ベンジャミンサムナーさんの映画レビュー・感想・評価

ベンジャミンサムナー

ベンジャミンサムナー

映画(2411)
ドラマ(1)

スパイの妻(2020年製作の映画)

3.5

 「お見事ォっ!!」

 今映画館は『鬼滅』目当ての人たちでごった返しているが、こっちはこっちで年配の観客がたくさん入っていた。

 聡子が最初に優作に詰め寄る場面で影のコントラストを強めたり、要所要
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淪落の人/みじめな人(2018年製作の映画)

3.5

 チョンウィンが観てるAVの自己紹介シーンからエヴリンが外国人家政婦の溜まり場で自己紹介する場面へ。またはチョンウィンがベッドから落ちた場面から半身不随となった事故のシーンへと、シーンの繋ぎ方がシーム>>続きを読む

劇場版「鬼滅の刃」無限列車編(2020年製作の映画)

3.0

 テレビシリーズはリアルタイムで全話視聴済み。

 予告編の時点で今回の敵は夢を司る鬼だと知ってたが、縄で繋がった相手の夢の中に入る設定はめっちゃ『インセプション』を想起させられる。

 本作は煉獄と
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星屑の町(2020年製作の映画)

2.5

 のん目当てで観てみたが…

 舞台が原作らしいが映画としてどうなんだ。
キティ岩城の下りとか序盤が冗長なくせに、のん演じるヒロイン愛がハローナイツに加入して人気になる下りはパパっと描くこの構成のバラ
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星の子(2020年製作の映画)

3.5

 見終わった直後はあまりにフワッとした終わり方に唖然としたけど、家に帰って思い返してみて"何が真実か"を明示するよりも、ちひろが"何を信じるか"に寄り添った結果なのだと少しずつ腑に落ちてくる。(実用主>>続きを読む

象は静かに座っている(2018年製作の映画)

3.0

 「人は行ける、どこにでもな。そして分かる。どこも同じだと。その繰り返しだ。だから行く前に自分まで騙すんだ。今度こそは違うと…。
 お前はまだ期待してる。一番いい方法は、ここにいて向こう側をみることだ
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ジョン・F・ドノヴァンの死と生(2018年製作の映画)

2.5

 グザヴィエ・ドランの過去作は『たかが世界の終わり』しか観ておらず、内容もほとんど忘れてしまっていて、なんとなくアート系というフワッとしたイメージを持っているが、本作はダメな邦画にあるような演出が見受>>続きを読む

うたのはじまり(2020年製作の映画)

4.5

 「歌は作るものではなく、心からこぼれ出てくるもの」

 これぞリアルな『聲の形』。

 序盤で齋藤陽道氏の母が「自分のせいで音楽を嫌いにさせてしまった」と語っているが、耳の聴こえない陽道氏は息子の樹
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娘は戦場で生まれた(2019年製作の映画)

4.5

 「理解してほしい。パパとママの選択の理由と、何のために戦ったのかを」

 同じシリア内戦のドキュメンタリーだと『ラッカは静かに虐殺されている』もかなりの衝撃作だが、本作特有なのはやはり生と死のコント
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ウィークエンド・シャッフル(1982年製作の映画)

2.5

 序盤のチンピラがパトカー乗り回す場面や、豚を乗せたトラックが横転する場面を観て「これは『太陽を盗んだ男』並にメチャクチャな映画じゃなかろうか!?」と期待させられたのだが…。

 序盤で様々な濃いキャ
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MANRIKI(2019年製作の映画)

3.0

 「あ、暴威」

 オープニングがデヴィッド・リンチっぽい。

 「表面上の美を突き詰めた結果、グロテスクな外見になってしまった」という話はTVで散々見てきてるので、前半のモデルを万力で小顔にする話は
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ミッドナイトスワン(2020年製作の映画)

