tdswordsworksさんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

(2021年製作の映画)

4.6

序盤、どう考えてもマリオが少年を自分のもとに留め置く理由がないのにここからどうやって話を展開させるのか、さっぱり予測できずフワフワした気持ちでいましたが、次々に驚きの展開。ハツィンの鋭い眼光が晴れたり>>続きを読む

(2021年製作の映画)

3.4

最近は豆乳ばかり飲んでたけど、こんどひさしぶりに牛乳買って飲んでみよう。
彼女たちの鳴き声を思い出しながら。

三度目の、正直(2021年製作の映画)

2.6

『ハッピーアワー』の二番煎じ感がどうしても拭えないけれど、あの傑作の3分の1ほどの上映時間で、親しい相手とのディスコミュニケーションのあり得るかたちをここまでくっきりと描き出したのだから、よかったので>>続きを読む

チュルリ(2021年製作の映画)

3.4

理解できないものを理解できないままにおもしろいと思うことほど豊かな時間はないよね。

世界、北半球(2021年製作の映画)

2.0

主人公の少年の正義感を印象づけるその眼力と、暮らしていくための大人の事情。相対する要素が有機的に結びついているように思えず、退屈だった。

一人と四人(2021年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

最後まで「どっち?どっち?」が尽きずに駆け抜けてくれるブレない良作だった!
真実は彼しか知らないというラストなのだろうけど、山小屋でクンボの「報酬よこせ!」発言が出たときに、1人目の警官が林の中でクン
>>続きを読む

ある詩人(2021年製作の映画)

4.0

説明過多だなとは思うけど、このくらい手厚く説明してくれると思考が画面や台詞に先行することになるので、つまりは視聴者が反芻するための遊びをもたせてあるということなのかもしれない。

よかった。ディダルの
>>続きを読む

電気海月のインシデント(2019年製作の映画)

3.6

セオリーに則ろうとしているのかするつもりがないのかさっぱりわからないが、掴みきれない台詞の応酬が徐々に心地よくなっていき、掴みきれないものを掴めないまま面白いと感じる境地に達した。経験したことのないワ>>続きを読む

クレーン・ランタン(2021年製作の映画)

2.6

結論にたどり着くには、人の、自然の美しさを、感じて、感じきらなければならないと彼らは言うが、僕にはたどり着けない。画が美しいだけで映画が成立するかという命題に果敢に挑んでみたようだけど、結論は出なかっ>>続きを読む

最後の決闘裁判(2021年製作の映画)

4.4

第一章は名誉に縛られる夫の視点から、第二章は欲望に縛られる友の視点から、第三章は男性優位の社会に縛られる妻の視点から、同じ出来事が繰り返されて描かれる。が、台詞や身振りなど、イベントの細部が微妙に異な>>続きを読む

DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

3.6

映画館で見ないとあかんやつ。映像美と緊張感のある音楽によって、没入できるほどの完璧な世界観が仕上げられている。
8000年後の世界で、どうして帝国主義が復権しているのか、はんこがどうして重要なのか、な
>>続きを読む

赤ひげ(1965年製作の映画)

4.4

よくある、町の診療所で貧しい人たちを診る高潔な医者と彼に尊敬の念を抱く若き医者、の話かなと思ってたが全然違った!何だこの完璧な映画!
構図の美しさとキメ顔ショットの連続、それらは「映画」でしか味わえな
>>続きを読む

コンフィデンスマンJP プリンセス編(2020年製作の映画)

3.0

昨日観た『草の響き』がすごくよくて、東出昌大が真反対のキャラ演じてるやつ観たいなー、そういやコレ観てなかったなと思って鑑賞。『町田くんの世界』が鮮烈だった関水渚に思いきり食われた。『プリンセス編』とは>>続きを読む

草の響き(2021年製作の映画)

4.6

毎日5km走れば1ヶ月で150kmほど走ることになる。僕は走るのが好きで和雄よりもたくさん走るのだが、走るとき、人はとても自由でいられると思う。自分のことだけを考えたり、あるいは明かりを感じ景色を捉え>>続きを読む

コレクティブ 国家の嘘(2019年製作の映画)

4.4

ここまでジェットコースター的な展開をみせるドキュメンタリー映画はなかなかないでしょう。犠牲者がたくさんいらっしゃるので不謹慎だが、ドバドバとアドレナリンが流れて見ごたえがある。
こういうドキュメンタリ
>>続きを読む

由宇子の天秤(2020年製作の映画)

