかで>>続きを読む

ダウト・ゲーム(2014年製作の映画)

-

14年米加独。ワンテイクジャクソンが一般人で、確信犯で、賢いというと『評決のとき』を思い出すが、これも裁判がらみ。ギャング役より好き。人を轢いてしまうシーンは運転経験者はかなり怖い。自らをクズと言う兄>>続きを読む

エベレスト3D(2015年製作の映画)

-

15年英米アイスランド。なぜ山岳映画は撮り続けられるのか?どう考えても採算合わないと思えるのに。恐らく映画作りと登山は似ており、この地上を離れるために無謀とも言える行動に出るのだろう。豪華キャストと圧>>続きを読む

胸に輝く星(1957年製作の映画)

-

57年米。
なかなか渋っちい作品。ヘンリー・フォンダが流れ者のガンマンって、そんなっ!
バディの相手は若き(舐められてる)保安官アンソニー・パーキンス。採算度外視ですか?ありがとうございます!
そして
>>続きを読む