「やりたい事」が迸っている。
それだけで好感がもてる部分はある。
80年代ハリウッドのSF映画やアクション映画を見て「俺たちも作りたい、やってやる!」という情熱が90年前後の一部の特撮作品にはあると>>続きを読む
今やハリウッドきっての女性監督として名を轟かせているグレタ・ガーウィグだが、元々は役者であって、役者グレタ・ガーウィグがいかに素晴らしいかというのがこの映画を見れば一目瞭然!
アメリカのインデペンデ>>続きを読む
オーストリアの作家シュテファン・ツヴァイクの原作『チェスの話』を映画化。
物語は2つの時系列が並行に語られる。
まずはアメリカ行きの船に乗る1人の男ヨーゼフ。精神不安定で挙動不審なその男は、チェスの>>続きを読む
もしこれが事実ならば驚くべきことだ。
1961年に不可解な飛行機事故で死んだ当時の国連事務総長ダグ・ハマーショルド。60年近く経った現代に彼の死について再調査していくドキュメンタリー映画だ。
最初>>続きを読む
ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー傑作選にて。
ストーリーの構造は典型的なメロドラマ。
初老の掃除婦エミは、モロッコ人の労働者アリと出会い、互いの孤独を分かち合う友人となる。やがて二人は結婚し、幸>>続きを読む
芸術は爆発だ!という岡本太郎の声が天から聞こえてきたような、そんなアニメーション。
絵が躍動する、躍動し続ける。
フォルムも色彩も輪郭線も、しまいには絵と写真の境界線まで絶えず揺れ動く。そもそもアニ>>続きを読む
なにさ、すっごい面白いじゃん。
いまいちピンとこない邦題やあまり芳しくない印象の前評判で後回しにしていたが、信頼できる筋から「面白い」と聞き、やっと見に行った。見に行っといてよかった。
感触として>>続きを読む
“隕石衝突で地球滅亡”という題材と、作られた時期もあって、勝手に『アルマゲドン』や『インデペンデンス・デイ』なんかと同じフォルダに入れられがちな作品なのだが、実はとても真面目なディザスター映画になって>>続きを読む
もう誰もトムを止められない!
いつからかスタント狂と化したトムの夢を叶えるシリーズ第7作。
そしてまた『トップガンマーヴェリック』に続いて自身の看板シリーズと共にそのキャリアをも総括しようとする作品>>続きを読む
ボクシング映画の金字塔ではあるが『ロッキー』なんかのアメリカンドリームを掴む美談には断じて落とし込まない。
ボクシングだろうが結局は暴力は暴力!
という姿勢はとってもマーティン・スコセッシらしい。>>続きを読む
クリストファー・リーヴ版『スーパーマン』のヒットを受けて制作された従姉妹作。
スーパーガールことリンダ・リー/カーラ・エルは、クラーク・ケント/カル・エルの従姉妹であり、クラーク同様のスーパーパワー>>続きを読む
寡黙な映画。
だから何が言いたいかはよくわからない。
ただ映像の完成度は高い。
とてもシンプルな画面なのに異様なほど絵力は強い。
真っ黒な空間で無機物的に、しかし誘惑的に歩くスカーレット・ヨハンソ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
磔刑にかけられたキリストに訪れる最後の誘惑。
監督マーティン・スコセッシ×脚本ポール・シュレイダーの黄金コンビがキリストの生涯を描いた巨作。『タクシードライバー』をはじめとした殺伐とした暴力衝動に苛>>続きを読む
深夜に見るにピッタリなトリップ映画。
異才ケン・ラッセルによる視覚ドラッグ!
幻覚作用を研究する心理学者は調査の過程でメキシコ先住民に伝わる秘薬を入手する。その強烈な幻覚剤をタンクいっぱいに満たして>>続きを読む
一番ワクワクするのはシリーズでもこの1本
トロッコでのチェイス、グラグラの吊り橋…少年時代、無条件にワクワクした冒険の匂いがたっぷり詰まっている!
