tanayukiさんの映画レビュー・感想・評価

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シラノ・ド・ベルジュラック(1990年製作の映画)

3.6

「シラノ・ド・ベルジュラックに会いたい」を見る前の予習第二弾で、ドパルデュー版のシラノに会ってきた。

詩人にして剣豪のシラノは弁が立つし腕っ節も滅法強いが、特大の鼻にコンプレックスを抱いていて、美し
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恋におちたシェイクスピア(1998年製作の映画)

4.5

「シラノ・ド・ベルジュラックに会いたい」を見る前の予習第一弾。ロミオとジュリエット初演の舞台裏を描いた作品と思わせといて、徐々に現実が舞台の台本と重なり出し、やがて創作が現実を追い越したかと思いきや、>>続きを読む

ゲティ家の身代金(2017年製作の映画)

3.5

世界一の大金持ちの石油王ジャン・ポール・ゲティはドケチで誰も信用できず、信じられるのは物(お金と美術品)だけという孤独な老人。お金はお墓に持っていけないというが、そのおかげで世の人はゲティ美術館で人類>>続きを読む

2人のローマ教皇(2019年製作の映画)

4.3

ドイツの保守派の教皇ベネディクト16世と新世界アルゼンチンの改革派ホルヘ・マリオ・ベルゴリオ枢機卿(現教皇フランシスコ)による丁々発止の対話劇。

序盤は2人の知恵者による厭味の応酬が、決して言葉通り
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ROMA/ローマ(2018年製作の映画)

4.1

アルフォンソ・キュアロン監督・脚本・製作作品。もともと視覚表現に長けた人だが、今回はみずから撮影・編集まで行ったという熱の入れようで、隅々まで計算し尽くされた映像美に目を奪われる至福の映画体験。

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マザーレス・ブルックリン(2019年製作の映画)

4.0

クリフォード・ブラウンとマイルス・デイヴィスを足して割ったようなトランペットのアレンジはウィントン・マルサリス(演奏はジュリアードの学生)。ハードボイルドと50年代のビバップ&ハードバップはたしかによ>>続きを読む

リチャード・ジュエル(2019年製作の映画)

3.7

人々を救ったはずの英雄が一転して犯人の汚名を着せられ、メディアスクラムの被害に遭うという理不尽な図式はハドソン川の奇跡と重なる。クリント・イーストウッドにとっては、現代アメリカの病理の縮図に見えるのだ>>続きを読む

ビリーブ 未来への大逆転(2018年製作の映画)

3.6

パイオニアの苦労と粘り腰と闘争心にリスペクト。この家庭にこの子ありで、子どもが時代を代弁し、親がそれに勇気をもらうというのが、社会変革の方向を見誤らない術として有効なのかも、と思った。新しいことは若い>>続きを読む

海の上のピアニスト イタリア完全版(1998年製作の映画)

4.9

嵐の夜に1900とマックスが遊園地のコーヒーカップのようにピアノを乗り回すシーン、1900が窓越しに少女を見ながら心の赴くままに演奏したシーン、ようやく船を降りる気になった1900がやっぱり降りれなく>>続きを読む

博士と狂人(2018年製作の映画)

4.3

言葉は生きている。日々新しく生成され、すでにある言葉も意味が変化し、多義的になっていく。すべての言葉とその言葉の使われ方の変遷を書物に定着させるという、膨大な手間と際限のなさを考えただけでもめまいがし>>続きを読む

シカゴ7裁判(2020年製作の映画)

4.5

この作品がどうしても見たくてついにネトフリ課金してしまった(でも、いちばん先に見たのは水曜どうでしょうの2019年新作だったというのはナイショw)。

誰よりも公正中立が求められる判事が歪んでたら、ど
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Fukushima 50(2019年製作の映画)

3.7

吉田所長でよかった。

△2020/10/19 Apple TVで509円レンタル。スコア3.7

ブルーベルベット(1986年製作の映画)

3.2

わざとらしくカクカクとした演技もそうだが、カイル・マクラクランの妙につややかな肌も、ローラ・ダーンの無理矢理歪めたような顔も、コマドリや虫、耳といった素材の取って付けたような切り取り方も、合ってるのか>>続きを読む

異端の鳥(2019年製作の映画)

3.7

この世の地獄をめぐる少年のサバイバル放浪記。人間の虐殺は間接的にしか描かれないが、動物の虐殺シーンがところどころに挿入され、見る者の心をしめつける。原題ペインテッドバードはエピソードの1つに出てくる。>>続きを読む

20センチュリー・ウーマン(2016年製作の映画)

3.1

フワフワしていてとっかかりがないまま終わってしまった印象。母親といい関係を築けなかった自分には、どんな立ち位置で見ればいいか、うまく想像できなかった。

△2020/10/06 アマプラ鑑賞。スコア
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ガルヴェストン(2018年製作の映画)

3.2

メラニー・ロラン監督作品。おっさんの立場としては、もっとロイに感情移入できる要素があればなあと思わずにはいられない。ハードボイルドなのにゴツゴツしてなくて、表面をさらさらと流れるような感じ? 設定は悪>>続きを読む

真夏の夜のジャズ 4K(1959年製作の映画)

4.6

古いDVDを持ってるが、ぼんやりしていた映像がビックリするほどクリアになってて胸熱。クリストファー・ノーランがフィルムにこだわるのも、アナログで残しておけばその時代の最新技術で復元可能だからというが、>>続きを読む

スピード(1994年製作の映画)

4.5

ジャック&アニー。異常な状況で結ばれた関係は長続きしない。

2020/09/29 Apple TV 登録。スコア4.5

スペシャルズ! 政府が潰そうとした自閉症ケア施設を守った男たちの実話(2019年製作の映画)

