ながのさんの映画レビュー・感想・評価

ながの

ながの

(2023年製作の映画)

4.1

公開初日。

撮影で人が何人死んでるんだろう?リアル殺戮が行われてないはずがないと思えるほど、首は飛ぶし血飛沫はあがるし。
もしかすると自分は「アウトレイジ」シリーズにハマらず、思い入れもそこまでない
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監督・ばんざい!(2007年製作の映画)

3.6

北野武監督最新作「首」を観る前に、「みんな〜やってるか!ビヨンド」を観た。言葉に困る。理解が追いつかなさすぎる。狂気の一作。映画制作でかなり行き詰まってたのが作品にかなり出ていて、嫌いじゃないしむしろ>>続きを読む

アキレスと亀(2008年製作の映画)

4.1

三部作と評されるから構えて観たら、意外にもしっかり面白くて驚いちゃった。
とにかく、幼少時代パートを王道映画テイストで真っ当に描き切ったのは、全て中年時代パートに向けたフリな訳です。明らかに別映画かよ
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Dolls ドールズ(2002年製作の映画)

3.7

ザ・色彩の北野映画。北野映画らしくないし、話はそこまで面白くないけれど、不思議と飽きない。

意外にも群像劇で、元恋人を訪れる老ヤクザや、事故に遭い表舞台から去ったアイドルの追っかけなど、一つ一つのエ
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座頭市(2003年製作の映画)

3.8

北野武の座頭市。いいなぁ。タップダンス、鍬を持つ百姓たち、薪を割るたけし、音に合わせたリズミカルな編集が楽しい。
コメディ担当ガダルカナル・タカのパート、軍団が出てくるとやっぱり笑ってしまう。

龍三と七人の子分たち(2015年製作の映画)

4.2

予想以上に「北野映画」だったし、「たけし映画」だった。両者の絶妙なラインを攻めてて、終始くだらなく面白かったのだった。「アウトレイジ」は嵌まらなかったけど、これは続編見たくなるレベルだった。だったマン>>続きを読む

東京暮色(1957年製作の映画)

4.1

小津作品にしてはダーク。物悲しく救いのない物語に流れる、やけに明るい曲調のBGMが、空しさを大きくさせる。杉村春子がしっかり杉村春子で居てくれることだけが救い。(「ちょいと」が日本一似合う女優。)>>続きを読む

魚座どうし(2020年製作の映画)

4.3

思わずすげえって声が出た。子供2人が演技に見えないよ。撮影はフィルムなのかな?

なっちゃんの家族(2022年製作の映画)

4.0

おばあちゃんちという名のオアシス。なっちゃん立派。泣いちゃった。

うつぶせのまま踊りたい(2023年製作の映画)

4.0

詩と短歌、自由と不自由。好き、ほんとに表現がぶれない。

日本の悲劇(1953年製作の映画)

4.5

「日本の悲劇」という大きすぎるタイトル。終戦から八年、国内のニュース映像や新聞記事を劇中に織り交ぜていることで、よりリアルな時代感をこれでもかと叩きつけられたような気持ち。この映画、当時はどう受け止め>>続きを読む

違う惑星の変な恋人(2023年製作の映画)

4.6

東京国際映画祭にて。

素晴らしかった!!1月の公開後に大ヒットしますように…!!
事前にあらすじを読んだときには全然頭に入ってこず。確かにこれは劇中人物ですら整理できないあらすじでした。常に会話で笑
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忘れられた人々(1950年製作の映画)

3.9

世界の記憶。愛を知らずに、貧しさや世相の犠牲となってしまった子供達の記録。とことん救いのない現実の描き方に、好感が持てる。子供が乗る回転木馬を子供が動かす画、盲人などを集団リンチする画、それぞれ別の意>>続きを読む

アンダーカレント(2023年製作の映画)

3.6

リリー・フランキーがリリー・フランキーをしっかりやっていた。

君の名は 第三部(1954年製作の映画)

3.7

『君の名は』三部作、ここに堂々完結。…したのかこれ?まだ終わってませんよね?第四部はまだなのでしょうか、70年経ちましたが。続きはどうなるのよ。

許されると思うなって話ですよ、粘着質すぎる夫と、都合
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ラストタンゴ・イン・パリ(1972年製作の映画)

3.6

「バター問題」などで何かと曰く付きの映画。
「脳ガズム」や「動物の咆哮」が男女の本質を描いているようだし、鏡や影の演出を多用しているのが映像美すぎて好き。
よく分からないまま終わってしまったところはあ
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君の名は 第二部(1953年製作の映画)