3.0

 自分はこれまでにLGBTを扱った作品が、実際のトランスジェンダーの人々から批判されてるのを観て、そういう作品を観る度に複雑な心境であった。
 そして本作は、過去のトランスジェンダー映画で問題視された
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砂漠の流れ者(1970年製作の映画)

3.0

 「神が女に与えた物の中で一番素晴らしい物は乳房だな」

 サム・ペキンパーというよりはハワード・ホークスの映画みたい。
 だが「サム・ペキンパーには珍しく暴力描写がない」という触れ込みで観たら、冒頭
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37セカンズ(2019年製作の映画)

4.5

 「妄想だけで書いたエロ漫画なんて読んでも面白くないでしょ?」

 本作がNETFLIXで配信されてる事を後で知ったが、結果的に映画館で観て良かったと思う。

 近年は『誰もが愛しいチャンピオン』や『
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映像研には手を出すな!(2020年製作の映画)

3.0

 前夜祭舞台挨拶ライブビューイングにて鑑賞。

 『映像研』は湯浅監督のアニメ版から入り、原作を全巻購入。ドラマ版は観てないが、そちらの方で原作1巻までを描いたというのは冒頭のダイジェストで解った。(
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アルプススタンドのはしの方(2020年製作の映画)

4.0

「しょうがない」

 高校野球が中止になったこの年にこの作品が上映されたのが、高校球児たちにとってせめてもの救いかも。

 序盤、アルプススタンドの端で高校生のなんてことないやりとりが展開するが、どこ
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TENET テネット(2020年製作の映画)

4.0

 あ…ありのまま今起こった事を話すぜ!
「未来から逆行してきた敵に対して、主人公たちは順行と逆行による時間の挟み撃ち攻撃を行った」
 な…なにを言ってるのかわからねーと思うが俺も何を観たのかわからなか
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映画クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者(2020年製作の映画)

3.5

 世間の評判を聞きつけて『ユメミーワールド』以来のクレしん映画劇場鑑賞。

 ぶりぶりざえもん21年ぶりの劇場復帰作としては申し分ない活躍だった。
 ぶりぶりざえもん自体がしんのすけの創造したキャラな
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獣兵衛忍風帖(1993年製作の映画)

4.0

 川尻善昭監督による山田風太郎的なエログロ時代劇アニメーション。

 メインである主人公とヒロインとその二人を手玉に取る老人の三人の関係性とかは『妖獣都市』と同じである。

 『妖獣都市』では官能的な
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前田建設ファンタジー営業部(2020年製作の映画)

4.0

 「私物です」
  
 英勉監督の撮った実写版『映像研には手を出すな!』が今月公開するが、本作も実質『映像研〜』である。
 しかもこっちは実話だから驚きである。

 あまり知ることのなかった建設業の内
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レ・ミゼラブル(2019年製作の映画)

4.5

 最初に予告編を観た時、ドキュメンタリー映画かと思ったくらい臨場感が凄まじく、むき出しの怒りと憎悪にただただ圧倒させられた。

 治安の悪い地域では、警察も移民たちも自分を守る為に高圧的になるしかない
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ミッドウェイ(2019年製作の映画)

3.0

 観る前から「何故今ミッドウェー海戦の映画を?」と思ってたが、鑑賞後も「現代の戦争映画」としてどうなんだろう?というモヤモヤが拭えない。

 近年の戦争映画は実際の戦車や戦闘機を用いる作品が主流の中、
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海辺の映画館―キネマの玉手箱(2019年製作の映画)

4.5

 「人類の歴史はいつもアンハッピーで、未だ実現した事もないハッピーなんて、ウソの大ウソ。でも、それを心のマコトと信じたら、一人ひとりが信じたら、遠い未来には実現するかもしれないね」

 大林監督は癌を
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フラメンコ・フラメンコ(2010年製作の映画)

3.5

 フラメンコというと、赤いドレスを着た女性が舞うイメージしかないフラメンコ門外漢だった。

 だが本作ではピアノ、もしくはギターの演奏に手拍子だけ。卓を囲んで机を叩いてビートを刻みながら唄う。さらには
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もう終わりにしよう。(2020年製作の映画)

