タツベイさんの映画レビュー・感想・評価

タツベイ

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デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章(2024年製作の映画)

4.0

ディストピア×日常。
明日があることすら
約束できない世界で
絶望は日常に馴染み始める。
その絶望が一体いつまで
影を潜めるのか分からないまま
女子高生たちの日常は続く。


原作未読。それすら吹き飛
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きみの鳥はうたえる(2018年製作の映画)

4.0

函館の夏の青い時間。
まだ何者でもない3人の若者。
飲んで、遊んで、
明るくなり始めた朝を歩いて。
終わりのない夏を楽しむ
3人の男女の青春の切り抜き。


三宅監督の技術が光ってます。
カメラワーク
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正欲(2023年製作の映画)

3.6

「この世界で生きていくために
 手を組みませんか?」
普通じゃなくても
少数派でも
繋がりを見つけて
希望を持って生きていけば
明日を生きたい人になれる。


"マイノリティ"を全面に押し出した
メッ
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DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)

3.8

ドッグマンと呼ばれる男。
犬小屋で育った壮絶な環境や
人に裏切られた過去から
犬だけを信じるようになる。
虐げられた孤独な男は
この醜い世界に反旗を翻し
犬を従えて闘い、生きていく。


リュックベッ
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ソウルメイト(2023年製作の映画)

4.4

あなたは私のために
私はあなたのために
2人の人生が交錯し、
友情を超越した愛情が生まれる。
私はあなたのために
あなたは私のために
そうしていつしか
2人だけの世界へ。


デレク・ツァンのオリジナ
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ザ・コール(2020年製作の映画)

4.6

過去からの電話。
過去を変えることで
変化する現在。
自らの幸せのために
過去を1つ変えると
現在に2つ3つと変化が生じる。
過去は無闇矢鱈に
変えるものではない。


タイムパラドックス。
過去から
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ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)

4.0

AI vs 人間。
争いの先に
真の自由を求めるのは
AIか、人間か。
共存への道を進まず
悲惨な争いを続けるのは
今までも、これからも
変わらぬ現実なのか。


映画館で観たかった〜、な作品。
近未
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かそけきサンカヨウ(2021年製作の映画)

3.8

温かさに溢れた世界。
みんな少しのハンディを
抱えながら、隠しながら
自分の領域を作って生きている。
その程良い距離感が生み出す
温かさに満ち溢れた
とにかく優しい世界。


派手さこそないものの
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ハッピー・デス・デイ(2017年製作の映画)

3.8

"今日は残りの人生の
最初の日"
何度も死んで、死んで
自分だけが変化する毎日に
嫌気がさしつつも
繰り返す数だけ
自分を見つめ直せる。
クソビッチの更生ストーリー。


タイムループ×ホラー×コ
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猫は逃げた(2021年製作の映画)

3.8

最初から離れる理由じゃなく
離れない理由を探していた。
所詮不倫は遊び。
失うことで気づく大切なこと。
猫を中心に乱れていく
大人の恋愛映画。


今泉力哉×城定秀夫の
L/R15の1作。
自分は「愛
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そばかす(2022年製作の映画)

4.2

誰かが決めた
普通や、常識に
押しつぶされそうになる日々。
自分らしく生きることが
周りの人から
強がりや逃げだと思われようと
自分の中の信念と
少しの理解者がいれば
生きづらさも憂鬱も跳ね除けて
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笑いのカイブツ(2023年製作の映画)

4.2

「おかしくて何があかんのや
 最高の褒め言葉じゃ」
笑いに全振りした男。
人間関係不得意。
はみ出しもの。
社外的弱者が吐き出す
魂の叫び。


今の自分にすごく刺さる映画でした。
構成の荒さとか音楽
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

5.0

「何も変わらないなんて
そんなバカな話はない」
日常の変化の中に見つける
微かな幸せと
繰り返しの毎日の中にある
確かな幸せ。
眠りにつく前に思い出す記憶も
毎日を構成する大切な要素で。
少し嫌なこと
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市子(2023年製作の映画)

4.6

夏の暑い日。
息が詰まる。
汗が頬をつたい
首筋を濡らす。
そこに潤いはなく
ただただ渇いた市子が
映し出される。
普通の幸せを感じるには
背負った過去が
あまりにも重たすぎた。


大傑作。
杉咲花
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枯れ葉(2023年製作の映画)

4.6

秋が来て
葉は緑から黄色や赤色へ
色づいていく。
そんな綺麗な葉も
風で流されてしまうように
いつの時代も世の中は不条理で。
それでも
日常で見つけた小さな幸せを追って
不幸と隣り合わせの幸せを
強く
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THE WITCH/魔女 —増殖—(2022年製作の映画)

4.4

「命を救いたい。」
血だらけの足で雪の中を歩く。
冷たいなんて感情はなかった。
ギョンヒとデギル
2人と出会って
人間の感情が芽生えた。
2人を守りたい。
憎しみと哀しみが暴走した時
魔女が覚醒する。
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ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

3.8

あの頃の思い出を
大画面で、再び。


ファン歓喜の映画です。
内容云々じゃないです。
ニューマリからマリカーまで
小学生の頃DSでやっていたゲームが、
親にクリスマスに貰ったゲームが、
映画で再現さ
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オールド・ジョイ(2006年製作の映画)

4.0

「君と友達でいたいのに
 何か壁がある」
もうすぐ父になるマークと
のらりくらり生活するカート。
水の滴る音と、鳥の囀りが聴こえる
大自然の中で、2人は
静かに、それでも確実に
心の内を打ち明ける。
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リバー・オブ・グラス(1994年製作の映画)