3.9

しかし相変わらず野添ひとみは広瀬アリスにしか見えないし、岸惠子は鈴木京香にしか見えない。

入れ替わらない方の「君の名は」第二部。
面白くなってきた。いろんな話が詰め込まれ気味だった第一部に比べて、す
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GO(2001年製作の映画)

4.2

窪塚!
美容院のお兄さんが好きな映画なんすよーって教えてくれた名作。行定勲と宮藤官九郎だもんな、面白いに決まってる。
杉原と桜井のベットシーンなんか、フランス映画見てるかと思うぐらいの画になってた。
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HOUSE ハウス(1977年製作の映画)

4.1

ATGの実験映画かと思った。今の自主映画にもこの作品のDNAが根底に流れてる。現代のコラージュのセンスだった。合成や特殊効果がチープに見えるけど、それが本当にいい。遊び心がありすぎて、本当に飽きない1>>続きを読む

君の名は 第一部(1953年製作の映画)

3.7

映画館の窓口で「君の名は、1枚お願いします」と言って、古い方のを見るという夢が叶った。第三部まであるので、これを三回体験できる。有難う神保町シアター。なんと丁度公開から70年ですって。
この頃の世俗と
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リテイク(2023年製作の映画)

4.3

PFFグランプリ。面白かった。キャスト陣がよかったです。ヒロインのチョーキューメイ麗さんはもとより、主人公の男子役よ武藤優汰さんの配役が絶妙でした。青春映画としての強度がすごかった。全てにおいて良い塩>>続きを読む

君は行く先を知らない(2021年製作の映画)

3.8

「熊は、いない」パナヒ監督の息子による作品。イラン映画。
一家のロードムービーといえる映画で、その8割が車内を舞台にしているのは、父パナヒ、その師匠キアロスタミを完全に継承している。

この映画の行方
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グランツーリスモ(2023年製作の映画)

3.8

立川の極上爆音上映で。
グランツーリスモはやったことないのだけど、映画館の予告で見て気になってたら最近高評価だったので。

面白かったんだけど、やはり事実は小説より〜って本当で、あまりにシンデレラスト
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ほつれる(2023年製作の映画)

4.4

思ったよりお客さん入ってた。
あの加藤拓也監督の二作目。ほぼ終わっている夫婦の空気感がリアルそのもので、さすがすぎました。演劇的リアルさとは違う、映画的リアルさそのもの。田村健太郎が間違ったことばかり
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熊は、いない/ノー・ベアーズ(2022年製作の映画)

3.8

イラン映画界の伝説・パナヒ監督作品。パナヒ監督といえば巨匠・キアロスタミ監督の弟子ですが、モキュメンタリーとも少し異なる、フィクションとノンフィクションを毎度あらゆる手を使い何層にも織り重ねて真実を描>>続きを読む

また来週(2022年製作の映画)

3.8

PFFアワード2023。
朝ドラヒロインに憧れる少女の理想と現実の境界線。ただ朝ドラをオマージュするだけでなく、朝ドラではあり得ないはずの「8:16」になってもドラマが続いているという違和感を巧く利用
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移動する記憶装置展(2023年製作の映画)

3.6

PFFアワード2023。
廣田朋菜+屋上 の組み合わせは鉄板なのか。

完璧な若い女性(2023年製作の映画)

3.8

PFFアワード2023。
オープニング、歌唱シーン、そのほか全体のこだわり具合が最高。昭和40年代の青春歌謡映画みを感じる。少しミステリアスな要素も持ち合わせた【perfect young lady=
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こんにちは、母さん(2023年製作の映画)

3.9

今日は敬老の日。客席はほぼ後期高齢者でしたが、山田洋次監督が目指していた笑いの絶えない客席でした。

山田洋次、91歳の新作。下町を舞台にした親子の物語で、笑あり涙ありの喜劇。時には社会問題にも切り込
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オリーブの林をぬけて(1994年製作の映画)

4.1

キアロスタミ監督の「友だちのうちはどこ?」「そして人生はつづく」に続く、ジグザグ道3部作の第三弾。

今作でも現実と創作の境目が敢えてぐちゃぐちゃにされていて面白い。お話としては、「そして人生はつづく
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釣りバカ日誌2(1989年製作の映画)

3.8

釣りバカ日誌の2作目は、1作目と設定が大胆に変わっていて最初戸惑った。四国転勤はなかったことになり、みち子さんとの デレデレ夫婦っぷりもおとなしくなり、一軒家に住むようになった。
大社長とダメ社員の立
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福田村事件(2023年製作の映画)

4.2

2023年9月1日の封切りで。上映終了と同時刻に関東大震災百年を迎えた。なかなか心がえぐられる内容だった。
緊急事態に直面したときに群衆がパニックに陥るのは、ヒトに限らず群れで暮らす生き物の本能なのか
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