4.4

ドキュメンタリー監督としてのスキルと言える、人との間合いのとり方。巧く天秤を操る職業柄身につけたテクニックとも言えるが、いざ自分が当事者になってしまうとグラつき始める。その揺れが少しずつ大きくなって、>>続きを読む

隠し砦の三悪人(1958年製作の映画)

4.4

おもしろかったー!これこそ古典!
スター・ウォーズ観たことないけど本作に影響を受けたと知って観たくなった

オールド(2021年製作の映画)

3.4

コロナ禍における諸々に着想を得たのであろう。プロットはいたってシンプルで、ハリウッド映画のクリシェが滑稽なほどに詰め込まれていて、かなり荒削りでツッコミどころも満載なのだが、フレッシュな視点、不安を掻>>続きを読む

真昼の決闘(1952年製作の映画)

3.2

俺は完全に町の人たちの肩を持ちたい。かつて町を牛耳っていた悪党を刑務所送りにして功績を称えられた町の保安官と言えど、それはそれ、「逃げるのが賢明」であることは明らかだった。よく考えもせずに町に戻った保>>続きを読む

リル・バック ストリートから世界へ(2019年製作の映画)

3.6

リル・バックがトゥ・スピンを学びバレエを学びクラシックを学び、どんどん自分のダンスを高度で複雑なものにしていくのがエキサイティングだった。バレエスクールの代表が言ってたように、彼は自分のダンスを説明す>>続きを読む

アバウト・タイム 愛おしい時間について(2013年製作の映画)

3.6

ティムとメアリーの話だと捉えるとありきたりな恋愛モノにタイムリープの毛を付け足したもののように思える。しかし宣伝用ポスターは詐欺でしょう。これメアリー完全に脇役じゃんか…。ティムと父のやりとりこそがこ>>続きを読む

スザンヌ、16歳(2020年製作の映画)

2.8

スザンヌとラファエルがその歳の差にも関わらず自然と惹かれ合ったとすれば、精神年齢が同じくらいだったからだろう。どちらも大学生か。
脚本書いたのが15歳っつーことだから、まぁその年頃の女の子視点に終止し
>>続きを読む

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.8

村上春樹氏の原作短編小説を解体し、同作でメンションされていたチェーホフの『ワーニャ伯父さん』を劇中劇として挿入して、さらに原作と同じ短編集に所収されている『シェエラザード』『木野』のエピソードも交えて>>続きを読む

座頭市物語(1962年製作の映画)

4.0

「午前十時の映画祭」の今年度のラインナップを見たときから本作は観るつもりだったけれど、奇しくも『サマーフィルムにのって』で本作がメンションされたために俄然興味が増した状態でいざ鑑賞。

勝新太郎さんの
>>続きを読む

孤狼の血 LEVEL2(2021年製作の映画)

3.8

全体的には、原作のあった前作と異なり、エンタメに徹底した人物関係図とストーリーのわかりやすさが特徴で、裾野の広い支持を集めそう。鈴木亮平は松坂桃李を凌駕してまさにこの映画をリードしていたが、村上虹郎を>>続きを読む

子供はわかってあげない(2020年製作の映画)

4.2

「もじくん」

ああああ!なんなん素敵すぎるわ!
沖田監督の映画って、周囲に流されないキャラ立ちした登場人物の足し算とそこに起こるちょっとした化学反応が主題だったけど、本作は主人公が多感な高校生なので
>>続きを読む

フリー・ガイ(2021年製作の映画)

3.6

ハチャメチャにおもしろかった。『シュガー・ラッシュ:オンライン』の実写版とでも言おうかな。ディズニーのファンサービスが挿し込まれている点でもね。モブキャラを主人公にした事によって、現実世界では名もなき>>続きを読む

ドゥ・ザ・ライト・シング(1989年製作の映画)

4.4

ブルックリンの黒人が多く暮らす地区でピザ屋を営むイタリア人親子と、そこでバイトしている黒人青年ムーキー(若きスパイク・リー監督が演じている!ファッションセンスがガチ)を中心とした群像劇。大抵のことが、>>続きを読む

コンフィデンスマンJP ロマンス編(2019年製作の映画)

4.4

いやー!え?!えっ?!えーっ?!!!!

こんなに気持ちよく騙されたのはじめででござんすよ、マジすげーな何ぞこれ!!
劇場版はちょっとシリアスな展開を織り交ぜるっていうセオリーとか、三浦春馬と竹内涼子
>>続きを読む

南極料理人(2009年製作の映画)

3.4

とにかくクセのある隊員たちだが、結局隊長がいちばんオイシイとこ持ってった。