4.1

ここ1か月ある人との距離の取り方がわからなくて悩んでいた自分にとってはとてもタイムリーで考えさせられる映画だった。肩を貸してほしい。手を握ってほしい。抱きしめてほしい。顔に触りたい。それに、ボタンがあ>>続きを読む

オフィシャル・シークレット(2018年製作の映画)

4.3

自分の雇い主が間違ったとき、それは間違ってると言えるかどうか。何が正しくて何が間違ってるのかを決めるのは、法律ではなく常識なのか。いや、常識なんて指す範囲が曖昧すぎてアテにならないというなら、もはや信>>続きを読む

TENET テネット(2020年製作の映画)

4.8

109シネマズが全席販売したのは結局1日だけだったみたいで、ふたたび前後左右開けて販売してた。しかたないことだけど、IMAXを前から2列目で見るのはなかなかしんどい。次こそいい席で見たい。

前回より
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東京ゴッドファーザーズ(2003年製作の映画)

4.0

ギンちゃん、ハナちゃん、ミユキと、きよしこの夜の清子。冒頭のキリストの生誕劇、キリスト教系の幼稚園に通った自分は東方の三賢人の役だった記憶がある。信仰心はまるでないが、いま思えば、バチカンのサン・ピエ>>続きを読む

アトラクション -制圧-(2017年製作の映画)

2.7

T-34のイヴシュキン少尉とアーニャのコンビふたたび。冒頭の宇宙船の落下シーンで予算を使い果たしたかのよう。ストーリーについては、触れるのはやめておこう。

△2020/09/16 Apple TVで
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シチリアーノ 裏切りの美学(2019年製作の映画)

3.3

コーザ・ノストラのドン・マジーノが組織を裏切りマフィア壊滅に執念を見せる判事に情報を提供して幹部連中を軒並み刑務所に送り込んだ歴史的な裁判の記録。イタリア版グッドフェローズ的な裏切り者vs組織の争いだ>>続きを読む

PERFECT BLUE パーフェクト ブルー(1998年製作の映画)

4.6

「幻想が実体化するなんてありえないもの」

夢か現か幻か。アイドル未麻りんを忘れられないストーカーと、ネット上の「未麻の部屋」で本物の未麻を自称するニセモノと、ニセモノの未麻に邪魔者扱いされる本物と、
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千年女優(2001年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

いちばん大切なものを開ける鍵が開けたのは、名も知らぬ一人の男を一途に追い続けた自分自身の報われない甘美な記憶だった。「だってアタシ、あの人を追いかけてるアタシが好きなんだもの」

キャリー・フィッシャ
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刑事ジョン・ブック/目撃者(1985年製作の映画)

3.8

アメリカで異文化との接近遭遇を描いた作品というと「ダンス・ウィズ・ウルブス」「レヴェナント」「荒野の誓い」などネイティブアメリカンとの交流を描いた新しいタイプに西部劇が思い浮かぶが、テクノロジーを拒否>>続きを読む

記者たち~衝撃と畏怖の真実~(2017年製作の映画)

3.7

「オフィシャルシークレット」見る前の予習で。

9.11後のアメリカはなぜビンラディンのいたアフガニスタンではなくイラクに侵攻したのか。フセインとアルカイダはつながってる、フセインが大量破壊兵器をつく
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インサイド・ヘッド(2015年製作の映画)

3.9

ライリーが泣くシーン。繊細な感情の動きを表情筋の動きで表現するCGを見ていると、この動画をつくってるクリエイターたちの存在が、頭の中にいる5つの感情とダブってくる。ここは一瞬涙を堪えてへの字眉毛をつく>>続きを読む

THE GUILTY/ギルティ(2018年製作の映画)

4.2

マチルデとオリバーとヘビ。低予算ワンシチュエーションムービー。音だけで進行するラジオドラマみたいなつくりが、かえって想像をたくましくさせる。

自分の優秀さに酔って万能感を持ってしまったアームチェアデ
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私の頭の中の消しゴム(2004年製作の映画)

3.9

Based on the television program "Pure Soul" 日本の原作ドラマのヒロインを永作博美が演じたと知って妙に納得してしまった。ここは天国なの?

△2020/08/
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レイヤー・ケーキ(2004年製作の映画)

3.7

ドラッグと巨額損失の補填と引退資金の確保をめぐる虚実入り乱れた争奪戦。騙し騙され、生かされ消され、脅し脅され、狙い狙われ、誰が敵で誰が味方なのか、目まぐるしく変わる展開についていくのに頭を使う。上から>>続きを読む

ロープ/戦場の生命線(2015年製作の映画)

3.9

停戦合意後のバルカン半島のどこか。架空のNGO「国境なき水と衛生管理団」のとある完璧な日(原題はA Perfect Day)を描く。ロープは死体を引き上げるのにも使えるが、首を吊るのにも使える。牛の死>>続きを読む

スナッチ(2000年製作の映画)

4.1

86カラットのダイヤモンドをめぐるスナッチ(ひったくり、かっぱらい)合戦。クセのあるキャラが大量に出てきてとっ散らかった印象になりそうなところをギリギリで救っているのは編集センスのなせるワザか。

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ブレイブハート(1995年製作の映画)

3.2

スコットランド独立の立役者ウィリアム・ウォレスの英雄譚をひたすらドラマティックにするために、史実も人物関係も民族衣装も風習もでっち上げて、メル・ギブソン無双をつくりあげた監督のやり口は、いまならきっと>>続きを読む

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