4.0

 彼氏との関係に限界を感じてるヒロインが、初めて彼氏の実家に行くことに。その彼氏の母親がトニ・コレットだった。
 …って、まるで『へレディタリー』と『ミッドサマー』を掛け合わせたような地獄の盛り合わせ
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恐竜が教えてくれたこと(2019年製作の映画)

3.0

 誰もが死という"結果"に辿り着くとしても、その時後悔しないようにたくさんの人と思い出を作る"過程"を大事にしよう。

 …うん、頭では理解できる。
頭で理解できるだけに非リア充としては見ててちょっと
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サーホー(2019年製作の映画)

3.0

 「イッツショータイム」

 ストーリーについていけてないの俺だけじゃないよね?
 
 公式サイトに載ってるキャラクター相関図を見れば分かるが、主演のプラバース以外の男キャラ共がマジで見分けつかない上
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CURED キュアード(2017年製作の映画)

3.5

 ゾンビから人間に戻った者が社会復帰するという話は、ゾンビもの、パンデミックものとして新しい切り口である上に、今現在の社会情勢とすごくリンクする内容になっている。(本国アイルランドでは2018年公開だ>>続きを読む

さらば映画の友よ インディアンサマー(1979年製作の映画)

2.5

 「嫌な世の中になった。男の友情もホモとまぜこぜにされちゃうんだから」

 シネフィルの男二人が主人公だから、映画好きとして気になって観てみたが、『雨に唄えば』と『肉弾』とタイトルの元ネタになってる『
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ナイチンゲール(2019年製作の映画)

4.5

 「私は私のもの。誰のものでもない」

 今年暫定一位。

 監督が女性だから、ヒロインが男性社会に立ち向かって行く話かと勝手に想像していた。

 だが、誰も彼もが他人を蹂躙するこの地獄の前では、"男
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田園に死す(1974年製作の映画)

5.0

 「そしてこれは、ただの映画なのだ。だが、たかが映画の中でさえ、たった一人の母親も殺せない私自身とは、一体誰なのか?」

 同じ寺山修司でも『書を捨てよ町へ出よう』は全然ハマらなかったが、こっちはもう
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書を捨てよ町へ出よう(1971年製作の映画)

2.5

 「何してんだよ?映画館の暗闇の中でそうやって腰かけて待ってたって、何も始まらないよ?」

 観客を挑発してくるオープニングとラストの語りは面白いけど、それ以外はずっと船を漕いでいた。

 同じアヴァ
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薔薇の葬列(1969年製作の映画)

3.5

 淀川長治「怖かったですねぇ。なんていう事でしょう!この、呪われた人間の運命。しかも、残酷の中に笑いまで込めた、本当の異色作品でしたねぇ。それでは、次の作品ご期待下さい。サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ」>>続きを読む

コンボイ(1978年製作の映画)

4.0

 ペキンパー版『トラック野郎』とかなんて俺得!

 食堂で乱闘する場面もまさに『トラック野郎』。
 バート・ヤングが愛川欽也に見えてくる。(笑)
 
 ダックの後ろにどんどん他のトラック野郎たちが続い
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サム・ペキンパー 情熱と美学(2005年製作の映画)

4.0

 「私自身や人生の全てをスクリーンにぶつけた」と冒頭でペキンパー監督本人が語るが、彼の人生を俯瞰して見てみるとまさに彼が撮った映画の主人公を地で行く生き様だったことが分かる。

 周りにどう言われても
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日本沈没(1973年製作の映画)

3.0

 「一億一千万の人間が、このまま日本と共に海へ沈んでしまうのが、日本および日本人には一番ええ事じゃとな…」の時の丹波哲郎の目に涙を浮かべた表情が良い。

 日本人のアイデンティティーを問う内容は鮮烈だ
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