3.8

退屈な人生が
一変すると思った。
そんな出会いをして
一時の逃避行を楽しんだ。
殺人犯だろうが何だろうが
私は何者かになりたかった。


ケリー・ライカート監督デビュー作。
正直乗り切れない要素は多々
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風たちの午後(1980年製作の映画)

4.2

儚く、痛く、不自由な愛の形。
絶えず打ちつける水の音は
歯止めの効かない感情が
行き場なくぶつかり続けるように
生活の中にただただ哀しく響き渡り
頭から離れない。


「三月のライオン」を観る前に観賞
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Ribbon(2021年製作の映画)

3.8

「ゴミじゃない。」
終わりの見えないコロナ禍で
負けずに生きる1人の美大生。
将来のことも、人間関係も、
何もかも不安で仕方ないけど
好きなことに費やした時間は
決して無駄にはならない。
好きを貫く者
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ほつれる(2023年製作の映画)

3.8

冷め切った夫婦の秘密。
普通そうで異常な男と、
何にも向き合おうとしない女。
冷戦状態が続く2人を繋ぐ糸は
1度ほつれると元には戻らない。


門脇麦の演技が光ります。
田村健太郎は演技と信じたいです
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プリデスティネーション(2014年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

「卵が先か、鶏が先か」
究極のタイムパラドックス。
時空を移動するたび
新しい自分に出会い
自身の宿命を理解する。
自分の尾を噛む蛇のように。

タイムトラベル系の映画にしては
比較的簡単とのレビュー
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永遠の僕たち(2011年製作の映画)

4.4

"夕陽が沈むと死ぬ"と
思い込んでいる鳥は
朝になると目覚めた驚きで
美しい声で歌う。
死んでない喜びで。

両親の死を受け入れられずに
死に囚われた毎日を過ごす青年が
偶然出会った余命3ヶ月の少女。
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スイート・マイホーム(2023年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

理想のマイホームに
隠された秘密が
一家を破滅へと誘なう。


何もかも予想通り。
想像を全く超えてこない。
暗くて見づらい。
奈緒が普通の役なわけがない。
いつか奈緒が犯人ってバレるやろなあと
思っ
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最後まで行く(2023年製作の映画)

3.6

「砂漠から出てぇか?」
マズい男 vs ヤバい男。
愛する家族がいようとも
自らの私利私欲に駆られ、
自らを抑えられない。
行くところまで行った男たちは
どこへ辿り着くのか。


韓国版は未鑑賞。
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理想郷(2022年製作の映画)

4.2

村八分。
男同士の対立と、
男女の対立。
都会と田舎の対立。
理想への執着と衝突。
村の掟を守らずして
その村での自由はない。
スペインを震撼させた実話をもとに
理想のスローライフにメスを入れる。
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ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

4.6

戦時下のドイツに生きる
ナチスへの忠誠心を胸にした
10歳の少年、ジョジョ。
ユダヤ人との出会いや、母の愛に
忠誠心を揺るがされながら
少年の心は変化していく。
悲しみを乗り越え、恋心を知り、
戦争の
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哀しき獣(2010年製作の映画)

4.4

複雑に絡み合う殺意が
また新たな争いを起こす。
それぞれの目的のために
どれだけの血が流れようとも
哀しき獣たちは
殺し合うことをやめない。

「チェイサー」のナ・ホンジン監督が
ハ・ジョンウ、キム・
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(2023年製作の映画)

4.2

戦地に転がる無数の首。
戦に勝ち、裏切りを越え
落ちた首の上に
天下を築くのは誰か。
戦国アウトレイジの開幕。


とにかく斬首の連続。首、首、首。
あんなに生首と首の断面を見るのは
後にも先にもこの
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search/#サーチ2(2023年製作の映画)

3.8

母が突然行方不明に。
SNSに潜んだ真相を探り、
年頃の娘は必死に捜索する。
まだ言えていない「愛してる」の
返事をするために。

1がすごくよかった。
それは設定が画期的なのも含めて。
今回は同じ設
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わたし達はおとな(2022年製作の映画)

3.6

妊娠発覚で距離ができた2人。
"グリーンピースは食べない"
"DNA鑑定はしない"
口論が絶えなくなる2人。
「わたし達はおとな」になったと
勘違いする2人。

藤原季節、木竜麻生に終始イライラ。
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アナログ(2023年製作の映画)

4.2

「お互いに会いたい気持ちが
あれば、会えますよ」
行きつけのカフェで出会った
ケータイを持たない女性。
何気なく意識してしまう木曜日に
心を躍らせる2人の姿が
人間関係の希薄化が進む現代に
在るべき愛
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スクラップ・ヘブン(2005年製作の映画)

3.6

「世の中痛みを想像できない
バカばっかりなんだよ」
半端な正義の解放と
イカれた狂気の解放。
世界を一瞬で消す方法の答えは、
半端者では辿り着かない。

前半の疾走感、後半のシリアス感。
嫌いじゃない
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ノースハリウッド(2021年製作の映画)

4.6

「俺は1人だ
欲しいものを追い求め
大事な何かを失った」
高校卒業後の時間は
子どもにとっての転換期。
進学も就職も選ばず
友人や異性にも干渉せず
スケボーだけを突き詰めて
少年は大人になる。

また
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(1990年製作の映画)

3.8

人々の行く先は
自然との共存か、
進化する文明との共存か。
「こんな夢を見た」と
淡々と映し出される黒澤明の夢は
現代社会への警告にもなり得る。

全8話のオムニバスになってますが、
一応繋がりはあり
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