舞台は前作『レイダース』の1年前。上海でのゴタつき>>続きを読む
「気持ちのぶつけどころがない」とはよくいうものの、この主人公は気持ちをぶつける。とにかくぶつける。
彼女は小学生の一人娘がイジメにあい、その末に亡くしてしまった。その悲しみと怒りを主犯格の女の子たち>>続きを読む
スタントマン出身のサム・ハーグレイブがアクション映画の新境地を切り開こうとするシリーズの2作目。
その心意気もあってか、アクションシーンの新境地は刷新していると思う。特に中盤の刑務所脱獄→列車での逃>>続きを読む
スピルバーグとジョージ・ルーカスが自分たちが一番面白いと思うものを作ろう!と生み出したのがインディ・ジョーンズ。
数多のトラップを華麗に潜り抜け、古代の謎を閃きと筋金入りの考古学知識で解明するトレジ>>続きを読む
ティム・バートン初期の作品。
田舎でのんびり暮らしていた若い夫婦が事故死。幽霊となってその家に憑くことになったが、NYから引っ越してきた家族と全く価値観が合わないので追い出そうとする。だが中々上手く>>続きを読む
刑務所から出所してポーカープレイヤーとして生計を立てている男ウィリアム(オスカー・アイザック)。その腕は確かだが派手に稼ぐことはせず、小さな儲けを堅実に積み重ねていく。
彼の元に現れた若者カーク(タイ>>続きを読む
「心霊」という言葉があるが、この映画を見るとその言葉の意味がわかるような気がする。
「幽霊」ではあるけれど、ただの幽霊とは少し違う。もしかするとあの幽霊は、それを見た人(あるいはこの映画を見た観客)>>続きを読む
第三次世界大戦が起きるとしたら情報戦になるだろう、なんてどこかの学者が言っていた気がするが、この映画を見るとその言葉の意味がよくわかる気がする。
この映画で描かれるのはCMを用いた情報戦、またはプロパ>>続きを読む
あらゆる意味で規格外だったアニメーション作品『スパイダーマン: スパイダーバース』の満を持しての続編!しかも『Across~』と『Beyond~』の2部構成になっており、今回はその前編である。
1作>>続きを読む
決定的にその時代を刷新してしまうような作品というのが時たま現れる。この映画は間違いなくその1本だと思う。
最初にこの作品を見た時の衝撃はいまだに忘れられない。見たことのない情報量の画面は徹底的にアバ>>続きを読む
そんなにめちゃくちゃ言うほどツマラナイっわけでもなかったんだけど、かと言って面白かったかと言われると…
このつまらなさも見方がわからないから生じているものの気もした。
代々日本を守護してきた大日本人>>続きを読む
東欧方面への出張が多いセールスマンの男がソ連のスパイへ情報を通達するための“運び屋(クーリエ)”に任命される。
時代は1960年代。歴史はキューバ危機へと向かっていく。
一般人が米ソ冷戦下の諜報戦に>>続きを読む
子供の頃は親って、もっといえば大人って、絶対的で完璧な存在なんだと思っていた。
だが実際に大人になってみると、子供のような未熟さを全然残したまま時間の流れという成り行きのまま親になっちゃっていること>>続きを読む
街中の監視カメラや盗聴器、人工衛星から一挙手一投足を監視されている。完全に国家的陰謀に巻き込まれたウィル・スミスはそんな壁に耳あり障子に目あり的状況から離脱できるのか!?
というのが公開当時のこの作>>続きを読む
日本でもこういうジョーダン・ピールみたいな不気味で嫌な感じのホラーの作り手が現れ始めたことに嬉しくなる作品ではあった。
もちろんピールのようにその怖さに現実の社会の暗部を投影するという域まではいけて>>続きを読む
ワイスピに関しては自分でもかなり寛容に(どうでもよく)なってきていたはずなんだけど、今回はそのどうでも良い度合いが加速していったような…
もちろん景気の良いカーアクションは何も考えずにアドレナリンだ>>続きを読む
クリード シリーズ3作目。
今回は主演であるマイケル B.ジョーダンが監督も務める。
まずどうしてもスタローン=ロッキーの不在がやっぱりどうしても気になる。
ロッキーシリーズの権利関係で揉めたり、今>>続きを読む
後から後から「あそこはなんだったんだ?」と気になりだし耐えかねて2回目を見た。
そして深く考え出すほど色々なことに気づき始める。
そういう謎解きや考察をする楽しみも間違いなくある、観客が作品へと積極>>続きを読む
GWにBSでやっていたのを結局最後まで見てしまった。
平成ガメラシリーズ3作目で今のところ最終作(まだ続編の希望は捨てないぞ!)
ガメラが戦うことによるコラテラルダメージで両親を失った少女の怨念が>>続きを読む
ロバのEOが人間世界を周遊する。
イエジー・スコリモフスキ御年82歳にしての新作はロベール・ブレッソンの『バルタザールどこへ行く』を語り直すような完全にロバ主人公、ロバ視点のお話。
スコリモフスキ>>続きを読む
「実は見てないんです」とは中々言えずにいた名作映画の一つだっだが、やっと見た。
まず3時間もあるんだというところに驚き。
あらゆる方向で映画としてリッチというか豊かというか。そんなにスケールの大きな>>続きを読む
言われてみれば、たしかに意外となかったキング牧師を主役とした映画。
マルコムXやその周辺の人たちの映画は見たことあるけど、キング牧師そのものの映画ってなかった気がする(遺族の方々が権利関係にシビアらし>>続きを読む